2013年04月19日

追悼 ストーム・トーガソン

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中学生ぐらいの僕にジャケ買いというのを教えてくれたひと。
もうこの人の作る新しいジャケを見ることがないのかと思うことが、自分でもびっくりするほど堪える。

<4月20日追記>
これもまだうちにある。
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2013年02月20日

2012年個人的ベストアルバム

これを書いてる今はまだかろうじて1月で、ほんとは去年のベストアルバム記事なんて年が明けたらすぐに発表してしまいたかったんだけど、いつもの仲間との年間ベスト10発表会を僕の一時帰国のスケジュールに合わせてもらったもんだから、この記事がオープンになるのは2月中旬のそのイベントが終了してからということになる。まあ、ほとんどの人にとってはどうでもいいことなんだけど、この記事はその発表会で僕があれこれ語るであろう薀蓄の抜粋ということで。

その前に、いつものように去年買ったCD類の集計から。

フォーマット   枚数   対前年
CD          282枚    -4枚
CDシングル     11枚    +2枚
CD+DVD(BD)   6枚     -2枚
DVD Audio      1枚     +1枚
DVD/BD       2枚     +1枚
ダウンロード     1枚     +1枚
LP           23枚    +17枚
シングル       1枚     -4枚
ボックスセット    0箱     -4箱


合計327枚。2010年に300枚を割り込んだのを最後に、また年々買う枚数が増えてきてしまってるな。増えてるのはご覧のとおりほとんどLP。2010年の27枚よりは少ないけど、あのときは大半が100円LPだったからね。去年は殆ど正規の値段で買ってる。やっぱりダウンロードクーポン付きとかがスタンダードになってきているのと、CDというフォーマットがもう凋落の一方で、マニアックな音楽好き向けのLPがどんどん復興しているというのが大きいんだろうね。

枚数は増え続けているけど、一枚あたりの平均単価は過去最低の1,023円。総額も1999年以降の最低額。二十一世紀最安。なかなか財布に優しくてよろしい。箱ものや映像ものをあまり買わなくなってるのも大きな理由のひとつだと思う。そういうのを通して聴いたり観たりする時間がなかなかなくて。もうすでに老後の楽しみにしている箱がうちにいくつも溜まってしまっているからね。もうこれ以上老後の楽しみ溜め込んでもしょうがないし。

では、2012年のベストアルバムについて書こう。正直言って去年は年末近くまでこれぞというアルバムがなかなかなかったのに、12月になってからめぼしいものをまとめて買い込んだら逆に10枚選ぶのにえらい苦労したという、例年のようにその年を代表する超弩級アルバムとそれ以外の9枚という感じではなく、どちらかというと平均的に小粒ながらいいアルバムが10枚というセレクションになった(本当はこの後ろにあと10枚ぐらいあって、2006年以来の20曲入りベストyascdを作ろうかと思ってしまったぐらいなんだけど)。


<第十位>
Craig Finn 『Clear Heart Full Eyes』
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クレイグ・フィンなんて名前を出して一体どれだけの人が反応するのかわからないけど、この人は僕がかつて06年にこのブログで記事にしたホールド・ステディのリードヴォーカリスト。確かそのアルバムはその年のベストアルバムにも選んでるね。二度目の受賞、おめでとうございます。『Boys And Girls In America』以降もずっとこの人たちのアルバムは買い続けていたけど、結局僕にとってはあれがピーク。今回ソロが出たということはもしかしたらもうバンドは解散してしまったのかな。

ソロになってもバンド時代とそう大きく音楽性が変わったわけでもなく、相変わらず70年代前半のスプリングスティーンみたいな歌い方でちょっとやさぐれた感じの曲を歌っている。上にリンクしたアマゾンのレビューでは散々な書かれ方をしているけど、僕はそれとは正反対の印象。地味だけど、ストーリー性満載な歌詞も含めて、聴いていてちょっとしんみりくる大人の味。アルバムタイトルの頭文字は自分の名前と同期させたんだと思うけど、ジャケットにも内ジャケのクレジットにも肝心の自分の名前を全く載せていないというのは、よほど自分が有名だと勘違いしているんだろうか。


<第九位>
The Happy Hippo Family 『Monacoville』
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これがファーストアルバムとなるスウェーデンのバンド。日本盤の紹介のされ方もリードヴォーカリストのちょび髭も今いち僕の好みではないんだけど、その紹介文にもあるように、ペット・ショップ・ボーイズがスカを演奏しているかのようなこのアルバムにはちょっとやられてしまった。このアルバムがどれだけ売れたのかは知らないけど、たぶんこの感じだとこのまま花火みたいに消えてしまうんだろうな。そういう意味ではこれをきちんと発売された年に聴けて、ここに取り上げることができたのはよかった。なんて言って、実はペット・ショップ・ボーイズみたいに何十年も生き残るバンドになったりして。


<第八位>
Bruce Foxton 『Back In The Room』
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少なくともこの名前にはクレイグ・フィンよりも沢山の人が反応するだろう(そうあってほしい)。ブルース・フォクストン、ジャム解散直後の『Touch Sensitive』以来28年振りとなるセカンド・アルバム。当時はジャム関連のものならなんだって集めていた僕だから、12インチシングルも含めてブルースが発表した音源は全て聴いていたんだけど、同時期に秀逸なシングル盤を連発していたスタイル・カウンシルと比較してしまうと、当然のことながらどうにも見劣りしてしまっていた。

今回このアルバムを買ったのも、はっきり言ってしまえば郷愁以外の何ものでもなかったんだけど、そこはもう、フロム・ザ・ジャムなんて開き直ったジャムのコピーバンドまでやってしまっていたブルースのこと、今のポール・ウェラーの音楽に今ひとつ馴染めないでいる僕のようなオールドファンをピンポイントで狙い撃ちしたかのような、あの時代そのままの音。これはちょっと、反則だとはわかっていつつも反応してしまう。ポールもギターとピアノで数曲に参加。大人になったねえ。


<第七位>
The Corner Laughers 『Poppy Seeds』
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全然知らないアーティストだったんだけど、アマゾンでお勧めされたのをきっかけに試聴してみたらよかったので買ってみた。届いたアルバムを開封して内ジャケのクレジットを見てみると、ゲストヴォーカルにマイク・ヴァイオラの名前が。そして、ライナーを書いているのはウェズリー・ステイス。ジョン・ウェズリー・ハーディングじゃないか。そういう系統の人たちだったのか。といっても、マイク・ヴァイオラとジョン・ウェズリー・ハーディングとの共通点が僕には思い浮かばないけど。

どことなくスクールを思い起こさせる、60年代テイスト満載の音。基本女性ヴォーカルに、曲によって男性とのデュエットが絡む。これと一緒に買った、09年のセカンド『Ultraviolet Garden』はポップオーヴァーというレーベルからの発売。先のライナーを読んでみると、ファーストを聴いて気に入ったジョン・ウェズリー・ハーディングがこの人たちのために設立したレーベルだとのこと。彼がそこまでこのバンドを気に入ったというのも驚きだけど、それにもうなずける好盤。


<第六位>
Aimee Mann 『Charmer』
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目立たないけれどいい曲の詰まったいいアルバムをコンスタントにリリースする中堅どころのシンガーソングライターという意味で、僕にとっては去年のベストアルバム第七位に取り上げたロン・セクスミスと似た位置付けの人。せっかくの美人さんなのにジャケットに自分の写真を使うことがほとんどなく、今回もこの、誰の購買意欲をかきたてようとしているのか今いち定かでないイラストジャケ(ひっくり返して見ると別の顔というやつですね)。でもその低いハードルさえ乗り越えれば(笑)、中身はいつものとおり、男前な声でメロディアスな旋律に気の利いた歌詞を乗せて歌っているエイミーがいる。


<第五位>
Green Day 『!Uno!』
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本体のバンドはなんだかどんどん組曲風の大仰な作りのアルバムを発表し続け、ちょっと気軽な曲を演ろうと思ったら変名バンドになりすまさないといけなくなってしまった近頃のグリーン・デイ。いつの間にか4人組になってるな。去年後半は『!Uno!』、『!Dos!』、『!Tre!』と3枚のアルバムを毎月発売するというからまたどんな大仰なことをやってるんだろうと思っていたら、なんとこれがフォックスボロ・ホッタブスのセカンド(とサードとフォース)かと思うような、あるいは昔のグリーン・デイに戻ったかのようなポップなアルバム群。

かつてガンズ&ローゼズが二枚組のアルバムを二つに分けて発売したときに「金のない奴は友達と一枚ずつ買って一緒に聴け」みたいなことを言ってたと思うけど、どうも今回のグリーン・デイの3枚はどちらかというと「おまえら全部聴きたいんだろ?だったら3枚とも全部買え」と言われてるみたいでちょっと金の匂いがしてしまう。とはいえ輸入盤(僕の買ったフィリピン盤も)は行くところに行けばかなりクタクタな値段で手に入るから、3枚全部買ってもさほど懐には響かないはず。

ここでは『!Uno!』だけを取り上げたけど、『!Dos!』にも相当いい曲がいくつか入ってるし、『!Tre!』も(個人的には若干劣るかなとは思うものの)そんなに悪くはない。どちらかというと3枚の合わせ技でのこの順位ということで。もう少し曲を厳選して、普通に二枚組のアルバムにした方がきりっとまとまったとは思うけれど、これはまあ3ヶ月連続発売という話題作りの面が大きかったんだろうね。


<第四位>
Hans Rotenberry & Brad Jones 『Mountain Jack』
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パワーポップファンなら大抵誰でも、ブラッド・ジョーンズの95年作『Gilt-Flake』が家のCDラックに入っているはず。その後もあちこちのアルバムでちらちら名前を見かけてはいたものの、もうリーダーアルバムを作ることはないんだろうなと思っていたら、かつて彼がプロデュースしたことのあるシャザムのフロントマン、ハンス・ロッテンベリーとの共作アルバムを出していた。クレジットを見るとオリジナル盤が出たのは10年のようだけど、ボートラ入り日本盤が出たのが12年の暮れのようなので、入選決定。

パワーポップと呼べばいいのか、一昔前ならオルタナカントリーと呼ばれたような曲もあるし、ちょっとほろ苦いコーラス満載のメロディアスなアルバム。個人的にはツボ突かれまくり。僕も上のような書き方をしたし、日本盤のアーティスト名表記もブラッドが先だけど、ジャケットに書いてあるのはハンスの名前が先。どういう力関係なんだろう。ちなみに日本盤にはエアメールレコーディングス特製のおまけミニシングルが付いていてちょっと嬉しいんだけど、それがアルバム収録曲の同一バージョンだというなんだか喜んでいいのかよくわからない仕様。


<第三位>
Team Me 『To The Treetops!』
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5月の素晴らしかったライヴの余韻もあり、僕の中ではけっこう年末あたりまで去年の年間ベスト1の位置に君臨していたアルバム。このアルバムの前に出たEPに始まり、フロントマンのマリウスがウォンバッツの人と一緒に作ったSin名義のアルバム、それに宮内優里が加わったEPと、去年はとにかくティーム・ミー関連の音源が沢山出たし、どれもこれも質が高かった。創作意欲にかきたてられてしょうがないんだろうね。

もうそのまま1位にしてしまってもよかったんだけど、強いてケチをつけるなら、アルバム中盤ちょっとだれてしまうところがあるのと、大量に追加された日本盤ボートラのせいで聴き通すのがやたら長いことか。決して駄曲が追加されてるわけじゃないからいいがかりも甚だしいんだけど、まとまりという意味ではボートラのない輸入盤の方がいいのかも(なぜかせっかくのキモかわいいコラージュジャケが白黒なんだけど)。


<第二位>
Susanna Hoffs 『Someday』
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1位にしたかったという意味ではこれもそう。ここ数年来の僕の個人的アイドルの彼女が久々にソロアルバムを出したので当然早々に入手したんだけど、これがもう、今までの2枚のソロや再結成バングルスのアルバムを遥かにしのぐ出来。ミッチェル・フルームのプロデュースって言われるほど僕は印象に残っているアルバムはないんだけど、これは音のバランスといい、ストリングスの入れ方といい、かなりいいね。

曲も粒揃いだと思うけれど、やはりなんといってもこの声。前にライヴ評にも書いたけど、なんでこの人はいくつになってもこんな声で(きっと3年前に東京で観たときと変わらない見掛けで)いられるんだろう。いったいどんな魔法を使ってるのかと思う。早々に入手した輸入盤からかなり遅れて、ボートラ2曲入りの日本盤が出たことだけが難点。2200円もするけど、買いなおすしかないだろう。ジャケもいいよね。LPが出たらきっとそれも買ってしまう。来日が決まったら何があっても帰国して観に行く。バージョン違いのシングルとか出たら全部買う。いかん、勝手に自分からアイドル追っかけモードになってしまってる。


<第一位>
中村一義 『対音楽』
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そんな接戦を押さえて昨年度第一位に輝いたのがこれ。ここのところ100s名義のアルバムがずっと続いていたので、随分久しぶりとなる個人名義のアルバム。もちろん初期のアルバム同様、歌も演奏も全部一人で。ベートーベンの九つの交響曲の印象的なメロディーを取り入れた9曲(+アンコール1曲)という企画は、特によく知っている五番や九番なんかを聴くとちょっとあざといかなと感じてしまうこともあり、僕が09年のベストアルバム第二位に選んだ前作『世界のフラワーロード』と比較すると劣ってしまうかなと思ったのも事実。

でも、やはりこの人の書く、初めて聴くのにどうしてなのかいつもほろ苦い懐かしさを感じてしまうメロディーにはどうしても抗うことができない。いつも何を歌っているのか聞き取れない歌詞のことばかり書いているけど、ちょうどウィルコ・ジョンソンの来日時の話を知ったときに聴いていた9曲目「歓喜のうた」の「ちゃんと生きたものに、で、ちゃんと死んだものに、ありがとうって、僕はなんで想うんだろう」という歌詞を聞いて、まだ存命中の彼には大変失礼ながら、泣きそうになってしまった。

ちなみに僕の買ったCD+DVDの映像パートは、1時間にわたるインタビュー(演奏風景あり)。ちょっと何度も観ようと思うようなものでもないかな。よほどコアなファンでなければ、今回のはCD版だけでも十分かも。あと、僕はクラシックはあまり詳しくないんだけど、ベートーベンの曲をよく知ってる人ならもっと楽しめるのかもしれないね。


以上10枚。1月に書き始めたのに書き終えたらもう2月になってしまった。去年は、最初のほうに書いたとおり飛び抜けてすごいアルバムがあったという感じではないから、順位に関しては多分に今現在の気持ちを反映していると思う。少し経ったら順番を並べ替えたくなってるかも。さて、13年に入ってもう何枚かのCDを買い始めているけど(まだ13年発表のものは買ってないけど)、今年はダントツに凄いアルバムは出るかな。噂によるとメルボルンに戻った例の彼が新作を出すとのことだから、とりあえずそれには大いに期待。
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2012年06月24日

レコファン下北沢の83枚

2年前の8月22日に「HMV渋谷の110枚」という記事を書いた。その日で20年間の営業を終えた、かのアイコン的CDショップで僕が買ったものについて、若干の感傷を込めて書いたものだ。当時は僕のブログだけでなくあちこちで取り上げられていた話題だし、テレビのニュースにもなったぐらいの大きな現象だった。

それから約2年、僕の知る限りでは一部のブログやツィッターなどで小さく話題になっているだけだけど、僕にとっては別の意味でHMV渋谷と同じぐらい重要なCDショップが本日その生涯を終えることになったので、この記事を書くことにした。題して「レコファン下北沢の83枚」。中途半端な数字だけど、最後の買い物に出かけた昨日買ったものを足すとたまたまそうなった(どうしても3枚落とせなかった)。

HMV渋谷記事のコメント欄に僕は「僕がよく利用するCD屋であるディスクユニオンやレコファン、それからNZ時代のリアル・グル―ヴィーでは僕はほとんど中古ばかり買っていますから、こんな風に何年に何を買ったという記録をつけても、ちっともそれがその時代を写す鏡になり得ないのです」と書いた。確かにそれはそうだけど、今回この83枚のリストを眺めてみると、「新譜をどこよりも安く売るレコファン」と「大量に中古を揃えるレコファン」という、このチェーン店の二つの顔を僕はフル活用していたんだなと改めて思い知った。HMV渋谷で買ったものほどその年を象徴しているわけではないけれど、僕にとってその後ずっと重要な位置を占めるアルバムが沢山。


<1988年>

1. Sting 『...Nothing Like The Sun』
2. Don Dixon 『Romeo At Julliard』
3. Morrissey 『Viva Hate』
4. Billy Bragg 『Help Save The Youth Of America』

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5. Graham Parker 『The Mona Lisa's Sister』
6. The Beatles 『Past Masters Volume 1』
7. Scritti Politti 『Boom! There She Was』


88年は僕が東京に移り住んだ年。自分の生活に大きな変化があった年なので、この頃に聴いたアルバムはどれも思い出深いね。最近自分内でブーム再燃のモリッシーもこの時がソロ活動の開始だったし、僕がグレアム・パーカーのアルバムを本格的に聴き始めたのは実はこのアルバムが最初だった(この後、自分内大ブームが来ることになる)。


<1989年>

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8. The Housemartins 『The People Who Grinned Themselves To Death』
9. The Pogues 『Peace & Love』


自分内大ブームといえば、この前年にFMでライヴ放送を聴いて大ファンになったハウスマーティンズもこの時期にまとめ買いしている。まとめ買いといってもオリジナルアルバムは2枚しか出ていなかったから、解散記念に出した2枚組ベストの他に、12インチや10インチのシングル盤や、各メンバーがバラバラと出した別ユニットのレコードなども小まめに買い集めたな。別ユニットの中では当然のごとくビューティフル・サウスしか生き残らなかったけど。


<1990年>

10. John Wesley Harding 『It Happened One Night』

この年には1枚しか買ってないね。しかもこのアルバムは後に拡大版『It Happened One Night & It Never Happened At All』として再発されたので、そのとき売っ払ってしまった。


<1991年>

11. Billy Bragg 『Don't Try This At Home』
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12. Garland Jeffreys 『Don't Call Me Buckwheat』


この年まで今とは駅の反対側になる北口を出てしばらく歩いた商店街のはずれの建物の2階にまるで隠れ家のように居を構えていたレコファン下北沢店のことを僕が一番鮮明に思い出せるのは、このガーランド・ジェフリーズ久々のアルバムを買ったときのこと。店に入るとこのアルバムがBGMとしてかかっていて、聴いたことのないガーランド・ジェフリーズのアルバムだ!と思って即座にレジに直行し、在庫がないというのでそこでかかっていたそのCDをそのまま売ってもらったんだった。懐かしいな。


<1992年>

13. Guns n' Roses 『Appetite For Destruction』
14. Graham Parker 『Sweet Home Chicago』
15. Neil Young & Crazy Horse 『Weld』
16. Ian Dury 『New Boots & Panties!!』
17. Little Village 『Little Village』
18. Beautiful South 『0898』
19. Bruce Springsteen 『Human Touch』
20. Bruce Springsteen 『Lucky Town』
21. Squeeze 『A Round And A Bout』
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22. Five Thirty 『Bed』
23. Billy Bragg 『Sexuality』
24. Nils Lofgren 『Crooked Line』
25. The Who 『Tommy The Movie』
26. Brinsley Schwarz 『The New Favourites Of...』
27. Peter Gabriel 『Us』
28. Paul McCartney 『Unplugged - An Official Bootleg』
29. Neil Young 『Harvest Moon』
30. Neil Young + Crazy Horse 『Ragged Glory』
31. Queen 『Magic Tour Live』 LD


前年まで年に1-2枚しか買っていなかったのに、この年いきなり19枚も買っている理由の一つは、南口店がオープンしたこと。南口といっても今のレコファンがある場所じゃなく、本多劇場近くの小田急線沿い。店の場所を正確に覚えていないんだけど、あの場所今は何になってるんだっけ。元の下北沢店はそのままの場所で下北沢北口店に名称変更。この19枚のうち11枚を僕は南口店で買ってるね。やっぱり駅から近かったのが大きい。

僕にとって重要なアルバムが何枚もあるけど、この年を代表するものを1枚と言われたらやっぱり画像を載せたファイヴ・サーティーの『Bed』かな。この人たちもこのアルバムを聴いて大好きになり、シングル盤とか後のポール・バセットやタラ・ミルトンの関連アルバムまで小まめに集めたものだった。


<1993年>

32. Queen 『Live Killers』
33. Bob Dylan 『Hard Rain』
34. Bob Dylan 『Blood On The Tracks』
35. Paul Weller 『More Wood』


この年の2月に僕は東京を離れて15年に亘る海外生活を始めている。出張で東京に来たときは主に渋谷や新宿で買い物をしていたから、下北まで足を延ばす回数はぐっと減ってしまった。ポール・ウェラーの日本企画盤以外は全部所謂過去の名盤みたいなのを中古で買っているだけだね(全部北口店にて)。そして、この翌年の94年には僕はレコファン下北では一枚も買っていない。


<1995年>

36. Nova Mob 『Nova Mob』
37. Dave Edmunds 『Riff Raff』
38. Garland Jeffreys 『Hail Hail Rock 'n' Roll』
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39. Graham Parker 『12 Haunted Episodes』


さっきからタイプしてて気づいたんだけど、どうも僕はガーランド・ジェフリーズやグレアム・パーカーのCDとなるとこの店でよく買っているな。グレアムは僕が本格的に聴き始めた『Mona Lisa's Sister』や『Live Alone In America』あたりから既にそれまでの熱いロックンローラータイプから渋めのSSW風のアルバム作りにシフトし始めていたんだけど、もうこの頃になるとかなり枯れた趣。上3枚は北口店、写真のアルバムを南口店で同日に購入。


<1998年>

40. Marshall Crenshaw 『The 9 Volt Years』
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41. John Fogerty 『Premonition』
42. The Beach Boys 『Smiley Smile』


96年・97年はゼロ。98年はすべて南口店でこの3枚を一日で購入。もうこの頃には僕にとって下北沢というのはそれほど縁の遠い街になってしまっていたということか。タイトルを書いていてジャケが思い出せなかったけど、ジョン・フォガティのこのライヴ盤、結構よく聴いたよな。

そして、翌99年から僕が帰国する07年まで、レコファン下北沢での購入はぴったり止んでしまっている。その間に、あの懐かしい北口店はいつの間にか店を畳んでしまって、南口店は南口2店として今の場所(駅から遠くなってしまった)に移転。僕にとってのレコファン下北沢の失われた10年だ。


<2008年>

43. Dreamboy 『Dreamboy』
44. Grin 『1+1』
45. Low Season Combo 『Low Season Combo』
46. Golden Smog 『Blood On The Slacks』
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47. Biff Bang Pow! 『L'amour, Demure, Stenhousemuir』
48. Youssou N'Dour 『Rokku Mi Rokka』
49. I Am Robot And Proud 『Uphill City』
50. Teddy Thompson 『A Piece Of What You Need』


前年暮れに日本に戻ってきて、以前と同じく小田急線沿いに住むことにしたので、僕の下北沢詣での日々が復活することになった。中古盤と新譜のほどよいミックス。前にyascd012に入れたロウ・シーズン・コンボ以外にはそれほど聴き込んだといえるアルバムはないことに気づき、10〜20年前と比べて買う枚数は増えたけれど1枚1枚にかける時間と情熱がそれだけ減ってしまっていることを反省。

そんな中でもよく聴いたそのロウ・シーズン・コンボのファーストアルバムでなく、あえてビフ・バン・パウ!のこのベスト盤を載せたのは、地味なこげ茶色のジャケでなくこちらのジャケ写を載せて少しでもブログを華やかに見せようという作戦。

ディランの『Blood On The Tracks』をもじったゴールデン・スモッグの『Blood On The Slacks』(『血の轍』ならぬ『ズボンに血』)を、僕がそのディランのアルバムを買ったのと同じ店(正確には移転してるけど)で15年後に買った偶然に今回リストを見て気づいたのがちょっと嬉しい。


<2009年>

51. Owsley 『Owsley』
52. Tom McRae 『King Of Cards』
53. Midlake 『Bamnan And Silvercork』
54. Bananaskin 『Countryside Has Opened My Tired Eyes』
55. Dungen 『Ta Det Lugnt』
56. David Mead 『Indiana』
57. Matthew Sweet 『To Understand - The Early Recordings Of』
58. Owl City 『Of June』


全て中古。これ全部で計5605円。前年のロウ・シーズン・コンボもそうだったけど、ここでのバナナスキン(フィンランド)とかドゥンエン(スウェーデン)とか、この頃の僕は北欧づいていたというのがよくわかるリスト。後にザキヤマ扱いされるデイヴィッド・ミードのCDもここで初めて買っている。


<2010年>

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59. Them Crooked Vultures 『Them Crooked Vultures』
60. Squeeze 『Spot The Difference』
61. Bruce Springsteen & The E Street Band 『London Calling Live In Hyde Park』 BD
62. The Futureheads 『The Chaos』
63. Wyatt / Atzmon / Stephen 『...For The Ghosts Within』
64. Various Artists 『Short Circuit Live At The Electric Circus』
65. Bon Iver 『Blood Bank』
66. The Derek Trucks Band 『Roadsongs』
67. Brian Wilson 『Reimagines Gershwin』
68. Paul Weller 『Heavy Soul』


ゼム・クルーキッド・ヴァルチャーズとかスクイーズとか、当時このブログで取り上げたアルバムが並んでるね。中古も何枚かあるけど、この年は比較的たくさん新譜をここで買ってるな。


<2011年>

69. Huey Lewis And The News 『Soulsville』
70. Department Of Eagles 『Archive 2003 - 2006』
71. Panic! At The Disco 『Vices & Virtues』
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72. Nick Lowe 『The Old Magic』
73. Everybody Else 『Everybody Else』
74. Peter Blegvad & Andy Partridge 『Orpheus The Lowdown』


このニック・ロウのアルバムを買ったのは、パワーポップ・アカデミーの日だったな。おばさんジャケにはいまだに慣れないけど、その前月に観たライヴ共々、いい内容には満足。ピーター・ブレグヴァドとアンディ・パートリッジのこのアルバム、元はいくらだったのかわからないけど、僕が買ったときには1080円の値札に赤い200円引きのステッカー、更に店内あげて200円引きセール中だったから、新品なのに680円という嬉しいお値段。レコファンって、しょっちゅうこういうセールやってるからつい足を運んでしまうんだよね。


<2012年>

75. Elvis Costello & The Imposters 『The Return Of The Spectacular Spinning Songbook!!!』 CD+DVD
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76. Chilli Willi And The Red Hot Peppers 『Bongos Over Balham』
77. Chris Von Sneidern 『The Wild Horse』
78. The Sportsmen 『Spirited』
79. Peter Blegvad 『The Naked Shakespeare』
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80. The Red Button 『She's About To Cross My Mind』
81. Tim Easton 『The Truth About Us』
82. Jamie Cullum 『Catching Tales』
83. Del Amitri 『Twisted』


このコステロのDVD付きライヴアルバムをゲイリー・ジュールズとジム・ビアンコのライヴに行く前に立ち寄って買ったときには、まさかそのわずか3か月後にはこの店が閉店してしまうなんて思いも寄らなかった。

そして昨日。久しぶりに訪れた下北沢南口店には、「6/24(日)最終日! いよいよ最終章!」というポスターが所狭しと貼ってあった。恒例の200円オフセール中だ。もう長いことこの店で全ての棚をじっくり観るということをしていなかったけど、最後だからと思って、1階の新入荷コーナー、2階に上がって中古新入荷コーナー、通常コーナーをAからZまで、そして100円〜コーナーもくまなくチェック。2時間ちょっとで収穫は8枚。計5485円というのはまずまずかな。結構珍しいものや前から欲しいと思ってたのもうまく買えた。前年に引き続いてピーター・ブレグヴァドのアルバムをまたこの店で購入(プロデューサーがアンディ・パートリッジだという偶然も)。

下北にはまだユニオンもフラッシュもイエローポップもドラマもあるけど、まさかこの街からレコファンが真っ先になくなってしまうなんて、最終日の今日になってもまだ信じられない。なんだかこれでまた自分の足が下北から遠ざかってしまいそうな気がするよ。本当に残念。

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長い間ありがとう。渋谷BEAM店への統合という無理やりな理由をサポートしてあげるために、これからはもう少し頻繁にBEAM店にも通うことにするよ。
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2012年02月05日

2011年個人的ベストアルバム

本当ならこの週末はメタル・ボックス・イン・ダブのライヴに出かけて、今年に入って連続6つ目のライヴレポートを書いているはずだったのが、直前になってまさかのキース・レヴィン入国不可。楽しみにしてたのになあ。「中止」でなく「延期」ということだから、とりあえず新しい日程が決まるまで、払い戻しはしないでおこう。

そういうわけで、今日は延び延びになっている2011年のベストアルバム記事を書いてしまおう。2月にもなって去年のベストアルバムもあったもんじゃないけど、まあ一応けじめということで。まずは、例年どおり去年一年間で買ったものの集計から。

フォーマット   枚数   対前年
CD         286枚    +61枚
CDシングル     9枚     -2枚
CD+DVD(BD)   8枚     -8枚
DVD/BD       1枚     -4枚
ダウンロード     0枚     -1枚
LP           6枚    -21枚
シングル       5枚     -3枚
ボックスセット    4箱     -1箱


せっかく2010年に300枚切ったのに、去年はトータル319枚。内訳を見てみると、前年より20枚増えたのは全部CDアルバムのせいで、それ以外のフォーマットはすべて減っている。なかでも、おまけDVD付きのCDや、DVD/BDがごっそり減っている。なにしろ部屋に座って映像をゆっくり観ている時間がほとんど取れなくて、数年前に買ってそのままになっているのが沢山あるから、おのずとそういうのは買い控えている。世の中のCD店がどんどんDVD店化しているのとは完全に逆行しているね。

同じ理由で、LPの枚数もごっそり減ったなあ。部屋に座ってレコードをターンテーブルに乗せて、なんていう時間がなかなか取れない。余裕のない生活してるよな。

総枚数が増えたかわりに、一枚当たりの平均単価はぐんと下げたよ。平均1067円は僕がレコードやCDを買い始めた1979年以来の最安値。ここのところ数年間なかなか1200円台を下回れなかったのを、一気に200円近く下げられたのは、やはりこまめに3ケタ円CDを買い続けた成果だろう。

と、例によって誰のためにもならない自画自賛はこれぐらいにして、本題の2011年ベストアルバム選出に移ろう。去年の年末に友達の家に集まって年間ベスト発表会を催したときの僕のセレクションとは、10枚のうち2枚が入れ替わっている。年末ぎりぎりに買って、苦慮の挙句に差し替えたものだ。あのとき集まった友達以外にはどうでもいい話だけど(あのとき集まった友達にとってもどうでもいい話だけど)。


<第十位>
Hauschka 『Salon Des Amateurs』
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去年の5月に買ってすぐに気に入り、それ以来いつブログに書こうかとあれこれ文章を考え続けて早や9か月。結局このベストアルバム記事で初登場ということになってしまった(僕のパソコンのデスクトップで9か月間ずっと出番を待っていたこのジャケ写がようやく日の目を見ることができた)。

この細密画のようなジャケットに惹かれたのが、CDでなくわざわざLPを取り寄せた一番の理由。そして、このジャケットに包まれた音が、まさにこの繊細なイラストレーションを体現している。最近の僕が普段聴いている音楽や、このあと出てくる9枚のアルバムと比べるとかなり異色だが、このプリペアドピアノを中心に複雑に構築されたぎこちないダンス・ミュージックは、むかし中学生の頃にニューウェーヴやオルタナティヴと当時呼ばれた類の音楽を初めて聴いて、どこか知らない土地に連れて行かれたような気持ちになったことを久しぶりに思い起こさせてくれた。


<第九位>
Matt The Electrician 『Accidental Thief』
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去年10月のライヴで初めて聴いたこの人。ジム・ボジア目当てで出かけたそのライヴに出演していた4人の中ではなんだか一番ミュージシャンらしからぬ風貌で(名前も“電気屋”だし)、最初はほぼノーチェックだったんだけど、その柔らかい歌声とすっとメロディの立った曲に惹かれて数日後に訪れたカフェ・ゴーティで試しに1枚買ってみたのをきっかけに、その後こつこつと旧譜を買い足して(最後はゴーティのセールで一気に大人買いで)、あれから約3か月後の今ではもうほとんど全部のアルバムが手元に揃ってしまった。僕にとってはある意味2011年という年を代表するアーティストの一人になった。

なんだかちょっと手に取るのを敬遠してしまうヘンテコなジャケからはちょっと想像つかない、(ひと昔前のお洒落なサーフミュージックみたいなのとは一線を画す)あくまでも朴訥としたオーガニックな音が心地良い。また生で観てみたいよ。今年も来日してくれないかな。


<第八位>
The Sonic Executive Sessions 『2011』
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上にリンクを貼った昨年末の発表会で半数のメンバーに選出され、見事うちの仲間の2011年ベストアルバムの座を獲得したのがこのアルバム。もともとオリジナルは2010年に発表されていたようで、ネット上でもよく見かけるジャケ写は2011でなく2010と書いてあるものが多いんだけど、アカペラバージョンなどボーナストラック満載の日本盤が出たのは去年なのでOK。それにしても個人的には去年のかなり早い時期に買ってずいぶん聴き込んでいるので、このアルバムがわずか1年前のものだというのはちょっと信じられない感じだけど。


<第七位>
Ron Sexsmith 『Long Player Late Bloomer』
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続いてこれも、昨年末の発表会で3名に選ばれた、うちの仲間の2011年第二位作品。デビュー作は聴いたけどその後のアルバムはしっくりこなかったという僕みたいなにわかファンにとっては、このタイトルは実にしっくりくる。今まで素通りしてきた過去盤(それでも一応チェックはしているのでジャケットにはすべて見覚えあるけど)を全部今から入手しようという気にはならないものの、こんなに優れた曲の詰まった作品を作ってくれるなら、これからはもう少しきちんと注目していこうと思った。まあ、これでまた来日なんてことになったら、その予習のために慌てて旧譜の中古を探しまくるんだろうけどね。


<第六位>
David Mead 『Dudes』
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友達に勧められて聴いた前作『Almost & Always』のなんとなくゴシックな雰囲気のジャケットのイメージをずっとこの人には持っていたんだけど、お正月のテレビ番組で何度も見かけたザキヤマみたいな風貌のこのジャケに完全にイメージ持っていかれてしまった。

なんてくだらない話はさておき、年末ぎりぎりに入手したこのアルバムはかなりの拾い物だった。静かなイントロで始まる冒頭の「I Can't Wait」の芳醇なメロディーで聴き手を掴んでおいて、あとは見事なまでに様々なタイプの(でも決してとっ散らかった印象はない)佳曲の数々を繰り出してくる。ちょっとラテンっぽい小曲「Knee-Jerk Reaction」であっさりアルバムが終わるときにはいつも「あれ?もう終わりか。もう一回聴こう」と思わせられる。


<第五位>
Fountains Of Wayne 『Sky Full Of Holes』
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2007年版の個人的ベストアルバム記事に前作『Traffic And Weather』を選出したファウンテンズ・オヴ・ウェイン、4年振りのこの新作も奇しくもそのときと同じ第五位というポジションになった。そして、今作を聴いての僕の感想も4年前と同じく、一般的な意味でのパワーポップ・アルバムとしての完成度は、今回これより上位にたくさん登場する他のパワーポップ・アルバムには全く負けていないということ。

そして、そのときの記事では一足違いで来日公演が観られなかったことを悔やんでいるけれど、今回違うのは、来月ようやくライヴを観られるということ。2年前のティンテッド・ウィンドウズの来日ついでに行われたアクースティック・ライヴには行けなかったから、これが僕にとって初のファウンテンズのライヴ。楽しみ。


<第四位>
The Leisure Society 『Into The Murky Water』
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最初はグレン・ティルブルック目当てで買ったMOJOのビートルズのカバーアルバムで知ったこのバンド、そのときの記事に僕は「キンコンと可愛い音の鳴る打楽器と、ストリングスとウクレレで奏でられるイントロを聴いただけで、これが掘り出し物だというのはすぐにわかる」と書いている。あれから2年強、ファーストアルバムとそれ以前のEPがセットで再発された2枚組LPと、ここに写真を載せた親指のところに切り込みのあるセカンドアルバムと、切り込みのないUK盤にアウトテイク集のボーナスディスクを付けたセカンドと、盤の枚数で数えると合計5枚のこの人たちのディスクが僕の家には揃っているほどお馴染みのバンドに成長してしまった(付け加えて言うなら、先着特典で戴いた「This Phantom Life」のサイン入りシングル盤もある)。

去年の暮に運よくロンドンで観ることのできたライヴがよかったというのもあるけど、決してそれだけが理由でこのアルバムをこの高位置に置いたわけじゃない。キンコンと可愛い音の鳴る打楽器とストリングスとウクレレはそのままに、メジャーなポップ・フィールドでも十分に太刀打ちできるだけのクオリティの曲を満載したアルバムを出してきたこのバンド、そのうち大化けするよ。


<第三位>
David Myhr 『Soundshine』
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ライヴといえば、これも運よくつい最近すごくよかったライヴを観ることができたこの人。ライヴ記事に紛れてそのときほとんど買ったばかりだったこのアルバムのことも書いてあるね。その、アルバム以上にビンビンと声の響いた彼のパフォーマンスがこの高位置ゲットに影響したかと言われたら確かにそうかもしれないけれど、そんなのはたいした問題じゃない。これを読んでこのアルバムを聴いてみようと思ってくれる人が少しでもいたら、きっとそう遠くないうちにあるだろう彼の次の来日公演に足を運んでみてほしい。僕が書いたことの意味がわかるから。


<第二位>
The Wellingtons 『In Transit』
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去年結局2つしか書けなかった“アルバム”カテゴリーの記事のひとつ(もう一つはスクリッティ・ポリッティのベスト盤)に、さっきのファウンテンズ・オヴ・ウェインと一緒に取り上げたのがこのアルバム。その後、単独パワーポップ・アカデミーと、2度もライヴを観ることができた。なんかライヴ観て盛り上がったのばかりを上位に持ってきてるんじゃないかと思われるかもしれないけど、そんな風に勘ぐる人がいればまず聴いてみればいい。全13曲、捨て曲なしとはこういうアルバムのことを言う。


<第一位>
Radical Face 『The Family Tree: The Roots』
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この上までの9枚のアルバム、あれだけべた褒めしておいて今さらなんだと言われるかもしれないけど、正直言って去年はほとんど年末近くまで、ダントツでいいと思えるアルバムがないなと思っていた。たとえば2010年のタマス・ウェルズやロッキー・エリクソン、2009年ならグレン・ティルブルックのような。それも、10月に発売されたこのアルバムを聴くまでの話。ラディカル・フェイスは前作『Ghost』も気に入って聴いてはいたけれど、この新作はそれと比べても、そして2011年に僕が聴いたあらゆるアルバムと比べても、あきらかに別格。このアルバムについてはじっくりと長文を書きたかったな。

ノースコート家という架空の家族の壮大な物語を描いた三部作の序章となる今作は、そこで描かれている1800年代に使われていた楽器のみを使って制作されているせいもあって、実にシンプルな音作りだ。ピアノ、アクースティック・ギター、フロアタム、それだけ。あとはラディカル・フェイスことベン・クーパーの声だけ。それら限定された楽器と声が、三拍子を基調とした様々な曲を奏でている。重い。けれど、あくまでも美しい音楽。この三部作がこれからどう展開していくのかまだわからないけれど、少なくともこの物語の幕開けに立ち会うことができたというだけで、僕は2011年という年に300枚以上ものディスクを買ってこのアルバムに辿り着いた価値があった。


以上が昨年の僕の10枚。2010年はアメリカ、アイスランド、カナダ、スウェーデン、オーストラリアというセレクションだったけれど、今回もそれに負けずドイツ、アメリカ、UK、スウェーデン、オーストラリアと5か国産のバラエティに富んだ選定になった。意識してそうしたわけじゃないんだけどな。
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2011年07月22日

追悼 中村とうよう

僕がこんなに雑多な音楽をそれぞれに愛情を持って聴くようになったのも、気に入った音楽のことをつべこべ語るようになったのも、外国人の名前をなるべく発音に近い表記で書こうなんて気取ったことをし始めたのも、そしてそもそもこんな歳になっても年間何百枚もCDを買い続けるほど音楽というものを好きになったのも、今思えば全ては中学生の頃にミュージックマガジンという雑誌を手に取ったからだと思う。

多分当時もっと売れていたミュージックライフはずっと前から何冊も買っていたし、ガキとしては同時期に買い始めたロッキングオンの方により感情移入していたけれど、初めて本屋で見かけた河村要助の描いたブーツィー・コリンズのちょっと不気味なイラストの表紙のこの雑誌を買って以来、世の中にはこんなに不思議な音楽があるんだ、こんな音楽の聴き方をしていいんだ、ということを僕はこの雑誌から学び続けた気がする。

クロスレビューのページで時々とんでもない採点をしたり(0点とかそういうレビューは、たとえ彼の意見に賛同しなくても、読んでいて清々しかった)、とうようズ・トークで毒を吐き散らしたりしていた当時編集長の中村とうようさんのカラーが、たとえ彼が全ての記事に絡んでいたわけではなかったはずだとしても、物凄く色濃く出ていた雑誌だった。

彼の推していた音楽は、その勢いに押されてあれこれ聴いてみたものの、僕としては本当に好きになったものはあまりなかったし、とうようズ・トークでの彼の意見は僕のポリシーとは正反対だったことが多いから、彼個人の意見に僕がそこまで惹かれたわけではなかったはず。

だけど、寝室からさっき持ってきたその81年3月号のクロスレビューのページをめくってみると、『Sandinista!』はとうようさんの付けた9点を始め、9点・9点・9点・8点の高得点。当時、このアルバムをここまで好評価したメディアは、少なくとも僕が記憶している限りなかった。単に僕がクラッシュのファンだったからというわけでなく、そういうところが、僕がこの雑誌を信用するに足ると思うに至った理由のひとつ。

とうようさんが編集長を退いたあともしばらく定期購読は続けていたけど、アルバムレビューのページから曲目表がなくなったあたりで僕はこの雑誌を買うのをやめてしまった。あれは何年前のことだったっけ。さっき書いたように、別に僕はとうようさん本人のファンだったわけじゃないから、彼が記事を書いているかどうかは関係なかったはずなんだけど、もうその頃にはこの雑誌のカラーが変わってしまったと思ったから。

ちょっと前にどこかで見かけた、武蔵野美大で中村とうようコレクション展が開催されるという報せ。へえ、懐かしいな。まだしばらくやってるから、そのうち観に行ってみようかな、なんて思っていた。



飛び降り自殺だなんて、信じられない。

今日、会社帰りに本屋に寄って、ミュージックマガジンの最新号を買ってきた。大特集のKARAには興味なかったけど、もしかしたら今月号のとうようズ・トークが生前最後の文章なのかもしれないから。というより、一体あの毒舌家が何故自殺を選ぶような精神状態に陥ってしまっていたのかが知りたかったから。

でも、その2ページは、いつもの2ページだった。中村とうようコレクション展に出せなかったいくつかの楽器を次の機会でお見せできれば、なんて書いてあって、まさかこの人が死ぬことを考えていただなんてとても思えない。


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さっき帰ってきたばかりだから、とうようズ・トーク以外のページはまだパラパラとしか読んでない。来日アーティストのページに、30年前に僕が最初に買ったこの雑誌の表紙だったブーツィー・コリンズのことが載っていたのがなんだか奇偶。

とうようズ・トークの載らないこの雑誌を僕がこの先買うことがあるかどうか、もうわからない。そういう意味ではこのツーショットは僕にとって最初と最後のミュージックマガジンなのかも。

この2冊の間に出た何百冊ものコレクションは、今でも僕の寝室の本棚に全部並べてあって、週末前なんかでちょっと時間のある夜には、適当に目に付いた背表紙を頼りに抜き出して読み耽ったりしている。さっき名前を出した別の雑誌も置いてあるけど、何十年も前の文章を、読み物として、情報として、今でも違和感なく読めるのはこの雑誌ぐらいだ。

今までこのブログにたくさん追悼記事を書いてきたけど、もしかしたら僕に一番音楽的な影響を与えてくれた人が今日(もう昨日だけど)亡くなってしまったのかもしれない。ご冥福をお祈りします。
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2011年06月19日

追悼 クラレンス・クレモンズ

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かなりそそられるラインアップが揃っていたにも関わらず今一つ気乗りがしなかった今年のサマソニに、クラレンス・クレモンズがソロで出演するというニュースが僕の背中を思いっきり押してくれたのが5月25日。8月の中旬には週末にかかるような出張は入れないようにしないとなあ、なんて思っていた。

そんな嬉しいニュースのわずか3週間後、脳溢血で倒れたという知らせが入ったのが、日本時間で6月13日。ちょうど僕が今回のアメリカ出張に出かけるときのことだった。一命は取りとめたものの、予断を許さないという状況だったから、来日どころの騒ぎではなくなってしまった。

翌14日には、手術後麻痺していた左手を握れるようになったとか、話しかけると反応するようになったという、少しは慰めになる一報も入ってきた。15日には、スプリングスティーンのサイトにあった、notestoclarence@clarenceclemons.com宛てに励ましのお便りを送ったりもした。たいしたことは書いてないけど、またメールを読めるようになったら、こんなに沢山のメールが来たのかと喜んでもらえるように、一通でも貢献しようと思って。

一週間の出張を終え、アメリカ西海岸時間6月17日の深夜にLAXを発ち、羽田に到着したのが日本時間の今朝、19日早朝。バスと電車を乗り継いで家に辿り着き、PCを立ち上げてすぐ目に入ってきたのが、僕が空の上を飛んでいた間に、クラレンスが亡くなってしまったという悲しい報せだった。


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『A Night With Mr. C』 Clarence Clemons

彼のソロアルバムの中で一番よく聴いて好きだったこのCDを、十数年ぶりに引っ張り出してきた。89年に新品で買ったのに、ジャケットの背中のきみどり色がもう何色だかわからないほど日焼けしてしまっている。ラストの「Forgiveness」のサックスソロを聴いて涙が出てきた。


アメリカにいたときに立ち寄ったウォルマートのCDコーナーに山ほど展示してあったレディ・ガガの新譜、ぜんぜん興味なかったんだけど、結局これがクラレンスの最後の参加作品になってしまったのかと思うと、買ってくればよかったと急に後悔しはじめた。たとえそれがもうこんなに覇気のない演奏になってしまっていたとしても(しょうがないよ、69歳だもんな)。



ダニー・フェデリーシの死からわずか2年。Eストリート・バンドからどんどん大事なメンバーがいなくなっていく。もう当分そんな話は聞きたくないよ。ほんとうはクラレンスについてならもっと沢山書きたいことがあるはずなんだけど、もうなんだか何書いていいのかよくわからない。


さようなら、今でも僕の一番大切な『The River』を30年も前に聴いたときからずっと、僕にとって貴方は世界で一番凄いサックスプレイヤーでした。長いあいだお疲れさまでした。

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2011年05月22日

yascd番外編の夜

きっかけは去年の年末、グレン関連で仲良くさせてもらっている友達の家に集まって年間ベスト10の披露会をしていたときのことだった。ワインを何本も開けながら夜通し飲んでいたときだったか、翌朝の朦朧とした頭で朝ごはんを食べながらだったかはもうよく覚えていないけど、誰からともなく「生涯ベスト20曲をCD-R一枚に焼いて披露し合おう」という話になった。確か、言いだしっぺはそのときホストを務めてくれたHさんだったかな。

生涯ベスト20曲なんて、無人島レコと同じでとても選べないよ、と誰もが思ったけれど、その後も何度か、誰かのコンサートの後や飲み会などで顔を合わせるたびにその話になるので、僕はひそかに選曲を進めていた。ほんとは楽しいんだよね、そういう作業って。

完成したのは先月だったかな。そうだ、確かゴールデンウィークの前だった。「できたので披露会やろう。ゴールデンウィークのいつがいいですか?」と、ひとの予定を完全に無視したメールを皆に送りつけたものの、あえなく却下。結局、最速で皆の予定が合う5月21日に集合することになった。ほとんどのメンバーは、その約1カ月で急いで選曲をする羽目になったし、中には前日ほぼ徹夜で選曲〜録音を終えて駆け付けた人も。ごめんね、相変わらずの無茶振りで。

会場は新宿の某カラオケボックス。開店時間の11時を待って入店、お店の人に接続ケーブルを持ってこさせ、僕が持参したPCをアンプに繋ぐ。ちょっとした機材トラブルのせいで、最初の2時間ほどは飲み放題のコーヒーやらビールやら日本酒やら(土曜の朝から)で雑談タイム。1時すぎになってようやくスタート。これから、メンバー6人が持ち寄った、ほぼ80分ぎりぎりまで詰め込まれたCD-Rを順番に聴いていくことになる。

いつものライヴレポートじゃないから、あれこれ詳細を書くのはやめておくけど、ほんっとに楽しかった。あんなに濃密な10時間半(最初の2時間+80分×6人分+途中のトイレ休憩)を過ごしたのは久しぶりだったよ。

トップを飾ったN君の、王道パワーポップとオブスキュアなシンガーソングライターの絶妙な取り合わせが見事。あのコンピレーションなら僕はきちんとお金出して買うよ。

続いては、先日のジム・ボジアのライヴでも一緒だったIさん(このアルファベットは活字になると非常に読みづらいので、昨日急遽決まった新しいニックネーム、トムで今後は彼のことを呼ぶことにするよ)。僕と年齢も近く、音楽的嗜好も似ているのは知っていたけど、まさか僕の選曲と2曲もかぶるとは(うち1曲はバージョン違い)。

もともとグレン・ティルブルックのライヴで知り合った仲間だから、スクイーズ/グレンの曲は誰もが入れてくるだろうと思っていたし、もしかしたら結構皆同じ曲を選んだりするのかな、なんて想像していたんだけど、意外にスクイーズを選んだ人は少なく、誰もかぶらなかった。そんな中、まさかこの曲が、と思えるアレが出てきたときは心底びっくりしたものだ。ジャケもレーベル印刷もとても凝った造りのtomcd(笑)、自分の分身が作ったミックスを見ているようだった。

前日、というか当日の朝4時半までかかって選曲〜録音を終えた挙句、新幹線で駆け付けたNさん(ご苦労さまでした)。ジャケどころか曲目表すら作ってる余裕ありません、でもせめてもの印にと、真っ白なCD-Rのケースに綺麗な模様の紙を入れてくれたのが健気(笑)。渋めの曲がきちんと選曲された部分と、「だってニック・ロウとヨラテンゴが好きなんだからしょうがないでしょう」と言わんばかりに立て続けに同じアーティストの曲が何曲も並んでいるところが昨夜の混沌を物語っています(笑)

続くはMさん1号。見事なまでの70年代縛り(笑・失礼)。「次は2011年のベスト20曲を披露し合おう」という提案に「だって私、新しいCDなんて何も買ってないから」というのがよくわかる選曲。単にアーティスト名をアルファベット順に並べただけなのに、あの整った選曲の流れは驚愕。Mさんもトムと1曲かぶっていたね。僕らの世代のラジオ・ヒット。

Mさん2号。予想通りのムーンライダーズからスタートしたものの、あとはめくるめくMkさんワールド。なんでダニー・ハザウェイとレッド・ゼッぺリンとプリファブ・スプラウトとクラフトワークが同じミックスCDに入ってるんだ?(笑)。個人的にはもしかしたら一番遠い好みかなぁと思っていたけれど、あらためて曲目表を見てみたら、半数のアーティストは僕も全部のアルバムを揃えているような人たちばかり。しかもスクイーズなしで。

当初の終了時間19時を大幅に過ぎ、機材トラブルで得た1時間のロスタイムも終了し、さらに延長タイムを申請した頃に僕の順がまわってきた。ただソファに座って飲み食いしているだけなのに、皆お疲れの様子、というかもう全身麻痺状態。心なしか口数も減ってきている。僕のCDが流れていた間ほぼ皆さん無口だったのは、内容がつまらなかったからじゃなくて、聴き入ってくれていたんだと思っておこう。

熟考4ヶ月、普通に選ぶととても20曲になんて絞り込めないからあれこれと縛りを設けたうえで、誰よりも早く選曲を完成させ、ジャケットまで作ったものの、それから約1カ月の間でもう既に相当数の曲を入れ替えたくなっていたこの(暫定)生涯ベスト20。最後の2曲が合わせて15分もあるので、CD-Rに焼くとなると19曲しか入らないので(暫定)生涯ベスト19なんだけど。

採用した1曲の歌詞から取ったフレーズをタイトルにさせてもらったこのミックス。そういう訳で自分の生涯の19曲というには選曲はまだまだ生煮えだと思うので、ちょっとyascdシリーズでこのブログに載せる気にはならないから、とりあえずジャケットだけ先にお目見え。

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楽しかったなあ。全員が選曲過程について何かしらグチをこぼしていたし、さすがに10時間半ソファに座り通しだと体力的にも精神的にもかなり参ってしまうのが改めてわかったんだけど、終わったとたん、「次はどういうテーマでやろうか」とまた誰からともなく出てしまう気持ちがまたすごくよくわかる。

単に音楽好きを6人集めて同じ企画を開催したとしても、決してこんなに楽しめなかったと思う。ほら、例えば音楽雑誌の年始恒例の誰それの年間ベスト10みたいな記事読んでも、たいていは半分ぐらい興味の持てないアーティストでリストが埋められていたりするよね。あらためて、このグループの自分と微妙に付かず離れずな音楽の嗜好に驚くとともに、感謝もする次第。とりあえず、N君のミックスに入ってたあれとあれを買いに行こう。
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2011年02月08日

追悼 ギャリー・ムーア

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そんなにあっちこっちひっくり返さなくたって、うちのCDラックから次から次へと出てくる彼関連のCD。高校のときに『Corridors Of Power』を初めて聴いて衝撃を受けたのがきっかけだった。あの頃聴いていたヘヴィ・メタルやハード・ロックのグループの殆どは今の僕の耳には合わなくなってしまったけれど、彼がギターを弾いている(特に初期の)アルバムは、今でもこうしてCD屋で見かけるたびについ手に取ってしまっていた。

後年すっかりブルーズに染まってしまってからはあまり熱心に追いかけなくなってしまったけれど(かつてこのブログでも“ロック界の片岡鶴太郎”なんて揶揄した呼び方をしたことがあるけど)、そんな時代のライヴやベストアルバムなんかで「Wishing Well」とか「Over The Hills And Far Away」とかのハード・ロック・ナンバーが選曲されているのを聴くのもまた格別だった。

2月6日、休暇中のスペインのホテルの部屋で亡くなっているのが見つかったそうだ。58歳だったってね。せっかくハード・ロックに見切りつけてブルーズなんてオヤジ臭い音楽に転向したんだから、もっと長生きすればよかったのに。明日は朝早くに会議があるから早く寝ないといけないんだけど、ウォークマンに入れるCDを何枚か見繕ってからにしよう。


p.s. ちなみに、いつものことながら、“ゲイリー”・ムーアと書いた方が通りがいいのはわかってるんだけど(実際、自分だって高校時代からずっとそう呼んできたんだけど)、“グラハム”同様にその日本語発音がちっとも通じないと知ってからは、やっぱりカタカナでもちゃんと書かなきゃと思ってしまう。
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2011年01月02日

2010年個人的ベストアルバム

随分ゆったりと過ごさせてもらった年末年始の休暇もそろそろ終わりに近づいてきた。皆さんあけましておめでとうございます。また仕事に忙殺されてしまう前に、年始恒例の総集編記事を書いておこう。まずは、去年買ったものの集計から。

フォーマット      枚数    対前年
CD              225枚    −50枚
CDシングル        11枚      −6枚
CD+DVD          16枚     +4枚
DVD/BD           5枚     +3枚
ダウンロード          1枚    増減なし
LP              27枚    +18枚
シングル            8枚      −3枚
ボックスセット         5箱      +2箱


CDかなり減らしたね。いや、当然のことながら家にある枚数は増えてるんだけどね。買う枚数をここまで絞れたのは嬉しいね。大幅に枚数が増えているLPは例の100円盤がほとんどだし、なんだかダイエットに成功したみたいな気分。

というわけで、総数298枚は、去年立てた目標その1:300枚以上買わないを見事達成。さらに、目標その2:一枚当たりの平均単価を前年以下に抑えるに関しても、09年の平均単価1,244円に対して1,241円と、かろうじて達成。さっきの100円記事を書いた当時は念願の1,200円割れに到達していたんだけど、その後スプリングスティーンの6枚組とか馬鹿みたいな値段の箱もいくつか買ってしまったために、この結果。まあ、そういうのも入れて1,200円台前半に抑えられたというのは逆にすごいというか。シングル盤も減ってるのにな。

さて、意味不明な自画自賛はおいといて、本題の2010年ベストアルバム選出に移ろう。去年は結局10枚に絞りきれなくてベスト11という結果になってしまったんだけど、今年もかなりきつかった。総枚数はこれだけ減らしているのに、どれがベスト10に入ってもおかしくないというのが20枚近くにも上り、正直言って一カ月後に選んだら違う結果になっているかもしれないというぐらいの接戦だった。


<第十位>
Joshua Radin 『The Rock And The Tide』
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年末ぎりぎりにようやく入手できたこれ、記事にしようと思っていたんだけど、先にこのベストアルバム記事に取り上げられることになってしまった。08年の年間ベストアルバム記事では第九位、今回はこの低位置ということが自分でも納得いかないほど優れたシンガー・ソングライター。今回のこのアルバムはライヴDVDとの2枚組。CDのみの通常盤もあるけど、このライヴかなりいいので、興味のある人はそちらを是非どうぞ。

やっぱりこのアルバムのことはそのうちちゃんとした記事にしたいので、今日はあまりつべこべ書かないでおこう。ひとつだけ、08年の記事にこの人の名前の表記をジョシュア・ラディンと書いたけど、ライヴDVDで挨拶しているのを聞くと、ジョシュア・レイディンというのが正しい発音のようだね。今後はそう書くことにしよう。


<第九位>
Seabear 『We Built A Fire』
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今年前半に買ってずっと気に入って聴き続けているのに、今日まで結局ブログに載せる機会のなかったこれも、この低い順位をつけることに抵抗があるほどの好盤。アイスランドのアーティストって、すごくエキセントリックだったり、メロディーとか音作りとかどこか僕らのいる世界とは少し違ったところから来たんじゃないかと思わせるような人が多いんだけど、この人たちはいい意味でとても現世的。瑞々しいメロディーも、弦楽器や管楽器を多用したオーガニックな響きの音も、聴いててすごく耳に馴染む。

僕の買ったこのCDは『While The Fire Dies』という6曲入りのEPが付属しているお買い得盤。これを買って気に入って、すぐにファーストアルバムのLPを買ったら、それにも「Teenage Kicks」(アンダートーンズのあの曲のカバー)のシングル盤がおまけで付いていたのが嬉しかったな。確かここんちのリーダーのソロアルバムがもうすぐ出るんだよね。楽しみ。


<第八位>
Woodpigeon 『Die Stadt Muzikanten』
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去年の暮に書いた記事は、年末にバタバタといくつも書いたせいか、それともよりによって皆が忙しいクリスマスイヴにアップしたせいか、いまいち反応が薄かったんだけど、できれば皆さんこの素敵なアルバムのことはスルーせずに聴いてみてほしい。僕も早くセカンドアルバムをオーダーしよう。もしかすると今年は来日もあるかも、なんて話も(あくまでも噂ベースで)聞いたことだし。

そういえばこの人たち、ホセ・ゴンザレスのジュニップ(Junip)と一緒にツアーやってるんだよね。そんな組み合わせで観ることができれば最高なのにな。ホセとマーク・ハミルトンの二人だけでもいいから一緒に来てくれないかな。


<第七位>
Ben Folds / Nick Hornby 『Lonely Avenue』
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11月1日の記事で取り上げたこれ、中に収められた音楽もさることながら、ダウンロード時代に逆行するような丁寧な作りのパッケージもよかったね。その記事のコメント欄をきっかけににんじんさんから巻き上げたボートラ入りの日本盤もきちんとスリップケースに入ってたし。アルバムの中でも一番のお気に入りの別バージョンであるそのボートラ自体は、あくまでもおまけ程度の位置づけだったけど(にんじんさんに文句を言っているわけではございません)。

このコラボレーションって、今回きりなのかな。まあ確かにこれから永続的にこの二人が一緒に作品を作り続けるなんてことは考えづらいけど、またそのうち一緒に何かやってくれると嬉しいね。


<第六位>
Sambassadeur 『European』
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今回のベスト10の中では、去年一番早くブログに取り上げたのがこれ。3月13日の記事か。今は亡きHMV渋谷で試聴して買ったんだった(そういえば、HMV渋谷復活するんだってね。あれだけ鳴り物入り(?)で撤退した後の復活だから、今度は相当気合いの入った店作りをしてくることを期待していよう)。しばらく聴いていなかったけど、こないだ友人宅での年間ベスト発表会で久しぶりにかけて、この清々しい音を堪能したばかり。

去年はこれを買った後にこれ以前のアルバムにも遡って聴いてみて、そちらも決して悪い出来ではなかったんだけど、やっぱりこのアルバムは抜群にいいね。いいタイミングでいいバンドに出会えたものだ。


<第五位>
Them Crooked Vultures 『Them Crooked Vultures』
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あの凄かったライヴ、もう5カ月も前になるのか。このアルバムだけでもベスト10入り間違いない内容だけど、このかなりの高順位はやっぱりあのライヴ体験の後押しがあったせいかも。レッド・ゼッぺリンのメンバーの中では一番語られることの少ないジョン・ポール・ジョーンズが、実は彼らの音作りに於いて相当な貢献をしていたんじゃないかと勘ぐってしまうほど、30年以上前にレッド・ゼッぺリンが終了した地点からきっちり後を継いでいる音。もちろん、デイヴ・グロールの作曲能力とドラミングがあってこそだけどね。

記事には去年中にセカンドアルバムが出る話になっていると書いたけど、その話は立ち消えてしまったのかな。デイヴもなんだかフー・ファイターズの方で動き出してしまったみたいだし。まあ、それはそれで楽しみではあるんだけど。


<第四位>
Ray LaMontagne And The Pariah Dogs 『God Willin’& The Creek Don't Rise』
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10月9日の記事で取り上げた、レイ・ラモンターニュの会心作。前作『Gossip In The Grain』は悪い内容ではなかったのに僕にはもう一つしっくりこなかったので、更にその前のアルバムである『Till The Sun Turns Black』以来、すごく久しぶりという気がしてしまうアルバム。そういえば、そのアルバムも06年のベストアルバム記事でこれと同じ第四位だったね。その記事にも書いてあるけど、この最新作もまったく昨日・今日のはやりすたりに関係なく、長く聴いていきたいアルバムだ。

きっと『Gossip In The Grain』も、ちゃんと聴き返せばもっと気に入るんだろうな。別にどこが悪かったというわけでもなかったんだし。よし、ちょっとこの後でじっくり聴いてみよう。


<第三位>
Jonsi 『Go Live』
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スタジオ盤の『Go』とどちらを選ぶか迷ったけど(今回ここまでの激戦でなければ両方入れるという選択肢もあったけど)、やはりあのライヴに後押しされてこちらを。とにかくそれだけ凄いライヴだったし、そのライヴをここまできちんとした形で再現してあるライヴ盤を選から落とすわけにはいかない。ノイズの入るDVDだけは頂けないけど、それを差し引いても余りある充実した内容。シガー・ロスを聴かないという理由だけでこれ(もしくは『Go』)を敬遠している人がいたら、悪いことは言わないからちゃんと聴いた方がいいと思うよ。

今回、第十位から第四位までは(惜しくも選から漏れた何枚かも含めて)かなりの接戦で、順位をつけるのにも苦労したんだけど、この『Go Live』から上はほとんど問題なかった。ダントツの三枚。


<第二位>
Roky Erickson with Okkervil River 『True Love Cast Out All Evil』
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「ほとんど問題なかった」の“ほとんど”は実はこのアルバムにかかっている。もう皆さん察しがついているであろう第一位のアルバムがなければ、というか、そのアルバムを聴いた後でさえ、これとどちらをトップにするかかなり迷ったぐらいだ。6月20日の記事からもう半年以上経ってしまったが、今聴き返しても最初に聴いたときのあの感情がまた湧き上がってくるよ。

この人たちは今後も一緒にやっていくのかな。たとえそうだとしても、きっともうこれ以上のアルバムが作れるとは思えない。こんな稀有な作品が誕生する瞬間に出会えて、本当によかった。


<第一位>
Tamas Wells 『Thirty People Away』
Thirty People Away.jpg

皆さんお察しのこれがやはり去年の一位。11月16日の記事参照。僕がタマスのことを褒めても最早何のありがたみもないかもしれないけれど、これは本当にいいアルバムだと思うよ。この一カ月、タマスのことをいろんな人と話す機会があって、誰もが口を揃えてセカンドアルバムこそがタマスの代表作だと言っていたけれど、僕はもうこちらを代表作として認定してあげていいんじゃないかと思っているくらい。

一応アルバム発表ごとにきっちり来日してくれているタマス、今回の来日時にはリハーサルで新曲を練習していたとのこと。帰省中にスタジオに入って、ニューアルバム作ってくれないかな。それでまた今年中に来日、なんてことがあればいいのに。でも、今は新しい家族が増えて、それどころじゃないかな。


以上、昨年の10枚。こうして並べて見てみると、アメリカ、アイスランド、カナダ、スウェーデン、オーストラリアと、ほんとに英国産がなくなってしまったな。強いて挙げれば、ニック・ホーンビィとジョン・ポール・ジョーンズぐらいか、この中で英国人は。なんかバランス悪いよなあ。今年はもう少し意識して英国物を開拓するようにしようかな。
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2010年08月22日

HMV渋谷の110枚

金曜日にニュースゼロを見ていたら、HMV渋谷閉店のニュースに結構な時間が割かれていて、ちょっとびっくりした。東京在住の音楽ファンにはもちろん衝撃的な事件だったけれど、一般市民(?)にとってもそんなにニュースバリューのある話題だったなんて。

僕はいわゆる「渋谷系」の音楽はほとんど素通りしてきたから、「渋谷系の聖地」とか言われても「へえ、そうですか」って程度なんだけど、それでもやっぱりあの店には相当お世話になったからね。僕の一番のお気に入りのお店というわけではなかったけれど、調べてみたらこれまで結構な枚数を買っていた。

渋谷の、今の場所じゃなくもっと道玄坂寄りに日本初のHMVがオープンしたのが1990年の11月16日。調べてみたら、僕が最初にその店で買い物をしたのは同じ年の12月23日。それから今日までちょうどお店の歴史分、20年間にわたって僕もあそこで買い物をしてきたんだと思うとちょっと感慨深いものがある。

昨日、HMV渋谷閉店一日前に、最後の挨拶をしに行ってきた。そこでの収穫2枚を含めて、僕がこの20年間にこの店で買ったものを羅列して思い出に浸るというのが今日の企画。


<1990年>

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1. The Trash Can Sinatras 『Cake』

これが最初だった。変な名前の新バンド。あまり思い入れのしようもないタイトル。綺麗だけど多分自分でジャケ買いをすることはないジャケット。あの当時HMVの店内に試聴機が置いてあったかどうかはよく覚えていないけど、僕がこの聞いたこともないバンドのデビューアルバムを買ったのは、90年のクリスマスイブの前日、店内でピックアップされていたこのCDに付いていた、店員の思いのこもった推薦文を読んだからだったはず。

そう、それこそがHMV渋谷の最大の功績だった。今でこそ、どこのCD店にでもたくさんの試聴機と読み切れないほどの手書きPOPが溢れていることは珍しくないけど、名前も知らないアーティストのCDを絶妙のセンスで的確に推薦してくれるなんて、それ以前にはあまりなかったと思う。今のようにネットで新しい音楽を見つけるなんてこともできなかった時代、この店の登場は大きかった。


<1991年>

2. Ride 『Smile』
3. Graham Parker 『The Boy With The Butterfly Net』
4. Graham Parker 『Struck By Lightning』
5. Ian Dury & The Blockheads 『Warts 'n' Audience』
6. Elvis Costello 『Mighty Like A Rose』
7. The Paul Weller Movement 『Into Tomorrow』
8. Prince & The New Power Generation 『Diamonds And Pearls』


一枚一枚ジャケ写を載せているときりがないので適当に省くけど、ライドのこれも同じパターンの出会いだね。トラッシュ・キャン・シナトラズを買って二週間も経たないうちにまた、当時は名前も知らなかったこのCDを買っているよ。

残りはもう当時の僕のパブロック趣味全開という感じだね。ポール・ウェラーがスタイル・カウンシルを止めて最初に出したシングルが懐かしい。今の超大御所扱いからは想像もつかないだろうけど、当時はスタイル・カウンシル後期の尻すぼみ具合から、誰もがもうこの人は消えてしまうと思ってたよね。


<1992年>

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9. Nirvana 『Nevermind』
10. Van Morrison 『Hymns To The Silence』


さすがにニルヴァーナは店頭で初めて知ったわけじゃなかったと思う。雑誌なんかでもこの頃にはもう散々騒がれてたからね。でも僕が買ったこの盤は、シークレット・トラックの「Endless, Nameless」がミスで収録されていない初回プレス。あんまりうれしい類の初回盤じゃないけど。


<1993年>

11. Todd Rundgren 『No World Order』
12. Utopia 『Redux '92: Live In Japan』 VHS
13. Dire Straits 『On The Night』 LD
14. Pink Floyd 『The Wall』 LD
15. The Police 『Message In A Box』 Box Set
16. The Wonder Stuff 『Construction For The Modern Idiot』
17. Blind Melon 『Blind Melon』
18. Various Artists 『Volume Eight』


この年に僕はレーザーディスクプレイヤーを買ったんだろうね。自分が行ったライヴが収録されたユートピアのをVHSで買ったのは、その当時はまだレーザーディスク(LD)にはなっていなかったから。確かこれを買ったすぐ後にLDでリリースされて悔しい思いをしたんだっけな。まさかそのときはそのどちらのフォーマットも20年しないうちにまともに観られなくなるとは思いもせずに。

ポリースのボックスセット、全アルバムとシングル曲などを4枚のCDにひたすら年代順に詰め込んでるから、オリジナルアルバムが途中で別のCDに分かれたりしてるんだよね。あんまり好きでないタイプの作り。ジャムのボックスもそうだったね。それはさておき、HMV渋谷ってあれだけの品揃えがあったから、こういうボックスとかもよく探しに行ったものだったな。


<1994年>

19. Peter Gabriel 『All About Us』 LD
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20. Neil Young & Crazy Horse 『Weld』 LD
21. Elvis Costello & The Attractions 『Get Happy』
22. Elvis Costello & The Attractions 『Trust』
23. Bob Talbot 『Dolphins & Orcas』 LD


LDばっかり買ってるね。僕はこの前年にはもう海外赴任していたので、ここで買うということはわざわざかさばるLDを海を越えて運んでいたということだから、ご苦労なことだ。調べてみたら、写真を載せたニール・ヤングの名作ライヴとか、実はまだDVD化されていないんだね。だからいまだに山ほどのLDとほとんど使うことのなくなったLDプレイヤーを捨てられないんだよ。あれ、まだ動くのかな。

コステロの旧譜は、ボートラ入りで再発され始めたやつかな。この頃はまだ律儀に買ってたんだね。あれから何度も手を変え品を変え再発されるのに辟易して、もう途中でこの人のリリースを追っかけるのをやめてしまったな。今でもこのへんのアルバムはよく聴くし、こないだ買った『Live At Hollywood High』の完全バージョンもよかったんだけどね。


<1995年>

24. The Who 『Thirty Years Of Maximum R&B Live』 LD
25. The Velvet Underground 『Curious - A Documentary』 LD
26. Oasis 『Live By The Sea』 LD
27. Ben Folds Five 『Ben Folds Five』
28. Buzzcocks 『Another Music In A Different Kitchen』
29. Buzzcocks 『Love Bites』
30. Buzzcocks 『A Different Kind Of Tention』
31. Nils Lofgren 『Damaged Goods』
32. The Boo Radleys 『From The Bench At Belvidere』
33. Bruce Springsteen 『Hungry Heart』
34. Can 『Anthology - 25 Years』


ベン・フォールズのファーストはこの年だったか。これは店で初めて聴いたんだっけ、それともロッキング・オンか何かで読んだのかな。忘れた。バズコックス大人買いはなんでだっけ。来日したのか?違うな。忘れた。ヴェルヴェッツのドキュメンタリービデオも久々に観たいな。押入れの奥からLDプレイヤー引っ張り出してこようかな。


<1996年>

35. Paul McCartney 『Going Home』 LD
36. Northern Uproar 『Northern Uproar』
37. Oasis 『Supersonic』
38. Oasis 『Whatever』
39. Oasis 『Some Might Say』
40. Ron Sexsmith 『Ron Sexsmith』
41. Mark Knopfler 『A Night In London』 LD
42. Pulp 『F.E.E.L.I.N.G.C.A.L.L.E.D.L.I.V.E.』 LD


この年はオエイシス大人買いだね。この当時はほんとに好きだったな。シングル盤もこうして全部集めてたもんね。サードアルバムから一気に興味が失せてしまったけど。そして引き続きLD沢山買ってるよ。パルプのライヴも久々に観てみたい。このマーク・ノフラーのライヴにはサニー・ランドレスが客演してるんだよね。ああ、これも観たい。


<1997年>

43. Garland Jeffreys 『Wildlife Dictionary』
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44. Faye Wong 『玩具』
45. Nils Lofgren 『Acoustic Live』
46. Faye Wong 『Faye Wong』
47. Robert Wyatt 『Shleep』


この前年ぐらいにロッキング・オンで松村雄策が大いにプッシュしていたフェイ・ウォンのベスト盤をインドネシアで買って気に入り、それ以来超はまってた時期。こういうシングル盤までこまめに集めてたな。

ガーランド・ジェフリーズのこの久々のアルバムとか、ニルス・ロフグレンのこの隠れた名ライヴ盤とか、「あ、こんなのが出てる」と店頭で発見することが多かったのもこの店の特徴だった。いまやそういう役割はすっかりネットにとって代わられてしまったけれど、今でも店頭でそういうCDを、写真でなく実物を手に取って見つける楽しみは格別。


<1998年>

48. Brinsley Schwarz 『Hen's Teeth』
49. The Knack 『Proof』
50. Jools Holland & His Rhythm & Blues Orchestra 『Lift The Lid』

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51. Squeeze 『Six Of One』 Box Set
52. Various Artists 『Regatta Mondatta』
53. Brian Wilson 『Imagination』


このブリンズリー・シュウォーツの未発表曲集もそうやってここで発見したものだったはず。スクイーズのボックスセットもそうだったかな。僕がこの店で買ったものの中では最高金額になるこの箱は、僕が持っている全てのボックスセットの中でも一番開け閉めされる頻度が高い箱でもある。

この年にHMV渋谷は現在の場所に移転。


<1999年>

54. Rush 『Different Stages - Live』
55. Nils Lofgren 『New Lives』
56. Squeeze 『Domino』
57. Jeff Buckley 『Everybody Here Wants You』
58. Eddie & The Hot Rods 『The End Of The Beginning』
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59. Nick Lowe 『The Doings』 Box Set
60. Lucinda Williams 『Car Wheels On A Gravel Road』
61. Jeffrey Foskett 『The Best Of』
62. Cotton Mather 『Kontiki』
63. Bobby Charles 『Secrets Of The Heart』
64. Push Kings 『Crimes In Acetate』
65. Southern All Stars 『1998スーパーライブin渚園』 DVD


ニック・ロウの箱もここで買ったか。ボックスセットというとほとんどしまっておくだけというのが多い中、この店で買ったものは比較的聴く頻度の高いものが多いね。偶然なんだろうけど。

さっき書いた、出ていることを知らなかったCDを店頭で見つけて購入というパターンが最も多く出ているのがこの年かな。ニルス・ロフグレンのライヴ盤、スクイーズのラストアルバム、コットン・メイザー、ボビー・チャールズ、プッシュ・キングスなどがそう。そしてどれもが、その前のアルバムよりもイマイチというところまで共通している。


<2000年>

66. 『Life Is Beautiful』 DVD
67. Joe Jackson 『Summer In The City - Live In New York』
68. Jeff Buckley 『Live In Chicago』 DVD
69.Phish 『Farmhouse』
70. The Rubinoos 『The Basement Tapes Plus』

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71. Slapp Happy 『Ca Va』
72. The Clash 『Westway To The World』 VHS
73. 『The Sixth Sense』 DVD
74. Sonny Landreth 『Levee Town』
75. New Age Steppers 『Massive Hits Vol.1』
76. John Hiatt 『Crossing Muddy Waters』


前年に僕がこの店で買った最高記録となる12枚、この年が11枚と、この時期が僕がHMV渋谷に一番貢献していたミレニアム前夜。といっても、平均月一というのはご存じのとおり、この頃の僕にとってもそれほど多い枚数ではなかったけど(当時は年間200枚前後)。

写真を載せたスラップ・ハッピーは、当時右足首のアキレス腱を切りながらサウジアラビアからはるばる東京に出張してきて、仕事の合間に彼らの来日公演を観に行った記念に買ったもの。今ではグレン・ティルブルックの東京でのホームグラウンドであるスターパインズカフェに初めて行ったのがあの時。

しばらくLD買ってないと思ったら、前年の末あたりからやたらとDVDを買い始めてるね。この頃にDVDプレイヤーを買ったんだろう。それなのにクラッシュのをVHSで買っているのは、先述のユートピアと同じ理由。


<2001年>

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77. Aunt Sally 『Live 1978-1979』
78. Hugh Cornwell 『Guilty』
79. John Hiatt 『The Tiki Bar Is Open』
80. Dr. John 『Creole Moon』
81. Oysterhead 『The Grand Pecking Order』
82. Starsailor 『Love Is Here』
83. Ben Folds 『Rockin' The Suburbs』
84. Matching Mole 『Smoke Signals』
85. 『High Fidelity』 DVD


記録によると、アーント・サリーのライヴ盤は2500円の新譜をタダで買っているぞ。きっとポイント貯めて買ったんだね。この店は確か結構初期からポイント制度を始めていたはずだったけど、僕の場合はそれをようやく活用できたのがこのとき。いつから貯めだしたのか覚えていないけど、結構遅いよね。なので、後に通販でがんがんポイントを貯め始めるようになるまでは、HMVのポイントって全然貯まらないという印象があったな。まあ、タワーのポイントも似たようなもんだけど。

前年の『Levee Town』、この年のジョン・ハイアットとドクター・ジョンのそれぞれのアルバムと、この時期のサニー・ランドレスは久々に八面六臂の活躍だった。その前年のボビー・チャールズのにも参加してるし。


<2002年>

86. Nils Potter Molvael 『NP3』
87. The Reindeer Section 『The Son Of Evil Reindeer』
88.Cornershop 『Handcream For A Generation』


この3枚は同じ日に同じ金額で買っているな。3枚買うと1枚あたりいくらとか、そういうセールがあったのかな。よく覚えていないけど、こうして僕がこの店では年に1-2回しか買わなくなり始めたのがこの時期だったというのは事実。どうしてだろう。世間的にはCD離れということになるんだろうけど、僕の場合は引き続き年間200枚買い続けてたのにね。


<2003年>

89. Elvis Costello & The Attractions 『Imprial Bedroom』
90. Elvis Costello & The Attractions 『Armed Forces』
91. Klimperei 『Serieux』
92. Klimperei 『Pimpant!』
93. Klimperei 『Triste』
94. Beady Belle 『Cewbeagappic』
95.Jeb Loy Nichols 『Just What Time It Is』
96. Sam Cooke 『At The Copa』
97.Belle & Sebastian 『For Fans Only』 DVD
98.Bjork 『Volumen Plus』 DVD


コステロの再発盤、律儀に引き続き買い集めてるね。これは2枚組に拡大された盤だな。その次のクリンペライの3枚については、ずっと昔に小記事にしたことがあるね。ジェブ・ロイのは確か貯めたポイントを使ってボートラ入りの日本盤に買い替えたんだったな(すぐポイント貯まってるじゃん)。

さっきこの店にあまり行かなくなったことを心配した矢先のこの枚数だけど、実はこれは日数にすると2日間での購入枚数。96〜98の3枚を10月末に買った後、これからなんと2年半もの間、僕はHMV渋谷では何も買わなくなってしまった。


<2006年>

Fundamental.jpg
99.Pet Shop Boys 『Fundamental』

2年半ぶりにここで1枚だけ買ったこれを、僕はこのブログの最初期に、アルバムレビューの第一回目として書いている。懐かしいね。

そして今度は更に3年半、僕とHMV渋谷の沈黙期が続く。それまであれだけの枚数を買っていたお気に入りの店で6年間にたったの1枚。その時期はちょうど僕がNZに移住して、15年ぶりに日本に帰国してきた時期と重なる。

NZでリアル・グル―ヴィーというお気に入りの店ができ、それまでの年間200枚ペースから一気に500枚越え、しかもそのほとんどが捨て値という僕の新しい購買パターンにこのお店が合わなくなってしまったこと、

それから、たまに日本に出張で来ても、ユニオンやレコファンで安い中古盤ばかりを買い漁っていたこと、

そして日本に帰国してからは、HMV店舗とHMV通販でどういうわけか値付けが違うことに気づき(通販のまとめ買いの方が安い)、わざわざ電車賃を使って渋谷の人混みに出かける気がしなくなってしまったことなど、分析してみればいくらでも理由は出てくるけれど。

それにしても、今回こうして枚数でくくってみると、それまで好調に伸びていた数が記念の100枚目の直前でぴたっと止まってしまい、なかなか100番が出ないところが、ずっと前にこのブログのとある記事で100個目のコメントを誰も踏めなかったことを思い出させるね。


<2009年>

100.Dylan Mondegreen 『The World Spins On』
101.Prefab Sprout 『Let's Change The World With Music』
102.Yo La Tengo 『Popular Songs』
103.Mika 『The Boy Who Knew Too Much』
104. Alec Ounsworth 『Mo Beauty』
105.Bruno Merz 『Through Darkness Into Day』


ところが、去年になってようやく、僕はこの店の本来の使い方を思い出したようだ。このリストを見てもわかるように、100102104105など、このブログに取り上げるぐらい気に入ったアルバムをこの店で買っていることが多い。ブルーノ・マーツの記事を読むと、HMV渋谷の試聴機で聴いたことがこれを買うきっかけだったことを書いているね。


<2010年>

106.Grand Salvo 『Soil Creatures』
107. Badly Drawn Boy 『Is There Nothing We Could Do?』
108. Sambassadeur 『European』

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109.Clive Langer & The Boxes 『Splash』
Satellite Of Love.jpg
110.Color Of Clouds 『Satellite Of Love』

106や108もそう、僕がHMV渋谷で試聴したことが購入のきっかけだった。そうして再び僕がこの稀有な店のありがたみを享受し始めようとしていた矢先、HMV渋谷閉店のニュースが。

そして昨日。閉店一日前のHMV渋谷。昼過ぎの3階は人がごった返していた。いくら閉店セール中だといってもこれは凄いなと思っていたら、2時から非常階段のインストアライヴがあるんだった。そうだ、ちょっと前に渋谷閉店イベントのニュースを読んで、これ観たいなと思っていたんだった。すっかり忘れてたけど、偶然観られることになってラッキー。

とはいえ、ものすごい人混み。まさかこんなに人気あるなんて。JOJO広重の坊主頭はなんとか見えるけど、演奏してるところなんてちっとも見えやしない。ライヴ自体は20分ほどで2曲のみ。どちらも大爆音のフィードバックノイズがギンギンいってるだけの曲で、店内BGMとしてはかなり異様な光景。あれ普通にCD買いに来た人は逃げるよね。

「伝説の」非常階段を観に来た人たちには不本意だったかもしれないけど、予想外に人のよかったJOJO広重を横目で見ながら店内散策を続ける僕。収穫は上に写真を載せた2枚。かつて、それこそ僕がHMV渋谷に通い始めたパブロック趣味全盛の頃、廃盤だったLPを血眼になって探していたクライヴ・ランジャーの唯一のアルバムがCD化されていることに気付いたのがひとつ。そして、試聴機に入っていた「HMV渋谷先行発売」だという、名前も聞いたことのなかったカラー・オブ・クラウズのデビューアルバム。

どちらも、僕にとってのこの店の存在を象徴する買い方。70%オフのワゴンもあったけれど、HMV渋谷は僕にとっては安物を買いに来る場所じゃなかったからね。

こうして、人の煩悩より少しだけ多い数のCDやらLDやらDVDやらを20年にわたって買い続けたHMV渋谷がとうとう今日閉店する。昨日レジを打ってくれた女の子、研修中の名札を付けていたけど、明日から仕事大丈夫かな。いつかまたどこかの店のレジで会えるといいね。

ついでに付け加えるならば、昨日せっかく定価で買った上の2枚のうち1枚が、その後に行ったすぐ近くの某店ですでに中古で安く出ていたのを見つけたときの軽いショックも、僕にとってのこの店を象徴していたな(そういうことよくあるんだよね、渋谷とか新宿って)。

久しぶりに出かけた渋谷で時間が余ったので、レコファンにも立ち寄ってみる。なんだかここ、来るたびに店内がゴミゴミしてくるね。掘り出し物がありそうでいい雰囲気ではあるものの、見方によっては閉店間近の店に見えなくもない。5000円買うたびに1000円オフなんていうかなり強烈なセール中で(10080円買って2000円引いてもらった)、この店もいよいよヤバいんじゃないかと思ってしまう。おい、頼むよ。このうえレコファンBEAM店までなくなったら、僕はもう渋谷に来る理由なんてゼロになってしまうんだからね。


HMV Shibuya.jpg

こちらこそ、長い間ありがとう。
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2010年07月10日

虫と土俵とその他諸々

近ごろは昔と違っていろんな方がこのブログを読んでくださってるから、きちんと紹介しないとわからないかな。僕にはひそそかさんという友達がいて、その人は何かにつけて人にものをあげる習性があるんだけど、ちょっと前に彼女がブログでまた何かくれるっていうんでとりあえずもらっておいたら、なんだかあれよあれよという間にそれがおかしな企画になってしまったので、もう一週間も経ってしまったけど今日はそのことを書くよ。

両国の江戸東京博物館というところでやってる「大昆虫博」。両国って初めて行ったよ。最近は野球賭博とかで有名なところらしいけど、博物館は駅のすぐ近くなので、他の場所は観光してる時間がなかったのが残念。

同じくひそそかさんちのコメント欄でタダ券もらったイッチー(仮名。日本人)と新田氏(仮名っぽい)と合流。入場したら皆バラバラに散り、黙々と虫を見てはたまにすれ違って感想を言い合うという淡々とした会合。すれ違うたびに「あっちに置いてある○○は見ましたか?いいですよ」とお勧めコメントをくれるイッチー。

ひよりさんに頼まれたので気持ちを聞いてこようと思っていたカイガラムシも、久しぶりに実物を見ようと思っていたウェタも残念ながらいなかったけど、なかなか普段お目にかかれないのが沢山いてよかった。同じ種類のが沢山並べて展示してあって、綺麗な蝶々のコーナーとかはほんとに綺麗。モルフォ蝶って青色のキラキラしたやつ、死んだらお腹が潰れてそこから出た液が羽を黒くしてしまうから、展示されてるのは全部胴体がないんだって。写真はこれ。見たくない人は目つぶってスクロール。

Morpho.jpg

パプアニューギニアのナナフシのコーナーとかはさすがに引くね。20センチとかあるし。なんか無駄にギザギザしてるし。でっかい羽でブンブン飛び回ってそうだし。まああれも結構肉太だから、手足外して皮むいてオイスターソースとかで炒めたら意外と美味しいかも。パプアニューギニアの人たちはきっとオイスターソースなしで食べてるね。写真はなし。

この手の企画展にくると大抵本編より長く時間をつぶしてしまうお土産コーナー。チケットをタダでくださった優しいひそそかさんへの土産にいなごの佃煮を買ったのは新田氏個人の判断で、僕は一切加担していません。写真はひそそかさんとこ

夕食の集合時刻までちょっと時間があったので、常設展を観に行く。企画展の昆虫博会場よりも圧倒的に広い会場で、お互いの携帯の番号も知らないのにまたもバラバラに行動する我々。僕は特別企画の土偶のところへ。

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すぐ隣で多分ボランティアの学生説明員の人が観光客に説明していたのを盗み聞き。全体的に平面的な造りのこの土偶、ふくらはぎのところがふくらんでるんで男なんだって。土偶っていうのは大体女性をモチーフにしてることが多いので、これは珍しいとのこと。なんでまたよりによって出っ張らせるのがふくらはぎなんだろうね。縄文時代はふくらはぎの大きな男がもてたりしたのかな。

キトラ古墳の壁画のレプリカとかもあって、すっかりその小さな一部屋で時間を過ごしてしまう。気配りのイッチーが僕のことを見つけて「新田さんはあのへんにいましたよ。合流しましょう」と言って連れてってくれるのに、既に新田氏はそこにはおらず。二人で探しているうちにまた僕が別のものに興味を引かれて勝手にバラバラに。可哀想なイッチーはゆっくり展示を観ていられたのか今になって気になる。

夕方にはひそそかさんと、ひそそかさんの母親の娘であるカブ子さんと合流し、近くのお相撲居酒屋へ。駅近なのにすごく広い店。さらに広々とした中央のスペースをふんだんに使って設置してあるのは土俵。両国の人はご飯食べながら相撲取るのか。僕らが食べていた間にもお父さんと小さな娘さんがたわむれに相撲を取っていたし。

飲み会の内容はひそそかさんとこに大体書いてあるので省略。いつもながらこの人たちと会って飲むのは楽しいね。料理も意外なほど美味しかったし、特別粘らなくてもいつまでも居させてくれたし、いい店だった。相撲取ってくればよかった。



これだけで終わって久々の「非音楽的」カテゴリーに入れてもよかったんだけど、せっかくなので、前々から暖めててそのうちネタが尽きたらやろうと思ってた虫ジャケ特集を記念に。

例によって勝手に自分で決めたルール。自分の持ってるLPやCDから選ぶこと。昆虫の写真に限定するので、イラストはNG(シド・バレットのセカンドとか、アンドリュー・バードの『Noble Beast』とか)。裏ジャケや内ジャケに載ってるのもなし(ジェフ・ハンソンの『Madam Owl』とかポール&リンダの『Ram』とか)。

では早速。まずは昆虫博にも沢山の種類が置いてあったカブトムシ。

Southern All Stars.jpg
サザンオールスターズ 『Southern All Stars』

きっと日本ではこのジャケが一番有名だろうね。もう20年も前のアルバムなのかとびっくり。さっき久しぶりに聴いてすごく懐かしい気持ちになったよ。「YOU」とか「逢いたくなった時に君はここにいない」とか、いいよね。しみじみ。


カブトムシといえば、昆虫博の虫シアターで戦っていたこれ。

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マッシヴ・アタック 『Mezzanine』

世界的に一番有名なのはこれかも。このクワガタのアップが裏ジャケまで続いているところの、メカニカルな感じがいいね。中身の音をシンプルにうまく表現した秀逸なジャケ。


次はトンボ。

Wave Another Day Goodbye.jpg
ロンダーリン 『Wave Another Day Goodbye』

死んでるけど。これは08年2月の北欧特集の記事とか、同じく北欧特集のyascdのときに載せたことがあるね。この人たちどうしてるのかなとマイスペ見てみたら、07年からずっとアップデートがないね。今でもログインはしてるみたいだから生存はしてるんだろうけど。


アリ。

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イーター 『The Compleat Eater』

これも随分久しぶりに聴いたなあ。女の子にもてたくて、楽器もできないのにバンドやってるとウソついて、そのうち隠し通せなくてようやく曲を作り始めたとか書いてある自伝的なライナーがいい。典型的70年代パンク。


最後はカマキリ。

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シハド 『Love Is The New Hate』

ニュージーランドのバンド。メタリカ+パールジャム÷3、みたいな感じ。付属のライヴDVDをさっき(多分これ買ってから初めて)観て、会場のアオテアスクエア(オークランド)の風景がメチャクチャ懐かしかった。

とりあえず持ってるのを思い出せた5枚。また何かあったらちょろちょろ追記するね。



<7月19日追記>

ハチ。

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マシュー・スウィート 『Living Things』

LA MOSCAさんのところを読んでいて思い出した。そうだ、これがあったね。表ジャケには何故か少しピンボケ気味のハチが一匹。裏ジャケには蜂の巣に群がる10匹。どうせなら裏を載せたかったけど。
posted by . at 17:19| Comment(12) | TrackBack(1) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月09日

ちかごろのマイブーム

ほかにもじっくり書いてみたい内容の新譜CDやLPもあるんだけど、今日のところはちょっと気軽に、最近とつぜん気になって買い集めてはぐるぐるとリピートして聴いてしまっているものについて書こう。マイブームなんて言葉自体、もうすでにブームじゃないのかもしれないけど。

まずは、4月25日の記事の最後で予言(?)したとおり、あれからしばらくPSBばかり聴いている。

Christmas.jpg Pet Shop Boys 『Christmas』

去年のクリスマス前に買って、そのころ何度も繰り返して聴いていた5曲入りCD。ブログに書くつもりで脳内で記事を練っていたんだけど、たしかあの当時は立て続けにライヴに行ってたんで、そのレポートばかり書いてたから、実現しなかったんだよな。

さっきリンクしたPSBの記事にもちょこっとタイトルを出した表題曲「It Doesn't Often Snow At Christmas」は、いかにもいつものPSB節なのに、クリスマスっぽいメロディーとキンコン鳴る鐘の音がいい雰囲気の曲。やっぱりいいなあ、これ。もうすっかり初夏の気候になってきたというのに、我が家ではこのクリスマスソングがリピート中。

クリスマスアルバムを集めるのが趣味なPSBファンのLさん、これ買いですよ。5曲しか入ってないけど、その分お値段もお手軽だし。リンクしたアマゾンだと、1曲あたり180円也です(笑)


Did You See Me Coming.jpg Pet Shop Boys 『Did You See Me Coming?』

連休中にでかけた新宿某店で、ポイントに到達するための金額合わせにあと一枚何を買おうかとうろうろしていた僕の前にわざわざ目立つように置いてあったこのショッキングピンクのジャケ。

PSBのシングルB面曲は、どうせいつも後でまとめてCD化されるから、こまめにシングル盤を買わないようにしているんだけど、こういう偶然に弱い僕はその「あと一枚」をこれにしてしまった。

リンク先のアマゾンによると、これはパート1、2に分かれた2枚のシングルのはずなんだけど、どういうわけか僕の買ったこれはその2枚のカップリング曲が3曲とも収録されている。まあ、値段もその2枚を足したよりちょっと安い程度だったんで、損なのか得なのかよくわからないけど。


最近とつぜん気になりだしたといえば、4月3日の記事を読まれた方なら簡単に察しのつくこの人。

When You're A Boy.jpg Susanna Hoffs 『When You're A Boy』

スザンナ・ホフス、91年の最初のソロアルバム。このジャケにはうっすら見覚えがあったけど、91年の僕の守備範囲からは完全に外れていたので(というか、先月までまったく興味なかったんだけど)、「ああ、そういえばこのジャケがこの人のだった」という感じ。

近所のブックオフで購入。もともと2300円の日本盤に1350円のタグが貼られていたようだが、お得意の「売れないものはどんどん値下げ」の法則に則って、その上から950円、500円、250円のタグが次々に貼られてあった。おまけに僕が買ったのは、「500円以下のCD半額セール」の日。スザンナ、ごめん。

先月までの僕ならほぼ興味がなかったはずの内容。当時のCDらしく、やけに薄っぺらくシャリシャリした音作りが逆になつかしい。でもあの日以来の僕にとっては全て許容範囲内。やっぱりいいよね、この声(笑)。あ、最後の曲でベース弾いてるのはジョン・エントウィッスルだ、とか無理やり(?)聴きどころを探したりして。

ジャケ写見て気づいたけど、ちょっと斜視気味なんだね、この人。なんかそういうのもかわいい(もう完全肯定モードですので)。ブックレットのいちばん後ろに載ってる、おそらく小学生ぐらいの頃のスザンナがギターを弾いてる写真もかわいい。


Super Hits.jpg Bangles 『Super Hits』

一緒に500円のを半額で買ったのがこれ。バングルスのベスト盤なら、もっと沢山曲の入った、ジャケットのデザインのいいのが何種類も出ているのは知ってたんだけど、まあ250円ならいいかと。とりあえず1曲目がこないだのライヴでも演った「September Gurls」だし。

こないだの記事に「バングルスなんて僕は「Manic Monday」ぐらいしか知らなかったけど」なんて書いてしまったけど、こうして聴いてみると他にも知ってる曲たくさんあったよ。おお、「If She Knew What She Wants」、ジュールズ・シアーだ。

「Manic Monday」のプリンスといい、このバンドにはいろんな人が曲提供してたんだね。さっきのソロアルバムの最後の曲はデイヴィッド・ボウイ/ブライアン・イーノの「Boys Keep Swinging」だし。というかそれは単なるカバーか。


Doll Revolution.jpg The Bangles 『Doll Revolution』

再結成バングルスの03年盤の、限定DVD付きなんてのも見つけたのでゲット。それにしてもほんとにこの人たちの中古盤、叩き売られてるよね。かわいそうに。内容悪くないと思うんだけどな。いや、贔屓目抜きで。

これの1曲目はコステロ作か。いかにも彼らしい節回しの格好いい曲。アルバム・クレジットを見ると、こちらにも知ってる名前がちらほら。ラップスティールのグレッグ・リーズは後にマシュー・スウィートと知り合う伏線かな。コーラスにはデイヴ・グロール(フー・ファイターズ)なんて人も。

15曲も入ってるけど、スザンナがリードボーカルをとってるのは半分ぐらいしかないんだね。そういう曲はコーラスを聴くようにして、と。コーラスにまわってもやっぱりいい声(笑)。いや、冗談は別にして、このバンドって、ドラマーも含めて全員がそれぞれ曲を書いて歌うんだね。すごいや。

DVDの内容についてはどこにも何も書いてなかったんだけど、観てみると、「A Day In The Life With The Bangles」という、再結成に至るストーリーみたいなのを綴ったミニ・ドキュメンタリーと、PV1曲と、デビュー当時のシングルB面曲2曲のオーディオトラックと、フォト・ギャラリーという、そこそこ盛りだくさんな内容。

動いてるスザンナを観られるのがやっぱりいいね。しかしこの人、マシューの隣にいたから小さく見えたのかと思ってたけど、こうして女子4人で並んでもひときわ小さいね。4人でソファに座ってインタビューを受けているシーンがあるんだけど、一番遠くに座ると、なんか自分の遠近感がおかしくなったのかと思うほど遠くに小さく見える。

演奏シーンで弾いてるギター、こないだのライヴで使ってたのと同じだ。やけに木目が目立つ濃い色のテイラー。そういうのを知ってたら、あのときあの椅子にスザンナが座るというのがわかったし、バングルス時代のギター!とか思って感慨深かったんだろうけどな。とか言って、あの瞬間はまだファンでも何でもなかったんだけど。

フォト・ギャラリー、再結成前というか、デビュー当時のうら若きメンバーの写真が沢山出てくるんだけど、うーん、いかにも80年代というメイクがもの凄い違和感。ちょうどさっきの『Super Hits』のジャケもそういう感じだけど、今見ると全然かわいいと思えないよ。50過ぎてからの方がよっぽどいい。

バングルスとスザンナのソロ各種、どれもこれもあちこちの中古屋で簡単に見つかるし、かわいそうになるほど安値だから(かわいそうなら新譜を買ってやれよ)このままいくとすぐ全種類制覇してしまいそうな気がする。あとDVDも。
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2010年02月16日

追悼 ダグ・ファイガー

First Things First.jpg

半年ほど前に、しばらくアルバム出てないなと思って調べてみたら、闘病中だということを知った。

もう治る見込みのない病気だったということも。

ずっとフィーガーだと思っていた苗字は、実はファイガーと発音するんだと知ったのもその頃。


ナックの思い出。意識して音楽を聴き始めたころに、「ビートルズの再来!」みたいな紹介をされているのを雑誌で見て、自分の中である種スタンダードみたいな位置づけに勝手に収まっていた。

「My Sharona」という大きな花火がすっかり夜空から消えてしまっても、彼らは僕の中のその場所からいなくなることはなかった。

まるで、もうすっかりプレイヤーに乗せて聴くことはなくなったのに、永遠にそこにあるビートルズのレコードのように。


世間の大半には、もうすっかり忘れられてしまったまま逝ってしまったのが寂しい。

彼のことを知らない人へ。この人はね、とびきりかっこいいバンドのリーダーだったんだよ。

僕はこれから先、何回彼のことを思い出して、何回「ファイガー」と口に出して言うのかな。
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2010年01月09日

2009年個人的ベストアルバム

なんか久しぶりだな。冬眠で寝過ごした気分。もう正月気分もすっかり抜けたけど、一応一年の最初の記事なんで、恒例の去年の総集編記事をやろう。実は、この記事に書いたインドネシアでのCD屋巡りで自分の買い物心に火がついてしまったのか、12月中はもの凄い勢いで買ってしまっていて、数えてみたら先月だけで全部で85枚。1月に入ってからもその勢いが止まらず、最初の4日で13枚、あと正月に友人に「これいいから聴いてみて」と貰った1枚も含めると、この約1ヶ月でちょうど99枚。自分でも笑えるほどの枚数だ。

その85枚も含めた、去年一年間の購入枚数がこれ。

フォーマット      枚数    対前年
CD              275枚     −7枚
CDシングル        17枚     +3枚
CD+DVD          12枚    −7枚
DVD/BD           2枚     −4枚
ダウンロード          1枚    増減なし
LP               9枚     −1枚
シングル           11枚    +8枚
ボックスセット         3箱     +2箱


というわけで、全部で330枚。去年の記事のコメント欄で立てた目標その1:去年以上買わないをかろうじてクリア(一昨年は336枚)。しかもこの330枚のうち85枚が最後の1ヶ月の駆け込みだから、それまでの11ヶ月間では、わずか245枚(一応ツッコミどころ)。なんか、それまでがんばってダイエットしてたのに、ついドカ食いして急に太ってしまった、みたいな感じ。

そして、目標その2:総額50万円を下回るも楽々達成。一枚あたりの平均単価1244円は、06年の1234円についで自分史上2番目の安さ。シングル盤が多少増えてるからというのもあるとはいえ、例の自分史上最高金額だったグレン・ティルブルックの『Aussie P』とかを入れてもその平均なんで、普段地道に安いブツばかりを選んで買ってるのが功を奏したと言えるだろう。

年末にそれだけまとめて買った理由の一つが、09年の個人的ベストアルバムを選ぶために、買い残していたものや、普段よく行く音楽ブログで昨年のベストに選ばれていたものなんかをまとめて買ったこと。そういうのを含めたベスト10選考会が延々終わらなかったのが、この今日の記事がこんなに遅れてしまったことの言い訳。言い訳ついでに書いておくと、結局今日になっても激戦の選考会は終わらず、どうしても最後の1枚を落すことができなくて、やむなく去年のベストアルバムは11枚という結果になってしまった。


<第十位(同点)>
Iron And Wine 『Around The Well』
Around The Well.jpg

07年の個人的ランキングでは一位だったアイアン&ワインのシングルB面曲や未発表曲集。CDは2枚組で、僕の買ったLPだと3枚組になる大作だ。実はこのアルバムと、ほぼ同時期に出たライヴ盤と、当時彼のサイトでフリーダウンロードしていた『The Shepherd's Dog』のアコースティックヴァージョンを全部まとめた記事を脳内で構成していたんだけど、ちょうどその頃忙しくしていて長文記事を書く暇がなく、結局その記事はお蔵入りしてしまった。

02年の『The Creek Drank The Cradle』から07年の『The Shepherd's Dog』に至るまで。『The Creek〜』の簡素なジャケに描かれた一本の樹のようなシンプルなアコースティックサウンドが、ブライアン・デックが生み出したまるで樹海のような入り組んだ音に成長するまでの変遷が聴いて取れる。サム・ビームとブライアンが6年をかけて丁寧に編み続けてきた緻密なタペストリーを、裏側から透かして見ているようなアルバム。単に未発表曲集と呼んでしまうにはもったいないほどの構成だ。

それだけではない。LPだと最終面全部を占める「The Trapeze Swinger」という超弩級の名曲が最後に控えていることが、このアルバムの価値を更に高めている。とはいえ、実は僕がこの曲を最初に聴いたのは、先述のライヴ盤『Norfolk 6/20/05』だったんだけど、ブライアンの手になる緻密なスタジオ録音よりも、サムの弾き語りだけのそのライヴ録音の方が心にずしんとくるという、いかに優れたプロデュースワークも曲自体の良さにはかなわないということを、それが見事に証明していた。そんなライヴ盤による好アシストをも含めての入選。

最初に見たときは単なる幾何学模様だと思っていたけど、LPを手にしてみて、実はアメリカの農場の航空写真だと気づいた秀逸なジャケも好印象。とか、お蔵入り記事に書きたかったことがどんどん出てくるけど、このままだと今日の記事が終わらないので、次に行こう。


<第十位(同点)>
Landon Pigg 『The Boy Who Never』
The Boy Who Never.jpg

こういうのを教えてくれるから、xiao61さんのブログからは目を離せないんだよね。彼女の昨年度ベストには選ばれなかったようだけど、このアルバムが取り上げられた最初の記事を読んで興味を持ってすぐ入手し、大いに気に入っているアルバム。買ってからすぐに(ブログ的には)冬眠状態に入ってしまったから記事にはしてないけど、これはxiaoさんが「自信を持っておすすめできます。もっともっと、多くの人に聴いてほしい」と書きたくなる気持ちがよくわかるよ。イケメンだしね(笑)


<第九位>
Bruce Springsteen 『Working On A Dream』
Working On A Dream.jpg

去年の初頭に出たのに、これも記事にはしなかったアルバム。DVDとの2枚組。実を言うと、最初に何度か聴いてみて、あまりピンと来なかったんだ。日本盤の広告曰く「ボス史上最もPOPな作品」ということだったけど、それほどポップだとも思えなかったし、なにより冒頭の「Outlaw Pete」がちょっとしたハードルだった。8分にも及ぶ大作なんだけど、初期の「New York City Serenade」や「Jungleland」みたいなのを期待してしまうとどうしても見劣りしてしまう曲展開とストーリー。そんなに酷い曲というわけではないんだけど、その曲の凡庸な印象がずっとまとわりついて、このアルバム自体を何度も聴き返すことがなかった。

しばらく前に買ったのに、全然読む時間がなかった五十嵐正さんの「スプリングスティーンの歌うアメリカ」という本を最近読み始めて、ちょっとあのアルバムをもう一回ちゃんと聴き直してみようかなと思ったのがきっかけ。一曲一曲をちゃんと歌詞を見ながら聴き込んで、このアルバムが生前最後の演奏になったダニー・フェデリーシに捧げられたブルースの追悼文を読みながらアルバム本編最終曲「The Last Carnival」を聴いて、とどめにDVDに収録された彼の姿を観たら、もう鼻の辺りがじーんとなって視界がぼやけてきてしまった。

そういう、僕にとっては、見落としていたのを五十嵐さんに拾い上げてもらったようなアルバム。贔屓耳で聴くと、おそらく「最もPOP」と言われる原因となったであろう「Surprise, Surprise」とか、チャーミングな曲もあるし。これみよがしなフレーズはないものの、僕の大好きなニルズ・ロフグレンのギターがあちらこちらで見え隠れしてるし。ブレンダン・オブライエンのプロデュースにしては、最近のぼわーっとした厚手のシンセの音も控えめだし。ああ、また止まらない。次行こう。


<第八位>
Matthew Sweet And Susanna Hoffs 『Under The Covers Vol.2』
Under The Covers Vol. 2.jpg

やっと今までにブログで取り上げたアルバムが出てきた。これは8月16日の記事。企画としては安易で後ろ向きなのかもしれないけど、やっぱり聴いてて楽しいよね、これ。選曲がいいのはもちろんだけど、きっと本人達が一番楽しんで演奏してるからなんだろうね。後になって判明した沢山のボートラもよかったし、上の記事にも書いてるけど、80年代の曲をフィーチャーすることになるVol.3が今から楽しみ。今日久しぶりに引っ張り出してきて聴いたら、また2曲目のサビのところで鳥肌立ったよ。やっぱりあの記事のタイトル、あれでよかった。


<第七位>
John Wesley Harding 『Who Was Changed And Who Was Dead』
Who Was Changed And Who Was Dead.jpg

5月10日の記事で取り上げたアルバム。彼の久々のポップアルバムとして好意的に受け入れたい気持ち以上に、やはりこの2枚目のライヴアルバムにどうしても惹かれてしまう。今まで何枚かオフィシャル・ブートレグ扱いのライヴ盤が出ている人だけど(そもそも彼のデビュー作はライヴ盤だった)、これだけベスト盤的な選曲が楽しめるものは初めてかも。これ聴くたびに、ライヴ観たいなって思ってしまうよ。誰か5000ドルとNYからの旅費、一緒に集めない?


<第六位>
Montt Mardie 『Skaizerkite』
Skaizerkite.jpg

11月4日の記事は結局カブ子さんが“読んでる途中”(笑)というコメントを残してくれただけで、いまいち反応が薄かったんだけど、こうして僕の中では立派に昨年度第六位。あの後、確か同時期に出たはずのベストアルバムも入手して、去年僕の中ではちょっとしたこの人ブームが巻き起こったものだった。聞くところによると、彼は今後このMontt Mardieでなく、このアルバムの内ジャケにも署名のあったMonty名義で活動していくとのこと。その名義で早くもリリースされるというアルバムが楽しみ。


<第五位>
Dylan Mondegreen 『The World Spins On』
The World Spins On.jpg

北欧系が続くよ。先月のアットホームな来日公演も記憶に新しいディラン・モンドグリーンのセカンドアルバム。その記事に「来月に書く予定の09年個人的ベストアルバム記事に登場する可能性大だろう」なんて書いてるけど、別にライヴを観て盛り上がった勢いでランクインさせたわけじゃない。その記事に名前を挙げたプリファブ・スプラウトや、アズテック・キャメラ、トラッシュキャン・シナトラズなんかの遺伝子をきちんと受け継いだアルバムだよ(関係ないけど、後者2名は皆もうすぐ来日だね。どちらも行けそうにないのが残念だけど)。


<第四位>
Jeb Loy Nichols 『Strange Faith And Practice』
Strange Faith And Practice.jpg

第四位は、昨年末に取り上げたばかりのこれ。なんだかいつものんびりとアルバムを作っているイメージのあるジェブ・ロイが、どういうわけかいきなり年に3枚も発表したうちの一枚。もしもそれぞれが違った年に出ていたら、皆それぞれに僕のその年のベストアルバムに選ばれたかもしれないぐらいの出来映えなのに、さすがに一年に何枚も同じ人の作品を入選させるのもちょっと気が引けるので、3枚の中でも一番プロフェッショナルな顔をしたこれ(ジャケ写の話じゃないよ)を入れよう。


<第三位>
The Swell Season 『Strict Joy』
Strict Joy.jpg

いまだこのブログに名前すら出てきたことのないこの人たちが、いきなりの第三位。去年の暮れに入手し、本当はジェブ・ロイの次に去年最後の記事にしようと思ってたのに、時間がなくてつい放ったらかしにしているアルバム。CDだけのヴァージョンも出てるけど、僕が買ったのはそれにライヴCDとDVDが付属した特別版。書こうとしていた記事の卵みたいなのがまだ頭の中に残ってるから、これについても山ほど書くことはあるけど、ここまで上位に入れるぐらいのアルバムだから、やっぱりちゃんと別記事にしようかな。というわけで、今日は内容には一切触れてないけど、いいよ、これ。今何かCD買おうかなと思ってる人はこれにしてみたら。CDだけの安いヴァージョンでいいから。


<第二位>
100s 『世界のフラワーロード』
世界のフラワーロード.jpg

何を歌っているのかさっぱり聞き取れないのに。どう贔屓目に言ってもいわゆる「いい声」なんかじゃないのに。10年前はそれなりにかわいい渋谷系っぽかった見かけが、最近では引きこもりのニートみたいになってきたのに(苦笑)。それでも、中村一義のうたはいつだって僕にとってはそのとき一番手放したくない大切なものになってしまう。97年の『金字塔』からずっとそう。この最新作も、付属のDVDも、丁寧な作りの写真集も、去年僕が手に入れた大事な宝物だ。

日本人のアルバムは滅多に取り上げない僕のブログだけど、このアルバムについて書いた記事のコメント欄には「僕の中では一時の『Pandemonium Ensues』みたいな位置付けになってしまっています」なんて書いたね。それがどういう意味だったのかは、この堂々とした順位が表している。


<第一位>
Glenn Tilbrook And The Fluffers 『Pandemonium Ensues』
Pandemonium Ensues.jpg

というわけで、ちょうど一年前の明日、09年1月10日にライヴ会場で初めて手にして以来、残り355日(+今年9日間)に買った全てのアルバムの追撃をかわして、このアルバムが堂々の第一位。まあ、このブログをずっと読んでくださっている方には特に驚くべきことでも何でもないだろうけど。このアルバムについてはこの記事に書いたけど、それ以外にも去年はこの人とこのアルバムのことばかりを書いていた気がする。なにしろ年初の追っかけとこのアルバムによる中毒にはじまって、7月には奇跡の再来日と、去年は本当にずっとグレン祭りが続いていたようなものだからね。

噂によるとどうやら今年も来日が予定されているようで、今から期待で胸がわくわくする。最近買った99枚を消化したり、この記事のための選考会のために候補のアルバムばかりを繰り返して聴いていたせいで、しばらくこのアルバムは聴いていなかったけど(これは選考会に参加させる必要なんてなかったからね)、この一位を記念して久しぶりにCDプレイヤーに入れてみた。「Best Of Times」の最初のフレーズが聴こえた途端、ありとあらゆる感情が一気に蘇えってきて、息が詰まりそうになった。どうやらこいつはこれからずっと、僕にそういう影響を及ぼすアルバムになりそうだ。


という10枚。いや、11枚か。なんだかやけに薄い色合いのジャケが多いね、こうして並べてみると。赤いのが一枚もないや。選考会でティンテッド・ウィンドウズを落としたからね。来週のライヴを観た後なら、もしかしたら入選してたかもしれないけど…なんて考えてたらまたきりがないから、もう去年のはこれで決まり。
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2009年09月12日

09.09.09のタワーとグレンの新録(とその他諸々)

出張続きの合間を縫って、会社帰りに新宿のタワーレコードに立ち寄った。JR東南口を出たところでビートルズのチラシを受け取り(ティッシュは受け取らないけどこういうのはもらう)、その日が9月9日だったことに気づいた。

あの建物は待っても待ってもエレベーターが来ないので、そのままエスカレーターの右側を歩いて上がる。左側の人たちには「ビートルズのCDを急いで買いに行く人」だと思われているんだろうか。JR改札がある2階から、タワーの一番下の階(7階)まで上るだけでも結構な運動。この日はそのまま最上階の10階まで。

さすがに凄いね。全階のBGMがビートルズ。それも館内放送とかじゃないから、それぞれの階で違う曲がかかってる。7階のイベントスペースではコピーバンドが演奏してるし。

今回のリマスターCDは、いつも回遊しているいくつかのブログなどでも沢山取り上げられているし、あちこちで随分前から相当な話題になっていたのはもちろん知っていたけど、どうも個人的にはそれほど盛り上がらず。

87年版のCDは(何故かファースト以外は)出てすぐに全部揃えたし、その後あれこれ出たCDも、確か赤盤青盤以外は全部家にあるけど、家でビートルズを聴くことってもうほとんどないからね。とりあえず今はいいかって感じ。

初日のタワーにそんなに人が群がっていた理由の一つであったであろう話題のモノボックスにしても、なんだか初回限定生産というその発売方法が嫌で。こんな確実に需要の方が大きい商品、予約販売や初日に買った人のうち何割かはきっとオークションとかで一儲けしてやろうという考えに決まってる。こんな売り方して、アーティスト、レコード会社、ファンの誰がハッピーなんだろう。試しにヤフオクでちょっと見てみたら、もう数十件出てるし、アマゾンの中古マーケットでも最安値で5万円強だ(定価は39,800円)。

もちろん各階でかかっているBGM自体には罪はないので、それはそれで心地良く耳にしながら、目的の10階書籍コーナーへ。


MojoOct09.jpg

この日のお目当ては、界隈のグレン・ティルブルックのファンの間でしばらく前から話題になっていた、MOJO10月号。付録CDが『Abbey Road Now!』という、いろんなアーティストが『Abbey Road』全曲をカバーしたというCD。

MOJOなんて、まだNZにいた頃に07年の2月号を買って以来、2年半振り。あのときは『Love Will Tear You Apart』っていうジョイ・ディヴィジョン絡みのコンピCDに釣られたんだった。

さて、その『Abbey Road Now!』、グレン以外の有名どころではロビン・ヒッチコックやゴメス、コーナーショップといった人たちが参加しているが、こういうコンピCDの例に倣って、ほとんどは知らないアーティストばかり。掘り出し物はあるかな。というわけで、数回聴いてみた上での一言コメント。

1.Come Together インヴィジブル (The Invisible)
頭からいきなり意表突かれる。アンビエントというかトリップ・ホップというか、とにかく原曲のゴリゴリ感を完全に取っ払ったアレンジ。スペイシーな電子音とベースの絡みが秀逸。

2.Something レジャー・ソサエティ (Leisure Society)
キンコンと可愛い音の鳴る打楽器と、ストリングスとウクレレで奏でられるイントロを聴いただけで、これが掘り出し物だというのはすぐにわかる。ギターソロのラインをなぞるウクレレのソロもよし。

3.Maxwell's Silver Hammer レッツ・レッスル (Let's Wrestle)
んー、これはダメ。「ちょっとローファイ風に演ってみました」ってつもりだろうけど、世の中には星の数ほど存在するビートルズのカバー、そんなにハードル低くないよ。

4.Oh! Darling ブロークン・レコーズ (Broken Records)
こいつはどうしたものか。演奏も声もわりと僕好みだけど、“陰鬱な「Oh! Darling」”というものの捉え方が難しい。オリジナル曲を聴いてみたくなったので、xiaoさんのブログに載ってたアルバムを買ってみようかな。

5.Octopus's Garden ジェフリー・ルイス (Jeffrey Lewis)
前曲の陰鬱な雰囲気を払拭するためだけに配置されたようなこれが間髪入れずに入ってくる。ちょっと冗談ぽい曲を早口で歌うときのジョン・ウェズリー・ハーディング、てな感じで、嫌いではない。

6.I Want You (She's So Heavy) ロビン・ヒッチコック (Robyn Hitchcock)
グレンと並んで界隈では話題になってるこの人の参加だけど、僕はそれほど思い入れがないので淡々と。それにしてもジョンそっくりの声だね。原曲まんまのストレートなカバーにテルミンのソロ。オバケの音。

7.Here Comes The Sun チャーリー・ドア (Charlie Dore)
ちょっとハワイアンというか、レゲエ調というか、ジャック・ジョンソン一味というか。スラックキー・ギターとウクレレの音がとても心地良いけど、2と違ってこれは今の僕にはちょっと緩すぎかな。

8.Because マーティン・ジョン・ヘンリー (Martin John Henry)
原曲の綺麗なハーモニーを再現、プラスアルファという演奏。悪くはないけどすごくいいわけでもない。申し訳ないけどここまで来ると次の曲のこと考えてしまってるからね。順番負け。

9.You Never Give Me Your Money グレン・ティルブルック・ウィズ・ナイン・ビロウ・ゼロ (Glenn Tilbrook with Nine Below Zero)
何故かフラッファーズとではなく、80年代のパブロック仲間(なのかな?他に接点が思いつかない)との共演。間奏のハーモニカが格好いいね。(おそらく)グレン自身によるギターソロも当然格好いいけど。

アビーロードB面組曲の頭を飾るこの曲はそれ自体でミニ組曲っぽい作りだけど(「Band On The Run」の祖先?)、その最初の部分はグレンも結構抑えた歌い方で、なんかあっさりしすぎかなと思った。

けど、“Out of college〜”の辺りから次第に盛り上がり、ソロ後の“One sweet dream〜”からはもういつものノリノリのグレン。これ生で聴いてみたいな。

実は僕はいつも頭の中でこの曲を歌ってるとき、最初のヴァースからすぐ「Carry That Weight」につなげてしまって、てっきりこのB面メドレーの中ではこの曲は1分ぐらいだと思い込んでしまっていた。

だから、グレンがこれを選んだと知ったときには「なんだそんな短い曲なのか」と思ったけど、もちろんこれはオリジナルに近い4分の演奏で、大満足。

曲後半もたっぷりグレンのソロを満喫。オリジナルはここからサウンド・エフェクトも含めてメドレーになるんだけど、いろんなアーティストの寄せ集めのこのCDは当然それぞれが独立。

10.Sun King ゴメス (Gomez)
でも律儀にSEから始まるこの曲。確か僕は2枚組のベスト盤だけ持ってるこのバンド。原曲の不思議な雰囲気を壊さず、素直にボワーッと仕上げてて、しかもちゃんと聴かせるのはさすがベテランの味。

11.Mean Mr Mustard / Polythene Pam コーナーショップ (Cornershop)
僕は結構好きなバンドで、02年の『Handcream For A Generation』なんてよく聴いたな。もっとバンドの持ち味である南アジア風味に仕上げてくれてもよかったのにと、インド帰りの身としては素朴な感想。

12.She Came In Through The Bathroom Window カリーマ・フランシス (Karima Francis)
惜しいなあ。アントニー・アンド・ザ・ジョンソンズにも通じる荘厳な歌と演奏はかなりの風格だとは認めるけど、B面メドレーで一番カタルシスを感じるはずのこの曲でこれはちょっと肩すかし。

13.Golden Slumbers ブルー・ローゼス (Blue Roses)
さらに荘厳なのが続く。歌い出しのキー間違えたんじゃないの?と思うほどのソプラノ・ボイスが、サビの部分で朗々と歌い上げるという感じ。悪くはないけど、好みじゃない。ごめん。

14.Carry That Weight ノア・アンド・ザ・ホェール (Noah And The Whale)
ポツポツとした歌いかたと、どこかの廃屋で録ったんじゃないかと思うようなアレンジは結構好きだな。要チェック。それにしても、12〜14と続いて、このB面メドレーちっとも盛り上がらないね。

15.The End ルース・サルート (Loose Salute)
そこをなんとか一所懸命盛り上げようとしてくれてるのはわかるんだけど、この曲もこう見えて結構ハードル高いんだよ。敢闘賞。きっといいバンドなんだろうけど、出会いが悪かった。

16.Her Majesty ロウ・アンセム (The Low Anthem)
オリジナルとは違って15からすぐに続くこれ。これ以外にどう演奏しようもないというカバー。このバンドも別に悪くないとは思うんだけど、30秒では判断不可。またどこかで会おうね。

ちょっとグレンのとこだけ六言になってしまったけど、まあ文句言う人はいないよね。いろいろネガティブに書いたところもあるけど、全体的にはそこそこ気に入ってるよ。価格も良心的だったしね。


日本のものも含めて音楽雑誌って久し振りに買ったけど、なんか、いいね。大特集のビートルズやプリファブ・スプラウトなどの長編記事はまだ全然読んでないけど、こまごました囲み記事とか広告に惹かれる。

へえ、ポール・ウェラーの次のアルバムでブルース・フォクストンがベース弾いてるんだ。一体どんな屈辱的な扱いを受けてるんだろう(笑)とか。

ちょうど今イギリスでレイ・ラモンターニュのツアーをやってて、サポートしてるのがジョシュ・リターか。いいなあ、そんな組み合わせで観られたら最高なのにな、とか。


7 Worlds Collideという聞き覚えのある名前の広告が。ニール・フィンのライヴ盤のタイトルだよな、と思っていたら、なんとあの時みたいにまたニールがお友達集めてアルバムを作ったのか。

以前記事にしたOxfamへのカンパを目的にまた友達を集めてライヴをし、アルバムも作ったという話。ライヴは今年の1月にオークランドだったのか。僕がいた時期とはかすりもしてないけど、なんか悔しい。

お馴染みのメンバーは、ジョニー・マー、ウィルコ御一行、レディオヘッド御一行、NZ友達のビック・ルンガ、ドン・マグラシャン、などなど。エディ・ベダーは今回はパスか。新譜のレコーディングで忙しかったのかな。

お兄ちゃんのティムと息子のリアムはもちろん、Finn姓の人間が他にも沢山。リアムの兄弟姉妹なのかな。あと、ナイル・マーとスペンサー・トゥイーディーってのはそれぞれジョニーとジェフの息子か。

これは早速買おう。前のライヴ盤も結構よかったし(ニール・フィンが歌い、ジョニー・マーがギターを弾く「There Is A Light That Never Goes Out」なんて鳥肌ものも入ってるよ)。

あ、限定2枚組も出てるって書いてあるぞ。2枚目はオークランドでのライヴか。もちろんこっちにしよう。アマゾンでは売切れてるけど、まだそんなに入手困難ってほどでもなさそうだし。


なんだかとりとめもなくダラダラと、Twitter換算で40つぶやき分ぐらい?書いてみた。明日からまたしばらく出張なので、そろそろパッキングでもしようかな。
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2009年06月08日

追悼 ジェフ・ハンソン

あんまり忙しくない日ぐらいは早めに帰ろうとちょっと早い時間に会社を出、帰り道に友達に頼まれていた中古CDを何枚か掘り返して帰宅。久々にのんびりした平日の夜を満喫しようと思っていたら、いつも巡回しているいくつかのブログで見つけた訃報。

R.I.P. Jeff Hanson

彼のことを知ったのは、ほんの半年前のことだった。去年の暮れに見つけたアルバムについて記事を書き、すぐさま未聴だった過去盤を入手。記事にしたアルバムは昨年の個人的ベストアルバムにも入れたほどのお気に入りだった。

02年のデビュー以来彼のことを大事に思っていたファンの人たちに比べたら、僕の悲しみなんて取るに足りないものかもしれない。でも、こんなに素敵な曲を書く人が、こんなに素晴らしい声の持ち主が、こんなに僕の音楽生活を豊かにしてくれる人が、また一人いなくなってしまった。寂しい。

3枚のアルバムを全部ウォークマンに入れて、明日はずっと聴いていよう。仕事中だって構わない。

さようなら。もっと君のことをよく知りたかったよ。

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2009年05月17日

続報と速報 - Glenn Tilbrook

言霊というものは本当にあるようで、1月31日の記事

しかし、こうしてディスコグラフィーと見比べながら作業していると、自分が持ってないものが気になってくるよね。あと数枚集めたら、少なくとも聴いたことのないレア曲というものはなくなると思ってしまったが最後、この記事をアップしたその足で(?)eBayに飛ぶんだろうな。

なんて書いたら、実際そうせずにはいられなくなってしまった。あれから3ヶ月強、スクイーズ/グレン・ティルブルックのシングルが10枚増えたので、今日はあの記事の続報を書くことにしよう。


Annie Cats.JPG Annie Cats #.JPG


34. Cool For Cats
35. Annie Get Your Gun


まずは、京都公演でグレンが四苦八苦しながら歌ってくれた思い出も懐かしい「Cool For Cats」の7インチ盤。これ、A面はセカンドアルバムのヴァージョンそのままだし、B面に何故かファーストアルバムからの曲のヴァージョン違いで収録された「Model」は既に『Excess Moderation』とかのCDにも入っているので、音源としては有難味が薄いんだけど、このかわいいジャケもカラーヴィニールもちょっと僕の所有欲をそそったもので。

C4C.JPG

僕が買ったこの薄いピンク色のは、1万枚プレスされているので、比較的安く手に入る。この後もっと濃いピンクで5千枚、それから赤で1千枚プレスされ、その後は普通の黒盤になるので、レア度も値段も濃いピンクとか赤の方が高いんだけど、やっぱりこの色がジャケットにも合ってるし、一番綺麗だと思うよ(これもすっぱい葡萄か?)。

35は、ライヴアルバム『A Round And A Bout』からのシングルカットで、アメリカのみで発売になったもの。カップリングの「Is It Too Late」はアルバムには未収録のライヴ。それから、1月31日の記事にも書いた、彼らのアルバムデビュー前のEPの3曲。このシングルCD以外では一度もCD化されたことのない音源だ。何故か、オリジナルEPでのA面「Cat On The Wall」、B面「Night Ride」「Backtrack」という曲順が無視されて、「Backtrack」「Night Ride」「Cat On The Wall」という順番で収録されているのがすごく違和感。


SFP.JPG SFP #.JPG


36. Third Rail
37. Third Rail
38. Some Fantastic Place
39. Loving You Tonight


続いて、アルバム『Some Fantastic Place』期のシングルを何枚か。アルバムからの最初のシングルカット「Third Rail」が36、37と二枚写っているけれど、別にマサさんの霊が取り付いて同じものを何枚も買ったわけではない(マサさん冗談ですよ)。この頃から盛んになっていた、同じ表題曲のシングルをカップリング曲を替えて何種類も出してチャートを狙おうという商業主義のせい。

プラケース入りの36のカップリングは、「Take Me I'm Yours (Remix)」と「Cool For Cats (Medley Live)」。前者は、「Take Me〜」のディスコ向けといった感じ。後者は、ちょっとゆるい感じでクリス・ディフォードが歌い始める「Cool For Cats」から、メドレーで「Strong In Reason」につなぎ、また「Cool For Cats」に戻るというもの。92年のロンドンはタウン&カントリーでのライヴで、ちょっと印象的なキーボードを弾いているのは、アトラクションズのスティーヴ・ナイーヴだ。

デジパックの37のカップリングは、こちらもタウン&カントリーでのライヴ録音。「Walk A Straight Line」がさっきと同じ時の録音で、「The Truth」と「Melody Motel」の2曲はそれから1年後の収録。キーボードがポール・キャラックに代わっているけど、ドラムにアトラクションズのピート・トーマスが入っている時期。

グレンのソロ公演でお馴染みの「The Truth」のドローン奏法こそないものの、この3曲のライヴ録音が聴けるのは嬉しいね。「Melody Motel」は僕の大好きな曲だし、「Walk A Straight Line」なんて、隠れた名曲と言ってもいいぐらい。一度は生で聴いてみたいな。

38は、アルバム表題曲の7インチシングル。この曲のCDシングルも2種類出ていて、さっきの「Third Rail」同様、一つはプラケースでもう一つはデジパック。1月31日の記事に載せた、僕が持っている方はデジパックで、この7インチのカップリング曲「Jumping」は、プラケース版の方に入っている。まだプラケース版は買っていなくて、タイコウチさんお薦めの「Dark Saloons」は聴けていないんだけど、この「Jumping」もまあそこそこいい曲だね。ちなみにこの7インチ、プロモ盤の放出品で、105円で見つけたもの。ダイソーじゃないよ。

39はポール・キャラックが歌う曲。こんなのシングルカットされてたんだね。「Tempted」の柳の下のドジョウを狙ったのかな。カップリングは、表題曲のリミックスと、「Tempted」のスタジオライヴ、それから「The Third Rail」のスタジオライヴ。3曲目までポールのヴォーカル曲が続くので、彼の濃い歌い方があんまり好きじゃない僕にとっては、最後にグレンの声が聴けて嬉しい、という作りになっている。


These Summers.JPG These Summers #.JPG


40. This Summer
41. This Summer
42. This Summer


アルバム『Ridiculous』からの最初のシングルカット「This Summer」はアルバム発売時に2種類出ていて、1月31日の記事に載せたように僕もそれを両方とも持ってるんだけど、翌96年になって同じ曲がまた形を変えて3種類発売され、しかもそのうちのひとつには、3枚一緒に収納できるボックスが付いていた。商業主義ここに極まれり、といった感じか。1月のグレンの来日以来、いくつかの音楽雑誌にインタビュー記事が載ったんだけど、そこで彼がこの『Ridiculous』期のルーティン的な仕事を否定的に語っていたのは、きっとこういうことも含めてのことなのかも。

そんないわくつきの品を、発売後10年以上も経ってからオークションで買っている自分もどうかと思いはするけれど、まあCDシングル3枚にしてはそう高かったわけでもないからとムリヤリ納得。

水色の40は表題曲「This Summer」のリミックスとアルバムヴァージョン、「Electric Trains (Narrow Gauge Mix)」、「Heaven Knows」のエディット版という4曲。Narrow Gauge Mixが、バンジョーとかが入っててちょっと面白いかな。

薄緑色の41は「This Summer」のリミックスに、「Cool For Cats」「Up The Junction」「Black Coffee In Bed」のスタジオ録音という初心者向けの内容。こんなセット物買うのはマニアに決まってるのに、なんでこんなことするんだろう。カップリングに使う曲がないならこんな企画やめればいいのに。

黄色の42が唯一コレクションし甲斐のある内容。カップリングの3曲「Sweet As A Nut」「In Another Lifetime」「Never There」は全てアルバム未収録で、その後沢山出たどの編集アルバムにも(『Ridiculous』の再発盤にすら)再収録されることはなかった。どれもなかなかの好曲だと思うんだけどな。それにしても、この3枚を全部通して聴くと、「This Summer」を4回も聴くことになって、ちょっとうんざり。それって、この曲をプロモートするためのこの企画の趣旨に反してると思うんだけど。


Still Promo.JPG Still Promo #.JPG


43. Still

『Pandemonium Ensues』からダウンロードオンリーでシングルカットされたこの曲のプロモ盤。表題曲しか入ってないし、当然アルバムヴァージョンなので、普段の僕ならこういうのは滅多に買わないんだけど、グレン熱に冒されていた時期につい落札してしまった。

ジャケットは単なる二つ折りのペラペラの紙で味も素っ気もないんだけど、それでもデータをダウンロードしてそれを聴くだけというよりは、ずっと所有欲を刺戟する。シングル盤の魅力って、この記事の一番上に載せたような、綺麗なジャケにカラーヴィニールとかのおまけを手に入れる嬉しさ、っていうのがすごく大きいと思うんだけど。そういうのがCDシングルの時代になって少しずつ失われてきて、今のダウンロードでシングル曲を買うという時代には、そんなの全然意味がないと思われているんだろうね。


さて、いつもながらの愚痴はこれぐらいにして、最後に嬉しいお知らせを一つ。おとといぐらいにファンの間を驚愕のニュースが駆け巡った、グレン・ティルブルック再来日のお話。

さっきちらっと名前が出てきたスティーヴ・ナイーヴがフジロックに出演することが決まってたんだけど、元々共演予定だったフィクション・プレインのジョー・サムナー(スティングの息子)に代わって急遽グレンが出ることになり、その翌日に一回だけ東京公演も決まったということらしい。場所は前回と同じ吉祥寺のスターパインズカフェ。

月曜の夜というのもちょっと大変だし、行こうと思っているダコタ・スイートの来日公演と同じ週だけど、これを観ないわけにはいかない。その週はなるべく出張が入らないように調整して、あとは夕方に急な会議が入ると困るので、念を入れて有給休暇でも取るかな。
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2008年11月29日

前哨戦 - Glenn Tilbrook

1月10日(土) 吉祥寺 Star Pine's Cafe
1月11日(日) 吉祥寺 Star Pine's Cafe
1月12日(祝) 吉祥寺 Star Pine's Cafe
1月13日(火) 横浜 Thumbs Up
1月15日(木) 名古屋 TOKUZO
1月16日(金) 京都 Irish Pub Gnome
1月17日(土) 大阪 Shangri - La

9月6日の記事に書いたとおり、これがグレン・ティルブルックの来年早々の来日公演日程。全公演制覇はちょっと無理だけど、週末の東京3公演はとりあえず確保。それ以外にも行ける可能性が一縷でもある日はチケットを押さえてある。どの日なのかは今はまだ秘密。万一うちの会社の人がここを読んでたりしたら、僕がその日突然病気になるかもしれないことが今からばれてしまうからね(笑)

あれから2ヶ月、これ以外にも行きたいコンサートが次々に発表されて(やっぱり海外アーティストが来る頻度は日本はNZとは桁違いだね)、今のところグレン以外にも二つのチケットを予約している。興味のあるのに全部行ってたらとても時間と資金の調整がつかないからね。どうしてもこの人達は観ておきたいと思うのだけを厳選して。

その二組以外にも、行きたいと思ったのにはこういうのがあった。

モグワイ 来日公演
1月11日(日) 新木場 Studio Coast
1月13日(火) 名古屋 Club Quattro
1月14日(水) 大阪 Big Cat

あれれ、東京はグレンと同じ日か。観てみたかったけどしょうがないね。ちょっと悔しいので、ニューアルバムはまだ買ってない。聴いて行きたくなると困るんで(でも、発売してそんなに経ってないのに、かなり頻繁に中古屋で見かけるというのはどういうことだろう。あんまりよくないのかな)。

さらにこんなニュースも。

ジャックス・マネキン 来日公演決定!
1月11日(日) 東京 Club Quattro
1月12日(祝) 東京 Club Quattro
1月14日(水) 名古屋 Club Quattro
1月15日(木) 大阪 Club Quattro

くーっ、これは痛いよ。なんでこんな日程にするかな。モグワイはともかく、グレン・ティルブルックとジャックス・マネキンのファン層って重なってないのか?観たいのは山々だけど、さすがにこれだけのために名古屋や大阪まで行くのもなあ… でも、名古屋や大阪ではちゃんとこの3組の日程を一日ずつずらしてあって、全部観たければ観られるように調整してあるのに、なんでまた東京だけこんな… というか、よく考えると、普通はグレンのに3日間全部行かずに、10日グレン、11日モグワイ、12日ジャックス・マネキンという具合に割り振るんだろうけどね。なんだ、僕が悪いのか。


気を取り直して、前から出る出ると言われ続けていたニューアルバムがどんどん遅れているグレン・ティルブルックが、そのアルバムの前哨として、シングル盤を届けてくれたので、そのことについて書こう。

Binga Bong!.jpg Glenn Tilbrook & The Fluffers 「Binga Bong!」

4曲入りシングルで、上に書いたとおり、グレン・ティルブルック&ザ・フラッファーズ名義でのリリース。フラッファーズのメンバーのうち、キーボードのスティーヴン・ラージ(Stephen Large)とドラムスのサイモン・ハンソン(Simon Hanson)は現行スクイーズのメンバーでもある。というか、そもそも現行スクイーズは、中心メンバーのディフォード&ティルブルックと全盛期のべーシストだったジョン・ベントレー(John Bentley)以外は誰もオリジナルメンバーが戻ってきてくれなかった(?)ので、グレンのバックバンドがそのままメンバーになったという方が正しいんだけどね。

収録された4曲(@「Binga Bong!」、A「Politics & Beer」、B「Evaline」、C「Once Upon A Time Ago」)のうち、@とCがグレン単独、AとBがグレンとスティーヴンの共作。演奏は、@とBがフラッファーズ、Aがグレンとスティーヴン二人。Cはグレンが全ての楽器を担当。この、ティルブルック&ラージの組み合わせが、ディフォード&ティルブルックのときのように作詞と作曲をくっきり分けて担当しているのかどうかは知らないけれど、少なくともこのクレジットを見る限りは、グレンはこのスティーヴン・ラージという人に多大な信頼を置いているみたいだね。

タイトル曲@は、「♪ビンガボーンボーンビンガボボンボーン」というコーラスで始まる、グレンがたまに書くちょっとコミカルな感じの曲。スクイーズのファーストアルバムの2曲目(「Take Me, I'm Yours」に続く2枚目のシングルでもある)「Bang Bang」ともちょっと語感が似てるね。とりたてて凄くいい曲というわけではないけど、そこそこキャッチーで、きっとグレンが手癖で書いたんだろうなと思わせる、スタンダード・ティルブルック・メロディーは堪能できる。このタイトルを最初に知ったときに絶対やってるだろうなと想像した、“Sing (this) song”って歌詞と韻を踏ませてるし。

間違っても大ヒットすることなんてないだろうけど(失礼)、この人って昔から、“まあまあ”程度の曲をアルバム発売前のリードシングルに選ぶことが多いからね。「Last Time Forever」とか、「Hourglass」とか。だから、この曲だけから判断してニューアルバムの出来を予想するのは時期尚早というもの。

他の3曲も、いかにもスタンダード・ティルブルックといった感触の曲ばかり(故にアルバムには入らないんだろうけどね)。決して駄作ではないんだけど、スクイーズやグレンの過去の名曲群と比べてしまうとね。その中では、ちょっとファンキーな感じのCが僕としては気に入ったよ。1月のコンサートでまたリクエスト企画があったら、これリクエストしてみようかな。アコギ一本で演ったらどんな風になるんだろう。

せっかく上にリンクを貼った日本アマゾンのページを見ると、「現在お取り扱いできません」になってるな。なんでだ。今月発売になったばかりのシングルなのに。これはやっぱりヒットしないね(苦笑)。まあ、誰にでもお薦めというわけじゃないけど、グレンのニューアルバムを待ちきれない人と、1月のライヴでグレンのリードボーカルに合わせて「♪ビンガボーンボーンビンガボボンボーン」ってコーラスを入れたい人はマスト。日本アマゾン以外では普通に売ってるので。

実は、グレンのニューアルバムを待ちきれない人用には、ちゃんとグレンがいいのを用意してくれているんだけどね。

http://www.glenntilbrook.com/music.html#

来年2月発売予定のアルバム『Pandemonium Ensues』に収録される12曲を1分間ずつ試聴できるようになっているサイト。既に現在進行中のグレンとフラッファーズのツアーでは、これらの曲がもう演奏されているみたいだね。1分間ずつしか聴けないので余計にじらされ感もあるんだけど、やっぱり(この曲順から想定してアルバム1曲目になるであろう)「Binga Bong!」よりも優れていると思われる曲がいくつもあるよ。おととしの来日公演最終日に演奏された「Melancholy Emotion」も入ってるね。

ここまで出来てるんなら、なんとかもうちょっと頑張ってもらって、これが来日記念盤として発売されればいいんだけどな。でないとまた、自分のコンサート会場でグレンは今年出たクリスの『The Last Temptation Of Chris』をプロモーションしないといけなくなるよ(一昨年のライヴレポート参照)

おととしのあの充実した内容にプラスして、この12個の新曲が追加される来年のコンサート、どんなに楽しいものになるんだろう。ジャックス・マネキンもモグワイもぶっちぎってこっちに毎日来てよかったと思わせてくれるであろうことは確信してるけどね。
posted by . at 23:57| Comment(2) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月17日

追悼 リック・ライト

ピンク・フロイド創設メンバーのうち、二人目が亡くなってしまった。

Richard Wright.jpg


最初期のシド・バレット、シドが離脱してからのロジャー・ウォーターズ、ロジャーが脱退してからのデイヴィッド・ギルモア。良きにつけ悪しきにつけ、ピンク・フロイドには常に強いエゴを持ったリーダーが存在し、それぞれがリーダーシップを執っていた時期には、それぞれの個性が強く出た音楽を創っていた。

では、創設メンバーのうち、残る二人は、単なる“The Other Two”だったのか? うーん、ニック・メイスンは確かにその程度の位置づけだったかもしれない。実は彼こそが、ピンク・フロイドというグループの最初期から最終期まで続けて在籍した唯一のメンバーなのだが、申し訳ないが正直言って僕はそれが彼が他所に行ってもそんなにつぶしがきかなかったからではないかと思っている。

残る一人、キーボーディストのリチャード・ライト(Richard Wright)が、今日の記事の主人公。創設メンバーでありながら、アルバム『The Wall』直後、時期的にはロジャー・ウォーターズよりも先に、グループを脱退した。その後、ロジャー脱退後にゲストという形で参加し、やがて正式メンバーとして再加入。まあ、80年代以降のピンク・フロイドの人事面でのゴタゴタについては、書ききれないほどのゴシップが存在するから、こんな経歴はどうでもいいのかもしれないけど。

僕にとって彼が印象深いのは、キーボーディストとしての腕前もさることながら、(彼らがビート・ポップ・バンドであった)初期に残したいくつかの名曲。セカンド・アルバム『A Sauserful Of Secrets』収録の「Remember A Day」、シングル盤「Apples And Oranges」のB面になる「Paintbox」。どちらも、彼以外には作りえない、独特の物悲しいメロディーと不思議な雰囲気を持った佳曲だ。初期のコンピレーション・アルバム『Relics』には、その2曲が続けて収録されている。

Relics.JPG Pink Floyd 『Relics』

ロジャー・ウォーターズを含めたピンク・フロイドの再結成なんてものにはもはやいささかの期待も持っていないけれど、もうこれでいよいよ再結成はなくなったんだなと思うと、やっぱりちょっと寂しい気持ちになるね。

それにしても、このグループのメンバー、どういうわけかハンサムな順に亡くなっていくね。次は誰だろう。というか、もうハンサムと呼べるメンバーは誰一人残っていないよ。残りのメンバーは永久に生き続けるのかな。
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2008年04月30日

追悼 ダニー・フェデリーシ

Danny + Bruce.jpg


2008年4月17日、Eストリート・バンドのキーボーディスト、ダニー・フェデリーシがメラノーマ(悪性黒色腫)のため死去。享年58歳。


Danny and I worked together for 40 years - he was the most wonderfully fluid keyboard player and a pure natural musician. I loved him very much...we grew up together." Bruce Springsteen

“ダニーと俺は40年も一緒にやってきた。あいつは最高にフレキシブルなキーボードプレイヤーで、そして純粋に天性のミュージシャンだった。あいつのことが大好きだったよ…俺たちは一緒に育ってきたんだ。” ブルース・スプリングスティーン



僕は自分のブログでこのバンドの鍵盤奏者のことに触れるときには、いつもピアニストのロイ・ビタンのことばかり書いていたように思う。もちろん、いつも書いているように、彼のピアノは誰のどんなアルバムから聞こえてきてもすぐにそれとわかるぐらいに大好きなんだけれど、だからといって、このバンドのもう一人のキーボードプレイヤー、ダニー・フェデリーシの素晴らしさを片時も忘れていたわけじゃない。

数々の名曲を彩るノスタルジックなオルガンの音。そしてなによりも忘れられない、「4th Of July, Asbury Park (Sandy)」でのアコーディオン。彼がいなければ、Eストリート・バンドの音はあれほどまでにふくよかなものにはならなかっただろう。

彼はここ数年ずっと闘病中で、去年のニューアルバム発表に伴う大規模なツアーも、11月を最後にバンドを離脱していたという。去る3月20日のインディアナポリス公演にて突如バンドに復帰。セットリストを見ると、スプリングスティーンとEストリート・バンドは、11月以来演奏していなかった「4th Of July, Asbury Park(Sandy)」をこの日久々に演奏した。

そして、それが彼の最後の演奏となった。


安らかに眠ってください。


「4th Of July, Asbury Park (Sandy)」
20/Mar/'08 at Conseco Fieldhouse, Indianapolis, IN
posted by . at 23:57| Comment(8) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする