2010年12月04日

Tamas Wells live in Tokyo 2010 Pt. 1

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ついに、タマス/ヨンシー/タマス3連日の始まり。初日は早稲田奉仕園スコットホールという、早稲田大学の構内にある洋館。赤レンガ造りで教会っぽいと思っていたら、教会なんだね。ビデオ上映のための大きなスクリーンがステージに掲げてあったから、終了後に機材を撤収するまで後ろの十字架やパイプオルガンが見えなかった。教会でのタマスは08年の青山以来。あのときの素晴らしい印象が蘇るよ。

ステージ上にはちょっとした和風の飾りとクリスマスっぽい電飾。急須と湯呑が3つ置いてあったから、あれメンバーが曲間に飲むのかと思った。その手前に、実際にメンバーが立つステージ(というにはあまりにも低い、高さ15センチほどの台)がある。ヴォーカルマイクとギターマイクが2本ずつ。もちろん、タマス・ウェルズとキム・ビールズ用だ。右手にはベヒシュタインのグランドピアノ。これはもちろん会場備え付けだろう。すごくいい音だったね。

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(写真は奉仕園のサイトから勝手に拝借しました)

予告されていたとおり、ライヴ開始前に、15分間のタマスのドキュメンタリー・フィルム『The Houses There Wear Verandahs Out Of Shiness』を上映。味わい深い、素敵な短編だった。「Fire Balloons」の別テイク(録音途中で例によって窓の外から雑音が入って中断するのも含めて)をあんなに沢山聴けるなんて。最後のテイク、演奏途中で大雨が降りだしても演奏を止めず(もちろん室内)、その雨音をも含んで「これ、いいよね。取っとこうよ」と笑顔で話すタマスがすごく印象的だった。あのビデオ、欲しいな。もうすぐウェブで公開されるらしいけど、タマスが部屋で演奏するタイトルシーンをジャケットに使ったDVD(BDでも可)で持っていたい。Liricoさん、よろしく。

続いて、オープニング・アクトとして、キム・ビールズ(Kim Beales)が一人で登場。僕は彼の音楽はこれまでマイスペースにアップされていたものを数曲流して聴いたことがあるだけで、失礼ながらそれほど印象に残っていなかったんだけど、今回は違ったね。声が綺麗なのはシンガポール公演でタマスの曲にコーラスを被せるのを聴いていたから承知していたけど、こんなにいい曲を書くなんてね。見なおしたよ。会場で売っていた06年のアルバムは入場したときにさっさと買っておいたんだけど、後でキムに聞いたら、今日演った曲はほとんどが来年3月に出る予定の新作からなんだって。新作楽しみ。今回買ったのももちろん楽しみだけど。

全5曲、20分ほどのキムのセットの後、10分ほどの休憩をはさんで、いよいよタマス・ウェルズ。まずは二人で登場し、ステージに向かって左側にキム、右側(ピアノ横)にタマスが立つ。オープニングは、08年の来日時にリクエストしたけど演奏してくれなかった「Fine, Don't Follow A Tiny Boat For A Day」。Liricoのsinさんが“個人的にノーマークだった曲”と書いておられたのはこれか。後でタマス達に聞いてみたら、「あれ前回リクエストしてくれたよね。ちゃんと練習したんだよ」だって。なんと、そんなことを覚えていてくれたなんて(しかも僕がこの日に聴きに来ることを知っていたなんて・笑)。そして後半には、やはりあの時リクエストしたけど演奏しなかった「Writers From Nepean News」も。ちょっと感激。

3曲目「The Opportunity Fair」からアンソニー・フランシス(Anthony Francis)がバンジョーで参加。それにしても、初来日のときには単にジャカジャカとギターをかき鳴らしていただけだったのを思い出すと、アンソニーとキムがサポートしていることを差し引いても、タマス演奏上手くなったよなあ。ちゃんとフィンガーピッキングしてるし。

「僕とアンソニーが育ったのはメルボルンでも犯罪率の高い地域で」と話し始めたから、てっきりシンガポールのときと同じく「Stitch In Time」かと思いきや、「Reduced To Clear」に話を持っていった。あの曲、例によっていまいち歌詞を読んでも意味が掴みづらかったんだけど、その地域では空き巣が頻発していて、街の中古品店で盗品が売られていることが多いんだって。そういう背景を聞いて歌詞を読むと、最初から最後まで筋が通る。「自分の持ち物がそんなに安い値段で売られているのなんて認めたくないね」とか言ってたね。あと、「犯罪率が高いのは僕のせいじゃない」とも(笑)

全体的には4枚のアルバムから幅広く選曲されたセット。7曲目に「今回のツアーは新作のプロモーションで、“Thirty People Away"というのはミャンマーで起きた爆破事件のことを友達に聞いたのがきっかけ」と説明しながら、そのタイトル曲ではなく「True Believers」を演奏。新作中でも僕の好きな曲のひとつなので、これは嬉しい。続けて、アルバムと同じ流れで「Your Hands Into Mine」。更に、「England Had A Queen」。しばらく後に、「これは新作からのシングルカット」と言って「The Crime At Edmond Lake」。前回の記事でべた褒めしてるけど、こうして昔の曲と交互に聴いても、この新作に入っている曲のクオリティやっぱり高いね。

それにしても、場内の照明がかなり暗め。教会の高い天井から間接照明で照らしているだけだから、ちょっと下を向くとメンバーの表情もよく見えないぐらい。メンバーの後ろ、本来のステージ上にあるクリスマスの電飾だけがやたら煌々と見えるよ。まあ、こういうのも雰囲気あっていいけどね。あと、後ろのスクリーンにずっとスライドショーで映されていたのは、シンガポールでも流れていた、(おそらく)ミャンマーの風景と『Two Years In April』の原画。

「Edmond Lake」の後、タマスとキムが一旦退場して、アンソニーのピアノソロ「A Dark Horse Will Either Run First Or Last」。紹介するときにタマスが「これはアンソニーが作曲した」と言ってたよ。後でアンソニーに「CDの作曲クレジットは全部タマス・ウェルズになってるよ」と言ったら、「あれはバンドとしてのタマス・ウェルズということだから」とか、タマスも冗談で「印税あげないよ」とか言ってた。仲良しだから別にいいのか、そういうこと気にしないのか。

二人が戻ってきて、いきなり歌いだしたのが「Valder Fields」。彼もこれが一番の名曲だとわかっているだろうに、いつもライヴではこういう何気ない箇所に配置するんだよね。キムのハーモニーとアンソニーのピアノが格別。

この曲のときもそうだったけど、タマスって、隣でキムの準備が整っていようがいまいがお構いなしで歌い始めることがよくある。キムがまだカポつけたりしてるのにさっさと演奏始めたりね。だからといってキムも別に慌てたりしてるわけじゃないから、いつもああなんだろうね。逆に、イントロでキムのギターが鳴ってなかったのが、(彼の準備が整い次第)徐々に音の層が厚くなるのは聴いてても気持ちいいし。

嬉しかった「Writers From Nepean News」、ラスト定番の(でも手拍子は催促されなかった)「For The Aperture」で本編終了。ちょっと早いな。でもすぐアンコールで出てくるだろう。

アンコールはまずタマスが一人で登場し、そのままグランドピアノへ。おお、今回ピアノの弾き語りを演るとは聞いていたけど、いよいよか。と思ったら、曲は新作から「An Organisation For Occasions Of Joy And Sorrow」。なんだ、歌わないのか。でもタマスも結構ピアノ上手いね。

ピアノ・インストと言えば、これも終演後にアンソニーに聞いたんだけど、さっきの「A Dark Horse」だけじゃなく、セカンドまでに収録されているピアノのインストゥルメンタル曲は全部アンソニーが作曲したんだって。そして、新作の2曲はタマスの作ということらしい。

メンバー二人が合流して、「From Prying Plans Into The Fire」、そしてこれも近頃の終盤の定番「I'm Sorry That The Kitchen Is On Fire」で終了。また出てくるだろうとアンコールの拍手をしていたら、そこで客電が点いた。えー、短いよ。「Fire Balloons」演らないの?「The Northern Lights」は?「Nowhere Man」は?

9時には終わらないといけなかったからしょうがなかったんだけど、そういう文句を終演後タマスに言ったら、「わかった、それは日曜日に演るよ」とのこと。「じゃあ、あとアイアン&ワインと、ランバート&ナティカムと」と更にリクエストしてみたけど「いや、それは無理(笑)」とのこと。歌詞書いて持って行ってあげようかな(笑)

あと、キムと話してたときに「キッチンの曲のときに“Friday”のコーラスさせなかったね」と言うと、「今日何曜だっけ?ああっ、金曜日だ。しまった!おーい、タマスー、今日金曜日なのにあれやらなかったー」とか慌ててるし(笑)。「しょうがないからコーラスを“Sunday”に変えて明後日やろうか」とか。おかしい奴。キムは、「シンガポールで話したときからこれをお土産にしようと思って持ってきたんだ」と、会場では売っていなかった自分のシングル盤と、世の中に残り8枚しかないという01年の最初のEPをプレゼントしてくれた。今日の感激その2。

会場で買ったキムのCDも含めて、沢山サインをしてもらったんだけど、持って行ったペンが水性で、コーティングされたジャケの上では乾かないから消えたり汚くなったりしてしまった。今日の失敗その1。『Thirty People Away』用には慌てて友達に油性ペンを借りてサインしてもらったけどね。

というわけで、初日終了。会場の雰囲気も音響もさすがLiricoセレクションのことはあったし、3人のアンサンブルも随分こなれてきて上手だったし(中国ツアーはリハーサルだと思おうと書いたsinさんに賛成)、時間が短かったということさえ除けば、ショートフィルムも前座も含めて、素晴らしいライヴだった。翌日のせっかくのヨンシーに行く気持ちもちょっと萎えてしまうぐらい(もともとあの地の果てみたいな会場に行くのは相当億劫なんだよ)。

ライヴ後、飲み会の帰り、どうやら山手線で問題があったらしく、JRの駅はどこも大混乱。大崎さん曰く、タマスとヨンシーのガチンコ勝負の結果らしい。まあ、そういうことにしておこう(笑)


Tamas Setlist0312.JPG Kim Setlist0312.JPG
タマスとキムのセットリスト。


Setlist 03 Dec 2010 @ Waseda Hoshien Scott Hall

1. Fine, Don't Follow A Tiny Boat For A Day
2. When We Do Fail Abigail
3. The Opportunity Fair
4. Reduced To Clear
5. Open The Blinds
6. Lichen And Bees
7. True Believers
8. Your Hands Into Mine
9. England Had A Queen
10. Vendredi
11. The Crime At Edmond Lake
12. A Dark Horse Will Either Run First Or Last
13. Valder Fields
14. Writers From Nepean News
15. For The Aperture

[Encore]
1. An Organisation For Occasions Of Joy And Sorrow
2. From Prying Plans Into The Fire
3. I'm Sorry That The Kitchen Is On Fire
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2010年04月03日

Matthew Sweet & Susanna Hoffs live in Tokyo

◆この日のためにわざわざビルボードライブの会員になったぐらい楽しみにしていた、マシュー・スウィートとスザンナ・ホフスの来日公演。初日第二ステージに行ってきた。

◆第二ステージなんで終了時刻も結構遅く、もうこんな時間なんだけど、明日からの週末は来客の接待で、週明けは早朝から出張。帰国したらすぐに次のライヴが待ってるんで、今を逃すともう書けない。

◆ので、久々の箇条書き記事。本当は、こんなにちゃっちゃと書いてしまうのがもったいないぐらいのいいライヴだったんだけどね。

◆この日のためにわざわざビルボードライブの会員になったというのに、会員向け先行発売日のよりによって発売開始時間に会議が重なり、中途半端に気合を入れて取った整理番号だったけど、座席はまずまず。

◆ステージには椅子が4つ、左右に並んでいる。一つ目と二つ目、三つ目と四つ目の間にはそれぞれ丸いテーブルがあり、その上には沢山の飲み物。

◆アクースティックギターばかりが5本、椅子の周りに置いてある。一番左がギブソン。左から二番目の椅子にはテイラーの12弦が2本。右二つの椅子にはテイラーの6弦が1本ずつ。

◆そもそも今回どういう布陣で来るのか全然わかってなかったから、アクースティック・セットだというのにまずびっくり。左右二脚ずつの椅子は、二人があっち行ったりこっち行ったりするためなのか?

◆もちろんそんなわけはなく、開演時間を5分ほどオーバーして出てきたのは、僕が開演前にトイレで隣り合わせたクルクルパーマのギタリスト(デニス・テイラーという人らしい)、予想以上に小柄なスザンナ、予想以上に凄い体型のマシュー、それから、予想外のギタリスト、ヴェルヴェット・クラッシュのポール・チャステイン(紹介されるまで気づかなかったけど)。

◆マシュー、太っているのは知ってたけど、CDのブックレットとかに使われている写真が、あれでも実はいかにそう見えさせないように工夫していたのかを思い知らされたよ。メタボなんて生易しいもんじゃないね。

◆一方、CDのブックレットではどんな遠近法のマジックか、マシューとほぼ同じぐらいの顔の大きさで写っているスザンナの本物は、マシューをナタで割ったら中から3人ぐらい出てきそうなぐらい華奢で小柄。顔も小さいし腕も細いよ。

◆3つ上に名前を書いた順に右から椅子に座る。僕はマシューのほぼ正面だ。やった。メイヤー・ホウソーンのときの教訓から一番前は避けたんだけど(一番前の中央を取れるような整理番号でもなかったんだけど)、こうして皆椅子に座って演奏するんなら、一番前でもよかったかな。でも、ほどよい距離で全員を見渡せるからいいや。

◆オープニングは、『Under The Covers Vol.1』の1曲目、「I See The Rain」。どちらかというと僕は馴染みの薄い曲が多い『Vol.1』を電車の中で予習してきた甲斐があったよ。

◆続いて、『Vol.2』から「I've Seen All Good People」。基本的にデニスがどの曲でもギター・ソロを弾くんだけど、期待していたこの曲の、CDではスティーヴ・ハウ本人が弾いているあの後半のパートはなし。残念。

◆この曲の途中で、スザンナがマイクの高さが合わなかったようで、自分で高さを調整しようとするんだけど、全然うまくいかなくて、お手上げーみたいなポーズをしていたのが可愛かった。

◆おまけに、そんなことをしている間に間奏が終わってしまっていて、照れ笑いしながら「ここから歌えばいい?」みたいなことをマシューに聞いてたり。

◆それだけじゃないね。曲と曲との間にマシューがしゃべっているときに、テーブルに置いてあったペットボトルの水を手にとって、「これ水かな?」みたいな顔でじっと見てから、たかだかペットボトルのキャップごときを、えいっ!て力入れて開けようとしたりとか。

◆なんでこの人はこんなにかわいいんだ?僕よりずっと年上だよ。失礼ながら顔には歳相応のしわがあったりするんだけど、なんだか妖精がそのまま大きくもならずに歳をとったみたいな人。

◆それにあの声。ウイスキー焼けみたいなハスキー・ヴォイス。CDで聴いてもよかったけど(以前の記事では、あまり力みすぎた低音の歌い方は好みじゃないようなことも書いてしまったけど)、生で聴くとこんなにいい声だったなんて。

◆もうこれですでに◆5つ分ぐらいスザンナのことばっかり書いてるけど、いやー、ちょっとかなり気に入ってしまったよ。バングルスなんて僕は「Manic Monday」ぐらいしか知らなかったけど、CD買ってみようかな。

◆正気に戻って、ライヴの続きを。この先、曲順の記憶がいまいちあやふやなんだけど、演った曲はほぼ全部覚えてるから、順不同で書いていこう。そのうちどこかでセットリスト探してこよう。

◆『Vol.1』から他に演った曲は、「Different Drum」(もしもリクエスト募られたらこの曲にしようかなとちょっと思ってたぐらいなので、嬉しかった)と、「Everybody Knows This Is Nowhere」。

◆それから、「今日はニール・ヤングは二曲目だ。『Vol.1』にはニールが二曲入っているから。『Vol.2』で二曲取り上げたのは誰だっけ。トッドか」なんて言いながら始めた「Cinnamon Girl」。ひときわ歓声が高かったね。

◆「Different Drum」の前かな、マシューがスザンナに「起きろ!」って。スザンナが「わかってるよ」なんて返してたね。そのちょっと前にも、時差ぼけがひどいってぼやいてたから。確かにアメリカから着いたばかりで一晩2ステージはきついだろう。

◆一方、『Vol.2』から他に演ったのは、「Second Hand News」、「You're So Vain」、「Hello It's Me」。そして、「Willin'」(「Go All The Way」がなかったのは本当に残念だけど、これを演ったからまあいいや)。

◆それに、「もう一曲、アレックス・チルトンの曲を」と言って始めた「Back Of A Car」。“もう一曲”というのは、この曲よりも前に、「数週間前にアレックス・チルトンが亡くなってしまって驚いた。彼の曲を演ろう。これはスザンナが以前のバンドでカバーしていた曲だ」と言って、『Under The Covers』未収録の「September Gurls」を演奏したから。調べてみたら、ほんとだ。バングルスのセカンドに入ってるよ。

◆さらにもう一曲『Under The Covers』未収録の「Here Comes The Sun」が本編ラスト。それを演る前に「これが最後の曲だ」って言って観客が一斉に不満の声をあげたときに、「そんなの終わるフリしてちょっとあっち行って戻ってくるだけだよ」とかつぶやいてたね。可笑しかった。

◆その他にもステージ上でかなり頻繁に、おもにスザンナとマシューの間でよくわからないジョークみたいなのを言い合ってたね。僕の位置からだとマイクを通さない地声もよく聞こえたんだけど、ジョークの中身がいまいちよくわからなかったのが残念。

◆<追記>演奏曲目を思い出してたときに『Vol.1』と『Vol.2』の曲目表を見ながらだったのでついうっかり忘れていたけど、マシューとスザンナがまたぶつぶつと小さな声で「love」とかつぶやいてるから、てっきり「Alone Again Or」を演るのかなと思いきや、「Peace」、「And Understanding」って。マシューが「Nick Loweは大好きなアーティストだ」とか言ってたな。偶然だね、僕もだよ。

◆さて、アンコール。最初はスザンナの、というかバングルスの「In Your Room」、それにメドレーで続けて「Manic Monday」。

◆続いてはマシューのパート。まずは『Sunshine Lies』から「Byrdgirl」。そして、「I've Been Waiting」。こういうのをアクースティックで聴けたのが、今回のハイライトの一つかも。

◆アンコール含めて1時間ちょうどというのは、やっぱり時差ぼけのせいで早めに切り上げたんだろうね。さっきネットで調べてみた海外での1.5時間のフルセットだと、もっとマシューのソロやバングルスの曲を沢山演奏しているみたいだから(「Sick Of Myself」聴きたかった!)。

◆終了後、物販で売ってた小さな陶器。あれ、アンコールのときにマシューが一番前の席の女の人たちと話してたやつだ。マシューが「こーんな太い指でこんな小さなものを作るんだよ」みたいなことを言ってたけど、観客の受けがいまいち悪かったので、クリスという名の観客をステージに上げて通訳させてた。

◆多分彼は第一部にもいたんだろうね。ステージ上でだらだらとジョークを言い合ってたときに、スザンナがしきりに「クリスを呼んで通訳してもらおうよ」とか言ってたから。

◆そういう、いい意味でも悪い意味でもアットホームな感じの、やっぱりいいライヴだった。ちょっと残念だったのは、マシューがギターソロを一切弾かなかったことかな。

◆わあ、見返してみたら、もうこんなに書いてるよ。相変わらず箇条書きと言いながら単に段落の頭に記号がついてるだけだし。おまけに記事の構成もなにもあったもんじゃないね。

◆でももう2時になってしまったから、このままアップして風呂入って寝よう。明日も早起きしなくちゃ。

◆<追記2>うささこさんのブログとか、あと海外のライヴレポとか見て、おそらくこの人たちほとんどセットリスト替えてないなと推測したこの日のセットリスト。多分間違ってないはず。

1. I See The Rain
2. I've Seen All Good People
3. Everybody Knows This Is Nowhere
4. Willin'
5. September Gurls
6. Hello It's Me
7. Different Drum
8. Cinammon Girl
9. Back Of A Car
10. (What's So Funny 'bout) Peace, Love & Understanding
11. You're So Vain
12. Second Hand News
13. Here Comes The Sun

Encore
1. In Your Room / Manic Monday
2. Byrdgirl
3. I've Been Waiting
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2010年03月22日

Jools Holland And His Rhythm & Blues Orchestra live in Tokyo

Jools Holland Blue Note.jpg

どうも今日は朝から体調が悪い。昨晩がっつり飲み食いしたツケが回ってきたのか、休日だというのにいつも会社に行くのと同じ時間に、頭と腹が痛くて起きてしまったぐらい。

夕方になってもどうも体の節々が痛く、元気が出ない。風邪かな。でも鼻やのどはなんともないしな。なんかヘンな病気かも。

という結構グダグダな調子で行ってきた、僕にとっては初めてのブルーノート東京。どうも最近立て続けにビルボードやらブルーノートばかりだな。家に帰ってきた今もなんだかぼーっとしてるから、ちょっと手短にまとめよう。

3日間それぞれ2回公演、トータル6公演の初回。予定時間の6時を数分過ぎたところでメンバーが次々に登場。今回のリズム&ブルーズ・オーケストラは総勢12名なんだけど、最初に出てきたのは、ヴォーカル3名を除いた9名。

ジュールズ・ホランド(Jools Holland) ピアノ
ギルソン・レイヴィス(Gilson Lavis) ドラムス
マーク・フラナガン(Mark Flanagan) ギター
デイヴ・スウィフト(Dave Swift) ベース
フィル・ヴィーコック(Phil Veacock) サックス
リサ・グレアム(Lisa Grahame) サックス
ジョン・スコット(Jon Scott) トランペット
ウィンストン・ロリンズ(Winston Rollins) トロンボーン
リコ・ロドリゲス(Rico Rodriguez) トロンボーン

1曲目のインストは、アルバム『Lift The Lid』のオープニングの「Start Up」だったかな。なにしろ、彼のCDは5−6枚持っているのに、全然曲名を覚えていないもんだから、今日も有名曲のカバーバージョン以外はちっともタイトルがわからなかった。

音、いいなあ。座っていた席も中央の前寄りというなかなかいい場所だったせいもあるけど、こないだのビルボードライブとは大違い。これだけ沢山の楽器の音が、それぞれきちんとバランスを取ってきれいに聴こえる。

初めて生で観るギルソンのドラムが超格好いい。もうすっかり真っ白になった頭をオールバックにした姿は、ちょっと体格のいいニック・ロウみたい(というぐらい、顔もしわだらけ)。ほぼ全員が黒のスーツを着ている中、彼だけが真っ赤なジャケットというのもいかすね。シンバルを下から上に叩きあげたり、ドラムを叩きながらスティックをくるんと回すのがいいね。それも、よくある右手が空いているときに暇つぶしに回すんじゃなく、忙しくドカドカ叩きながらくるんってやるのがなんともクール。

2曲目がジュールズのリード・ヴォーカル。その次の曲からかな、二人の女性ヴォーカリストがバッキング・ヴォーカルで登場。

ルイーズ・マーシャル(Louise Marshall)
ロージー・ホランド(Rosie Holland)

この二人は上のプロモ写真には載っていないね。ロージーはジュールズの娘さんなのかな。この後1曲、「I Got My Mojo Working」を歌ったんだけど、まあ、ご愛嬌程度。決して下手なわけじゃないんだけどね。ちょっとあんなにゴツゴツした曲をこなせるような声質ではないかな。

一方、ルイーズはすごく上手だった。「Tennessee Waltz」歌ったっけ。こんなひょろっとした女性があんなにソウルフルに歌えるなんて、すごいな。聞きほれてしまうよ。

と思っていたら、中盤になって登場したルビー・ターナー(Ruby Turner)を観て度肝を抜かれてしまった。一度見たら二度と忘れられないその容貌。胸囲3メートルぐらいあるんじゃないか。もの凄い歌い方をするね。「Trouble In Mind」他数曲を叫ぶように歌って、退場。なにか、台風一過という感じ。

一番右奥でひっそりトロンボーンを吹いていたリコ・ロドリゲスが、トロンボーンも持たずにステージ中央に出てきたと思ったら、いきなり歌い始めたよ。顔真っ赤にしてニコニコしながら、音程の不確かな歌がほんとに可愛い。いや、こんなおじいちゃん捕まえて「可愛い」もないもんだけど、これはいいもの見せてもらったよ。歌い終わったらまたひょこひょこと後ろに下がっていった。お疲れさま。

普通、バンドのギタリストって一番目立つ位置にいるもんだけど、マーク・フラナガンはリコのちょうど反対側、一番左奥に椅子を置いて、そこで地味にカッティングしていたかと思いきや、ギターソロが回ってきた途端にいぶし銀のような流麗なソロを弾く。音も格好いいけど、その見かけがとてつもなく絵になる人だね。山高帽を被った堀の深い顔立ちは、J.J.ケールを少しだけ若くしたようにも見える。赤紫のサテンのボトムがいいね。

観客を煽る係(?)のフィルと、その横で一所懸命サックスを吹いている小柄なリサのコンビもいいし、ギルソンの横でアップライト・ベースに負けないぐらいの長身でベースを弾くスキンヘッドのデイヴも、目立たないけど要所を締めているね。残念ながら僕の位置からは、もう一人のトロンボーニスト、ジョンがちっとも見えなかったんだけど、本当にこのバンド、それぞれのキャラが立っているよ。いいバンドだな。

肝心のジュールズのことを書いてないね。予想通りずんぐりした体格の彼は、ギルソンとは違って、スクイーズ後期から全然見かけが変わっていないように思える。ピアノは当然すごくいい。僕の位置からは手元がまったく見えなかったのが残念だけど。1曲だけギターを弾いた曲があったな。ギターを持ったジュールズというのがすごく新鮮だった。欲を言えば、もう少し彼自身のヴォーカル曲を聴きたかったな。

ちょうど1時間で本編終了。すぐにアンコールに応えて出てきて、プリンス・バスターの(というか、今日の面子的にはリコも参加したスペシャルズの)「Enjoy Yourself」をはじめ、4曲ほどを演奏。期待していたスクイーズの曲はひとつもなし。うーん、ちょっと残念。

一番前のテーブルにいたお客さんたちは(うち一人は僕も知っている人だ)終演後ジュールズとルビーに握手してもらっていたね。いいな。

キャッシャーが空くのを待ってから外に出ても、まだ7時半ぐらい。本当ならもう少し飲んで帰りたかったんだけど、今日の体調ではどうにも無理。一緒に駅まで歩いていった友達に地下鉄の席を譲ってもらった僕は、なんだかリコ爺さんよりも年老いた気分だったよ。

さて、今日はいいライヴ観たし、風呂入って暖まってさっさと寝ようかな。おやすみ。



<3月25日追記>
ブルーノートのサイトに僕の観た回のセットリストが上がっていたので転載させてもらおう。ブログの方には写真も沢山載ってるけど、それは持ってくると申し訳ないので、見たい人はそちらをどうぞ。ちなみに、セカンドセットはちょっとだけ違う曲を演ったんだね。となると、二日目以降も気になるなあ。

1.DOUBLE O BOOGIE
2.FAT FRED
3.WHEEL OF FORTUNE
4.I GOT MY MOJO WALKING
5.HIGH STREET
6.I WENT BY
7.TENNESEE WALTZ
8.SALLY SUZAS
9.L.O.V.E
10.RECONSIDER BABY
11.HONEY HUSH
12.THE INFORMER
13.TROUBLE IN MIND
14.THIS TRAIN
15.BUMBLE BOOGIE
16.ENJOY YOURSELF(IT'S LATER THAN YOU THINK)
17.YOU ARE SO BEAUTIFUL
18.WELL ALRIGHT
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2010年02月28日

Mayer Hawthorne & The County live in Tokyo

バブルっていつ弾けたんだっけ?と思うような場所だったね、ミッドタウンって。東京に帰ってきてもう2年以上経つというのに、それ以来ほとんど足を踏み入れたことのないこのエリア。ずらりと並んだレストランのエントランスに掲げられたメニューの、冗談みたいな値段を見るにつけ、そんな風に思った。

再来月に来日予定の某アーティストのチケットを取りたくて、ビルボードライブ東京のメンバー登録をした。せっかくだからと、最近聴いてちょっと気になっていたメイヤー・ホウソーンに行ってみようと思い立つ。結構直前になって予約したのに、全然問題ない整理番号だったね。まあ、デビューしたての、しかも日本盤も出ていないようなアーティストのライヴに、ビルボード基準のチケット代を払って来ようという人が何人いるのか。おかげで、一番前のテーブルに席を取ることができた。いろんな人から、ここの最前列は音がよくないって聞いてはいたけど、再来月に備えてどの程度よくないのか確認のために、とも思って。

Mayer Hawthorne & The County.jpg


時間通りに客電が落ち、4人のメンバーがまず登場。ドラムス、ベース、キーボードの3人が黒人、ギターが白人という混成チーム。そして、MCの紹介で出てきたメイヤーは、CDのジャケットどおりのメガネ青年。僕の位置からはかなり見上げる感じになるから実際はどれぐらいなのか見当つけ難いけど、決して背が高いわけでもないこのタレ目のメガネ君が、CDで聴いたあのゴージャスなブルー・アイド・ソウルを歌うというのが、いつまでたっても違和感。蝶ネクタイにベストという格好なのに、足元だけが赤と黒のナイキというミスマッチも可笑しい。

オープニングは、韻を踏んだタイトルもいかした、僕がアルバム中で一番好きな「Your Easy Lovin' Ain't Pleasin' Nothin'」。このモータウン・ビート、いきなり盛り上がるね。

次から次へとメドレーのように曲を繋いでいくところとか、観客に話しかけながらそのまま歌詞になだれ込んでいくところとか、伝統的なソウル・マナーに則ってるよね。2曲目が終わったところで、「昨日J-Waveの番組に出て、この次の曲を演奏してくれるかって訊かれたんだけど」って言いながら「Maybe So, Maybe No」を歌い始めるところなんて、うまいなあって思ったよ。

一番前の席はあまり音がよくないって言われた意味はなんとなくわかった。会場全体に向けたPAよりも、ステージからの音が直接耳に届くから、音のバランスが悪いってことなんだね。でも、僕の位置からは、PAを通さないドラムの音と、VOXのギターアンプの音がストレートに聴こえてきて、それはそれで楽しめたよ。このバックバンド、もの凄く上手い。CDで聴くのとは全然違うよ。この人たちが演ってるのなら、メイヤー・ホウソーンのソロ名義なんかじゃなくて、ちゃんとメイヤー・ホウソーン&ザ・カウンティー名義でアルバムを作ればよかったのに。

A Strange Arrangement.jpgファースト・アルバム『A Strange Arrangement』からの曲と、モータウンとか古いソウル/R&Bの曲を織り交ぜて演奏。僕の席のすぐ近くにセットリストが置いてあり、開演前からそれを見ることができたのと(見ないようにはしていたけど)、曲に入る前に「これは僕たちの好きなモータウンの曲だ」とか「ヒップホップは好き?」とか言っていたのでかろうじてそういう曲だとはわかったけど、実は帰ってきてからセットリストに書いてあった(必ずしも全部正確ではない)曲名を頼りに検索するまでは、誰の曲かも僕にはわからなかった。マーヴェレッツとかアイズリー・ブラザーズとか。なるほど。あと、1曲だけ新曲と言って紹介していた曲は、ギターのお兄ちゃんが歌ってたね。

そのギタリスト、調べてみたらトファー・モーア(Topher Mohr)っていう名前なんだけど、一人だけ飛びぬけてイケメン。上の写真では一番右側に写ってるけど、この写真じゃわからないか。メンバー紹介のときに、他の全員がメイヤーと同じミシガンだったけど、彼だけはLA出身って言ってたっけ。どうしてギターにはピックガードが必要なのかということが逆説的にわかるような、弦の下側の塗装がいい感じに剥げたサンバーストのレスポール・カスタムに、“War Is Not The Answer"と書かれたマーヴィン・ゲイのステッカー。「Green Eyed Love」のギター・ソロはすごかった。へヴィ・メタリックでないギター・ソロの理想形。ソロ・アルバムも出しているようだね。買ってみようとまではまだ思わないけれど。

本編終盤で演った「Love Is All Right」は、『A Strange Arrangement』の初回盤CDに入っていた4インチアナログに収録されているという曲だった。それって、終演後のロビーで売ってたやつだったよ。よく見ずにスルーしてきたけど、そんな珍しいものだったのか、あれは。この曲の最中にメンバー紹介。「ドラムマシーンのように正確なリズムを刻むけど、彼は正真正銘の人間のドラマー」と、やたらと“Human Being”というところを何度も強調されていたドラマーはクエンティン・ジョゼフ(Quentin Joseph)。メイヤーが「みんな、ジェームズ・ブラウンは好き?」と訊いた後にドラム・ソロに入ったけど、あれはJB風のソロだったんだろうか。さっき、このバンドが上手いって書いたけど、その大部分はこの人の技量に負っていると言っても過言ではないね。

他のメンバーは、いかにも60年代風というか、リントン・クゥエシ・ジョンソンをいいとこのお坊ちゃん風にした感じの風貌のキーボーディスト、クインシー・マクラリー(Quincy McCrary)と、ゼブラ柄のベース・ストラップをつけた、ふわふわのアフロヘアのジョー・エイブラムス(Joe Abrams)。この人はアンコールで出てきたときもゼブラ柄のタオルを頭にかぶってたな。

その曲からメドレーで繋げた、アルバム中でもかなり盛り上がる「The Ills」で本編終了。一旦引っ込んで再登場。「When I Said Goodbye」という、デビューシングル「Just Ain't Gonna Work Out」のB面(ということを後で知ったことは後述する)を演奏。「みんな、ディナーはおいしかった?全部平らげているところを見ると、きっとおいしかったんだろうね」とか言いながら僕のテーブルを見て、「君のは残ってるね」なんていじられてしまった。まだ食べてる途中にあんた達が出てきたからだよ。

セットリストには「Mehna Mehna」と書いてあったけど、YouTubeとかで調べてみたら、Piero Umilianiという人の「Mah Na Mah Na」というちょっとコミカルな曲と、最後はアイズリー・ブラザーズの「Work To Do」で、アンコール含めて1時間ちょっとのステージが終了。

完全に予想以上。よかった。予想以上に美味しかった食事や豪華な場所を抜きにしても、本当に贅沢な時を過ごした気がする。でも、本当なら、これはこんな着座のレストランとかじゃなくて、ライヴハウスで聴いてみたかったな。あのバックバンド、ただものじゃないよ。と思いながら、ロビーの物販のところに行くと、『A Strange Arrangement』のインストゥルメンタル版なんていうのがあったから、即座に買ってしまった。あの人たちが演ってるんなら、インスト版でも聴いてみたいと思って。それに、もしかしたら単なるインスト(カラオケ)じゃなくて、ちょっとぐらいはアレンジも変えてあるかもしれないしね。

A Strange Arrangement Instrumental.JPG

帰って見てみたら、このアルバムでほとんどの楽器を演奏してるのは、メイヤー本人だった(よく考えたら、最初にアルバムを買ったときにチェックしてたのを思い出した。宅録ブルー・アイド・ソウルってのがなんともこのオタクっぽい風貌にぴったりだなって)。ザ・カウンティとしてマイスペに名前が載っているメンバーも何名かアルバムに参加しているけど、そのうちの誰も今回の来日メンバーとは重なってないよ。なんだ、この人たちって今回きりなの?でも、もし流動的なメンバーのバンドだったとしても、今後は今回のこの面子で固定してほしいな。だって、改めてアルバム(オリジナルとインスト版の両方)を聴いてみても、今回のバンドの方が圧倒的によかったからね。

ついでに、一緒に売ってたデビューシングル「Just Ain't Gonna Work Out」を購入。特に好きな曲というわけでもなかったんだけど、ハート型ディスクが珍しくて。おかげで、さっき書いた「When I Said Goodbye」がこれのB面だということに気づいたし。

Just Ain't Gonna Work Out.JPG

これがセットリスト。いくつかの曲名は短縮してあるし(「JAGWO」を「Just Ain't Gonna Work Out」だと解読するのに相当時間がかかってしまった…)、一番最初に書いてある「Star Time」は記憶にないんだけど(もしかしたらMCがメイヤーを呼び出すときにバンドが演奏していたインスト曲なのかな)、記憶と検索を元に曲名を修正したものを下に書いておくね。

MH&TC Setlist.JPG


Setlist 27 February 2010 @ Billboard Live Tokyo (1st set)

1. Your Easy Lovin' Ain't Pleasin' Nothin'
2. Make Her Mine
3. Maybe So, Maybe No
4. Shiny & New
5. I Wish It Would Rain
6. Ruthless (lead vocal: Topher Mohr)
7. Don't Mess With Bill (Smokey Robinson / The Marvelettes)
8. One Track Mind
9. Fly Or Die (?)
10. Green Eyed Love
11. Biz (?)
12. Just Ain't Gonna Work Out
13. Love Is All Right
14. The Ills

<encore>
1. When I Said Goodbye
2. Mah Na Mah Na (Piero Umiliani)
3. Work To Do (The Isley Brothers)
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2010年01月24日

Tamas Wells live in Singapore

シンガポールからの空の上で今これを書いているところ。こうして機上でブログの記事を書くのも随分久しぶりなら、アーティストの追っかけで海を渡るというのも、個人的には生涯で二度目。07年8月、まだ僕がオークランドに住んでいたときにその初来日公演を観るためにはるばる東京に飛んできたのと同じく、今回はシンガポールで開催されているアート・フェスティバルに出演するタマス・ウェルズを観るための二泊三日の週末旅行だった。前回もそうだったけど、いつまで待っても来ないなら、こちらから観に出かけるしかないよね。

Fringe Poster.JPG


エスプラナード・シアターズ・オン・ザ・ベイ(Esplanade Theatres On The Bay)という、シンガポールのマリーナ地区でもひときわ目を引く巨大なドーム。こんな馬鹿でかいホールで演るのかと思ったが、実際のライヴが行われたのはその建物の中のリサイタル・スタジオという300人程度収容の小ぢんまりしたところ。客席には傾斜がつけられているし、音響もそこらのライヴハウスなど比べ物にならないぐらいに素晴らしいホールだった。

シンガポールに着いた晩(ライヴの前日)、散歩ついでに会場を下見。7時半開始とチケットには書いてあるけど何時ごろ来ればいいのかなと受付で聞いてみる。「7時半開場、8時開演なので、7時ごろ来ればいいんじゃない」とのこと。なので当日はちょっと余裕を見て7時少し前に到着。ほとんど誰もいないので物販のお姉ちゃんと話していたら、後ろから来たシンガポール娘に先を越されたので慌ててその後ろに並ぶ。まぁ、4番目だから悪くはないよ。

実際には7時15分ごろにはもうドアが開いた。僕の前にいたシンガポール娘たちは何故かちょっと脇の方の席へ。最前列ど真ん中が空いていたのでそこを確保。うん、悪くはないよ。ちなみにこの後、実際にライヴが始まったのは7時45分。昨日の受付嬢の言ってたことは何だったんだろう。まあ、7時に来いというアドバイスだけは的確だったけど。

前座と言ってはなんだが、今回のライヴはタマスとフリカ(flica)というマレーシアのエレクトロニカ・アーティストの共演で、最初に登場するのはフリカ。ステージ(というか、最前列の僕がいる場所とは同じ高さのフロア。仕切りも段差も何もない、目の前3メートルぐらいの場所)にはテーブルが置いてあり、その上にノートPCとごちゃごちゃした機器。いろんな色のコードがあちこちから出て絡み合っていて、間違った色のを迂闊に切ってしまうと爆発しそうだ。

左後方にはグランドピアノ。右後方にはフェンダーのストラトキャスター。後方上部には大きなスクリーンが設置されている。CDにはギターやピアノの音も入っているフリカだから、一体これらの楽器をどう演奏するのか見当もつかない。PCからベーシックトラックを出しながら、ギターやピアノを弾くのかな。

フリカ登場。上に載せたポスターのプロモ写真(中央下段)と同じような、グレイのカーディガンにロールアップしたパンツという、失礼ながらちょっと野暮ったい服装になんだか劇団ひとリみたいなぼさっとした髪型。置いてあったストラトを肩から下げて、テーブルの前へ。

想像どおり、PCから音を出し、それに合わせてギターを弾きはじめた。手元を見ていると単音を延々と反復させて弾いているというのはわかるんだけど、実際の音はエフェクターやPCを通して加工されたうえで(しかもちょっと遅れて)出てきているもんだから、会場に鳴り響く様々な音色のうち、彼が今実際に弾いている音がどれなのかわからない。

今回のライヴのタイトルにもなった新作『Telepathy Dreams』は事前に日本で買って何度か聴いて予習してきたんだけど、さすがにこの手のアブストラクトな曲は全然タイトルを憶えられない。何度か聴いたことのあるフレーズが出てきたので、そのアルバムからの曲をメインに演ったんだろうと思うけど、どちらかというとビートに乏しくアンビエントな造りのそのアルバムよりも一般的には聴きやすいだろうと思われるファーストアルバム『Windvane & Window』からの曲も演っていたかも(セカンドは僕は未聴なので)。

聴きやすいとはいえ、ほとんどがタマス・ウェルズ目当てだと思われる聴衆にとっては、かなりキツい45分間だったんじゃないかな。音同様にアブストラクトな映像が延々と流される後ろのスクリーンも含めて、きっと普段こういう音楽を聴き慣れていない人にとっては、催眠効果十分だったんじゃないかと心配になってしまう。

音的には、僕としては十分楽しめたんだけど、これを着座という形のライヴで観ることにどれだけの意味があるのかはちょっと疑問。ずっとギターを弾いているフリカが曲が終わるときにマウスを使って曲を止める操作をするのがなんだか気になってしまって。それに、極端なことを言えば、あのPCでCDをそのまま再生していたとしても、聴こえてくる音はほとんど同じだったろうし。

やっぱりこういう音楽って、こんな風にきちんと正座して(正座はしてないけど)じっと耳を傾けるものじゃなくて、自分の部屋で何かしながら聴くのが一番なんだと思う。BGMなんて呼んでしまうと身も蓋もないけど、高級なインセンスで部屋の香りを変えるのと同じように、自分の部屋の空気に静かに色を灯すための音楽。僕の印象で言うと、『Windvane & Window』はジャケットよりも濃い目のタンジェリンオレンジで、『Telepathy Dreams』はグレイがかった紺かな。

Windvane & Window.jpg flica 『Windvane & Window』

Telepathy Dreams.jpg flica 『Telepathy Dreams』


15分のインターバルの間に、テーブルとストラトが下げられて、タマスのためのセッティングが始まる。ボーカルマイクとギターマイクが2組ずつ出てきたぞ。もしかして今回は、タマス・ウェルズ・バンドで演るのか。それに、さっきフリカがピアノを使わなかったということは、あのグランドピアノはタマスのために用意されていたんだ。

そんなことを考えていたときに裏手からミャンマー・バンジョーを持って出てきたのは、見覚えのある髭面。アンソニーだ。暗いステージで顔を覗き込むように見ていると、向こうもびっくりした顔で手を振ってくれた。後で話したけど、お互い「なんでお前がこんなところにいるんだ」って思ったね。でも、右側のアクースティック・ギターをセッティングしている人はネイサンじゃないね。誰だろう。新メンバーかな。

客電が落ちて、タマスが一人で登場。前回の来日公演時よりも少し伸びた程度の短髪と、相変わらずの無精髭。少し頬がこけて見えるほど精悍な顔つき。ちょっと痩せたかな。

「My name is Tamas Wells」と、いつもどおりの自己紹介に続いて爪弾き始めたのは、ファーストアルバムからの「When We Do Fail Abigail」。実は、フェスティバルのパンフレットには、「今回の公演はアルバム『Two Years In April』を初の全曲演奏、しかも映像つき」みたいなことが書いてあって、前回の来日公演では聴けなかった数曲を初めて生で聴けるという楽しみと、アルバムそのまま続けて演奏ってなんかサプライズがなくてつまらない、という気持ちの両方が入り混じっていたんだけど、いきなりこの予想外のオープニング。

タマスによると、最初は『Two Years In April』全曲演奏も考えたんだけど、それじゃ面白くないんでいつもどおりにしたとのこと。うん、やっぱりそうだよね。これで前回聴けなかった『Two Years In April』の曲がいくつか聴ければ最高なんだけどな(ちなみに、今回の記事内のタマスの発言は、彼がステージで喋ったことと、ライヴ後の僕との会話を混ぜて書いている)。

タマスが使っているギターは、おなじみのミャンマー製の8ドルのじゃなく、なんとマーティン。フェス用の借り物かなと思って訊いてみたら、最近タイで買ったんだって。でも、ミャンマーは湿気が多すぎていいギターは置いておけないから、今回アンソニーにメルボルンに持って帰ってもらうらしい。

「今日は3枚のアルバムから少しずつ演奏するよ」と言いながら始めたのはセカンドからの「Lichen And Bees」。そんなことを言いながら、終わってみれば実はこの日の演目は半分がセカンド『A Plea En Vendredi』からだった。やっぱりタマスもあのアルバムが一番気に入ってるんだろうか。それとも、また『Two Years In April』の曲は歌詞を忘れたのかな(笑)

「僕が住んでいたのはメルボルンでも特に治安の悪い場所で」と説明を始めたのは3曲目「Stitch In Time」。この曲に出てくる可哀相な女の子の話は何度か聞いたことがあったけど、今回が一番たくさん話してたかな。「もし君が麻薬ビジネスに関わっているなら、僕が住んでいた場所はきっと住むには最適だよ」とかジョークも交えながら。

「Opportunity Fair」に入る前に「皆さん、アンソニー・フランシスです」と呼び出すも、全然出てこない。そのうち「アンソニー・フランシス。アンソニー!」とかって大声で呼んだりして可笑しかったな。「彼の持っているミャンマー・バンジョーはシンガポールドルで5ドルもしない。でも演奏者の魂がそれを補うんだ」とか。やっぱりちゃんとその地の通貨に変換して説明するんだね。そういう細かい気遣いがさすがタマス。

Tamas and Anthony.JPG


アンソニーがそのままピアノに移動して、「Vendredi」。さらに、サポートのギタリストが出てきたのが次の「I Want You To Know It's Now Or Never」からだったかな。やっと『Two Years In April』の曲が出てきた。サポートの兄ちゃん、タマスのあの声のさらに上のパートでハモってるから、きつそう。しっかり声は出てたけどね。

後ろのスクリーンには、ミャンマーの風景(おそらく)や、『Two Years In April』のジャケのアウトテイクみたいな絵が次々に映し出される。その絵のことを後でアンソニーに聞いてみたら、実はあれはもっと大きな絵で、CDのジャケットに使われたのはそのほんの一部分らしい。今回スクリーンに映し出されていたのは、同じ絵の別の部分だそうだ。

「It's Now Or Never」に入る前の話だったかな。今回のツアーに出る前に自宅で練習しようと思ったら、自分の書いた曲の歌詞を完全に度忘れしてしまって、ネットで中国のサイトに行って調べ、いざそれを見ながら歌おうとしたら、全然デタラメな歌詞だったそうで。「中国のサイトは信じるな」だって(笑)

「ビートルズの曲を」と次に「Nowhere Man」を。え、もう演るのか。まさかもう終わりじゃないよね。と思ったら、「今からアンソニーがピアノでインストゥルメンタルを2曲演奏するよ」と言って、タマスは一旦退場してアンソニーのソロコーナー。「Melon Street Book Club」のときに一音あきらかなミストーンを入れてしまい、照れくさそうにしていたのが可愛い。

後でその話をしていたときに、前から気になっていたことをタマスに訊いてみた。CDでは、あの2曲のインストでピアノを弾いてるのは誰? 答えは、「A Dark Horse Will Either Run First Or Last」がアンソニーで、「Melon Street Book Club」がタマスなんだそうだ。『A Plea En Vendredi』セッションの「Melon Street」の録音のとき、ちょうどアンソニーにお子さんが生まれて参加できなかったんだって。と、ちょっとしたタマス・ウェルズ・トリビア。

Anthony Francis.JPG


再びタマスとサポート・ギタリストのキム・ビールズ(Kim Beales)が参加して、後半一曲目は「Reduced To Clear」。それに続けるように「Open The Blinds」。さらに、2〜3音試し弾きをした後にイントロなしで歌い始めた「Valder Fields」。何度聴いても、いつも息が詰まりそうになるよ、この曲だけは。

今回のシンガポール公演の前に立ち寄った香港での話。観客にリクエストを募ったら、ある女性客に「The Martyn's Are Scared As Hell」という曲をリクエストされ、そんな曲は知らないからできないと断ったら、その客がステージに上がってきて自分のiPodで聴かせてくれて、初めてそれが自分が過去に作ったことを思い出したらしい。アンソニーによると、昔あるコンピレーション・アルバムに提供した曲なんだって。

「だからもうリクエストなんて募らない」と笑わせながら「Broken By The Rise」を演奏した後、ミャンマーの話に。あの国は検閲が厳しくて、ある地元のブルーズ・ミュージシャンが自作の曲を発表するのに歌詞を検閲され、「Everything Is Going To Be Alright」という歌詞を、「Everything Is Alright」と書き直させられた。なんて、ジョークにもならないような可笑しい話を披露。そして、ミャンマーの話が出たらもちろん次は「Signs I Can't Read」。

さっきの「Nowhere Man」や「Open The Blinds」、そしてこの「Signs I Can't Read」など、過去のライヴで締めくくりに歌われた曲が登場するたびに「もうこれで終わってしまうのか」と心配になる。でも、すぐ続けざまに「From Prying Pans Into The Fire」に入ったので一安心。

「今回のツアーは、ヤンゴンの僕、メルボルンのアンソニー、ダーウィンのキムと、3人バラバラの場所から集まったので移動が大変だった。香港に行くためにシンガポール空港で6時間待ちをしていたときに、キムが駐車場で眠り込んでしまって現れなくて大変だったよ」なんて話を(キムによると、それもまたタマスの作り話だそうだよ。まったく)。

なんかこの日のライヴ、最後に近づくにつれてタマスやたらと喋るね。あの初来日のときに、はにかみながら「タマちゃんと呼んでください」なんて言ってたのとは大違い。ライヴの流れみたいなのを考えると、本当はもっと中盤あたりでトークを入れて、終盤はどんどん曲だけで押していった方がいいんだろうけど、そういうことを考えない天然っぽさもまたタマス。

そして、例のキッチンの逸話。一通り話し終えたところで、アンソニーが「まるでその場にいたかのように知ってるよね」と茶々を入れる。あ、そうか、あれって実はタマス自身の話?(と思ったけど、違うらしい。アンソニーも、いつもステージであることないこと冗談にして言われるので、仕返しにああ言ったそうな。ネイサンのシャツの話を思い出すね)。

「“Friday”という歌詞のところで皆でコーラスして」と、「I'm Sorry That The Kitchen Is On Fire」を全員で練習。「声が小さい。やり直し」とか、「実際は後半の繰り返しのところだけで歌うんだよ。アンソニーが合図するから彼のことをよく見てて」とか、逐一指図する場馴れしたタマス(笑)

そして、最後は『Two Years In April』から「For The Aperture」。曲が始まる前に「この曲は皆で手拍子を頼むよ」と言ってたんだけど、シンガポール人、何故拍の頭で手を叩く?宴会か。やりにくくてしょうがないよ。タマス達も苦笑いしながら演奏。そして、アンコールはなく、ちょうど一時間のライヴが終了。新曲も一切なく、初めてライヴで聴いたというような珍しい曲もなかったけれど、久しぶりにあの声を生で聴けて、十分に堪能したよ。来てよかった。


会場入り口の物販テーブルのところには既にタマスのサインをもらおうと長蛇の列。そこに向かうタマスが僕のことを見つけ、「終わったら戻ってくるから、待ってて」とか言ってくれて嬉しい。アンソニーとしばらく話してたけど、彼のところにもファンが集ってくるので僕はしばらく離れたところで待機。アンソニーによると、ネイサンが今回不参加なのは、先月子供が生まれたからなんだって。去年はデビューアルバムも出したし、子供も生まれたし、いいこと尽くめだね、ネイサン。

サインをもらおうかと一応日本から『A Plea En Vendredi』を持って行ってたんだけど、物販で見かけた中国盤を見て、それを買うことにした。デジパックの『A Plea En Vendredi』だよ。初めて見た。

Vendredi Digipak.JPG


さっきはあれこれ文句みたいなこと書いてしまったフリカことユーセン・シト君も出てきたので、こちらも日本から持参した『Telepathy Dreams』にサインをもらう。文句書いてごめんよ。CDは大いに気に入ってるんだからね。ジャケにサインをもらおうとしたら、「このジャケットは僕がデザインしたものだから、サインで汚したくないんだ。CDにサインしてもいい?」だって。ははは、僕みたいなこと言うね。結局、サインは内ジャケにしてもらった。

Signed Telepathy Dreams.JPG



タマスたちも疲れてただろうに、ずいぶん遅くまで色々話させてもらった。そこでの話の内容までは逐一書かないけど、きっと日本のファンが一番気にしてるに違いないこの件のことだけは書いても怒らないだろうね。ニューアルバム用の曲はもう既にいくつか書けていて、レコーディングの機会を探してるんだって。今回はどこで?と訊いたら、メルボルンに戻って録音することを考えているらしい。新しいギターを使いたいんだね。そりゃそうだ。

「次回は冬の日本に行って、雪を見てみたい」と話すタマス。なら、それまでにアルバム完成させなきゃね。楽しみにしてるよ。次の来日はキムにベースやってもらって、ネイサンがドラムスで、初めてのバンド編成でのタマス・ウェルズ・バンド公演になればいいな(この部分は僕の妄想)。


Setlist 23 January 2010 @ Esplanade Recital Studio Singapore

1. When We Do Fail Abigail
2. Lichen And Bees
3. Stitch In Time
4. The Opportunity Fair
5. Vendredi
6. I Want You To Know It's Now Or Never
7. Nowhere Man
8. Melon Street Book Club
9. A Dark Horse Will Either Run First Or Last
10. Reduced To Clear
11. Open The Blinds
12. Valder Fields
13. Broken By The Rise
14. Signs I Can't Read
15. From Prying Plans Into The Fire
16. I'm Sorry That The Kitchen Is On Fire
17. For The Aperture


<1月27日追記>


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2010年01月19日

Chris Garneau live in Tokyo

garneau_flyer.jpg


「8時には間に合わないと」

机の上に残った仕事はとりあえずなかったことにして、一路渋谷に向かった。今日行けるとは思ってなかったけど、やっぱり行っとかなくちゃ。下手するともう一生観る機会ないかもしれないし。

2年半前にタマス・ウェルズを観たのと同じ会場、渋谷O-nest。6階の受付にたどり着いたのは、開演時間8時の15分ほど前。なんとか間に合った。

Garneau at O-nest.jpg


5階の会場に降りていくと、なんだかがらんとしている。一番前でもテーブルのところでも、好きな場所に陣取れるよ。うわ、あまりチケット出てないとは聞いてたけど、大丈夫かな。とりあえず前回タマスを観たのと同じあたりで観よう。

8時を10分ぐらい回ったところで、前座のおおはた雄一が登場。夢の中で組み立てたみたいな不思議な形をしたギターを抱えて、優しい声で優しい歌を歌う人。曲ごとにカポをあっちにつけたりこっちにつけたり。スライドバーをはめてかなりヘヴィな演奏も披露したり。糸井重里と共作したという「キリン」という曲とか。そのときについでに作ってもらった歌詞を適当な曲にあてはめた「ロバ」という曲とか。ギター上手いなあ。なんだかんだで、結構気に入ったよ。前座をこんなにちゃんと身を入れて聴いたのも久し振りかも。

彼が退場し、後方に置いてあったキーボードを前に動かしたりしている人たちに混じって、今日の主役のクリス・ガノとチェリストのアナ・コールナー(Anna Callner)が出てきたのは9時ちょうどぐらいだったかな。おもむろに椅子に腰掛け、ホタルの光みたいなかぼそい声でひそひそと挨拶を始めたもんだから、後ろの方でそれが聴こえない観客はまだガヤガヤと喋ってる。

ライヴがもう始まってるんだと皆が気づいて一瞬しんとなって、弾き始めた1曲目は確か新作からの「Hands On The Radio」だったと思う。残念ながら、セットリストをきちんと覚えるほど彼の曲を把握しているわけじゃないので、今日は曲目も順番も全然当てにならないよ。

ファーストアルバム『Music For Tourists』と昨年出た新作『El Radio』からの曲をほぼ交互ぐらいに演奏してたように思う。3曲目が新曲だという「October, October, October…」と何度も繰り返した題名の曲だったな。

両脚をぴったりと揃えてキーボードの前に座り、ちょっとこの世のものでないような光を目に湛えて歌うクリス。おそらく僕よりも背が低いこの人は、今までずいぶん生き難い人生を送ってきたんだろうなと想像してしまう。

いや、背が低いからとかいうんじゃなくてね。なんて言うんだろう。美しい音色のピアノを弾きながら、震えるような悲しい声で歌う、それだけを目的として生まれてきた生き物、みたいな。この人、普段人並みの生活を送るなんてことができるんだろうか、なんて思える。肉食系とか草食系とか言うけど、あえて言うなら草食系にすら食べられてしまいそうな植物系というか。

タマス・ウェルズが、あの天使の歌声に反して地声がごく普通の低めの声なのに比べて、クリスの声は、ボソボソと曲間にしゃべるときですら、まるでタマスの歌声のようなか弱さ。と思えば、歌うときには決して声を高めることのないタマスとは逆に、クリスの歌声は時折りまるで悪魔かなにかが乗り移ったかのように激昂する。きっとこの人は、普段は何か薄い膜のようなものに包まれていて、歌を歌っているときにだけ本当の人生を送っているんじゃないか。

なんてことを考えながら。最近始めて耳にしたセカンドよりも個人的にはもう2年ぐらい聴いて耳に馴染んでいるファーストからの曲が多かったのが嬉しかった。大好きな「Baby's Romance」も、キュートな「Blue Suede Shoes」も演ってくれたし。

「あと2曲」と前置きして歌い始めたのが、エリオット・スミスのカバー「Between The Bars」。Liricoのブログに、つい最近の台湾でのこの曲のライヴ映像が載ってたね。目の前であの声で歌われるとやっぱり全然違うけど。

アンコールは2回。2回目に出てきたときに「もうこれが最後だからね。これ以上呼ばれるとビートルズの曲でも演るしかなくなるよ」なんて冗談言ってたね。ちょうど2年半前にこの場所でそれをやった人がいることを知ってて言ったのかな(笑)


2度目のアンコールが終わったのが、10時をちょっと回った頃だったかな。ちょうど1時間ぐらいか。でも、濃密だったよ。ほんとうに、無理して来てよかった。危うくこれを見逃すところだったかと思うと。東京在住じゃなくて観られなかった人、残念でした。今日来ようと思えば来られたのに、月曜だからとか最近来日ラッシュだからとかいう理由でスルーした人、とんでもなくもったいないことをしたよ。


終演後は6階に戻って、今日は来るつもりじゃなかったからサイン用のCDも何も持ってきてなかったからセカンドアルバムを買おうと思ったら、なんと中国プレスのファーストも売ってるよ。ボートラ3曲入りで、なんだか不思議な作りのケース。スリップケースに入ったボール紙の内側に蛇腹状の歌詞カード。当然これも買いでしょう。2枚まとめて大人買い。つい2日前のコメント欄で「しばらくCDは買わないことにした」なんて書いてたのはどこの誰なのか。

Chinese Music For Tourists.JPG


あ、このボートラの曲(「Blackout」)、さっきアンコールで演った曲だね、きっと。何年か前にニューヨークが2日間停電になったときの曲とか言ってたから。

サイン会が始まったので、列に並んでクリスとアナのサインをもらう。しゃべってみたら、あれ?全然普通の気のいいお兄ちゃんだね。さっきの何かが乗り移ったみたいな雰囲気はどこへやら。でも、サインの字はやっぱりひそひそとかぼそいね。アナの方がよっぽど豪快なサインだよ。ハートマークの中にスマイル描いてくれるし、チェロの絵も描いてくれるし、サービス精神旺盛。

「もう明日NYに帰るの?」と訊いたら、アナのいとこが長野に住んでいるとかで、あと一週間日本に滞在するとのこと。さっきライヴの途中に寒い季節が好きだと言ってたクリス、寒い日本を満喫して帰ってね。

Signed Tourists and Radio.JPG

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2009年12月20日

Yo La Tengo live in Tokyo

今年最後のライヴ。12月17日、品川ステラボールでのヨ・ラ・テンゴに行って来た。

僕は初めて行くホールだけど、会社から歩いて10分程度というのが嬉しい。今回は自分のお疲れモードを予測してゆっくり座って観ようと2階の指定席を押さえたので、6時半まで仕事してても7時の開演に充分間に合うし。

実は、僕はこの人たちのことは、アルバムもほとんど持っていなければ、曲名もろくに憶えていない。なので、セットリストはおろか、なんていう曲を演奏したかすらうろ覚え。いつもに増してトンチンカンな内容になるのは許してほしい。その代わり短めにするからさ。

元々03年の『Summer Sun』というアルバムを一枚だけ持ってて、まあ特に好きでも嫌いでもないバンドの一つだったんだけど、今年出た『Popular Songs』のジャケと評判に惹かれて買ってみたらこれがよくて、ちょうどほぼ同時に来日が発表されたもんだから、曲もろくに知らないくせに急いでチケットを押さえたというのが経緯。

Popular Songs.jpg Yo La Tengo 『Popular Songs』

いいジャケだよね。内ジャケに書いてある解説によると、このカセットは、削った骨、体内の全ての骨を粉状にしたもの、1945年に最初の原爆実験が行われた際に周囲の砂が熱で変質して生成されたトリニタイトという物質、ネジ、サビ、活字、で作られており、はみ出したテープには、軍隊のマーチングドラム、銃器の発射音、戦場での兵士の声、などが実際に録音されている、という凝りまくったものらしい。ちなみに裏ジャケやブックレット内にも同じように凝ったオブジェの写真と解説あり。

全12曲という編成は最近のCDでは珍しくもないが、10曲目・11曲目・12曲目がそれぞれ9分37秒、11分22秒、15分51秒だというのが笑える。ぼわーっとした11曲目でいい加減痺れてきた後の最終曲「And The Glitter Is Gone」の格好いいこと。16分弱が全然長く感じないよ。


ライヴのことを書こう。2階席から見下ろすと、手頃な大きさの会場は超満員というほどでもないけど、かなりびっしりとした客の入り。ステージ奥のドラムキットの前に小さなドラムキット、左手にギターやベースやキーボード、右側にもギターという不思議な楽器編成。

Stellar Ball.JPG

こんな感じ。ライヴ開始後は写真撮ってないから、関係者の皆さん許してくださいね。ステージ上の人物はチューニングするローディー。左側の人はギルって呼ばれてたっけ。

ほぼ定時にバラバラと出てきた3人。カーリーヘアのひょろっとしたチビと、もの凄いデブの巨漢と、女の子(っていう歳じゃないけど、比較してそんな風に見えた)。すごいアンバランスな見た目。

いきなりギターの轟音で始まったのが、「All The Glitter Is Gone」。うわぁ、いきなり15分コースか。アイラ(カーリーヘア)が体を折り曲げたりくねらせたり、アンプにギターを近づけたり振りかざしたり、もうとにかく全身を使ってギターから爆音ノイズを絞り出しているという感じ。見ていて決して格好いい動きではないんだけど、出てくる音は凄いよ。ニール・ヤングの『Arc』を実際にライヴで演ったらこんな風にやるんじゃないかってぐらい。聴いてて神経が麻痺するぐらい格好いいんだけど、軽めに眠りに落ちたりもする。

一転してジョージア(ドラムの女の子)が歌う軽やかな曲へ。続いて(曲順が合ってるかどうか定かではないけど)ジェイムズ(デブ)が歌う「Stockholm Syndrome」。えっ、このニール・ヤングみたいな声でニール・ヤングみたいな歌を歌ってたのは(つい最近同じような文章を書いた気がする)、このデブだったのか。ライヴ前に曲を覚えようとして買った3枚組ベスト盤の中でも結構好きな曲。

ステージにいろんな楽器が置いてあったとおり、曲ごとに3人の楽器編成がころころ変わる。基本はアイラがギター、ジェイムズがベース、ジョージアがドラムなんだけど、ジョージアとジェイムズが二人でドラムを叩いてアイラがキーボードとか、ジェイムズがキーボードでアイラがギターとか、ギター二人にドラム一人とか。

それでいながら、曲と曲のつなぎが相当格好いい。いくつかの曲はメドレーというか、前の曲の最後の音が鳴り終わらないうちに次の曲に入っていったりするんだけど、そういうときのジョージアのスネアの一音とか、ぞくっとするぐらい、いいね。

前日にゆらゆら帝国と共演したことを話して、「次のは日本の曲」とか言って始めたのは、ゆら帝の曲だったんだろうか。あと、アンコールでクリスマスだからと、「Rock'n'Roll Santa」(確か)っていうのも演ってたね。

本編だけでたっぷり1時間半は演ったと思う。数日前のディラン・モンドグリーンが時間的には随分あっさりしたものだったから、もうそれだけで結構お腹一杯気味だったんだけど、日本公演最終日だし、当然アンコールあり。しかも2回。

「You Can Have It All」は楽しかったな。アイラとジェイムズがお揃いのかわいい振り付けでゆらゆらくるくると踊り、その横でジョージアがカラオケ(?)に乗せて歌う。ローディーの二人も途中で出てきて踊りに参加するも、恥ずかしくなったのかすぐに引っ込む。

結局、2度目のアンコールが終わって客電が点いたのは、開始から2時間を越えた9時過ぎ。堪能したよ。こんなにいいとは予想してなかった。途中長尺の曲(最初のだけでなく、10分越えが何曲もあった)の途中で一瞬催眠状態に陥ったことも含めて、とても気持ちのいいライヴだった。

帰りに買おうかなと思っていた『Popular Songs』デザインのTシャツが終演後にはもう売り切れてしまっていたのが残念。開始前に買う時間あったのに、僕としたことが。

何も買わずに帰ろうとしていたら、物販のところにデブとカーリーヘアがにこにこしながら出てきた。あー、サイン会あるんだろうな。でもいいや。ライヴ前よりずっと好きなバンドになったから、これからちょっとずつ遡ってアルバム買って曲を覚えて、次の来日のときにサインもらおう。
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2009年08月02日

Glenn Tilbrook live in Tokyo July 2009

今年4度目のスターパインズ。今年6度目のグレンのライヴ。まさかこんなに短いインターバルでまた観られることになるなんて。またしてもライヴからちょっと日にちが経ってしまって記憶が曖昧になりがちだけど、多分ありったけの記憶を総動員した長い記事になってしまうと思うので、読むつもりの人は覚悟して。

SPC Stage.JPG

前週のベン・フォールズに続いて、この日も東京は小雨。会場に着いた頃には止んでたんだけど、整理番号順に並び始めた頃にまたポツポツと来はじめた。幸い、若い整理番号だったお陰で、傘をさすまでもなく入場。まずは席を確保して、もうすっかりグレンのライヴではお馴染みになった客席の面々としばしの間ご歓談。

ふとステージを見ると、いつもの2本のアコースティック・ギターの他に、グランドピアノ、フェンダーのストラトとジャズベース、そしてドラムセットが、所狭しと置いてある。そうか、フジロックで一緒に演ったメンバーが来るんだ。ということは、もちろんスティーヴ・ナイーヴも! こいつは急にわくわくしてきたぞ。というか、それぐらいあらかじめ予想してろよって感じだけど、ちょっと最近バタバタしてて、そこまで頭回らなかったんだよ。くそー、スティーヴのCD持ってきてサインもらうんだった。

定刻どおりにステージに現れたグレン。いつものピンストライプのスーツに、今日はフラッファーズのTシャツでなく、カーキ色っぽいシャツ。スカーフはなし。夏だしね。

7月19日の記事に「今回は一回しかないからやっぱり選曲は総花的なものになってしまうのかな」なんて書いたのは、いつもその場で頭に浮かんだ曲を即興で演っているかのように新旧織り交ぜた選曲が楽しみのひとつであるグレンのライヴが、もしかしたら今回は一回だけだから、きっと『Singles 45's And Under』に入っているようなヒットパレードだけに終始してしまうんじゃないかと危惧していたから。

そんなのは1曲目で杞憂とわかった。12弦ギターによる印象的なイントロで即座にそれとわかる「By The Light Of The Cash Machine」。1月の7日間でも初日の1回しか演らなかったこの隠れた名曲がオープニング。そうそう、こういうのを聴きたかったんだよ。

こちらも隠れた名曲ながら、1月のときは後半戦のレギュラーだった「The Elephant Ride」に続く短いコメント。「1月に来たときにビデオを撮ったんだけど、まだ編集を終えていないんだ。きっと素晴らしいものになるから待ってて。そのときのことを覚えていたらコーラスをお願い」だって。あのときあの場にいた誰もがずっと気にしているんだけど、恐れ多くて誰も訊けなかったあのビデオ問題。きっとグレンも気にかかってたんだね。

6弦に持ち替えて、続く「Take Me, I'm Yours」では、ギターを弾きながらドラムキットに座り、突然ドラムを叩きながら歌い始めた。おお、結構上手いんだね。ワンコーラスほど歌ってまたギターに戻る。ミュージックプラントさんのブログによると、このフルセットの楽器がバンドのために用意されたのではなく、自分一人で演奏するためだとわざと客にがっかりさせるために、あえて第一部で一人で全部の楽器を演奏したらしいけど、あの−、誰もそんな風に思ってませんから(笑)。かわいいよね、この人。

お馴染みピーター・グリーンの「Oh Well」に続いては、これもまた個人的には待望の「Hostage」。そして、「Melody Motel」。更に、「今のは『Frank』に入ってる曲。次の曲はその次のアルバムから」と前置きして「Letting Go」。この辺の“非Singles 45's And Under”的な選曲が今回は抜群。「初めて生で聴いた!」なんてほどレアなのはないけど、「あれ聴きたかったんだ」ってのが沢山。特に1月のライヴでは『Frank』から1曲も演らなかったので、ちょっとカントリーっぽくアレンジが変わった「Melody Motel」は嬉しかった。

「次は古いのを」と言いながら、「Up The Junction」。新譜からの「Product」を挟んで「Tempted」と、今度はまさに“Singles 45's And Under”的選曲。もちろんどちらも嫌いな曲なんかじゃないから大歓迎。「Up The Junction」って、一緒に歌ってて気持ちいいんだよね。

ピアノに座り、「これはクリスと僕が1974年に書いた曲」と紹介して歌い始めたのは、僕には初めての曲。いつもその前置きだと「Who's That?」を演るんだけど、あまり聴き覚えのないメロディーだったから、もしかしたら「Introvert」かなとも思ったけど、そうでもない。多分「Where Did Your Love Go」というリフレインがそのままタイトルなのかな。これだけは初めて聴いたよ。

ピアノを離れて、今度はエレキギター。この人がストラトキャスターを持ってる姿って、あんまり見たことないかも。結構低い位置で弾くんだね。アコギでの演奏は何度も観た「Voodoo Chile」を、このスタイルで初めて観た。やっぱり、めちゃくちゃ上手いよね、この人のギター。

そのまま続けて、「エレキギターを持つと、こういうのを演りたくなるんだよね」とか言いながら弾きだしたのが、1月の京都の第二部オープニングだった「Sea Cruise」。できたらそのまま自分の曲、それもギターソロのかっこいい「Another Nail」とかも演ってほしかったけど、エレキはとりあえずその2曲のみ。がっかりさせるためにちょっと演奏しただけだもんね(笑)

第一部はあと4曲。“非Singles 45's And Under”的なのとそうじゃないのとをそれぞれ2曲ずつ演って、いつものように休憩タイム。この頃にはもう、カーキ色のシャツが汗で真っ黒に見えたほどだった。


第二部は全員で出てくるのかなと思いきや、またもグレン一人で登場。カラフルなシャツに着替えてきたね。2曲を演奏した後、「友達を紹介するよ」と、スティーヴ・ナイーヴを呼び出す。見かけ的には、アトラクションズの頃の彼しか記憶にないので、ステージに出てきた髭面のがっしりしたオッサンが一瞬誰だかわからず。あの頃は、ノンスタイルの左側みたいな体型だったのに。

グレンと二人で「Nostalgia」という曲(*1)をスティーヴのボーカルで演奏した後、ギターとドラムの二人を呼び出す。若いねー。グレンやスティーヴから見たら、息子と言ってもいいぐらいの歳じゃない?そこでもう1曲スティーヴのボーカルで「Pandemonium」。打楽器っぽいピアノがなんとなくジョン・ケイル風の曲。

 *1)この日演奏されたスティーヴ・ナイーヴ・バンドの曲はおそらくまだどれもオフィシャルに発売されておらず、早口の曲紹介や、曲のリフレインの歌詞から適当にあたりをつけ、タイコウチさんに教えてもらったスティーヴの過去のライヴのセットリストのそれらしき曲名を当てはめていっただけなので、もしかしたらタイトル間違えてる可能性大。

もっとグレンの曲聴きたいなーと思っていたところに、「Still」。ちょっとスティーヴには申し訳ないけど、やっぱり曲のクオリティが全然違うよね。いや、僕だってアトラクションズの『Mad About The Wrong Boy』のスティーヴ作の曲はいいと思ってるよ。「Arms Race」とかね。ただ、グレンの曲が別格なだけ。

Mad About The Wrong Boy.jpg The Attractions 『Mad About The Wrong Boy』

ちょっと文字ばっかりになってきたから写真でも貼ろうかと思ったら、これもう廃盤なんだね。しかもアマゾンのマーケットプレイスじゃ結構な値段で取引されてるし。レコード会社もコステロのCDばかりあんなに何度も何度も再発するぐらいなら、こういうのも一緒に出せばいいのにね。コステロの再発盤が何枚ぐらい売れてるのか知らないけど、10人に1人ぐらいはこれも買うだろうに。

ライヴの話に戻ろう。「Still」の後でグレンがベースを持ち、ドラムの坊やが立って歌い始めたのが(おそらく)「When We Were」という曲。続けてスティーヴが歌う「Burn The Past」。もっとグレンの曲が聴きたいなーと(略)

そしたら今度はギターの坊やがベースに回り、グレンがエレキを持って、今年の1月以降もう何十回も聴いたあのフレーズを弾きだした。「Best Of Times」! 聴き慣れたスティーヴン・ラージのアコーディオンでなく、スティーヴ・ナイーヴの生ピアノ・ソロで聴く「Best Of Times」。こういうのを至福というんだ。

余韻に浸る間もなく、またグレンがベースでドラム坊やがボーカルの「You Don't Know Anything」。次はグレンがギターで「Untouchable」。続いてまたグレンがベースに持ち替えて「Goodbye Girl」。こうして書いてるのを読んでて面倒臭いなと思う人がいるだろうけど、実際そんな感じで、せっかくの「Best Of Times」とか「Untouchable」とかの名演の流れが、楽器交換やらドラム坊やのボーカルとかでどうもブツブツと途切れてしまうのがちょっと残念。

まあ、「Goodbye Girl」のちょっとゆったりしたアレンジ(『Five Live』のときみたいな感じ)とスティーヴのピアノは格別に合ってたし、この日結局バンドで演ることになったいきさつを綴ったミュージックプラントさんのブログを読んだら、そんなのちっとも残念ともなんとも思わなくなったのも事実なんだけどね。ほんとに、いつも周りの人のことを気遣うグレンの優しい性格がひしひしと伝わってくる記事だよ。

スティーヴがボーカルをとる「Life Preserver」(グレンはベースのまま)を終え、そのままスティーヴが曲紹介。「次の曲は、僕たちの友達のニック・ロウの曲で…」。やった! 前の日フジに行った友達に聞いていたけど、やっぱりこの曲がラストだ。「(What's So Funny 'bout) Peace, Love & Understanding」。グレンのボーカルで、スティーヴ・ナイーヴのピアノで、ニック・ロウのこの名曲が聴けるなんて! 僕の座っていた位置のせいか、それともグレンのボーカルマイクのボリュームがちょっとオフ気味だったのか、いまいち歌がよく聴こえなかったんだけど、とにかくこの最高の瞬間をもって、本編終了。


アンコールはまずグレン一人で「Another Nail In My Heart」。6弦のアコギでミストーンもなくきっちりと(というか、この素晴らしい演奏を余裕の表情で観ているこっちも、贅沢になったもんだよなーと思ってしまった。06年に最初に観たときの感動を忘れないようにしないと)。

続いて、またバンドメンバーが全員出てきて、グレンがベースで音を出しながら他のメンバーに「こういうコードの曲だよ」みたいなことを言ってそのまま始まった曲。あれ何だったんだろう。「Johnny B Goode風」とでも呼べばいいのか。でも歌詞違うし。終演後その辺の人たちに片っ端から訊いてみたけど、誰もわからず。

その「Johnny B Goode風」で再度退場。アンコールの拍手の中、客電も点きはじめて、もうこれで終わりかと思ったところでグレンがまた登場。「Black Coffee In Bed」を歌い始めた。

曲の途中でステージを降り、客席の間を縫って後ろの方に歩き始めるグレン。今回は“Unamplified”じゃないんで、そろそろシールド目一杯だよと思ったところで立ち止まり、突然「Happy Birthday」を歌いだした。なんと、1月の大阪公演で僕の隣に座ってたMさんじゃないか。ちゃんと名前も歌ってもらってたよ。彼女が物心ついてからこれまでの誕生日がどんなだったかをもちろん僕は知る由もないけれど、きっと今年の誕生日に勝った年はそんなになかっただろうね。おめでとう、Mさん。

歌いながらステージに戻り、また「Happy Birthday」の一節を入れ、「No milk & sugar♪」と「Black Coffee」に戻してから、最後はピアノをポロンと弾いて、ベースの弦にちょっと触れ、ドラムをドタドタドタと叩いて、濃密な2時間のライヴは終了。結局、演ってほしいと思っていた曲も随分演ってくれたし、『Singles 45's And Under』に入ってる曲もほとんど(*2)演ってくれたよ。楽しかったー。

 *2)曲目がそれぞれ違うアメリカ盤とイギリス盤の両方の収録曲を足しても、そのベスト盤に入ってる曲でこの日演奏しなかったのは、「Annie Get Your Gun」、「Labelled With Love」、「If I Didn't Love You」、そして、「Cool For Cats」(笑)のみ。


終演後は恒例のサイン会。ただ、1月もツアーの最後の方はそうだったんだけど、会場にいたファンのほぼ全員が並んでるんじゃないかと思うほどの長蛇の列で、(Mさんを冷やかしたりしながら)終演後の余韻に浸っていた僕らにようやく順番が回ってくる頃には、グレンもかなりお疲れモード。それでも一人ひとりにニコニコと笑いかけ、たどたどしい英語で何かを語りかけてくるファンの話を真剣に聞き、ほぼ全員と何度も写真に納まるこの人は本当に素晴らしいなと、いつもながら思った。

僕が並んだのはほとんど列の最後の方で、あんまり話しかけるのも悪いと思って、あの1974年の曲も、最後の「Johnny B Goode風」も、タイトル訊こうと思ってたのにすっかり忘れてた。

でもサインはちゃっかり2回もらったよ。この日聴けた、隠れた名曲三羽烏(?)の「By The Light Of The Cash Machine」、「Hostage」、「The Elephant Ride」、それから「Untouchable」も入ったこのEP。400枚のうち、サイン入りは一層珍しいだろうとちょっと自慢。

Autographed Aussie P.jpg

そして、やっぱり今年のライヴは今年のCDにサインが欲しいと思って、無理言ってもう一枚これにも。何も催促してないのに、名前だけじゃなくて何か一言添えてくれるところが嬉しいよね。

Autographed Still.jpg

それから、時間的にはちょっと前後するけど、グレンのサインの列に並んでるときに、帰ろうとしていたスティーヴにもサインをもらった。車が出るから急いでるんだと言いながら、集まってくるファン一人ひとりに丁寧にサインをするこの人が、あのアトラクションズのエキセントリックなキーボーディストと同一人物だとはやはり思えず。

Steve Nieve's Autograph.gif

この写真はちょっと加工してあるけど、実際のサインはチケットの裏にしてもらった。やっぱりスティーヴのCD、何か持ってくればよかった。『Costello & Nieve』の箱をきちんと折りたたんで持って来ていたタイコウチさんの用意周到さには負けました。


濃密な2時間の後は、これもまた恒例の二次会へ。それでグレンのライヴの楽しさがかき消されるわけじゃないけど、ライヴ自体に負けず劣らず楽しいひとときだったよ。みなさん、どうもありがとう。また近いうちにね。


Setlist

1. By The Light Of The Cash Machine
2. The Elephant Ride
3. Through The Net
4. Take Me, I'm Yours
5. Ow Well - Fleetwood Mac's cover
6. Hostage
7. Melody Motel
8. Letting Go
9. Up The Junction
10. Product
11. Tempted
12. Where Did Your Love Go (?)
13. Voodoo Chile - Jimi Hendrix's cover
14. Sea Cruise - Frankie Ford's cover
15. Tough Love
16. Happy Disposition
17. Slap & Tickle
18. Is That Love

19. Someone Else's Bell
20. Pulling Mussels (From The Shell)
21. Nostalgia - Steve Nieve
22. Pandemonium - Steve Nieve
23. Still
24. When We Were - Tall Ulyss
25. Burn The Past - Steve Nieve
26. Best Of Times
27. You Don't Know Anything - Tall Ulyss
28. Untouchable
29. Goodbye Girl
30. Life Preserver - Steve Nieve
31. (What's So Funny 'bout) Peace, Love & Understanding - Nick Lowe's cover

32. Another Nail In My Heart
33. Johnny B. Goode-ish (?)

34. Black Coffee In Bed

27 July 2009 at Star Pines Cafe Tokyo
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2009年01月18日

Glenn Tilbrook live in Osaka 2009

さて、ついに最後の夜がきた。大興奮の京都公演から一夜明けての、今回の日本公演最終地、大阪。

Shangri-la board.JPG Shangri-la.JPG 

会場のシャングリラは、僕には初めてのライヴハウス(なにしろ、僕が大阪に住んでいた頃には、この辺一体は何もなかったからね)。中に入るとなんだか学校の講堂みたいな作り。パイプ椅子が100脚ほど、結構余裕をもって置かれている(スターパインズの超密着具合と比べると、着座ストレッチでもできそうなほど。というのは大げさとしても)。ステージが高いね。高いと言っても1メートルちょっとだと思うけど、どうしても昨日のノームと比べてしまうから、なんだかやたらと距離を感じてしまう。一番前に座ってるのに。

Guitars at Shangri-la.JPG

ステージも広いよ。バンドも余裕で入れるぐらい。

終演後に他の地方に日帰りできるようにと、今日の開演はいつもより早く、5時半。その時刻を少しまわったあたりで、グレンが登場。おや?いつもと違うスーツ。二着持って来てるんなら、なんで今日まで温存してたんだろう。もしかして、スーツケースに詰めたことを忘れてた?なんて、この人ならありえそうと思ってしまう。それに、シャツもいつものFLUFFERのTシャツじゃなくて、襟付きのストライプのシャツ。

今日は開始からちょっとしたトラブルが続出した。まず、6弦につないだアンプからうまく音が出ないようで、しばらくガチャガチャやった後、「アンプなんて要らない。アンプラグドで演るぞ。Goodbye Girlだ」とか言って、いきなりステージを降りて客席の間を練り歩きながら歌いだした。

椅子の間に余裕を持たせてあったのは、きっとこれがしたかったからなんだろうけど、まさか本人も一曲目で演ることになろうとは思ってなかっただろうね。

トラブルを逆手にとって、思わぬ盛り上がりのオープニングから、その間にスタッフが調整済みのアンプに今度はつないでの2曲目。てっきり「Tough Love」だと思ったイントロに導かれて歌い出されたのは、スローバラッドにアレンジされた「I'm A Believer」。

ここでまたしてもトラブルが。ギターの音がやたらと割れだしたと思ったら、バッテリーが切れかかってたらしい。急遽12弦に持ち替えて(その間も歌は続けて)、なんとか急場をしのいだ。どうも今日はついてないね。

3曲目「Piccadilly」は、昨日ステージで飛び跳ねてビールをこぼしたことが頭をよぎったのか、ふと後ろを振り返って、今日のステージはすごく広かったことを思い出し、喜んで2回ピョンピョンとジャンプしてたよ。「Heart like a gun〜」のコーラスを呼びかけることは忘れてたみたいだけどね。まあ、それでも歌う客は歌う、と。

4曲目は今度こその「Tough Love」(このバージョン、ほんとにいいよ。これで再録してくれないかな)。5曲目は「Product」(もう新曲の説明もしなくなったよ。大阪で初めて聴く人もいるっていうのに。前の方に座ってるのがいつも同じ面々なんで、同じこと説明しなくていいやって気になってるんだろうね。大阪の皆さん、ごめんなさい)。

そこで「じゃあ次は6弦に持ち替え…」と後ろを振り返り「…ない」「何故なら、そこに、ギターが、ないからだ」とか、ゆっくり説明しながら喋ってたのが可笑しかった。もちろん今日もステージ上に「TALK SLOW」の紙が貼ってあったよ。

そうこうしてるうちに6弦の用意もでき、弾き始めたのは、ジミ・ヘンドリクスの「Hey Joe」。ギターソロはもちろん、ギターを背中にまわして、ジミヘンばりの背中弾き。そこからメドレーで続けたのは、レッド・ゼッペリンの「Whole Lotta Love」。わはは、こんなの演るんだ。すっかりロバート・プラントになりきって声を張り上げて、見得を切るように足をドン!と踏み出したりね。

さらにメドレーで続けて、「Up The Junction」。ああ、なんて歌いやすそう(笑)。最後まで歌ったところで間髪入れずに、ロイ・ブラウンのカバー「Saturday Night」につなげる。前回の来日時も、僕が行けなかった土曜日の公演でこの曲を演ったらしいね。

12曲目、「次の曲はこんなのだよ」と言って弾き始めたお馴染みのフレーズ。「Another Nail In Your Heart」だ。こんなに早く演るのか。ギターソロがちょっとたどたどしいぞ。一回、明らかなミストーンを入れてしまったときに「あぁっ」とか言ってたよ。慌てるグレンが可笑しいので免じてあげよう。

「次の曲で前半は終わり。トイレに行くなり、煙草を吸いに行くなり、禁煙するなりしてくれ。僕は2年前に禁煙したよ。最初は辛かったけど、今はもうすっかり大丈夫」とか、休憩の話なんだか自分の禁煙の話なんだかよくわからなくなったところで、「Slap & Tickle」で第一部終了。今日は手のひらを4回見せてたな。前半部バタバタといろいろあったから、ちょっと気を静めたかったんだろうね。

20分後。スーツをいつものやつに着替えてきた。どうしてもそのスーツがいいんだね(笑)。15曲目「Elephant Ride」に続いて、今回僕が行けなかった横浜で演ったと聞いていた、クラウデッド・ハウスの「Weather With You」を歌ってくれた。よし、これで今回のツアーのレパートリーで、僕が聴きたいと思ってた曲は一応全部聴けたかな。第一部で“今日のビートルズ”「I Will」も演ってくれたしね。

ところで、今日の高いステージをグレンも気にしたのか、第一部の間、ステージ裏から脚立を持ち出してきて、ステージのすぐ下(僕の目の前)に立てていた。「気が向いたらステージに上がってきてダンスしてもいいよ」って。その後すかさず、「なんてバカなアイデアだ」とか自分でノリツッコミも忘れずに。

指示もしてないのに32回の手拍子が決まってグレン大喜びの21曲目「Hourglass」が終わったときに、その脚立がなくなっていることに気づき、「脚立がない!困ったことになった。どこへやった」とか言いながら、探しに行ってしまった。そんなに大切に思ってたんだね(笑)

今度はさっきの小さなのとは違って、高さ3メートルぐらいある大きな脚立をまたステージ下に立てて、「次はアカペラで歌うから、コーラスを頼むよ」と言って、脚立に上り始めた。曲は「Black Coffee In Bed」。僕からは、ほぼ真上を見上げる形でグレンが歌うのを見ることになる。つばが飛んでくるのが見えるよ。

歌いながら脚立の上でいろんなポーズを取ったり、一番てっぺんで腹ばいになってバランスを取ったり。お客さんはコーラスしながらも大爆笑。そのすぐ傍には大きなシャンデリアが下がっているんだけど、それに触ったりして、

chandelier.JPG

当然シャンデリアは揺れるから、下にいたお客さん(僕のすぐ隣の人)がひやひやして見てたら、グレンも歌いながら「ごめん」って。

脚立ショー(笑)でノリノリのグレン、ステージに戻って、ギターを持って、珍しくイントロ付きの「Is That Love」を。「何の曲だろう」と思っていたら突然あのリフとあの歌詞が出てきてびっくり。かっこいい。

今日はなんだかグレンが、僕と僕の隣に座っている常連のMさんの方をよく見ていた気がした。気のせいとか自信過剰とかじゃないと思うんだけどね、反対側に座ってた別の常連のMさん(ああややこしい)にも後で「グレンどうして今日はyasさんとMさんの方ばかり見て笑ってるの?何かしてたの?」って訊かれたぐらいだから。

いや、別に変な顔して笑わせてたとかじゃないよ。きっと、出たばかりのニューアルバムからの曲の歌詞を僕らがもう覚えて一緒に歌ってるのが嬉しかったんだろう(「0 To 60 In 3 Seconds Flat」のサビを歌ってた人は他にあんまりいなかったんじゃないかと思う)。そういえば、どの曲だったか、僕が歌詞間違えて舌をぺろって出したのをグレンが見てたのを憶えてるから、もしかしたらグレンが噴き出してたってのはそのときかも。

24曲目「Parallel World」が終わったときにグレンがまたこっち見てにやにやしてるから、Mさんと「また見てるよ」って言ってたら、グレンが「僕は君が歌詞を持って来てることを知っている」とか言いながらこっちに来た。Mさんがプロンプター役を買って出て、今公演二度目の「Grouch Of The Day」を。ああ嬉しい。

27曲目「Tempted」では、かなり高度なコーラスを観客に指示。“TALK SLOW”なんてすっかり忘れて、思いっきり早口で(笑)。それでもちゃんと決まったよ。またしても高音の出ない僕は音を外しながら(周りの人に「こいつ音痴」とか思われながら)一所懸命付いていってたけどね。

その曲の後、「次は最後の曲だけど、何を演るのか僕も知らない。誰か教えてくれないか」とリクエストを募るグレン。観客席からは二人の客が「If It's Love」と「Some Fantastic Place」をリクエスト。お互い曲名を連呼して譲らなかったけど、グレンが「すまない、If It's Love は歌詞を知らないんだ」と、「Some Fantastic Place」を演奏。最終日の本編最後にふさわしいね。いつ聴いても名曲。

アンコールに応えて、また脚立を持ち出してきたグレン。しかも今度は三つ。3メートルのを右側、最初にあった小さいのを左側(僕の前)、中ぐらいの高さのを中央に立てて、「今日は日本公演の最終日だから、脚を折っても問題なしだ。まずあの大きな脚立に上って歌い、そのまま真ん中のに、そして最後はそっちの小さいのに移って歌うよ」と、とんでもないことを言い出した。

アンプラグド(グレンは「Unamplified」と言ってたね)で、「Pulling Mussels」を演奏。別に脚立の間を飛び移るとかいうんじゃなく(当たり前か)、それでもギターを弾きながら危なっかしく脚立を上り下りして、最後は僕の前の小さい脚立の上で演奏終了。

そこでまたステージ裏に引っ込んだんだけど、アンコールの拍手が鳴り止まず、再登場。脚立を三つともステージ上に寝かせて、「ここでビデオ男優のようにポーズを取りながら演奏するよ。馬鹿みたいに見えるだろうけど、気にしない」と。どこまでサービス精神豊かなんだか。

セクシーなポーズ(笑)とか取りながら演奏した、今回の日本公演最後の曲は、「Annie Get Your Gun」。調子に乗って腰を振ったときは、歌の途中で「ごめんなさい」って謝ってたよ。ああ楽しかった。


終演後。今日のサインの列は長かった。熱燗の日本酒をどんどん空けていくグレンも、徐々に疲れてきている模様。みんな最後だから名残惜しくて沢山話してしまうんだろうね。僕に順番がまわってきた頃にはもうグレンも相当へとへとに見えたから、あんまり話さずに。CDにもらったサインに僕の名前を書いてくれなかったけど、まあいいや。でも、最後に無理を言って「Grouch Of The Day」の歌詞カードにはちゃんと“Glenn Tilbrook”のサインをもらったよ。ありがとう。大事にします。

The Past Has Been Bottled.jpg


その後、昨晩飲んだのとほぼ同じメンバーで、会場併設のバーへ。相変わらず、脳のひだをかき分けて痒いところを掻いてくれるようなトリヴィアルでマニアックな会話が心地良い。「Binga BongはそのうちChristmas Day程度のレア盤扱いになるね」というような会話を、何の説明もなしにそのニュアンスを即座に理解してくれる人が、日本中で今このバーにいるメンバー以外に何人いるというのか。

そのうち、グレンも同じバーに現れた。グレンはまた丁寧にこっちまで来て握手してくれたよ。僕の前の女子達はハグしてたから、「僕はハグはいいから」って言ったら一応笑ってくれたよ。

グレンが野崎さんとの打ち合わせを終えて退場した後は、バーのBGMをグレンのCDに替えてもらう(「レッチリが嫌いな訳やないねんで。ごめんな」とは一応言っておいたよ)。もうそこからは、全員反芻陶酔モード。無言のまま皆で同じ箇所で膝を叩いてリズムを取ったり、小声でコーラスしたり、傍から見たら、一体どんな宗教団体かと思っただろうね(笑)

最後まで残ったメンバーが引き上げたのは一体何時だったろう。4時の閉店まではいなかったはず。皆、僕と同じく楽しい飲み会からは抜けられないのかも(それとも、無理して付き合ってくれてたのかな。とにかくお疲れ様でした)。今日はもう日本全国に散らばってしまったグレンヘッズ(笑)の皆さん、本当に楽しかったね。またそのうち集まろうね。


セットリスト

1. Goodbye Girl
2. I'm A Believer <モンキーズのカバー>
3. Piccadilly
4. Tough Love
5. Product
6. Hey Joe <ジミ・ヘンドリクスのカバー>
 / Whole Lotta Love <レッド・ゼッペリンのカバー>
 / Up The Junction
 / Satudray Night <ロイ・ブラウンのカバー>
7. Take Me, I'm Yours
8. Touching Me Touching You
9. I Will <ビートルズのカバー>
10. Best Of Times
11. No Place Like Home
12. Another Nail In My Heart
13. Through The Net
14. Slap & Tickle

15. The Elephant Ride
16. Weather With You <クラウデッド・ハウスのカバー>
17. Letting Go
18. Oh Well <フリートウッド・マックのカバー>
19. Angel <ジミ・ヘンドリクスのカバー>
20. 0 To 60 In 3 Seconds Flat
21. Hourglass
22. Black Coffee In Bed
23. Is That Love
24. Parallel World
25. Grouch Of The Day
26. Someone Else's Bell
27. Tempted
28. Some Fantastic Place

29. Pulling Mussels (From The Shell)

30. Annie Get Your Gun

17 January 2009 at Shangri-la Osaka
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2009年01月17日

Glenn Tilbrook live in Kyoto 2009

忘れられない夜がまた一つ増えた。まず順を追って書いていこう。ここは京都。JRの京都駅から地下鉄を2本乗り継いで、本能寺辺りまで出かけてきた。今日の会場はノーム(Gnome)というアイリッシュパブ。地下にある小ぢんまりした雰囲気のいいお店。久々にタップのギネスが好きなだけ飲めると思うと嬉しいね(いやもちろん金は払うよ)。

Gnome.JPG

ステージは、入り口すぐ左の、たぶん普段パブとして営業しているときはそこにもテーブルが置いてあるんじゃないかと思えるぐらい、他のテーブルから近い場所。申し訳程度に段差をつけてあるけど、まるでパブで自分が飲んでいるすぐ脇でグレンが歌いだすような錯覚におちいるほどの距離。

いつものグレンのギター2本以外に、アコギがもう1本と、へフナーのヴァイオリンベースが壁にかけてあって、グレンがどこかのライヴでベースを弾いていたという文言をちょっと前にどこかで読んだ僕は、もしかして今日はベースも弾くのかなと一瞬思ったけど、その2本はお店のものだったんだね。

Gnome Stage.JPG

そのうちグレンが店に入ってくる。もちろん入り口がそこしかないからなんだけど、なんかこういうちょっとしたことでもパブで演奏するんだなと改めて実感。ステージ脇(というか、他のテーブルの横)を通って、楽屋(というか、トイレ奥のカーテンで仕切っただけのスペース)へ。

開演時間の7時半を15分ぐらいまわった頃かな。いつものいでたちで登場したグレンがまず演奏したのは、スローテンポにアレンジされた「Touching Me Touching You」。わぁ、これは嬉しいね。アルバム『Cool For Cats』からの曲なんて、もういつもお決まりの3曲しか演らないのかと思ってた。

続いては、デイヴ・エドモンズ「I Hear You Knockin'」のカバー。今日のお客さんは皆よく歌うね。今日のお客さんといっても、前の方に陣取っている人たちは(僕も含めて)1月10日以来何度も顔を合わせている面々ばかりなんだけどね。

新譜からの「Melancholy Emotion」は最後のヴァースをはしょって(それをわざわざ演奏後に自分で言い訳して)。僕が行かなかった横浜や名古屋のセットリストを見ても、今回の来日でこの曲を演るのはこれが初めてなんじゃないかな。前回の来日ではその当時書かれたばかりの新曲として披露されていたけど。

相変わらずぞくっとさせられる新しいメロディーの「Tough Love」。今日は二番は元のメロディーで歌ってたね。続く「Through The Net」では、前の方の観客がほぼ全員例のビデオ撮影に参加したことを覚えているグレンは、コーラスのところでにやっとしてたよ。「♪ラララララララー」歌ってあげたかったけど、前から言ってるように(グレンには言ってないけど)僕はあの音程高くて出ないんだよ。

天井がすぐ近くて照明が暑いらしく、開始時からしきりにそれを気にしていたグレン、8曲目「Parallel World」を終えた時点でスカーフを取って少しラフな格好に。今日はビールもどんどん進んでいる模様。

「The Truth」の演奏中、ステージ脇を通って楽屋の方に行こうとしていたウェイトレスが僕の席のすぐ近くでしゃがんで待っていたら、さあこれからギターソロ、というところで、♪ジャーンと演奏終えてしまった。あれ?ドローンやらないの?と思ってたら、そのウェイトレスを丁寧に通してあげたあと、ペグをぐるんぐるんと回して演奏再開。紳士だね、グレン。弦をゆるめる時間にも余裕ができたしね(笑)

「これから後は、演奏中にトイレに行きたい人は、遠慮なくここを通っていいから。冷やかしたりしないよ。今この瞬間に行こうっていうんじゃなければね」だって。

今日の第一部で、特筆すべきことを何かひとつ挙げろと言われたら、ギターソロのことを書くべきだろう。「Take Me, I'm Yours」や「Goodbye Girl」でのソロの凄かったこと。タイム感も完璧、運指もピッキングもばっちり決まっていた。何より、本人も今日はうまく弾けてるのがわかっているという表情で、一小節でも長くして、ちょっとでも難しいフレーズを入れてやろうという雰囲気がありありと出てたね。

東京公演でも、「Product」の歌詞について「人間嫌いが高じて動物好きになった彼女」の説明をしてくれていたけど、今日はそれがある女優をモデルにしていると暴露。歌いだす直前にグレンがぼそっと「あの退屈な」と付け加えたその女優の名前は書かないでおくけど。

ところで、東京公演のときから、グレンは自分が速くしゃべりすぎてきっとお客さんが聞き取れていないことをしきりに気にしていた。「僕の友達でさえ僕の早口は聞き取れないんだよ」とか気遣ってくれてね。

TalkSlow.jpg

今日はステージにこんな注意書きが(笑)。「Goodbye Girl」を演奏後、何かを話していたときに「また早口になってしまったね。サン、キュー」とかゆっくり言ったりして可笑しかった。

トイレが一つしかないため、インターミッションはいつもの15分よりちょっと長かった。最後に自分がトイレに入ってから出てきたグレン、12弦を持って後半一曲目は、フランキー・フォードのカバー「Sea Cruise」。続く「Hope Fell Down」は僕がリクエストしたんだっけな。いや、違うか、あれは「Picking Up The Pieces」か。いずれにせよ、僕が一番最初に聴いたグレン(とクリス)のアルバムからの曲は何だって嬉しい。

21曲目には、07年のオーストラリア公演の記念に400枚限定で出たという『Aussie P』からの「Private Number」というマニアックな選曲。そういえばあのEPが出たとき、買わなくちゃなんて思ってたのに、どういうわけかスルーしてたんだよね。気でも狂ってたのかな、僕は。

22曲目「Piccadilly」では例の「Heart like a gun was just half of the battle」というコーラスを歌って、と観客に向かってリクエスト。皆が大声で歌ってたらグレンも乗ってきて、ステージ上でそれに合わせてドンドンとジャンプし始めた。そしたら、台に置いてあったジョッキが落ちてしまって大慌て。拭きに来てくれたウェイターに何度も謝ったり、「みんな、今何も起こらなかったフリをしてくれ。これは僕らだけの機密事項だ」とか、とにかく自分がステージ上でそんな失態(そんな大したことじゃないのに)をしてしまったことを懸命に(冗談交じりで)弁解してたのがかわいかったね。

いつもアンコールとか最後の方で演ってる「Is That Love」を珍しく23曲目で演奏したあと、「さて、このへんでお客さんからリクエストを募ろうかな。誰かリクエストある?」と言い出した。

話を4日ほど巻き戻そう。「The Truth」のギターペグのように。ぐるぐる。東京公演の最終日、終演後にサインをもらいながらグレンと話していたときのこと。「Relentless Pursuit」をその場でリクエストした他にも、僕がネットでリクエストした曲を歌ってくれなかったねと言ったら、「ああ、その曲は歌詞を覚えてないんだよ。歌詞をプリントアウトして持ってきてくれたら歌うよ」なんて言ってたので、実は今回京都に出てくる前に、A3のコピー用紙に歌詞を書いて持参してきていたんだ。

「誰かリクエストある?」なんて、もしかしてそのときの会話を覚えていてくれたのかなとか思いながら、間髪入れず手を挙げて「あるよ!」とその紙を渡した。ステージ前に座っていたお客さんにその紙を持たせて(Nさん、ありがとう)歌ってくれたのが、「Grouch Of The Day」。やっと聴けたよ。なんでこんな名曲の歌詞覚えてないんだよ、まったく。

本人も歌ってて気持ちよさそうだったし、終演後に「あれ定番のレパートリーに入れれば?」なんて言ってみたらまんざらでもなさそうだったよ。「明日もまた歌ってよ」って催促したら「じゃあまたあの紙持ってきて」だって。もちろん。

そして今度は、話を27ヶ月ほど巻き戻そう。前回の来日公演では、会場にリクエストボックスというのが置いてあって、前日にその箱に入れられた紙を見ながらグレンがリクエストに答えるという楽しい企画があった。僕がリクエストした「Vicky Verky」を僕の名前を呼んでから歌ってくれたことや、クリスの持ち歌の「Cool For Cats」をリクエストして断られたくだりなどは、そのときの記事に書いたとおり。

実はグレンに「Grouch Of The Day」の歌詞を渡したときに、どさくさまぎれに一緒に「Cool For Cats」の歌詞も渡して、「それ歌ってくれる?」と訊いたら、「いや、俺この曲下手だから」とか言って、また断られたんだ。こっちも半分冗談のつもりだったから、あの長い歌詞をA3コピー紙四枚に亘って書いたんだけど、まあそれをきっかけにグレンとライヴ中に話せたからいいやなんて思っていたら、

「Grouch Of The Day」を歌い終えた後、「クリス、ごめん」とか「この曲を歌うのは生涯で5回目ぐらいかも」とか言いながら、なんと「Cool For Cats」を歌ってくれた。最初はクリスの音程で苦しそうに歌い始めて、途中でキーを上げたりまた下げたり、四苦八苦しながら。でも、きっと本人も半分冗談のつもりで、ワンコーラス歌ったぐらいで止めるんだろうと思ってたら、ちゃんと最後まで歌ってくれたよ。もう大感激。

なによりびっくりしたのが、前回リクエストして断られたときに「歌詞知らないんでしょ」「知ってるよ」なんてやりとりをしていたものの、自分の持ち歌でさえ歌詞を覚えてないくせに、歌ったこともない「Cool For Cats」なんて絶対覚えてないだろうとたかを括ってたのに、僕が持参した歌詞は全然見ずに歌ってたこと。

なんとか歌い終えたときに、「もう二度と歌うもんか!」なんて言ってて、大爆笑。こっちだって、もう二度と聴けると思ってないよ(というか、こんなのを一度でも聴けるとは夢にも思ってなかった)。グレン、貴重な瞬間をありがとう。「やっぱりクリスの持ち歌はクリスが一番上手に歌えるよ」とかさんざん言い訳をしながら、カーリー・サイモンの「Nobody Does It Better」をワンフレーズ歌って、気を取り直して。

27曲目「Annie Get Your Gun」が終わったところで、我慢できなくなったらしく、トイレに駆け込むグレン。だって最近は2時間半のステージでジョッキ一杯空くか空かないかだったのに、今日は前半後半それぞれで一杯ずつ飲んでるからね。

本編最後の「Black Coffee In Bed」では、あれ?ギターソロがなかったよ。今日はあれだけギターが冴えまくってたから期待してたのに。面倒臭くなったのか、酔っ払って忘れちゃったのか、どっちかな。

6弦ギターで始めたアンコールの3曲目、「普段途中でギターを持ち替えたりしないし、6弦ギターの音が嫌いという訳でもないんだけど、やっぱりこの曲は12弦で」とか言いながら、「Pulling Mussels」を。これが最後かなと思ってたら、「最後はこれ!」と言って「Another Nail In My Heart」。『Argybargy』の最強A面1曲目2曲目コンビだ。もちろん、「Another Nail」のギターソロは、今日の調子のよさを象徴するように、冴え渡ってたよ。


恒例のサイン会。今日は「Grouch Of The Day」のリクエストに答えてもらった記念に、その曲のデモバージョンが入ってる『In The Sky Above』にしてもらった。「歌詞をありがとう」って書いてくれたよ。

In The Sky Above.jpg

それから、「Cool For Cats」の歌詞にもサインしてもらおうと思って差し出したら、なんと(頼んでもいないのに・笑)4枚全部にサインしてくれたよ。しかも、よく見たら「Chris Difford」って書いてある(爆笑)

Glenn & Me 09.JPG

その後は、声をかけてくれた常連メンバーに合流して、そのままノームでギネスとキルケニーを続ける。さすが、ほぼ全員が全公演追っかけしてるぐらいあって、知識量が並大抵じゃないね。およそスクイーズ関連ならどんな話題を振ってもちゃんと返ってくるし、もちろん僕なんかよりもよく知ってる人もいたよ。今日のカバー曲のうちいくつかは僕は知らなかったので、教えてもらったりもした。さっきの「Private Number」もね。どうもありがとう。

音楽関係でこれだけマニアックに話せる友達がいるって、いいね(既に勝手に友達呼ばわりしています)。あんまり嬉しかったんで、“クリス・ディフォード”のサイン入り歌詞カード、4枚あったんで3枚あげちゃった。大事にしてね。

京都から大阪に一泊ずつ宿を替えるのが面倒だったので、今回は大阪にホテルを取ったんだけど、よもやの京都からの終電帰り。12時前になってもまだ友達とは話も盛り上がってたし、パブの向こうの方ではグレンが野崎さんと話し込んでいたから、そこで帰るのは楽しい飲み会は最後まで居残るという僕のポリシーに反するし、相当後ろ髪を引かれたんだけど、グレンに挨拶してから、リクエストの2曲とグレンとの会話を反芻しながら帰途についた。


セットリスト

1. Touching Me Touching You
2. I Hear You Knockin' <デイヴ・エドモンズのカバー>
3. Melancholy Emotion
4. Tough Love
5. Through The Net
6. Ow Well <フリートウッド・マックのカバー>
7. Messed Around
8. Parallel World
9. The Truth
10. Take Me, I'm Yours
11. Product
12. Goodbye Girl
13. Hostage
14. Untouchable
15. Labelled With Love

16. Sea Cruise <フランキー・フォードのカバー>
17. Hope Fell Down
18. No Place Like Home
19. Up The Junction
20. The Elephant Ride
21. Private Number
22. Piccadilly
23. Is That Love
24. Grouch Of The Day
25. Cool For Cats
26. Monkey On You
27. Annie Get Your Gun
28. Hourglass
29. Best Of Times
30. Black Coffee In Bed

31. Slap & Tickle
32. Still
33. Pulling Mussels (From The Shell)
34. Another Nail In My Heart

16 January 2009 at Irish Pub Gnome Kyoto
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2009年01月13日

Glenn Tilbrook live in Tokyo 2009 最終日

さあ、いよいよ東京最終日。まさか昨日みたいなイベントはもうないだろうけど、今日はどんな曲が出てくるのか、楽しみ。僕がリクエストした曲、演ってくれるかな。

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開演時間になって、客電も落ちないうちに、どこからともなく「ハロー」というグレンの声。見回してみると、二階席からこっちをビデオカメラで撮ってるよ。そのまま一階に下りてきて、客席を通ってステージへ。またしても同じ服装。後でちらっと見せてたけど、Tシャツに書いてあるピンク色の文字は、バンド名のThe Fluffersではなく、FLUFFERだけだね。バンドであつらえたんじゃなくて、どこかでたまたま見つけたものなのか?

この日の第一部は、結構今回初(というか、前回も僕は聴かなかった)曲が多かったよ。オープニングの「No Place Like Home」、3曲目の「The Elephant Ride」、6曲目の「Mumbo Jumbo」など、そんな地味な、でも聴けて嬉しい、という曲をいくつか演ってくれたのが収穫。

個人的には、大好きなニルス・ロフグレンの名盤『Cry Tough』からの「Mud In Your Eye」のカバーを演ってくれたことが嬉しかった。グレンとニルスって全然つながらないんだけど、あの曲好きなのかな。

イントロなしの4曲目「I've Returned」は、サビのところを歌いだしたはいいけど、「キー間違えた!」とか言ってやり直し。ははは、隠れた名曲的なこれを毎日聴けるのはすごく嬉しいんだけど、長い間歌ってないとかであんまり慣れてないのかな。

7曲目「In Quintessence」に続いて、「次の曲は、今の曲と同じコードとリフを使ってるのは知ってるよね」とか言いながら「Neptune」を演奏。そう言われてみれば、よく似たリフだね。道理で、僕どっちの曲も好きなはずだよ。種明かしのように「Neptune」の最後で「In Quintessence」のリフをちらっと織り込んで終了。

昔、エルヴィス・コステロがステージで、自作の「New Amsterdam」にビートルズの「You've Got To Hide Your Love Away」を続けて演奏することで、その曲のコード進行がビートルズのかの曲のコード進行をそっくりそのまま借用していたことをばらしていたけど、それみたいなもんだね。

10曲目「Through The Net」ではもちろん、「昨日参加してくれた人たちはもうわかってるよね」と、コーラスを催促。もちろんわかってるよ、グレン。でもね、あの「♪ラララララララー」って、僕には音程が高すぎて声が付いていかないんだよ。しょうがないから、僕も歌ってるよという意思表示のために口パクしておくね。

「Vicky Verky」は13曲目で登場。前回は僕がリクエストして歌ってくれたけど、どうも今回はグレンのマイブームなのか、連日演奏してくれてるね。嬉しいな。

15曲目「Goodbye Girl」から間髪入れずに「The Truth」へ。そのつなぎはかっこよかったんだけど、あれだけギターの調弦を気にするグレンだから、2弦と3弦のチューニングが合っていないのがやたらと気になるらしく、小節と小節の合間で何度もペグをいじってた。一旦曲を止めてチューニングし直せばいいのに、せっかく格好よくメドレー風に決めたから、そういうのはいやなんだろうね(笑)。で、その曲の後半ではもうお馴染みの6弦を緩めるドローン奏法。実に忙しそうな曲だったな。

この日の第一部は、三日間で最多の17曲。初日から、前回の来日時に比べてステージで飲むアルコールの量を減らしてるなと思ってたけど、この日はそれまでの二日間よりも少し長めの第一部だったのに、ジョッキが空かなかったよ。よほど前回ステージで飲みすぎたのを誰かに叱られたのかな(苦笑)

12弦に持ち替えた第二部。調弦していた時に弾いていたコードが「未知との遭遇」のテーマ曲っぽかったからか、それともわざとなのか、調子に乗ってそのまま音を探りながら、たどたどしく最後までその曲を弾き終えてたよ。拍手されたら、「あんな出来、恥ずかしいからやめてくれ」って照れてたね。

さて、第二部のほんとのオープニングとなる18曲目は「Tough Love」。前の日は「この曲何だったっけ」とか考えながら聴いてたけど、この日は最初からじっくり腰を据えて聴けたよ。歌メロが変わって、もとから綺麗なワルツが、本当に滲み入るように響くよ。いい曲。

22曲目のキンクスの「Sunny Afternoon」からは、カバー曲特集と言ってもいいような内容。モンキーズの「I'm A Believer」に続けて、“本日のビートルズ”は「You Can't Do That」。そういえば、毎日第二部で被ってる帽子、ジョン・レノンが愛用してたやつに似てるね。

新譜からの26曲目「Best Of Times」では、スタジオ版ではスティーヴン・ラージがアコーディオンでソロを取る箇所でくるっと横を向いて「スティーヴン!あ、いない」とか一人でボケてたのが面白かった(ああいうのもノリツッコミっていうのか?)。

28曲目「Hourglass」では例の32回手拍子を説明しようとして、結局適当な説明になり、「うまく説明できなくてごめん」とか言ってたけど、みんなわかってるから大丈夫ということもグレンは先刻ご承知のはず。もうこの頃には彼もノリノリで、演奏が終わったときに床にバタンと倒れこんで、そのままヒップホップの人みたいに背中でグルグル回ったりしてたよ。よかったね、あんまり飲んでなくて。

本編ラスト2曲、「Pulling Mussels(From The Shell)」と「Annie Get Your Gun」では、客席に自分のビデオカメラを託し、好きなように撮っていいからって。ああいうのも、そのうちDVDとかに使われたりするのかな。僕にもカメラが廻ってきたから、周りの人とか二階席とかをぐるぐる映しておいたよ。

アンコールは、ステージのライティングをほとんど絞ってしっとりと「Still」。それから、お馴染みの「Is That Love」。「Another Nail」は演らなかったけど、しょうがないね。「Is That Love」の最後にまた「未知との遭遇」にトライ。でもやっぱりあまりうまくできなくて、自分で「ヘタクソ!」とか言ってたね(笑)。

そんな感じで組曲っぽく(笑)東京最終日は終了。時計を見るのを忘れたけど、多分前二日と同じぐらいの時間だったと思うよ。アンコールを含めて、全32曲。満足。


終演後、恒例のサイン会。長蛇の列だったから、今日はちょっとでもゆっくり喋りたいなと思って、後ろの方に並んだ。自分の番が来て、「昨日はニューアルバムにもうサインもらったから、今日はこれにお願いします」と、

The Last Temptation Of Chris.jpg

クリス・ディフォードのニューアルバムを差し出して「おっと、間違えた」とか言ったら、大受けしてくれたよ。よかった。

「新作から毎日同じ曲ばかり演ってるけど、他のは演らないの?Relentless Pursuitとか気に入ってるんだけど」とかサインしてもらってる間に訊いたら、「ああ、次に来たときに演ってあげるよ。She Makes Meだっけ?」って、どんだけ上の空なんだよ。「違うよ、She Makes Meも好きだけど、Relentless Pursuitが聴きたいな」って念を押して、「わかった、わかった」って言ってくれたけど、あれは100%わかってないよね(笑)

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そういうやりとりをしながら、この日サインをもらったのはこれ。ちょっと前に記事にしたっけ?ここ数ヶ月、事あるごとにグレンとスクイーズのことばっかり書いてるから、どれを書いてどれが脳内記事なのかわからなくなってるよ。えーと、過去記事掘り起こして、あったあった、9月6日に記事にしてるね。


というわけで、心底楽しかった三日間を終えて、明日からは現実に戻らないといけないから、終演後に何名かと一緒にパブに出かけて帰宅して、大急ぎでこれを書いたけど、もう1時半か。早く寝なくちゃ。

今日は、会場で出会った、(前回のグレン祭り以来)ほとんど二年振りにお会いした方や、ネット上でお名前だけをよく見かけていた方などに、ブログ見てますなんて言われてしまって、嬉しいやら面映いやらの一日だった。グレンともちゃんと少し話ができたしね(実は昨日までは自分のサインの順番があまりにも早く廻って来すぎて、緊張してろくに話したいことも話せてなかったのであった)。


セットリスト

1. No Place Like Home
2. Someone Else's Bell
3. The Elephant Ride
4. I've Returned
5. Happy Disposition
6. Mumbo Jumbo
7. In Quintessence
8. Neptune
9. Mud In Your Eye <ニルス・ロフグレンのカバー>
10. Through The Net
11. Product
12. Take Me, I'm Yours
13. Vicky Verky
14. Slaughtered Artist
15. Goodbye Girl
16. The Truth
17. Black Coffee In Bed

18. Tough Love
19. Letting Go
20. Labelled With Love
21. Black Sheep
22. Sunny Afternoon <キンクスのカバー>
23. I'm A Believer <モンキーズのカバー>
24. You Can't Do That <ビートルズのカバー>
25. Up The Junction
26. Best Of Times
27. Third Rail
28. Hourglass
29. Pulling Mussels (From The Shell)
30. Annie Get Your Gun

31. Still
32. Is That Love

12 January 2009 at Star Pine's Cafe Tokyo
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2009年01月12日

Glenn Tilbrook live in Tokyo 2009 二日目

第二夜が明けた今朝、なんとなく残る脚のだるさ。着席のライヴだったのに?というその訳は後の方で書くから。では、例によって開場前に吉祥寺界隈のCD屋の棚を掘り起こした話は置いといて、早速ライヴの様子から。

DSC00056.JPG

会場に入ってまず気づいたのが、昨日と違ってスツールがないこと。ステージ奥に置いてあるギターには、2本ともストラップが付いてるし、今日は最初から立って演るんだね。

昨日とほぼ同じいでたちで登場したグレン(Tシャツは同じのを複数持って来てるんだと信じておこう)。オープニングは「Electric Trains」。ミュージックプラントさんの昨日のブログを読むと、やっぱりセットリストを載せることにされたようなので、僕も遠慮なく曲名を書かせてもらおう。昨日の記事の分は後で追記しておくね。

2曲目は「Reinventing The Wheel」だと思っていたら、ワンコーラス歌ったところでいきなり「Goodbye Girl」に切り替えたのでびっくり。なんだろう、あれは。途中で嫌になったのかな。「Reinventing〜」楽しみにしてたのにな。

なんだか聞き覚えあるけど何だったっけと考えていた6曲目は、前回は聴くことができなかった「Tough Love」だった。これっててっきりクリスが歌っていた曲だからグレンは歌わないんだろうと思ってたけど、アルバムではユニゾンで歌ってたんだね。歌メロが少し変わってたからわからなかったよ。前半部の僕にとってのハイライトはこの曲かな。

フェイセズ、特にロニー・レインに影響を受けたという、新作からの「Best Of Times」。そのフェイセズでなく、スモール・フェイセズ時代の「The Universal」のカバー。新作のために書いたけど、結局収録しなかった、駐車違反で捕まったときのエピソードを歌った「0 To 60 In 3 Seconds Flat」(0はノーと読む)。新作ではルーシー・ショウが歌っている「Product」(グレンがキーを落として歌ったこっちのヴァージョンの方がずっといいのに)。前半部では、このへんが昨日と重複していた曲かな。

例の、演奏途中で6弦のペグをぐるんと緩める「The Truth」も12曲目で披露。前回と違って、ドローンというよりは、超低音を出すために音を変えたという感じ。あれは意図してそうしたのか、それとも緩めたりなかったのか。

新作からの「Through The Net」を演る前に、ビデオ撮影するから協力して、とリハーサルが始まった。サビのところで皆で手拍子するところを、グレンがステージ上から撮影。「ドルビー・サラウンドでリリースする」とか何とか言ってたのも、またジョークだったのかな。ごめん、笑わなくて。それを一通りやってから改めて曲に入ったんだけど、実は後になってもっとすごいことがあることを、このときはまだ知らなかった。

休憩を挟んでの第二部(昨日の記事に沿って第四部とか書くとわけわからなくなるから、とりあえずこう書く)、また6弦ギターで歌い始めたのは「Someone Else's Bell」。ところで、今回使ってる6弦は前回のヤマハではなくテイラー。12弦の方はヤマハ。前回と同じギターなのかどうかはわからないけど。

17曲目でお待ちかねの「Some Fantastic Place」。これを聴いてるときにはっと思い当たった。昨日あれだけたっぷり聴いたのに、なんだかまだ聴き足りない感が残ったのは、この曲を聴いてなかったからだ。あとは、この第二部の最後に演った「Another Nail In My Heart」ね。

その定番2曲以外には、前回演らなかった「I've Returned」が聴けたのが嬉しかったな。昨日は12弦で弾いたイントロが変だと言ってた「Slap & Tickle」も、この日は6弦できりっと決めてたし。一方、12弦で演った“本日のビートルズ”は、「Ticket To Ride」。

第二部は昨日にも増して次から次へと立て続けに曲が出てくるなと思っていたら、なんと18曲も。第一部の(「Reinventing The Wheel〜Goodbye Girl」のメドレーを1曲と数えると)14曲と、アンコール2曲とを合わせたら、全部で34曲だよ。時間的には昨日と同じか、もしかしたら数分程度短かったぐらいかもしれないけど、たった一人で2時間強、34曲はすごいよね。

それぐらい、この日はグレンも観客ものってた。初日だけしか観られなかった人を悔しがらせるようで申し訳ないけど、ギターソロも昨日より遥かに決まってたし、なにより声に張りが出てきた感じがあったよ。「Ticket To Ride」の“My baby don't care”の高音もちゃんと出てたし、30曲目で歌ったガーシュインのカバー「They Can't Take That Away From Me」なんて、もう貫禄モノだったね。


Signed Pandemonium.jpg

終演後、今日はニューアルバムにサインをもらった。僕の名前はアルファベット3文字だけなので問題ないけど、名前の綴りを聞きながらやっぱり間違えてしまって、「ああ間違えてしまった。ごめんね。ちょっとこの紙に名前を書いてみて。ごめんね」と、本当に申し訳なさそうに謝っているグレンが今日もいた(何故「も」なのかは、そのうちどなたかがどこかのブログに書くはずなので)。

僕の前に並んでいた人の名前の綴りをそんな風に間違えて、自分が書いた「k」をなんとか「t」に見えるように一所懸命に書き直してるグレンって、本当にいい人だなって思ったよ。


さて、この日の本当のハイライトはこの後にあった。サインを待っている間に「この後プロモーションビデオの撮影をしますから、参加してもよいという方は残っておいてください」とのアナウンスが。

全員のサインを終えたところで、数十名がぞろぞろと会場に戻り、グレンとミュージックプラントの野崎さんから説明があった。「Through The Net」のCDに合わせてグレンが歌うから、二回目のコーラスで全員ステージに駆け上がって「♪ラララララララー、アー、アー」ってコーラス、それが終わったら急いで駆け下りて、三回目のコーラスでまた駆け上がってきて歌い、曲が終わったらグレンと一緒に駆け下りて。って、グレン、それ難しすぎだって(笑)

それでも、「最初の初々しさが欲しいから、リハーサルなしでぶっつけ本番」というので皆で必死にやったら、「今のよかったね。じゃあもう一回」だって(笑)。リハーサルって言ってしまうと皆まじめにやらないからなんだね。普段の運動不足がたたってこっちはみんなハァハァ言ってんだけど…

なんとか撮り終えて、グレンは大喜び。もう、これでもかってほどに感謝してくれて。グレン、こっちだってこんな楽しいことに参加させてくれて、すごく嬉しいんだよ。こっちがありがとうって言いたいよ。

なんとその後、帰り支度をしている参加者数十名を、グレンが一人一人廻って、「ありがとう」って言いながら握手しにきてくれた。全員くまなく廻った後も「これで全員に感謝の言葉を伝えられたと思うんだけど、もし誰かまだお礼を言えていない人がいたら、僕はちゃんとそのつもりだから」って、こんないい人いないよ。ちょっと感動的。

きっとあのビデオ自体は編集されて、他の国とかで撮ったものと合わせられるだろうから、実際にできあがったときに僕が映ってるのはほんの一瞬かもしれないけど、出来上がったものをテレビやネットで観るのが楽しみ(と思ってたら、ミュージックプラントさんのブログの今日の記事に、「イギリスやアメリカじゃこうはいかない」って書いてあったよ。まさか昨日の一発撮りだけでPV作るつもりなの?)。

そして、昨日あれに参加した数十人にとっては、新作の中では「Through The Net」が一番好きな曲になったはず。それを聴くときには必ず心の中で「♪ラララララララー」ってコーラスしながらね。


セットリスト

1. Electric Trains
2. Reinventing The Wheel / Goodbye Girl (Medley)
3. Black Sheep
4. The Universal <スモール・フェイセズのカバー>
5. Product
6. Tough Love
7. Best Of Times
8. Pulling Mussels (From The Shell)
9. Messed Around
10. Oh Well <フリートウッド・マックのカバー>
11. Through The Net
12. The Truth
13. 0 To 60 In 3 Seconds Flat
14. Annie Get Your Gun

15. Someone Else's Bell
16. Parallel World
17. Some Fantastic Place
18. Drinkin' Wine Spo-Dee-O-Dee <スティック・マギーのカバー>
 (DELUCAさん、ご教示ありがとうございました)
19. Ticket To Ride <ビートルズのカバー>
20. Slaughtered Artist
21. I've Returned
22. Take Me, I'm Yours
23. Vicky Verky
24. Untouchable
25. Hourglass
26. Up The Junction
27. Still
28. Tempted
29. Happy Disposition
30. They Can't Take That Away From Me <ジョージ・ガーシュインのカバー>
31. Slap & Tickle
32. Another Nail In My Heart

33. Black Coffee In Bed
34. Is That Love

11 January 2009 at Star Pine's Cafe Tokyo
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2009年01月11日

Glenn Tilbrook live in Tokyo 2009 初日

09年度グレン祭り開幕。

待ちに待ったグレン・ティルブルック再来日公演。今回の東京での会場は、06年の南青山ではなく(僕は行ってない)前々回の来日時と同じ、吉祥寺のスターパインズ・カフェ。僕にとっては、もう10年近く前に、ちょうど東京出張と重なったスラップ・ハッピーを観た場所だ。あのときはアキレス腱を切った直後で、松葉杖ついてたんだっけな。

吉祥寺に行くのなんて、そのとき以来。スターパインズといえば近鉄百貨店の裏、って憶えてたんだけど、もう近鉄ないんだね。ヨドバシになっちゃってるよ。少し早めに着いて、久々のスターパインズの場所を確認してから、あとはCD屋で時間潰し。ユニオンではずっとスクイーズがBGMにかかってて、気分が盛り上がるよ。

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2年振りのグレン、ちょっとふっくらしたかな、という感じ。前回より短めの髪型なので余計にそう思えるのかも。新バンド、フラッファーズのTシャツの上に、ピンストライプのスーツ。首にはスカーフ。結構ラフな格好だったと思った前回に比べると、今回は決めてるね。初日だから気合入れてるのかな。

スツールに腰掛けて、6弦のアコギをストラップなしで抱えて演奏スタート。2月発売予定の新譜からの曲も織り交ぜて、第一部は12曲を立て続けに。前回のように曲ごとに6弦と12弦を持ち替えたり(そのために延々とチューニングしたり)、ピアノを弾いたりという時間の無駄(?)がなかったから、あっという間の1時間だった。

相変わらず、アコギなのに、レコードそのままの流麗なギターソロをバリバリ聴かせてくれる。ただ、この第一部での曲は、ちょっとまだエンジンがかかってないというか、思う存分に指が動いてくれていないかな、と思えるところもあった。ミストーンがあったとかじゃないんだけどね。

ストラップなしのギターなので、ずっと脚を組んでギターをその上に乗せて歌ってたんだけど、9曲目「Black Coffee In Bed」の途中で足がしびれたのか、組んでた右脚をさっとおろして歌い、やっぱりそれでは演奏しにくいのか、今度は反対の脚にさっと組み替えて、なんてことをやってたのが可笑しかったね。

ところでこの記事は、主催のミュージックプラントさんのブログの趣旨を汲んで、セットリストとかどの曲を演ったかなんてことは、今は書かないでおくね。今回のツアーが終わった時点で追記するよ。⇒ ミュージックプラントさんもセットリストを載せられるようなので、追記しました。

(パーにした手のひらを三回見せて)こう数えるんだよ、と第一部の最後に教えてくれた(笑)15分間の休憩を挟んで、ストラップ付きの12弦に持ち替えて、スツールも取っ払って、「さあこれでダンスもできるぞ」なんて冗談も交えて、第二部の開始。

第一部に比べると調子がつかめてきたのか、最初からちびちびと飲んでいるビールが効いてきたのか(笑)、随分リラックスしてきたような感じ。運指も前半に比べてはるかにスムーズ。観客にコーラスを任せる14曲目「Goodbye Girl」で、コーラスがばっちり決まって「Yes!」って嬉しそうにしてたし。

第二部もときどき新曲の紹介を含めながら、16曲をぶっ続けに演奏。個人的に嬉しかったのは、シングル盤「Parallel World」のカップリング曲だった隠れた名曲16曲目「By The Light Of The Cash Machine」と、前回の来日でリクエストして、僕の名前を呼んで演奏してくれた20曲目「Vicky Verky」を聴けたことかな。

あとは、超有名曲なのでてっきり前回聴いたと思っていたけど、前回の記事を読み返してみたら僕は生で聴くのが初めてだと気づいた24曲目「Labelled With Love」や、印象的なイントロを「12弦だと変に聞こえるだろう」って言いながら弾き始めた26曲目「Slap & Tickle」とかもね。

グレンにしては少なめの(笑)ジョッキ一杯のビールを空けたところで第二部が終了。アンコールの拍手に応えてすぐに出てきてくれた。前回は「こうやってやるんだよ」と参加方法を延々説明していたのに、今回は「もうわかってるよね」と言わんばかりの阿吽の呼吸的な指示だけできちんと手拍子が決まった30曲目「Hourglass」を終えて退場。

二度目のアンコールはなく、短いなと思ったけど、よく考えたら、15分の休憩を挟んだものの、たっぷり30曲、2時間強の長丁場だったんだよね。時差ぼけもあるだろうし、日本到着からびっしりと取材とかも入っていて疲れていただろうから、初日ということを考えても、これで充分すぎるというものだろう。グレンも言ってたけど、もっと聴きたい人は翌日も来ればいいんだし。

そうだよね、この東京三夜連続公演って、第一部+第二部(+アンコール)が三回あるんじゃなくって、第一部〜第六部を三日間かけて演ると考えればいいんだ。伝統的なクリケットのテストマッチみたいにね。きっと、人によっては第七部以降を観る人もいるだろうし(僕もその一人)、第十四部まで全部観るというツワモノも何人もいるんじゃないかな。


話が前後するけど、開演前、席を確保してから物販コーナーを物色。今回の目玉は、上に書いた2月発売予定の新作『Pandemonium Ensues』が世界中どこよりも早く手に入ること。もちろんそれは真っ先にゲットして、あとは来日直前のミュージックプラントさんのブログで煽られていた(笑)、20部限定のスクイーズの07年再結成時のパンフレット。それを読んでいたときには、こういう記念品的なものはもう買わずにおこうと思ってたのに、見てしまうと買ってしまうよね。

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そのパンフに、終演後にグレンにサインも貰ったよ。「ティルブルックと彼のU.S.ツアーのバス。今はソロ」というのは冗談のつもりだったのかな。もっとちゃんとバカウケしてあげればよかった。かなりお疲れの様子なのに、何十人もの列にきちんと応対して、丁寧にサインしてあげていたのにね。


そういう、必ずしも万全の体調でないかもしれないのに精一杯お客さんを楽しませようとしている(もちろんステージ上でもね)グレンのライヴって、そういえば、なんだか自分でもすごくオープンで優しい気持ちになるなあっていつも思う。全然知らない隣の人に気さくに話しかけたり、自分の後ろの人は僕が邪魔にならずにちゃんと見えてるかなって気を使ったり。

自分だけがそうなのかと思ったら、近くに座っていた人が自分の飲み物のおかわりを買いに行くときに、「これもう空いてますよね」って僕のグラスも一緒に持って行ってくれたりとか。なんだかこれってすごく不思議。

今回のグレンの来日公演の宣伝文句が『聴く人すべてが元気になれる!』というものなんだけど、それってこういうことなのかも、と思った。こういうことってどういうこと?って思う人は、今晩以降も(ソールドアウトの京都以外は)当日券が出るはずだから、自分で行って体験してみればいいよ。

さて、今晩はどんな感じになるのかな。僕がリクエストした曲、演ってくれるかな。また早めに吉祥寺に行って、昨日ユニオンで買わずに放流したCDをやっぱり買ってこようかな。


セットリスト

1. The Universal <スモール・フェイセズのカバー>
2. Untouchable
3. Through The Net
4. Product
5. Annie Get Your Gun
6. Letting Go
7. Messed Around
8. Best Of Times
9. Black Coffee In Bed
10. 0 To 60 In 3 Seconds Flat
11. In Quintessence
12. Take Me, I'm Yours

13. Third Rail
14. Goodbye Girl
15. Happy Disposition
16. By The Light Of The Cash Machine
17. Can't Buy Me Love <ビートルズのカバー>
18. Slaughtered Artist
19. Up The Junction
20. Vicky Verky
21. Still
22. Is That Love
23. Someone Else's Bell
24. Labelled With Love
25. Neptune
26. Slap & Tickle
27. Black Sheep
28. Pulling Mussels (From The Shell)

29. Tempted
30. Hourglass

10 January 2009 at Star Pine's Cafe Tokyo
posted by . at 12:22| Comment(5) | TrackBack(1) | コンサート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月26日

Sigur Ros live in Tokyo

今日は(とはいってももう日付が変わってしまったが)、シガー・ロスのコンサートに行って来た。会場は、同じ東京都区内とはいえ、僕の家からは地の果てほど遠い、新木場のスタジオ・コースト。

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東京の本公演だった翌日の国際フォーラムはあっという間にソールドアウト。僕はこの追加公演のチケットを運よく先行発売で買えたんだけど、これがまた気が遠くなるような整理番号。先行発売って別に若い整理番号が割り当てられるってわけじゃないんだね。まあ、この追加公演もすぐに売り切れたようだから、チケットを手に入れられただけでもよかったと思っておこう。

上の写真にあるように、5時開場、6時開演だったんだけど、二千人規模の客を整理番号順に入れていくのに、そんな短時間で間に合うんだろうか。入り口のところで持ち物検査だの500円の飲み物券だの、時間かかることやってるし(僕のすぐ前の客は万札なんか出すからお釣りもらうのにやたら時間かかってたし)。気の遠くなる僕の番号で入場できたのは既に5時半過ぎ。それでも僕の後ろにまだ何百人もいたはずだから、6時15分頃に始まったライヴは、きっと最後の客が入場した直後ぐらいだったんじゃないかな。

飲み物券を買わされたはいいけど、何百人も並んでいるようなバーで飲み物を待ってるような暇はない。アリーナは既にほぼ満員。二階席もびっしり。それでも、左奥の方から回り込んで、なんとかステージから10メートルあたりの場所を確保。前の方に背の高いのが何人かいて、視界良好というわけではないけど、あの番号でこの位置なら満足。スピーカーの真ん前なので、後でまた耳が遠くなるのは覚悟の上で。

かなり雰囲気の変わった今回のアルバム『Med Sud I Eyrum Vid Spilum Endalaust』(長いので以下は当ブログのポリシーに反するけど邦題の『残響』でいくよ)の曲をどう使うのかな、というのが興味の的だった。多分オープニングから数曲は『残響』のアップテンポな曲を並べて、後半で過去の曲を演るのかな、とか。

予想に反して、オープニングはセカンドアルバム『Ágætis Byrjun』からの「Svefn-G-Englar」。定番中の定番曲。確かにスピーカー正面だから音は大きいんだけど、耳が痛くなるほどではない。この位置で音が割れずにこれだけクリアに聴こえるなんて、いいホールだね、ここは。

ステージは、僕のすぐ前にキーボードのキャータン、中央にギターとボーカルのヨンシー、その右にベースのゲオルグ、一番向こう、ステージ右端にドラムスのオリーという順番。メンバー全員が客席からよく見えるようにとの配慮だろうか、ドラムが後ろじゃないのが珍しいね。まあ、斜め前の人の頭が邪魔で、僕の位置からはそっち側はほとんど見えなかったんだけどね。

ヨンシーの声が辛そう。終始咳をしていて、得意のファルセットもかすれがちだったから、日本に来て風邪でもひいたんだろうか。途中、「今日は僕の声がひどいから、次の曲は皆で一緒に歌ってくれる?」とか言うから、客も「イエー」とか言って答えてたけど、そんなアイスランド語とかホープランド語なんて歌えるかよ、と思ってたら、なんだかハミングだけの曲だった。あれ何て曲だっけな。この記事の最後にセットリストを載せるけど、実はそれはコンサートが終わってから会場の外でスタッフがリストを見せてたのを写真に撮ってきたからわかっただけで、正直言うと僕は彼らの曲名をほとんど覚えていない。一応、今日の何曲目で演ったのはどのアルバムの何曲目、とかわかる範囲で記憶してきたけどね。

かなり髪の毛の伸びたヨンシー、飾りの付いた黒い服の袖にはヒラヒラした紐みたいなのがついてた(昔リッチー・ブラックモアがああいうのを着てたよな)。キャータンとゲオルグはスーツみたいな服。ゲオルグはそのうえシルクハット。髭男爵かよ。更に上を行くのがオリー。なんか王様みたいな青いキラキラしたとんがり帽子。なにこの統一感のない衣装。

しかしこのとんがり帽子君、ものすごいドラムを叩くね。さすが、13歳のときに先生にジョン・ボーナムとジンジャー・ベイカーとミッチ・ミッチェルを聴かせたら気に入られなかったので高名な音楽学校をドロップアウトしたという逸話を持つだけはある。帰りの電車で、持っていったウォークマンで今日演奏した曲(のCDバージョン)を聴いてみたんだけど、とにかくドラムの迫力が全然違う。ライヴ録音の『Hvarf』でさえ、今日聴いたあの音の1/10も伝えてくれていないと思う。

バイオリンの弓を使ってヨンシーが弾くギターの轟音、サンプリングの不思議な雑音、ブンブンうなるゲオルグのベースと、集中豪雨みたいなオリーのドラム。そのカオスの中から忽然と立ち現れるピアノの音の美しいことといったら。それを聴いて背筋がぞくっとする瞬間が何度あったことか。

どの曲だか忘れたけど、ヨンシーがキャータンの隣に座って、同じキーボードを連弾するシーンがあった。僕の位置からは二人の背中しか見えなかったんだけど、仲良く肩を並べて弾くその姿が、ちょっとだけ歳を喰い過ぎた二人の天使みたいだったよ。ステージ上で交わすアイスランド語も、なんだか天使が話してるような言葉だったし。

フォースアルバム『Takk...』からの曲が続いた6曲目・7曲目あたりでは、ヨンシーがギターからベースに持ち替え、ゲオルグとのツインベース編成に。これがまたかっこいい。ステージ衣装はメチャクチャだけど、絵になる人たちだね。

ライティングとステージ背景もとても素晴らしかった。背景のスクリーンには、ステージを撮影した映像を加工したものや、幾何学的なイメージ、レトロなモノクロのアイスランドの風景や子供達の映像などが次々に映し出されていた。曲によってはスクリーンの代わりに、透けた幕の向こうに人間が入れるほどの大きなボールがいくつも吊るされていて、それにいろいろなライトを当てて見せていたときもあった。暗いバックに浮かび上がるそれらは、まるで星のようにも見えた。

9曲目で演奏した僕の好きな「Sæglópur」では、ステージに雪のような真っ白な紙吹雪。そして、確か本編最後の「Gobbledigook」のときだったと思うけど、ステージ脇のスモークマシンから客席に向けて、ものすごい量のカラフルな紙吹雪が舞った。夢みたいな風景だったよ。

そう、またしても僕の予想と反して、最後を締めくくったのは『残響』のオープニング曲だった。「また僕達のことを助けてくれないか、今度は手拍子で」とのMCで始まった祝祭感あふれるこの曲で、一時間ちょっとのコンサートに幕が下りた。ヨンシーの声があの調子だったから、もしかしたらアンコールはないかなと思ったけど、すぐに出てきてくれて、最後の一曲、サードアルバム『( )』の8曲目(「Popplagið」という仮題がついている)を延々と演奏。

終演後に見たセットリストには、アンコールの1曲目として「All Alright」が載ってたんだけど、それは演らなかったね(あと本編での「Hafssól 」も)。多分ヨンシーの体調のせいだろうから、残念とは思わないよ。だって、「Popplagið」が終わっても鳴り止まないアンコールの拍手に答えて、もう歌えないのに出てきた四人がステージ上で深々とお辞儀をするのを見たら、もうあれで充分と思えたし。

本当にいいコンサートだった。彼らのアルバムは全部持ってるし、DVDだって見たけど、生で観るのは全然違うね。どんなアーティストでも大抵ライヴで観るほうがいいけれど、これはそんなレベルの話じゃなかった。今晩、国際フォーラムに行けるチケットを持ってる人は、自分がどんなに幸運なのかを確かめてくればいい。

終演後、新木場駅までの道すがら、近くを歩いていたカップルが「国際フォーラムで座って観てたらきっと寝てたねー」とか言ってたけど、頼むからそういう奴らはここに来ないでくれ。その分僕の整理番号が二つほど早まったかもしれないのに。

早くまた次のライヴが観たい、来日したら必ず観に行きたい。シンガーの声があの調子でさえあれだけ良かったんだからね。本調子のときはどんなに凄いんだろう。僕には、そう思えるライヴだった。そして、シガー・ロスは今日から、僕にとってそういう位置付けのアーティストになった。

ところで、今回のコンサートのプロモーターが他のコンサートを案内していた開演前の場内アナウンスで知ったんだけど、“僕にとってそういう位置付けのアーティスト”の一人、オークランドで二年連続でこの記事この記事にした彼が日本に来るんだって! 平日の公演なんだけど、自分の予定も調べないうちに、終演後にその場でチケット買ってしまったよ。だってもう自分のチケットに大きな整理番号なんて見たくないからね。もし12月15日の夕方以降に何か会議が入ったら、僕はその日は腹痛で早退です(笑)


セットリスト

1. Svefn-G-Englar
2. Glósóli
3. Ný Batterí
4. Fljótavík
5. Við Spilum Endalaust
6. Hoppípolla
7. Með Blóðnasir
8. Inní Mér Syngur Vitleysingur
9. Sæglópur
10. Festival
11. Gobbledigook

[Encore]
1. Popplagið

28 October 2008 at Studio Coast
posted by . at 01:40| Comment(8) | TrackBack(1) | コンサート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月08日

Tamas Wells live in Tokyo & Kamakura

The English translation follows the Japanese text.

本当は一昨年のグレン・ティルブルックのときみたいに、三夜連続でライヴレポートをあげようかとも思っていたんだけど、ちょっと今回は無理。毎晩ライヴが終わって家に帰ってきたら日付が変わってたもんだから(鎌倉は遠かった…)、それからブログを書く気力がちょっと出なくて。なので、今回は三日間の出来事を、思い出す順につらつらと書いてみることにしよう。

今回は全6公演のうち、青山のグローリーチャペル、鎌倉のcafe vivement dimanche、自由学園明日館に行ってきた。それぞれちょっとずつ構成が違って、青山は前座+タマス・ウェルズ・トリオ、鎌倉は前座+タマス・ウェルズ・ソロ、明日館は前座なしのタマス・ウェルズ・トリオ。

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教会で観るコンサートって、僕はオークランドでのホセ・ゴンザレス以来だけど、普通のコンサートホール以上に音響が素晴らしいよね。きっとこういう類の音楽でなければ、音が反響しすぎてよくないんだろうけど、こういった、声と楽器を一音ずつつぶさに聴いていたいような音楽には最適。二度目のアンコールは、マイクを通さずに一人で歌ったけど、きっと後ろの方の席まで綺麗に聴き取れたことだろう。

タマス・ウェルズ・トリオの基本フォーマットは、タマスが歌とギター、ときどきミャンマーのシタール。500円で買ったそうな。ちなみにギターは去年の800円ギターじゃなくて、“もうちょっと高い”(タマス談)新しいやつ。ネイサンがギターとタンバリン(だいたい足で踏んで鳴らしていた)、それから、歌詞のアンチョコをギターの上に置いての(笑)とても綺麗なコーラス。アンソニーはギターとマンドリン、最終日にはピアノも。

タマスのギターの弾き語りももちろんいいんだけど、複数の撥弦楽器の音が有機的に絡み合い、それに乗せたタマスのあの声とそっとかぶさるネイサンの高音のハーモニーを聴くのはまた格別。まさに、至福の時だった。

今回も演奏を始める前にいくつかの曲の歌詞について解説していた。実は現在のミャンマーの状況を歌っていたという「Signs I Can't Read」。「The Day That She Drowned, Her Body Was Found」で溺れるデニースの携帯から電話を受けたのは、彼女のことを知らない人だったこと(間違い電話だったなんて)。あの物語の一人称をずっと同じ人物だと思い込んでいたことが、ストーリーをうまく理解できなかった一因だったのか。

「14 Acacia Court, Sanctuary Green 3093」(ちなみにこれは架空の住所だそうだ。どこなのかと思ってあちこち検索したのに)を録音していたときに、階下で子供が叫んだ声がそのまま収録されてしまったエピソードも披露。この子供の声は、CDを聴いていても、フーフー鳥の鳴き声(去年のライヴレポート参照)よりもクリアに聴き取れるよね。そういうエピソードを話す際に、実際に歌の一部を歌ってから、子供の叫び声の真似とかフーフー鳥の声の真似をしたりするんだけど、この人って本当に喋るときの地の声と歌声が別人のように違うよね。喋っていて急にあの声で歌いだされるとびっくりするよ。

去年はお好み焼きを連日食べていたようだけど、今回は岡山で食べたキビダンゴのことも気に入ったようだ。

 タマス:「ナゴヤチキンワー、ドーデシタカ?」
 ネイサン:「オイシ」
 アンソニー:「オイシ」


という掛け合いが最高(笑)。

個人的に嬉しかったことがひとつ(いくつもあった中のひとつだけど)。ライヴ終了後にタマスと話をする機会があり、僕の『Two Years In April』のレビューを読んで、“あのブックレットのアートワークと物語の関連を読み解いたくだり、80〜90%は合ってるよ”と言ってくれたこと。“自分でも意識していなかったようなこともあった”って。おせじ半分だとしても、嬉しいよ。

ライヴ終了後は、去年同様に自発的サイン会。それほど長尺ではなかったライヴ自体の長さに匹敵するんじゃないだろうかと思えるほどのたっぷりとした時間を、タマスや他のメンバーは一人ひとりのファンと費やしていた。僕ももちろん、『Two Years In April』のジャケとTシャツにサインをもらったよ。

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鎌倉に来るのはもう15年振り以上になるけど、いい街だね。ライヴは8時からだったけど、数時間早めに着いて写真を撮ったり買い物をしたりしながらぶらぶらしていた。同じくお土産を買っていたネイサンとタマスにばったり出会ったりも。この写真、こないだ載せた台湾の夜市の写真にそっくりだね。日本もアジアの一部だと思い出させられるシーン。

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会場のCafe Vivement Dimancheは、こじんまりとしたお洒落なカフェ。上の写真の商店街からちょっと入ったところにある。テーブルを取っ払って、70席近くの椅子をびっしりと詰め込んである。立見席も含めて80人限定だとのこと。一番前の席なんて、タマスのマイクから何十センチも離れてないよ。タマスも、“音が足りないと思ったらそこからギターの弦を弾いてくれていいよ”なんて冗談言ってたけど。

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前日のライヴが終わった後にタマスと話した際に、ニューアルバムから演ってほしかったのに聴けなかった曲のことを訊ねた。「Fine, Don't Follow A Tiny Boat For A Day」、「I Want You To Know It's Now Or Never」そして「Writers From Nepean News」の3曲。“「It's Now Or Never」はハーモニーが難しいからできないんだよ。でも他の曲は明日演ってあげるよ”とのことだったのに、この日の5曲目でいきなり「It's Now Or Never」! あ、そうか、ソロだからハーモニーとか関係ないもんね。個人的にはこの曲がこの日のハイライト。ラスト近くで歌の途中にふっとブレークを入れたところが最高にしびれたね。

“どうしてもっとニューアルバムからの曲を演らないの?ニューアルバムのプロモーションツアーなんでしょ?”と訊いたら、“だって日本の人たちは最初によく売れた『A Plea en Vendredi』の曲の方をよく知ってるでしょ”だって。もう、どこまで謙虚な人なんだよ。

この日はネイサンがシャツを着替えてなくて臭いなんて話を何度もしてたなあ。自分がプロモーション写真と同じシャツを着て出てきたことの照れ隠しなんだろうけど(笑)。ネイサンの名誉のためにここに書いておくけど、前日とは違うシャツを着てたし、そんなに臭くはなかったよ(笑)

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ネイサンといえば、前座のステッドファスト・シェパード(The Steadfast Shepherd)は、彼と彼の奥さんのユニット。今回はソロでその名義だったけどね。僕は彼のマイスペースでずっと同じ曲ばかりを聴いていて、いつになったらアルバムが出るんだろうと思っていたんだけど、この度このツアーに合わせて待望のEPをリリース。会場でも売っていたので早速入手。このCDについては、また機会を設けて別記事で取り上げることにしよう。

この日は前日に比べてセットが若干短め。まあ、開始時間自体が遅かったし、メンバーもほとんどのお客さんも、東京まで帰らないといけないからね。でも、お客さんの盛り上がり方は、前日以上だったかも。小さな会場はいいね。ああ、それにしても、鎌倉からほとんど終電近くのたくさんの路線を綱渡りのように乗り継いでの帰路は、ほんとうに遠かったよ。

そして、今回の日本公演の最終日は、明日館講堂という、これもまた素敵な造りのホールで行われた。二部構成+アンコールも含めて、たっぷり1時間半の(タマスにしては)長丁場。

全22曲のほとんどは、前二日に演奏した曲(青山では演奏したが鎌倉ではしなかったもの。またはその逆)の集大成といった感じで、目新しい曲といえば、昨年の東京公演でアンコールで歌われた「Open The Blinds」ぐらいか。

あ、いや、個人的にはこの日の目玉のひとつは、第二部と一回目のアンコール、それぞれのオープニングとしてアンソニー・フランシスがピアノで弾いた「A Dark Horse Will Either Run First Or Last」と「Melon Street Book Club」だったかも。ほんとに、心が洗われるように美しい曲だよね、どちらも。

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この日もまた、日本の食べ物の話題。

 タマス:「キビダンゴワー、ドコー、デシタカ?」
 ネイサン:「オイシ」
 タマス:「違う、違う、ドコは場所だろ」
 ネイサン:「ああ…オカヤマ?」


と、先日よりも若干進歩した(でもネイサンいまいち覚え切れてない)日本語会話のレッスンを披露(笑)

アンコールの最後は、タマスが一人で登場。ステージから降りて、またもノンマイクで歌った「Grace And Seraphim」。『Two Years In April』のエンディングをしみじみと飾るこの曲を、こんなスタイルで眼前で歌われてしまったら、いくらもっと演ってほしくても、もうわがまま言えなくなってしまうよ。タマスたちにとっても、きっとすごく長かったろう10日間をも締めくくる、おだやかなエンディングだった。

ありがとうね、タマス、ネイサン、アンソニー。忘れられない、素晴らしい三日間だったよ。また来年来てよね。

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Setlist 04 July 2008 @ Ivy Hall Glory Chapel Aoyama

1. Lichen And Bees
2. When We Do Fail Abigail
3. Reduced To Clear
4. Vendredi
5. The Day That She Drowned, Her Body Was Found
6. 14 Acacia Court, Sanctuary Green 3093
7. The Opportunity Fair
8. Stitch In Time
9. From Prying Plans Into The Fire
10. Broken By The Rise
11. Three Courses And An Open Canoe
12. The Northern Lights
13. Signs I Can't Read

[Encore 1]
1. Valder Fields
2. For The Aperture

[Encore 2]
1. Nowhere Man
2. Grace And Seraphim


Setlist 05 July 2008 @ Cafe Vivement Dimanche Kamakura

1. For The Aperture
2. When We Do Fail Abigail
3. Reduced To Clear
4. Vendredi
5. I Want You To Know It's Now Or Never
6. 14 Acacia Court, Sanctuary Green 3093
7. The Opportunity Fair
8. Broken By The Rise
9. The Day That She Drowned, Her Body Was Found
10. I'm Sorry That The Kitchen Is On Fire
11. The Northern Lights
12. Signs I Can't Read

[Encore]
1. Stitch In Time
2. Valder Fields
3. Lichen And Bees


Setlist 06 July 2008 @ Jiyugakuen Myonichikan Hall

1. For The Aperture
2. When We Do Fail Abigail
3. Reduced To Clear
4. Vendredi
5. I Want You To Know It's Now Or Never
6. 14 Acacia Court, Sanctuary Green 3093
7. The Opportunity Fair
8. From Prying Plans Into The Fire
9. Broken By The Rise
10. Valder Fields
11. Signs I Can't Read

12. A Dark Horse Will Either Run First Or Last
13. Open The Blinds
14. I'm Sorry That The Kitchen Is On Fire
15. The Day That She Drowned, Her Body Was Found
16. Nowhere Man
17. Stitch In Time

[Encore 1]
1. Melon Street Book Club
2. The Northern Lights
3. Three Courses And An Open Canoe
4. Lichen And Bees

[Encore 2]
1. Grace And Seraphim

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Tamas Wells live in Tokyo & Kamakura

Originally I was going to write live reports three consecutive days like I did for Glenn Tilbrook two years ago. But I gave up. It was always after midnight when I came home after the show (Kamakura was so far away...), so I couldn’t have energy to carry on writing the blog. Instead I just want to note down some of my three days' memories randomly.

Out of the six shows at many places in Japan, I went to Glory Chapel in Aoyama, Café Vivement Dimanche in Kamakura and Jiyugakuen Myonichikan. They had slightly different formations each night. Opening act + Tamas Wells trio in Aoyama. Opening act + Tamas Wells solo in Kamakura. Tamas Wells trio with no opener at Myonichikan.

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The last time I experienced live music at chapel was Jose Gonzalez in Auckland. It's always the great acoustic production better than the normal concert hall. Maybe it's not so suitable if it's for louder kind of music as the sound repercussion could be too much, but it's perfect when it comes to this kind of music which you’d like to listen to every single note and the voice. Tamas sang without the microphone for the second encore. I guess the audience sitting at the far end of the hall could clearly hear his song.

The basic format of Tamas Wells trio was; Tamas Wells - vocal, guitar and occasionally Burmese sitar which he bought for 500 yen. By the way, the guitar was not the last year’s 800 yen one, but "slightly higher" new one according to him. Nathan Collins - guitar, tambourine that he mainly played with his foot, and the beautiful harmony with the lyrics notebook on his guitar :). Anthony Francis - guitar and mandolin. And piano on the last day.

Tamas' solo guitar and the voice was of course good, but it was exceptional when the multiple plucking string instruments organically entwined, and Nathan's high tone harmony gently covers Tamas' voice. Supreme bliss, if I'd name it.

Tamas explained about some songs' lyrics again before he started to sing them. In fact Signs I Can't Read was about the current situation of Myanmar. In The Day That She Drowned, Her Body Was Found, the person who received drowning Denise's phone call was somebody who didn't know her (she called the wrong number). I thought the first personal pronoun in the story was always the same person. That was one of the reasons I couldn't really understand the whole story.

He explained the episode that a child yelled downstairs when he was recording 14 Acacia Street, Sanctuary Green 3093 (by the way, this is a fictional address. I searched here and there when I wrote the album review though). This child's voice is more clearly heard on the CD than the hoo-hoo bird (refer to the last year's live report). When he talks about those episodes, he actually sings a part of the song then imitates the child's voice or the hoo-hoo bird. It's amazing how his usual voice differs from his singing voice. I'm always surprised when he suddenly starts singing while he was explaining about the song in his normal tone.

Last year he ate Okonomi-yaki every day. This time he came to be fond of Kibidango along with other Japanese foods.

Tamas: Nagoya chicken wa dodeshitaka? (How was Nagoya chicken?)
Nathan: Oishi (Delicious)
Anthony: Oishi (Delicious)


It was funny to hear such Japanese conversation of theirs :)

One of the happiest things personally was something Tamas told me after the show. He had read my Two Years In April album review and told me my interpretation about the connection of lyrics and the booklet artwork was 80-90% correct. He also said there was something he hadn't been aware of. He might be just flattering, but I'm glad.

There was a spontaneous signing event after the show, same as last year. Tamas and the members spent abundant time (almost close to the not-very-long live show itself) for signing and chatting with each and every fan. Me? Of course I've got him sign on my Two Years In April cover and the T shirt.

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Kamakura is always a nice cozy town, though I went there after more than 15 years. The show would start at 8pm, but I went there a few hours before and strolled around. I met Nathan and Tamas who were buying some souvenirs. This photo resembles with the night market in Taiwan that I posted in my last article. It makes me realise Japan is a part of Asia.

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The venue Café Vivement Dimanche is also a cozy stylish café. A short walk from the (pictured above) shopping street. They took out all the tables and put 70-odd chairs with almost no vacant spaces left. It was limited to 80 people including the standing seat. The front row is only less than a meter from the microphone. During the show Tamas joked that the front row audience was allowed to put some notes on his guitar.

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After the previous day's show I asked for some songs that I liked in the new album which they didn't play. They were Fine, Don't Follow A Tiny Boat For A Day, I Want You To Know It's Now Or Never and Writers From Nepean News. Tamas said “It's Now Or Never has too complicated harmony, but I'll play the rest tomorrow”. But in Kamakura he suddenly started to play It's Now Or Never as the 5th song of the show! Ah, of course, he didn't have to worry about the harmony when he sang solo. Personally this song was the highlight of the day. It was really thrilling when he put the break near the ending of the song.

“Why don't you play more songs from the new album? This is the promotional tour of Two Years In April” I asked. Tamas replied “Because Japanese fans should know the songs from A Plea en Vendredi more”. How humble this guy is...

During this show he repeatedly saying Nathan was a smelly man as he hasn't changed the shirt. He must be embarrassed since he was the one who's wearing the same shirt as he wore in the promo photo. For the honour of Nathan here I testify, he was wearing the different shirt from the previous day, and wasn't too smelly :)

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Talking about Nathan, the opening act The Steadfast Shepherd is the unit by Nathan and his wife Fairlie. This time it was Nathan alone. I have been listening to the same songs on their Myspace and wondering when they would release the album. Finally, in line with this Japan tour, they released the long-awaited EP. It was on sale at the venue and I got one. I will write a review about the EP in the separate article.

The show was slightly shorter than the previous day's one. Maybe because the starting time was already late, and both the members and most of the audience had to go back to Tokyo. But I thought the audience was more lively than the previous day, thanks to the small venue. From Kamakura I had to go home changing many last trains just like I was walking tightrope. It took me more than two hours.

And then, the final show of this Japan tour was held at the fancily built hall called Myonichikan. It was two parts show, plus the encores. One hour and half marathon show (for Tamas Wells).

Most of total 22 songs were already played in the previous two shows (some were played in Aoyama but not in Kamakura, or vice versa). Only Open The Blinds was new to me this time, though this one was played at the encore last year.

No, there was another. My personal highlight of this day was A Dark Horse Will Either Run First Or Last and Melon Street Book Club, which were played solo by Anthony with piano as the opener of the second part and the first encore respectively. They both were really soothing, beautiful tunes.

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A topic about Japanese food again.

Tamas: Kibidango wa dokodeshitaka? (Where was kibidango?)
Nathan: Oishi
Tamas: No, no, doko means where.
Nathan: Oh, Okayama?


A little bit of progress (but not much for Nathan) than the previous day :)

The final song of this year's Japan tour was Grace And Seraphim that Tamas sang alone, off the stage, without the microphone again. Even though you wanted more, you couldn't demand anything after listening to this heartily closing song of Two Years In April right in front of your eyes. It was also a calm closing of their 10 days tour (it must've been very long for them).

Thanks Tamas, Nathan and Anthony. It was unforgettable three days. See you next year.

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Setlist 04 July 2008 @ Ivy Hall Glory Chapel Aoyama

1. Lichen And Bees
2. When We Do Fail Abigail
3. Reduced To Clear
4. Vendredi
5. The Day That She Drowned, Her Body Was Found
6. 14 Acacia Court, Sanctuary Green 3093
7. The Opportunity Fair
8. Stitch In Time
9. From Prying Plans Into The Fire
10. Broken By The Rise
11. Three Courses And An Open Canoe
12. The Northern Lights
13. Signs I Can't Read

[Encore 1]
1. Valder Fields
2. For The Aperture

[Encore 2]
1. Nowhere Man
2. Grace And Seraphim


Setlist 05 July 2008 @ Cafe Vivement Dimanche Kamakura

1. For The Aperture
2. When We Do Fail Abigail
3. Reduced To Clear
4. Vendredi
5. I Want You To Know It's Now Or Never
6. 14 Acacia Court, Sanctuary Green 3093
7. The Opportunity Fair
8. Broken By The Rise
9. The Day That She Drowned, Her Body Was Found
10. I'm Sorry That The Kitchen Is On Fire
11. The Northern Lights
12. Signs I Can't Read

[Encore]
1. Stitch In Time
2. Valder Fields
3. Lichen And Bees


Setlist 06 July 2008 @ Jiyugakuen Myonichikan Hall

1. For The Aperture
2. When We Do Fail Abigail
3. Reduced To Clear
4. Vendredi
5. I Want You To Know It's Now Or Never
6. 14 Acacia Court, Sanctuary Green 3093
7. The Opportunity Fair
8. From Prying Plans Into The Fire
9. Broken By The Rise
10. Valder Fields
11. Signs I Can't Read

12. A Dark Horse Will Either Run First Or Last
13. Open The Blinds
14. I'm Sorry That The Kitchen Is On Fire
15. The Day That She Drowned, Her Body Was Found
16. Nowhere Man
17. Stitch In Time

[Encore 1]
1. Melon Street Book Club
2. The Northern Lights
3. Three Courses And An Open Canoe
4. Lichen And Bees

[Encore 2]
1. Grace And Seraphim

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2007年11月16日

John Cale live in Auckland

◇引越しを三日後に控えて荷造り真っ最中(しかも遅れ気味)なんだけど、昨日行ったライヴがよかったから、ここに記録しておきたくて、要点だけでも走り書き程度に書いておくことにした。なんとか一時間以内で仕上げたいな。

JC Poster.JPG

◇会場は、僕のオフィスのすぐ近くにあるブルース・メイソン・センター。今回はいつもの立見席はやめて、発売初日に気合を入れてチケットを取ったら、二階中央最前列だった。ステージまで10メートルぐらいかな。かなり見やすい。

◇夜8時開始だけど、デイライト・セイヴィングなのでまだ明るい。チケットにもポスターにも前座のことは書いてなかったから、まさかこんな時間から前座が出るとは思ってなかった。

◇けど、8時20分過ぎぐらいに見知らぬ4人組が登場。やれやれ、これじゃ終演は何時になることやら。

◇でも、予想外にいいバンド。歌少なめの締まった演奏で、4〜5曲を立て続けに20分ぐらいですっ飛ばして終わった。たいして面白くもない前座バンドがいくつも出てきて時間ばかり損した気になることも多いけど、こういう前座ならいいね。

◇9時過ぎに客電が落ちて、エレクトリック・ヴィオラをハウリングするまで歪ませた音が鳴り始めた。それが(多分)10分ぐらい続いた後、ジョンとバンドが登場。

◇最初の曲は、ボコーダーを通して変な声で歌う曲。僕は彼の最近のアルバムは全然フォローしてないので、昨日も大部分の曲は知らなかった。

◇ジョンは正面やや右手に置いたキーボード。左奥にギター、中央奥にドラム、右奥にベース。

◇数曲演奏した後にジョンはギターに持ち替える。べーシストはキーボードを弾いたりウッドベースを弾いたり忙しそう。

◇黒人のドラマーが凄い。もの凄くしなやかでいて、且つタイトな演奏。シンバルの細かいミュートとか小技も効かせるし、10分を越える長尺曲でもリズムに寸分の狂いもなく延々力強く叩き続ける。

◇左向きに座ってるから、右側のタムやシンバルを叩くときは殆ど手を後ろに伸ばすような格好になる。それがまたかっこいいし。

◇昨日のライヴでは、僕はこのドラマーばかり見ていた気がする。そういう意味では、ステージかぶりつきじゃなくて、少し斜め上からステージ奥まで俯瞰して見られる二階最前列というのは最高のチョイスだった。

◇後で書くライヴ盤『Circus Live』でもこのバンドが演奏してるんだけど、このドラムの音だけは全然別物。昨日の会場の音響が特によかったというのもあるのかな。曲の頭でスティックをカンカンカンカンって鳴らす音ですら格好よかった。

◇ドラマーの名前はマイケル・ジェローム(Michael Jerome)。覚えとこう。AMGで調べてみたら、コース・オブ・エンパイア(Course Of Empire)とかプレジャー・クラブ(Pleasure Club)ってバンドでドラムを叩いてたらしい。どっちも全然知らないや。チェックしよう。

◇ドラマーだけじゃなく、他のメンバーもかなりのテクニシャン。もうかなり長く一緒にツアーしてるんだろうね、曲間をつなげてメドレーみたいにしてるところとか、フェードアウトさせて終わる曲とか、危なげない演奏。緩急のつけ方がうまい。

◇主役のジョンももちろんよかったよ。まるで痙攣してるみたいな素振りで、打楽器のようにダンダンダンダンダンダンダンダンってピアノを弾くところとか、相変わらずところどころで感極まったように絶叫するところとか。

◇ジョンは途中でアコースティック・ギターも演奏した後、本編最後から2曲目「Guts」でまたキーボードに。そして次はお待ちかねのエレクトリック・ヴィオラに持ち替えて、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド時代の「Venus In Furs」。結局この日はヴェルヴェッツの曲はこれだけ。

◇アンコール2曲目が10分以上も延々と反復する麻痺系の曲。やっぱりこの人にはこういうのを演ってもらわないとね。それにしてもドラマーかっこいいなあ。

◇アンコール終了で客が引け始めたんだけど、まだ客電も落ちたまま、アンコールの拍手を続ける客も大勢いたんで、もしかしたらと思ってそのまま残ってたら、もう一回出てきて短めのアコースティック曲を一曲。もう喉ガラガラで声出てないよ。本人も苦笑いしてたけど、そりゃ2時間近くのライヴの後、しかもあれだけ絶叫してたら声も出なくなるよ。それでも出てくるところが嬉しいね。

◇開場前にロビーでCDを売っていて、買った人には終演後ジョンとバンドのメンバーがサイン会を行うと書いてあった。売ってたCDは最新作『Circus Live』と、今のところのスタジオ最新盤『Black Acetate』。

◇実はこのライヴに来る前に予習しようと、先月アマゾンで『Circus Live』を注文していたんだけど、オーダーして半月以上経ってから「このCDの出荷は1月になります」なんて連絡が来たんでキャンセルしたばかり。なんで新譜の出荷に3ヶ月もかかるんだよ、まったく。

◇それが不幸中の幸い。アマゾンで買ってたら、昨日会場に持ってこようなんて思わなかっただろうからね。というわけで、『Black Acetate』35ドルに比べて、CD2枚組+DVDなのに40ドルとやけにお買い得なこちらのライヴ盤を購入。ライヴ後のサイン会に期待していた。

◇サイン会は長蛇の列。メンバーが横一列に並んで座った前を、ベルトコンベアみたいに歩いて進む。

◇一番手前はジョン。上に載せたポスターの写真から、最近はさすがに太ってきたのかなと思ってたけど、全然そんなことないよ。顔中シワだらけで白髪というか銀髪だらけになったけど、ハンサムでダンディーなおじさんという感じ。42年生まれだから、この人65歳かよ、これで。

◇「名前は?」と訊かれて「yas、Y、A、S」と答える。黒っぽいブックレットにサインするために、金色のマジックが用意されてるんだけど、キャップを外したまま置いてあるからかすれてインクが出ない。

◇そのまま頑張って筆圧込めて書いてくれようとするんだけど、その手のペンはペン先を何回か押し付ければインク出てくるんだよ。などという間もなくかすれ気味のジョンのサインと共に僕のブックレットは次のギタリストの手に。

◇客は皆ジョンの前で時間食うから、他のメンバーはゆっくり話しながらサインできる。「どうだった?」とか訊いてきたり、向こうから握手してくれたり。このサイン会、形式こそベルトコンベアだけど、みんなこっちの目を見てちゃんと話そうとしてくれたのが凄くよかった。

◇ところで、バンドメンバー3人ともこの手のペンは試し書き用紙にペン先を押し付ければインクが出てくることを知ってるから、みんな極太サイン(苦笑)。下の写真の、中央上部「YAS!」と右側にヘロヘロって書いてあるのがジョン筆(見えるかな?)。他の極太が3人のメンバー。

Circus Live Booklet.gif

◇というわけで、簡潔な前座の後は、アンコールを含めて2時間弱の充実コンサート、更に長蛇のサイン会で、帰路につく頃にはもう日付が変わってたよ。

◇最後に、買ったライヴ盤を紹介しておこうかな。録音年月日は書いてないけど、多分去年か今年のはず。オランダはアムステルダム、The Paradisoという場所でのライヴ録音。

◇DVDはまだ観てないからわからないけど、2枚のCDはいいよ。実は昨日開演前にこれを買ったのは、もしかしたらセットリストの参考になるかと思ったからなんだけど、結局昨日のセットリストはこのCDとは全然違った。

◇「Venus In Furs」がオープニング。途中で「Femme Fatale」も演ってるね。終盤「Style It Takes」から「Heartbreak Hotel」と続くところは、92年のピアノ弾き語りのライヴ盤『Fragments Of A Rainy Season』と同じ。それなら最後は「Hallelujah」にしてくれればいいのに。

Circus Live.jpg John Cale 「Circus Live」

◇さてと、一時間ちょっと越えてしまったな。あとこれ、ちっとも走り書きじゃないね。相変わらず箇条書きでもないし。まあいいや、明日もパッキングしないといけないから、もう寝るね。おやすみ。
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2007年08月28日

Tamas Wells live in Tokyo

The English translation will follow the Japanese text.

そして僕はここにいる。07年8月25日、東京渋谷 O-nest。前回の記事で触れたとおり、タマス・ウェルズの日本最終公演を観るためにNZから駆けつけた。

同じ通りにあるO-EastやO-Westに比べると遥かに小さな会場だ。エレベーターで6階に上がっていくと、そこは少し広めのカフェといった風情。こんなところで演るのかな?と思っていたら、コンサート会場はそこから屋外の螺旋階段を降りた5階。それにしても、200人も入れば満杯になりそうな小さな会場に変わりはない。

ライヴは殆ど一人で観に行くことが多い僕にしては珍しく、今回は総勢7名での参加。全員がこのブログの常連コメンターの方々。ちょっとしたオフ会というわけだ。開演前に一本道ノボルさんとお会いすることができ、これまでの4回のライヴの様子やタマスの人柄など、興味深いお話を伺った。僕は全く知らなかったんだけど、前日(24日)に渋谷のHMVでインストアライヴを行ったとのこと。なんだって?昨日の晩は僕渋谷にいたのに!HMVの前を通りがかりさえしたのに!ああ残念。

7時ちょうどの開演で、木下美紗都、the guitar plus meという二組のオープニングアクトがまず演奏。その後タマス・ウェルズ(今回はバンド名ではなく、個人名)がステージに登場したのが8時半頃だった。ラフなTシャツ姿でひょこっとステージに現れたと思ったら、すぐ引っ込んでまた再登場。セットリストを忘れたとか。一人で演るのに、そんなのなくてもよさそうなもんなのにね(笑)

『A Mark On The Pane(以下『Mark』と略)』に収録された初期の曲から予想されたけれど、挨拶をする彼の地声はかの「天使の歌声」よりもかなり低め。あちこちのサイトを探しても一枚しか見つからなかった彼の写真(7月1日の記事に載せたもの)に比べるとかなり短く刈った髪に、日本に来て以来剃ってないだろうと思われる無精ヒゲ。あれ?この兄ちゃん、さっき6階ですぐ近くにいたよ。全然わからなかった。でも、よく見たらあの特徴のある澄んだ青い瞳は例の写真の通り。

『Mark』のオープニング曲「When We Do Fail Abigail」からスタート。もう何度も聴いたギターのフレーズはもちろんだけど、なによりも、あの声。どんなに美しい言葉を重ねて形容しても足りない、彼のその喉から発せられた時点で空気の温度が変わるのがわかるような、唯一無比の声。

自己紹介のときに、「“タマちゃん”と呼んで」とジョークを。後に一本道さんに教えてもらったところによると、彼はなかなかアドリブの利かない人で、この「タマちゃん」を言わせるのに一苦労だったとか。どっと受けたのは嬉しかったかな。

ところで、彼自身の発音によると、どうもTamasは「タマス」というよりは「テイマス」という風に聞こえる。言われてみれば、英語圏でこの綴りを発音したらそうなるのがより自然かも。僕のブログのポリシーでは、より実際の発音に近いカタカナ表記にすることにしているんだけど、少しでも多くの日本人に「タマス・ウェルズ」で検索して僕のブログにたどり着き、彼の音楽に興味を持ってもらうためには、この際そんなポリシーなんてどうでもいいや。よって今後も「タマス」で統一。

2曲目「The Opportunity Fair」を演奏後、「静かだね。オーストラリアではもっと隣の人と喋ったり、ステージに物を投げたりするよ」と。あのね、こんな素晴らしい歌の途中でペチャクチャ喋る奴がいたら、僕はそいつに物を投げるよ。

続いて、セカンド・アルバム『A Plea En Vendredi(以下『Vendredi』と略)』のタイトルトラック「Vendredi」。演奏後、彼が今日使っているギターが、ミャンマーで800円で作らせたという代物だと暴露。「ろくにチューニングもできてなくてごめんね」ということだったが、そう悪くもなかったよ。マイスペースでの彼のブログにあるように、確かにそのギターと一緒に使っているストラップとカポの方がギター自体よりも高いかも(笑)

こんな感じで、殆どの曲間で丁寧に曲紹介やいろんなエピソードを話す彼。日本人にもわかりやすいようにとゆっくり喋るのは、同じく英語が公用語でないミャンマーに住んでいるが故に身についた習慣だろうか。

「From Prying Plans Into The Fire」、「Cigarettes, A Tie And A Free Magazine」と、長いタイトルの曲を続けた後、奥さんのブロンウィン(Bronwyn - 彼はBronと呼んでいた)がステージに上がり、ピアノの前に座った。

聴き慣れないゆったりとしたギターのイントロに続いてそっと歌い出されたのは、「Valder Fields」。イントロなしで歌われるCDでのバージョンももちろんいいんだけど、これにはぞくっとしたね。後半、CDとは違ったアンサンブルでピアノとヴォーカルが絡んだのは、もしかしたら間違えたのかな?いや、まったく動じなく演奏していたのを見ると、あれはやっぱりそういうアレンジだったんだろうね。いずれにせよ、僕はやっぱり今でもこれが一番好きな曲。

続いては、数ヶ月前に彼のマイスペースで公開されていたという新曲「Northern Lights」。僕もしばらく前から彼のマイスペースを覗いていたんだけど、この曲には気づかなかった。これがまたすごくいい曲で、来年録音を始めるというニューアルバムが今から楽しみになる。

初期のEPのタイトル曲「Stitch In Time」に続いて、ちょっと長めのMC。オーストラリアにいる彼の友達の話らしいんだけど、恋人を家に招待して手料理を作ろうとしたら、キッチン中大火事になってしまって、でも彼は慌てる恋人に向かって「だいじょうぶ、何も問題ないよ、でも残念なことにキッチンが燃えてるんだ」と言ったという話。もちろんこれは、『Vendredi』収録の「I'm Sorry That The Kitchen Is On Fire」の紹介なんだけど、あの曲の歌詞を読んでも、まさかこんな可笑しなことを歌ってるなんて想像もつかないよ。

もう一曲、初期のEPから「Beauty Cream」を演奏後(ところで彼は、EPからでなく、『Mark』のボーナストラックという紹介をしていた)、再び長い曲紹介。『Vendredi』のレコーディング中に「The Telemarketer Resignation」のギターを苦戦しながらようやく完奏したら、その瞬間、オーストラリア特有の鳥が「フーフー」と鳴いたという話を、そのエンディング部分を何度も実演しながら自分で「フーフー」と鳴き真似。CDを大きな音で聴いたら聞こえるから、是非聞いてみて、と。もちろん、その後きちんと演奏した曲のエンディングでも「フーフー」。そんなことを一所懸命説明するところがなんだかかわいいね。

ここで再度ブロンがステージに上がり、ピアノ伴奏付きで演奏した「Broken By The Rise」、そして「Reduced To Clear」で本編終了。前回の記事でおそらく彼のお気に入りの曲なんだろうと書いた後者で閉めるところをみると、やっぱりそうなんだろうね。お気に入りと言えば、ここで今回の招聘元であるインパートメントのスタッフに謝辞を述べるついでに、多分大阪で連れて行ってもらったんだろうお好み焼きと、4晩連続で食べたというおでんが気に入ったとも言ってたな。

一旦ステージ脇に引っ込んだと思ったらすぐに出てきてアンコール。まずは「Lichen And Bees」。さっきの「The Opportunity Fair」とかもそうだったんだけど、CDでの演奏に比べてちょっとギターの弾き方がジャングリングし過ぎていて(日本語ではなんて言うんだっけ。ジャンジャカいう感じのことね)、微妙に曲の雰囲気が違う。まあそれも、彼のあの声で歌い出された途端に全てオッケーなんだけどね。

そんな僕の文句(?)が聞こえたのかどうか、最後は「Open The Blinds」でしっとりと終了。再びステージ脇へ。

再度のアンコールに応えて、「ビートルズの曲を演るよ」と言って歌い始めたのは「Nowhere Man」。僕はこのブログにあまりビートルズのことは書いてないけど、いっぱしのビートルズファンのつもり。大好きなジョン・レノンのことを貶める意図はまったくないけれど、これは僕がこれまでに聴いたどんな「Nowhere Man」よりもデリケートで素敵な演奏だった。彼が最初のフレーズを歌いだしたときに感じた、全身が痺れるような感触が今でも忘れられない。

まだアンコールの拍手は続いていたけれど、僕はもうあの曲の後に何も聴きたくはなかった。きっと彼も持ち歌を全て使い果たしたんだろう(笑)、約1時間の短いコンサートはこれで終了。素晴らしい1時間だった。


ライヴ終了後、再び一本道さんと合流。かなり長い間(えーと、山手線のほぼ終電まで、かな)お話をさせてもらうことができた。その上、彼の計らいで、楽屋でタマスとブロンに会わせてもらうこともできた(一本道さん、ありがとうございました。でもこれは書いてもよかったのかな?)。僕は、持っていったCDにサインをもらい、タマスのインタビューで知ったメルボルンのバンド、ブロークン・フライトの話などで盛り上がる。本当に気さくな人たちだ。もちろん、別に楽屋まで行かなくても、サインを求めるたくさんのファン一人一人とゆっくり時間を取って話していたのが印象的だった。

その後、恐れ多くも会場での打ち上げにまで参加させてもらい、ブロンともまたいろんな話ができた。僕の持っていったオリジナル盤の『Mark』の六つ折りブックレットの内側の写真を見て、「ああ、これはメルボルンの○○の写真(失念しました。失礼)。懐かしいわ」などと話を聞かせてもらった。えーと、これが「オリジナル盤を売れない理由その5」かな?(笑)


この日の演奏を見て、また彼と話していて思ったのは、この人にはカリスマミュージシャンらしきオーラが全くないこと。しいて言えば、ここNZでもあちこちの路上で前にコインを入れるための帽子を置いてギターを弾きながら歌っている兄ちゃんみたいな雰囲気をぷんぷん漂わせていた。ギターのテクニックも、例えば僕が先週観て8月15日の記事でレポートしたホセ・ゴンザレスなどと比べると、手馴れた正確な演奏ではあるけれど、凄いと唸らされるようなものではない。

でも、彼の生み出す素晴らしくメロディアスな曲と、そしてなによりも唯一無比のあの声が、そこら中に何百人も何千人もいるであろうそういった無名ミュージシャンと彼を、残酷なまでに隔てている。天賦の才能。こんなミュージシャンに出会えたことを、誇らしく思う。

Autographed Mark On The Pane.gif


And here I am. 25th of August, 2007 at O-nest in Shibuya. As mentioned in the last article, I've come all the way from NZ just to see him play live.

Compared with its brothers O-East & O-West on the same street, O-nest is far smaller venue. As we climb up to the 6th floor, the venue looks like a cafe. Wondered if he'd play in such a space. But it turned up that the real venue is down one floor by the spiral staircase. It's still a small venue though, perhaps only for 200-ish audience.

Usually I go to the concert on my own, but this time I am accompanied by 6 other members, who usually post comments on my blog. It's a kind of off-the-line party. Before the show starts, we met Yohei (Shin's brother) who once commented on my first article about Tamas Wells. He told us about some curious stories during Tamas' stay in Japan so far. To my surprise, there was an in-store live at HMV Shibuya in the night before. Damn, I've missed it! I was at Shibuya that night, digging CDs (but not at HMV). I even walked in front of HMV but didn't realize he was playing inside..

Two opening acts, Misato Kinoshita & the guitar plus me started exactly at 7 pm. Then Tamas Wells (on his own not the band) walked up on stage at around 8:30, in a casual T shirt. He went back to the backstage to bring the setlist (I wonder why he needs it when he's playing alone..).

His spoken voice is relatively low, as opposed to the "angelic voice" that we can hear on the CD, as estimated from his early recordings in the Japanese edition of "A Mark On The Pane (referred as "Mark" after this)". His hair is much shorter than the one in the photo widely available on the web. And also he wears the stubbly beard, perhaps unshaved since he arrived. Ah, I saw him on the 6th floor when I came. Didn't notice it was him. But his blue eyes haven't changed a bit from the photo.

The show started with When We Do Fail Abigail, the opening track of "Mark". The popular guitar phrase since I've been listening to the album over and over again. And the voice.. I still find myself difficult to describe the beautifulness of his voice. As if the temperature of the room suddenly changes when his voice comes out through his throat. The one and only..

He joked to say "just call me Tama-chan" after the song. Yohei told me he taught him to say that, but it's been hard for Tamas to actually say that on the stage till then. He should be happy when the audience burst out loud :)

By the way, judging from his own pronunciation, his name should be pronounced like [tay-mas] not like [taa-mas] as widely known in Japan. Indeed, if an English speaking person see this spelling, it's more natural to pronounce like that. I have a policy when writing foreigner's name in Japanese (katakana), it should be as close to the original pronunciation as possible. But at the same time I know I shouldn't confuse those who search for [taa-mas weruzu] and come to my blog. I just want more Japanese music lovers to like his music. So fxxk off my policy.

After the second song The Opportunity Fair, he said "You're so quiet. In Australia usually the audience talk to each other, throw things to the stage, etc". Hey Tamas, if anyone here talks during such beautifully delicate songs, I would throw things at him!

Then the title track Vendredi, from the second album "A Plea En Vendredi (referred as "Vendredi after this)". After the song, he announced that the guitar he's playing costs only 800 yen ($8?) hand-crafted in Myanmar. He apologized the bad tuning, but it wasn't too bad. As mentioned in his own blog on My Space, the guitar strap & the capo must be more expensive than the guitar itself.

He introduced songs & talked about various things during the songs. He speaks carefully & slowly so that many Japanese would understand him. Perhaps it's his custom when he's living in another non-English speaking country.

After the two long-titled songs From Prying Plans Into The Fire and Cigarettes, A Tie And A Free Magazine, Bronwyn (he called her Bron) came up on stage and sat behind the piano.

Unknown guitar phrases, followed by the whispering voice into Valder Fields. It sent shiver down my spine. The CD version without the intro is good, but this one is special. I thought the piano & his song weren't playing ensemble like in the CD. Maybe one of them made a mistake? But both of them kept playing confidently, so it was the new arrangement. Anyway, this is my favourite, however it is played.

Then Northern Lights, which was up on his My Space a couple of months ago (I missed it though I visited his Space quite often). Another great song that makes you look forward to the new album due next year.

Following the title track of early EP Stitch In Time, a little long MC. It was about his friend in Australia. This guy invited his girlfriend to his house and let her taste his own cooking. But he made a mistake and the whole kitchen was on fire. He told the panicking girlfriend, saying "don't worry, everything's fine. But I'm sorry the kitchen is on fire". Of course this was the introduction to the song I'm Sorry That The Kitchen Is On Fire. I've read the lyrics of the songs, but never imagined the song was about such a funny story!

Another song from early EP was Beauty Cream (by the way, he introduced these songs as the bonus track for "Mark" not as the ones from early EP though). Then another long MC followed. When he was recording The Telemarketer Resignation for "Vendredi" album, he was struggling to complete this difficult song. When he finally finished it, a typical Australia bird sang "Hoo-hoo". Before actually started the song, he repeated the ending part of the song to explain the "Hoo-hoo" part. And asked us to listen to the part on the CD carefully. Finally, when he finished the song, of course he whispered "Hoo-hoo". Funny guy, indeed.

Bron came up on stage again, played Broken By The Rise and Reduced To Clear together as the closing. I wrote in my last article about "Mark" that Tamas must be fond of Reduced To Clear. It should be right as he chose this song as the closer of the concert. Ah, by the way, he also fond of some Japanese foods such as okonomi-yaki & oden (which he ate 4 nights in a row). He said that when he thanked the staffs of Impartmaint Records.

He disappeared and came real quick for the encore. Lichen And Bees first. I thought, The Opportunity Fair and this were played a little too jangly. Well, although his voice covers any mis-matching play.

Maybe he heard my inner voice as such(?), the last song was the graceful Open The Blinds. He went back to the backstage again.

Another never-ending encore brought him back on stage. "I'll play The Beatles' song" he said, and there came Nowhere Man. I haven't written so much about The Beatles in my blog so far, but I really love them. With no intention to show contempt for John Lennon, this was the most delicate and lovely Nowhere Man I've ever heard. I never can forget the feeling as if I got carried away when he started to sing this one.

The audience were still clapping hands for another encore, but I didn't want any more after that one. Probably he didn't have any more song to play too :) A short one hour concert finished like that. It was such a wonderful hour though.


After the show I met Yohei again. We talked a lot almost until the last train was about to depart Shibuya station. He also kindly introduced me to Tamas & Bron at the dressing room (it wasn't a "dressing" room though). Thanks Yohei, but am I allow to open this up here? I got his autograph on my Aussie original "Mark" and had a chat about many things, including the Melbourne band Broken Flight, which I came to know from Tamas' interview. Anyway, what nice people they are, Tamas & Bron! Of course, you didn't have to go to the dressing room to greet them. Tamas took quite long time for each and every one who wanted his autograph.

Yohei also let me join the party after the show. There I had a chance to talk with Bron again. She saw the photos on the booklet of my Aussie version "Mark" and told me these photos were shot in Melbourne (sorry Bron I forgot exactly where they were). Well, this became my 5th reason that I wouldn't sell this original version (in my previous article I listed 4 other reasons I couldn't sell it after I got the Japanese edition which has 9 more songs).


Looking at him playing, and talked with him, I noticed he didn't have a sort of aura that the charisma musicians wear. I'd dare to say he was like some street musician who I see everywhere in NZ, who puts his hat in front of him, playing guitar and singing. His guitar technic, although its quite precise, is no comparison with, say, Jose Gonzales who I wrote a live report the other day.

However, those incredibly melodious songs he creates and that one-and-only voice distinguish him from the thousand others, almost cruelly. The real gift from heaven. I'm so proud of myself to find such a talent out of the sea of so many CDs in the world.

Tamas & me


<9月1日追記>

8月30日のコメントでクロムさんが触れておられるように、この記事の後半部分を翻訳ソフトで日本語訳してみたら、それが結構面白かったので、何名かの常連コメンターさんにメールして内輪で楽しんでいたんだけど、やっぱり思いなおしてここに掲載することにするよ。英語版は、基本的には前半のオリジナル日本語記事の直訳なんだけど、英語版のために補足説明した部分もあるので、完全対訳というわけではない。その辺はご了承のほど。

メールで皆さんに頂いた感想(というか、ツッコミ)もコメント欄に貼り付けるね。



そして、ここで、私はそうです。 渋谷のO-巣の2007年8月25日。 最後の記事で言及されるように、私はただ彼がライブにふるまうのを見にいっぱいにNZから来ました。

同じ通りの上の兄弟東のOとO-西洋と比べて、O-巣ははるかに小さい開催地です。 私たちが6階まで登るのに従って、開催地はカフェに似ています。 彼がそのようなスペースでプレーするかどうかと思いました。 しかし、本当の開催地が1階の下に螺旋階段であるのは現れました。 それでも、それはもっとも恐らく200っぽいの聴衆のためだけの小さい開催地です。

通常、一人でコンサートに行きますが、今回、私は他の6人のメンバーによって同伴されます。(通常、そのメンバーは、私のブロッグのコメントを掲示します)。 それは線の一種のパーティーです。 ショー始めの前に、私たちは一度Tamasウェルズに関する私の最初の記事を批評したYohei(向こうずねの兄弟)に会いました。 彼は今までのところ、Tamasの滞在の間、日本でいくつかの好奇心をそそっている話に関して私たちに話しました。 驚いたことに、あった、用意して、その前の夜、HMV渋谷で生活してください。 すごく、私はそれを逃しました! CD(しかし、どんなHMVでも、そうしない)を掘って、私はその夜、渋谷にいました。 私は、HMVの正面を歩きさえしましたが、彼が屋内で遊んでいたとわかりませんでした。

行為、木下Misato、ギター、および私を開ける2がちょうど午後7時に始まりました。 次に、Tamasウェルズ(一人でバンドではなく、)は8:30頃にステージを歩いて上がりました、カジュアルなTシャツで。 彼は、setlistを持って来るために舞台裏に戻りました(私は、単独にふるまっているとき、彼がなぜそれを必要とするかと思います。)。

彼の話された声は比較的低いです、私たちがCDの上に聞くことができる「天使のような声」と対照的に、「枠(「マーク」として、この後、参照される)の上のマーク」の日本語版における彼の早めの録音から見積もられるように。 彼の髪はウェブで広く利用可能な写真のものよりはるかに短いです。 そして、また、彼は彼が到着して以来恐らく「非-剃」られた無精髭を着ます。 ああ、来たとき、私は6階で彼を見ました。 それが彼であるのに気付きませんでした。 しかし、彼の青い目には、変化が写真から少しありません。

ショーはWhen We Do Failアビゲール、「マーク」の初めの道から始まりました。 私がアルバムを幾重にも聞いているのでギターが言葉で表す引っ張りだこ。 声。 私は彼の声の美しさについて説明するのが気付くとまだ難しいです。 まるで部屋の温度が、彼の声がいつ彼ののどを通って出て来るかを突然変えるかのように。 唯一無二。

彼は、歌の後に「私をただ多摩-chanと呼んでください」と言うために冗談を言いました。 Yoheiは、彼が、それを言うのを教えたと私に言いましたが、Tamasは実際にステージの上でその時までそれを言いにくかったです。 聴衆が声を出してはち切れたとき、彼は幸福であるべきです:)

ところで、彼自身の発音から判断すると彼の名前は日本で広く知られているとしてのtaa-masでないことのようなtay-masのように発音されるべきです。 本当に、人を話すイギリス人がこのスペルを見るなら、そのように発音するのは、より当然です。 日本語(カタカナ)で外国人の名前を書くとき、私には、方針があって、それはできるだけオリジナルの発音の近くにあるべきです。 しかし、同時に、私はtaa-mas weruzuを捜し求める人々を混乱させて、私のブロッグに来るべきでないのを知っています。 私は、より多くの邦楽愛好者に彼の音楽が好きであって欲しいとただ思います。 私の方針でとてもfxxkです。

2番目の歌の後に、Opportunity Fairであり、「あなたはとても静かです。」と、彼は言いました。 「オーストラリアでは、通常、聴衆が互い、ステージへの一投ものなどと話します。」 ほら、Tamas、ここのだれでもそのような美しくデリケートな歌の間、話すなら、私は彼の一投ものについて話します!

セカンドアルバムからの次に、タイトルトラックVendredi、「Plea En Vendredi、(参照する、「この後のVendredi)」、」 歌の後に、彼は、彼が弾いているギターがミャンマーで手作りの800円(8ドル?)だけかかると発表しました。 彼は悪い調律を謝りましたが、それは残念ではありませんでした。 彼自身のブロッグでMy Spaceに言及されるように、ギターひもとcapoはギター自体より高価であるに違いありません。

彼は、歌の間、歌を紹介して、様々なものに関して話しました。 彼は、多くの日本人が彼を理解するように、慎重にゆっくり話します。 彼が別の英語を話さない国に住んでいるとき、恐らく、それは彼の習慣です。

2が長い間歌のFrom Prying Plans IntoをFire Cigarettes、A Tie And A Free Magazineと題をつけた後に、Bronwyn(彼は、彼女をBronと呼んだ)はステージに近づいて、ピアノの後ろに座りました。

Valderフィールズへの私語している声があとに続いた未知のギター句。 それは身震いを私の背骨の下側に送りました。 序奏のないCDバージョンは良いのですが、これは特別です。 私は、ピアノと彼の歌がCDでアンサンブルをように演奏していなかったと思いました。 多分、彼らのひとりは誤りをしましたか? しかし、それらの両方が確信してプレーし続けたので、それは新しい手配でした。 とにかく、これが私のお気に入りである、しかしながら、それはプレーされます。

そして、北Lights。(そのLightsは2、3カ月前(かなりしばしば彼のSpaceを訪問しましたが、私はそれを逃した)に彼のMy Spaceで上がっていました)。 あなたが来年当然の新しいアルバムを楽しみにしている別のすばらしい歌。

前のEP Stitch In Time、小さい長いM.C.のタイトルトラックに続きます。 それはオーストラリアの彼の友人に関するものでした。 この奴は、彼の家に彼のガールフレンドを誘って、彼女に彼自身の料理を味わわせました。 しかし、彼は誤りをしました、そして、全体の台所は燃えていました。 「心配しないでください、そして、すべてがすばらしいです」と言って、彼は慌てているガールフレンドに言いました。 「しかし、私は台所が燃えているのが残念です。」 これによる歌Iへの序論がすみません、That Kitchen Is On Fireであるというもちろん、ことでした。 私は、歌の歌詞を読みますが、歌がそのような滑稽な話に関するものであったと一度も想像したことがありません!

前のEPからの別の歌はBeauty Cream(もっとも、ところで、彼はものでないとしての「マーク」のためのボーナス道として前のEPからこれらの歌を紹介した)でした。 そして、別の長いM.C.は続きました。 "Vendredi"というアルバムのためにTelemarketer Resignationを記録していたとき、彼は、この難しい歌を完成するように戦っていました。 彼が最終的にそれを終えたとき、典型的なオーストラリア鳥は"Hoo-hoo"を歌いました。 実際に始められる前に、歌であり、彼は、"Hoo-hoo"部分について説明するために歌について終わりの部分を繰り返しました。 そして、CDの上に慎重に部分を聞くように私たちに頼みました。 歌を終えたとき、最終的に、もちろん、彼は"Hoo-hoo"をささやきました。 おかしい奴、本当に。

Bronは閉鎖として再びステージのプレーされたBroken ByでRiseとReduced To Clearを一緒に上って来ました。 私は、「マーク」に関してTamasはReduced To Clearが好きであるに違いないと最後の記事に書きました。 彼がコンサートで、より近いとしてこの歌を選んだとき、それは正しくあるべきです。 ああ、方法による彼、また、お好み焼きやoden(彼が4つの夜並んで食べた)などのいくつかの和食が好きです。 Impartmaint Recordsのスタッフに感謝したとき、彼はそれを言いました。

彼は、姿を消して、全く迅速にアンコールをしに来ました。 地衣のAnd Bees1番目。 私は、Opportunity Fairとこれがプレーされたと少しjanglyに思い過ぎました。 さて、彼の声はどんな誤マッチングもカバーしますが、プレーしてください。

多分彼はそのような(?)として私の内側の声を聞いて、最後の歌は優雅なオープンでした。Blinds。 彼は再び舞台裏に戻りました。

別の果てしないアンコールはステージの上で彼を返しました。 「私はビートルズの歌を演奏するつもりです」と、彼は言いました、そして、Nowhere Manは来ました。 今までのところ、私のブロッグにとてもビートルズに関する多くを書いていませんが、私は本当にそれらが好きです。 ジョン・レノンのために軽蔑するという意志がなければ、これは最もデリケートでした、そして、すてきなNowhere Man Iは今までに、聞いたことがあります。 私は彼がこれを歌い始めたとき、まるで夢中になるかのように感じを決して忘れることができません。

聴衆は別のアンコールのためにまだ手を叩いていましたが、私は、その後にもっと多くのものが欲しいと思いませんでした。 たぶん、彼には、また、演奏するそれ以上の歌がありませんでした:) 1時間の短いコンサートはそのように終わりました。 もっとも、そのように素晴らしい時間でした。

ショーの後に、私は再びYoheiに会いました。 ほとんど終列車が渋谷ステーションを去ろうとしているまで、私たちはいろいろな事について話しました。 また、彼は親切に楽屋のTamas&Bronを私に紹介しました(もっとも、それは「ドレッシング」部屋ではありませんでした)。 Yoheiに感謝しますが、私がここで上に戸外にこれを許すということです。 私は、私のオーストラリアのオリジナルの「マーク」で彼のサインを得て、多くのものの周りでおしゃべりしました、メルボルンバンドBroken便(Tamasのインタビューから知ります私がなった)を含んでいて。 とにかく、彼らはどんな親切な人々であるか、そして、TamasとBron! もちろん、あなたは、それらに挨拶しに楽屋に行く必要はありませんでした。 Tamasはそれぞれのための時間と彼のサインが欲しかった皆にかなり時間がかかりました。

また、Yoheiは私をショーの後に一行に加わらせることができます。 そこでは、私が再びBronと話す機会を持っていました。 彼女は、「マーク」という私のオーストラリアのバージョンの小冊子の写真を見て、これらの写真がメルボルン(私がまさにそれらがあったところに忘れた残念なBron)で撃たれたと私に言いました。 さて、これは私がこのオリジナルバージョンを販売しないだろう(前の記事では、私はもう9曲を持っている日本語版を得た後に私がそれを販売することができなかった他の4つの理由をリストアップしました)私の5番目の理由になりました。


プレーして、話されるとして彼を見て、彼と共に、私は、カリスマミュージシャンが着る一種の香気がなかったのに気付きました。 私は、あえて彼が私がNZのいたる所で見る何人かのストリート・ミュージシャン、だれが彼の正面に彼の帽子を置くか、そして、ギターを弾いて、および歌に似ていたと言うでしょう。 それはかなり正確ですが、彼のギター科学技術はたとえば、私がライブレポートを書いたホセゴンザレスへの先日の比較ではありません。

しかしながら、彼が引き起こすそれらの信じられないほど施律的な歌とその唯一無二の声は1,000人の他のものと彼をほぼ残酷に区別します。 天国からの実際の贈り物。 私は世界のとても多くのCDの海からの掘り出し物への自分のそのようにとても誇りに思っている才能です。
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2006年10月17日

Glenn Tilbrook Live In Tokyo (Part 3)

いよいよ最終日。あとで書くけど昨晩はいろいろあって結局ブログが書けるような時間に戻って来れなかったんで、一日遅れのレポートです。記事を心待ちにしていて下さった方(本当にそんな人がいるのか?)お待たせしました。今日は長い記事になりますよ。覚悟しててね。

前回の記事に書いたけど、この日の僕の整理番号は63番。100人ぐらいしか入らない会場でその番号では既に下層階級決定。まともな椅子に座れたらラッキー、ぐらいの気持ちで会場入りした。案の定、僕が階段を下りた時点でステージ際の席は既に満杯。でも、バーカウンター近くの、少し高くなったところに陣取ることができた。ステージまで数メートル、これ(↓)が僕の位置から見たステージだから、全然文句言うようなところでもなかったんだけどね。むしろグレンの目線と同じ高さで見られたし、唾も飛んでこないし(笑)ある意味これはこれでよかったかも。

Mandala

今日も、曲目表に沿って時系列で印象に残ったことを書いていくよ。まず今までと違ったのは、ステージに登場したグレンが片手にマックを持っていたこと(ハンバーガーじゃないよ)。「2006年の今、テクノロジーを使わなくちゃね」みたいなこと言いながら。で、一応それをセットしたけど、一曲目はギターの弾き語りで「Without You Here」。金曜のオープニングと同じ曲だ。少なくとも出だしの曲ぐらいは全日程変えるだろうと思っていたので、ちょっとこれは逆の意味で意外な選曲。でもこれ本当にいい曲だよな。誰だよ、「Domino」好きじゃないなんて言ったのは(笑)。

二曲目は、マックに入れてあった(全部自分で演奏した)バックバンドの音に合わせて披露した新曲「Melancholic Emotion」。多分今製作中だというニューアルバムに入る曲なんだろうな。歌詞はいまいちよく聞き取れないけど、相変わらず優れたメロディー。新譜が楽しみになるよ。

今日はここで早くもピアノに移動。「悪夢のようなコード進行の」と前置きして始まったのは「King George Street」。8月11日の記事でローリー・レイサムのオーバープロデュースに散々文句をつけた「Cosi Fan Tutti Frutti」からの曲だけど、こうして素のメロディーだけを取り出して聴くと、本当に魔法のようなメロディー展開の曲だというのがよくわかる。

スクイーズの未発表曲「Who's That?」も金曜に続いての演奏。「僕とクリスが確か74年に書いた曲だ」なんて言ってたけど、確か金曜には「75年に書いた」って言ってたような気がするぞ。どっちでもいいんだけど、こんないい曲、なんで今までレコーディングしてないんだろう。次のアルバムに入れて、クリスに少しでも印税が入るようにしてあげればいいのに。

ギターに戻っての最初の曲は、僕がリクエストした(けど、リクエストとは無関係に歌いだした)「Neptune」。あー、この曲大好き。これ確かクリスに捧げた(というか、皮肉った)歌詞の曲だったよな。と今から思えば、この日のグレンの言葉と行動の端々に、クリスに対する愛情が滲み出てたな。ライヴ終了後に「クリスと一緒に演りなよ」って言ったときには苦笑いしてたけど、本当は演りたいと思ってるんじゃないのかな。

九曲目、これも新曲の「Morning Dew」。ロン・セクスミスとの共作だそうだ。そういえば、この二人って同じような太り方してるよな。そういえば今回日本に来るほんの数日前にオークランドでロンのコンサートがあったのに行かなかったんだった。もったいないことしたかなあ。

十三曲目、リクエストに応えた「Love's Crashing Waves」は、僕が最初に彼の曲を聞いた思い出のアルバム「Difford & Tilbrook」から。これもリクエストしようと思って、ついうっかり忘れてたんだった。ああ、結構ソウルフルな歌い方してるな。聴けてよかった。リクエストしてくれた方、どうもありがとう。

前半戦最終曲、ここで本日最初のクライマックスがきた。「本日のスペシャルゲスト、クリス・ディフォード!」って、またこないだと同じギャグ言ってるよって思ってたら、マックにクリスのバンドのライヴ演奏を映し出して、それと競演を始めた!もう画面のクリスの方を意識しっぱなしで、後ろに回ってポーズを決めたり、ハモるのがちょっとずれて慌てたり、楽しい! 間奏のところでビデオの方は当然ギターソロやキーボードソロに入るのだが、そこでグレンが「俺のソロだ、俺のだー!」って張り合って弾き始めたのには大爆笑。最後には、画面内でクリスが「サンキュー」とか何とか言ってるのに、「もういいよ」ってマックをバタンって閉じてしまった(笑)。あー可笑しかった。

後半最初の曲は金曜にもリクエストに応えて演った「Yap Yap Yap」。実はそのときにこの曲をずいぶん久しぶりに演ったらしく、客席にコーラスをさせてみると意外に盛り上がる曲だということに気づいて喜んでいた。今日も客席は「Yap! Yap! Yap!」の大合唱。後半の方にも客席コーラス曲(と、32回手拍子の「Hourglass」)が出てくるけど、こういうのは楽しくていいね。それに、皆よく歌詞覚えてるよ。

後半三曲目が終わったところで携帯電話を取り出して、客席の写真を撮り始めた。冗談でやってるのかと思ったら、結構真面目に端から端まで何枚も撮ってたよ。あんまり足元の人達は写してなかったように思えたから、この瞬間だけを取ると、この座席は大正解だったかも。そのうちライヴアルバムが出て、内ジャケかどこかに僕の写真が載ってたらどうしよう。嬉しいな(妄想炸裂中)。

それから今度は携帯でクリスに電話し始めた!でも地下だから電波が届かなくて断念。「そういう時のためにもうひとつ携帯を持ってるんだ」って、別の携帯を出してかけ始めたけど、いや、電波が来てないんだからいくつ携帯持ってたって一緒なんだけど… 結局「くそっ!」って携帯をテーブルに叩きつけるふりをしてあきらめた(笑)。

「Parallel World」に入る頃にはもうかなり酔ってたのかな。さっきからビールに加えて熱燗もガンガン飲んでるからね。「My name is Glenn. And I am funky!」って、あんたはプリンスかよ、って突っ込みたくなるような台詞を連発(笑)。

ここで今度はリクエスト用紙を見ずに「誰かリクエストないの?」って客席を見渡す。観客席の前の方から「Weather With You!」って。でかした!僕のブログにも何度か登場しているニール・フィン(のクラウデッド・ハウス)の名曲。よくこんな曲リクエストして、グレンも即座に「OK」って言ったなと思ってたら、後で聞くと去年の来日時にもこの曲を演ったそうだ。

続いてはビートルズの「Can't Buy Me Love」。この2曲のカバーが続いて個人的に驚いたのは、そのうちブログにでも書こうと思っていたことがあるんだけど、ポール・マカートニー系列の顔ってあると思うんだよね。くりっとしたタレ目のベビーフェイス。しかも英国系。その系譜に繋がるのが、ニック・ロウ、ニール・フィン、そしてグレン・ティルブルックだと常々思っていたところ、そのうち二人の曲をこうして続けて演奏したから、また「あ、こんな偶然」って思ってしまった。よっぽど次に「Cruel To Be Kind」でもリクエストしようかと思ったけど。

「The Truth」ではまたしても演奏中に6弦を一瞬にして緩めるドローン奏法(?)を披露。格好いいよなあ。上の5弦だけを使って華麗なソロを弾きながら、6弦で低音をアクセントにつけるのが本当に見事。

ここで12弦に持ち替え、いきなりまたしてもジミヘンばりに歯で弾き始め、「俺はこんなにロックンロールしてるんだ!」とか言って、今日は乗ってるなあ。いや、酔ってるのか(笑)。

3日間見てて、この12弦ギターのチューニングにいつも一番てこずってたようだった。というか、この人本当に耳がいいんだろうね。12弦をチューナーも音叉も使わずに耳だけで音合わせして、一曲終わるたびにまた結構な時間をかけてチューニング、ていうのをずっと繰り返してた。

「Goodbye Girl」ではもう序盤からプラグを抜いて客席へ。最初はあちこちを練り歩き、やがて客席のほぼ中央に立って歌いだした。当然この曲も観客の大合唱つき。グレンもギターを持ったままその場でグルグル回ったりして、おいおい酔いが回るよ。続く本編最後の「Black Coffee In Bed」ではもう殆どアカペラ状態。

一旦楽屋に引っ込んだグレンがまたしても携帯電話を持って登場。今度は少しでも地上に近い階段に立ってクリスに電話してみるとのこと。それが成功し、マイクを通じてクリスの声が会場に流れたときには大喝采。でも、彼ちょうどお風呂に入ってたところらしくて(笑)、グレンも「雑誌を読みながら優雅に入浴しているところを邪魔しちゃったよ」なんて冗談にしてた。「彼と話すのは7年ぶりなのに」なんて言っちゃって(当然冗談・笑)。

アンコールはもうお馴染み、毎晩演ってる「Is That Love」と「Another Nail In My Heart」。後者のギターソロはやっぱりすごいよ。アコースティックでこんなに弾けるなんて。19フレットまで全部使った見事なソロ。僕はこないだの記事になんて書いたっけ。「僕の考える3分間ポップスのお手本みたいな曲」か。そう、こうしてギター一本での演奏でも同じことを思うよ。

06年の日本公演の最終曲は、トム・ジョーンズのカバー「It's Not Unusual」。最後は自作で締めてほしかったけど、まあいいや。もう(休憩時間を挟んで)開始から2時間45分にもなるから。あれだけ酒飲めばもうヘロヘロだろうし(そのわりに、あれだけ声が出ていたのはやはりすごい。さすがプロ暦30年)。


今回の個人的クライマックスはこの後。例によってライヴ終了後にグレンがバーのところに現れて、サインや写真を求める客の長蛇の列(とは言ってもせいぜい数十人だけど)ができた。僕はもう先日一緒に写真も撮ったしサインも貰ったんで、列とは反対側のグレンの横でバーカウンターにもたれてギネスを飲みながら、たまに英語が通じにくい人におせっかいにもちょっとだけ通訳してあげたりしていた(偉そうに言うなよ)。

やがて列が途切れた頃にグレンに話しかけ、今回はしばらく話すことができた。オーストラリアに住んでいる彼の息子さんの話、オークランドにライヴのために来る可能性があるかどうか、クリスとまた一緒に演ることはあるのかどうか、等々。金曜にも伝えた「『Cool For Cats』リクエストしてごめんね」を言うと、「あー、お前か」って感じで思い出してくれたようなのが嬉しかった。

そうしているうちに閉店時間になったので、「この後飲みに行きませんか」って言ってみた。そしたら「打ち上げがあるはずだけど、一緒に行けるかどうか訊いてみてあげるよ」だって。やった!さすが酔っ払ってるだけあって、判断力鈍ってるな(笑)。

結局は、主催者の方にOKを頂き(「できるだけそっとしておいてあげてください」と言われたけど)、仲良くなった数名の客と一緒に近所のベトナム料理店までついて行ったのだが、生憎満席。あらかじめ関係者が席を取っていたグレンと主催者の方までしか入店できなかった。そこで最後にグレンと握手をして別れた。ロンドンまでの長旅、気をつけてね。


今回僕は3晩観たんだけど、5晩連続(プラス渋谷でのフリーライヴにも参加)という方も結構いたようだ。この界隈では音楽に造詣が深いということになっている僕だけど、上には上がいるものだと思い知らされたよ。この最終日、ライヴは当然最高によかったんだけど、その後のグレンとの会話、それに会場で知り合うことのできたグレンファンの方々との出会いがすごく貴重な収穫になった。お陰で昨晩は3時間しか寝られず、今日の12時間ぶっ通しの会議は地獄の苦しみだったけど(えーと、今回何しに東京来たんだっけ?)、この3晩、本当に行ってよかった。LoonyLunaさん、全日程行け!と僕のことをたきつけてくださって、ありがとうございました。

Glenn & Me


1  Without You Here
2  Melancholic Emotion
3  King George Street
4  Last Time Forever
5  Who's That?
6  Tempted
7  Neptune
8  Woman's World
9  Morning Dew
10 Is It Too Late?
11 Reinventing The Wheel
12 Pulling Mussels (From The Shell)
13 Love's Crashing Waves
14 Take Me, I'm Yours

15 Yap Yap Yap
16 Great Balls Of Fire <ジェリー・リー・ルイスのカバー>
17 Walk A Straignt Line
18 No Place Like Home
19 Parallel World
20 Weather With You <クラウデッド・ハウスのカバー>
21 Can't Buy Me Love <ビートルズのカバー>
22 Walk Away
23 The Truth
24 Hourglass
25 Last Train To Clarksville <モンキーズのカバー>
26 Untouchable
27 Up The Junction
28 Goodbye Girl
29 Black Coffee In Bed

30 Is That Love
31 Another Nail In My Heart

32 It's Not Unusual <トム・ジョーンズのカバー>

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2006年10月14日

Glenn Tilbrook Live In Tokyo (Part 2)

Glenn.jpg

さて二日目。今日は昨日にも増して思い出に残る夜になった。今日はちゃんと開場前に着いたのだが、僕のチケットの整理番号は41番。これだと今日はいい席は無理かなと思っていたら、なんと正面一番前の席がまたしても空いていた。昨日はマイクスタンドやや右で、今日はやや左って感じ。ちなみに昨日と今日の写真は僕が撮ったものではなくて去年の来日時の写真をオフィシャルサイトから拾ったものなんだけど、今日の僕の位置からだとこの上の写真と同じ角度で見えた。今日の位置だとピアノを弾いてるときにもちゃんと顔が見えるし。場内で一番いい席と言っても過言ではないようなところ。なんで空いてたんだろう。

下に曲目表を載せるけど、今日はアンコールを含めて昨日より2曲多い全32曲。そのうち14曲が昨日とダブっている(はい、ここで算数の問題です。昨日と今日で僕は合計何種類の曲を聞いたことになるでしょうか?)。印象に残ったことを時系列に沿って書いていこう。

1曲目「Without You Here」。これにはびっくりした。なぜって、実は今日の昼にスクイーズのことを少し知ってる友達と、僕のあまり好きでない「Domino」というアルバムからようやく見つけた好きなこの曲を今日リクエストしようかな、なんて話してたところだったから。しっとりとした、いいオープニング。

最初の数曲をギターで演奏した後ピアノに移るのは昨日と同じ展開だったのだが、そのときに彼が話したこと。「初日はピアノ使わなかったんだけど、昨日は使ってみたよ。あんまり上手じゃないんだけどね」。そこで僕が「上手かったよ」って言ったら、「そうだろ?」だって。ちゃんと目が合って話してしまったよ。嬉しい。

ピアノで弾き語りした中の一曲「Last Time Forever」の途中で急に演奏を止め、「ごめん、鼻水が出てきた」ってタオルで拭いてからまた始めたのが可笑しかった。あんなシリアスな曲の途中で(笑)

昨日と同様、スケッチブックをフリップボードとして使って色んなメッセージを伝えようとするのだが、今日新たに出てきたメッセージは、「僕の友達のクリス・ディフォードの新譜を買ってください」。昔の記事に書いたけど、クリスってのはグレンと共にスクイーズのキーメンバーだった人。最近ニューアルバムを出して、それが今回の会場の入り口でも、グレンのCDと並べて売られていた。で、そのメッセージをめくると、「僕のCDを全部買ってからね」(笑)

15分の休憩後3曲目、「オーケー、次はまたリクエストの曲を演ろう。これはyasから。君、今日はラッキーな日だね」と紹介されて「Vicky Verky」が始まった。本当は名前呼ばれたら返事してやろうと思っていたのだが、あまりにびっくりして声も出ないうちに曲が始まってしまった。でもその曲への歓声はけっこう大きく、皆が待ってた曲だということもわかった。僕がリクエストしたんだよ、って自慢してやりたかったよ。

今日のカバーの一曲、ジミ・ヘンドリクスの「Voodoo Chile」。これには驚いた。オリジナルそのままの演奏をアコースティックギターで完璧にこなす上、ギターを頭の後ろに持っていって弾いたり、マイクスタンドに擦り付けて弾いたり、すっかりジミヘンになりきってたよ。でも、頭の後ろにギターを持っていったまま急に演奏を止め、「ジミが亡くなったのは27歳のとき。その頃の彼は僕より少しスリムだったはずだから、お願いだから僕の腹より下は見ないでおいて」だって(笑)。

他にも驚いたのは、「The Truth」演奏中に(演奏を止めずに)一瞬で6弦のペグをぐるっと緩め、低音弦でドローンのような音を出し始めたこと。あんなの初めて見たよ。

「Hourglass」演奏後、またフリップボードを取り上げ、「僕の友達のクリス・ディフォードの新譜を買ってください」を見せながら、「今の曲もこのCDに入ってるから」って言ったはいいが、その後おもむろに「僕はただページを順番にめくってるだけだよ」ってまた自分のCDの宣伝に(笑)。もう全編にわたってこういうジョークが満載だった。

「Up The Junction」を12弦で弾いている途中で弦が切れ、ギターリフの続きを観客が声で歌うなど楽しい場面も。アンコールのラスト「Black Coffee In Bed」でも、コーラス部分を観客に歌わせ、自分はアンチョコを見ながら日本語で「明日も来てくださ〜い」とか歌い出して、でもその後日本語が続かないもんだから、「コンバンハ〜」とか歌って大爆笑。

最後にお知らせがあったのだが、明日の2時から渋谷のヤマハでフリーコンサートを演るとのこと。うーん、明日はどうしても抜けられない大事な用があって行けない… 僕の記事を読んで行ってみたくなった方がおられたら、これどうでしょう?タダですよ(笑) あと、元々明日と明後日は当日券は出ないとのことだったけど、今日受付の人に訊いてみたら「出るかも」とのこと(チケット売れてないのか!)。どなたか日曜一緒に行きませんか?(笑)。

さて最後に一番嬉しかったこと。コンサートが終わってしばらく隣の人と話した後に外に出たら、なんと外から戻ってきたグレンとすれ違った。「いいショーだったよ」って言ったら、背中をぽんって叩かれて「ありがとう」って。もう嬉しくてそのまま彼についてまた会場内に戻る。既にバーカウンターのところには列ができており、皆でサインをもらったり一緒に写真を撮ったり。僕もチケットの裏にサインをもらい(今はスキャナーがないので、後日ここに載せます)、一緒に写真を撮ってもらった。

「『Vicky Verky』リクエストしたの僕ですよ」とか、(本来クリスの持ち歌の)「『Cool For Cats』なんてリクエストしてごめんなさい。でも貴方の歌うあの曲を聴いてみたかったんですよ。あ、もしかして歌詞知らない?」とか言ってみた(「知ってるよー」って返されたよ)。ほんの1〜2分しか話せなかったけど、すごく思い出に残る瞬間だった。

果たして明後日の最終日、僕にとってこれ以上いいイベントになることがあり得るのだろうか。チケットの整理番号は今日に輪をかけて悪い63番。どうやって一番前に潜り込もう…(笑)


1  Without You Here
2  Reinventing The Wheel
3  Piccadilly
4  Who's That?
5  The Waiting Game
6  Last Time Forever
7  Tempted
8  Jolly Comes Home
9  Hostage
10 Annie Get Your Gun
11 Wichita Lineman <グレン・キャンベルのカバー?>
12 Yap Yap Yap
13 Vanity Fair
14 Parallel World
15 Oh Well <フリートウッド・マックのカバー>
16 Another Nail In My Heart

17 This Summer
18 I'm A Believer <モンキーズのカバー>
19 Vicky Verky
20 Walk A Straight Line
21 Voodoo Chile <ジミ・ヘンドリクスのカバー>
22 The Truth
23 In Quintessence
24 Hourglass
25 Untouchable
26 Up The Junction
27 She Doesn't Have To Shave
28 Goodbye Girl
29 Slap & Tickle
30 Is That Love

31 They Can't Take That Away From Me <ジョージ・ガーシュインのカバー>
32 Black Coffee In Bed
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2006年10月12日

Glenn Tilbrook Live In Tokyo (Part 1)

Tilbrook.jpg

楽しいコンサートだった。本当は今回の一連のコンサート全部が終了してからまとめて記事にしようかと思っていたけれど、毎日の興奮が冷めないうちに少しずつ書いていくことにしよう。今日は10月12日(木)、グレン・ティルブルック東京公演の二日目。僕は全5日公演のうち、今日、明日、最終日のチケットを確保した。

会場は南青山マンダラ。僕にとっては初めての場所だったが、なかなか感じのいいところ。地下に降りると左手にバーカウンター、右側には、おそらく三人編成のバンドが入ったら一杯になると思われる程度の、低めのステージ。ギターが2本(どちらもヤマハの、6弦と12弦)とグランドピアノが置いてある。ステージ前のいくつかの小さなテーブルをはじめ、壁際のソファ、バースツールなど様々な大きさと形の座席が配置されており、席は全て自由席になっている。僕が到着したときにはもう大方の席は埋まっていたのだが、例によってあつかましく一番前のテーブル席に「ここ空いてますか?」と入り込む。譜面台正面、足の置き場はステージの上しかないような好位置。

開演予定時刻の7時ぴったりに会場が暗くなった。うわあ、本当に近い。目尻の皺まで数えられるような距離。比喩でもなく、飛び散る唾や汗が全部見えるよ。しかし、太ったなあ。指なんてころころした虫みたい。あれでよくあんな高速の運指ができるよ。それに、思ったより背も低く(多分180もないのでは?)なんかタレ目の可愛いフワフワ頭のぬいぐるみみたい。

会場にはリクエスト箱が備え付けてあり、前日のリクエスト曲から本人が選んだ曲を演奏するようになっている。そんなわけで、のっけからマイナーな曲を連発。彼の過去30年近くに及ぶ数百曲のデータベースからランダムに選んだような順番で意外な曲が次々に演奏されるのを聴くのは、思いもよらぬ快感。

途中、コーラス部分の歌詞を書いたスケッチブックを前にいた客(僕の隣の奴だ)に持たせて観客にコーラスさせたり、いきなりギターのケーブルを抜いて客席を練り歩きながら歌ったり、楽しい趣向も色々。ある曲では二番の歌詞から歌い始めてしまい、あれ?って感じで舌を出して苦笑いしながら一番に戻ったり、譜面台に置いた紙の束を見せて「俺、歌詞を覚えてない曲がこんなにあるんだよ。リクエスト入ったからこれ見ながら歌うよ」なんて言ったり。楽しい楽しい。

間に15分の休憩を挟んだ二部制。第二部の途中で「ちょっと手を洗ってくる。一分ちょうだい」なんて言ってトイレに駆け込んだりする場面も。アンコールも含めると、全部でなんと30曲、2時間15分に及ぶ熱演だった。

特に第二部の出だし数曲は、僕の大好きな曲が目白押しだった。以前記事にしたyascd001と、実は未発表ながらひそかに存在するyascd001.1という二つのミックスCDを押さえていれば、今日のライヴのかなりの曲は(ヒット曲だけでなくマイナーな名曲まで)わかったはず。我ながらあのミックスCDの選曲の妙に感心してしまった。

ああ、少しずつなんて言って、またいつもの長文記事になってしまった。最後に今日の曲目表を載せて、あとは明日にしよう。僕がリクエスト箱に入れてきた3曲(どれも今日は演らなかった)、明日は演奏してくれるかな。僕の名前も呼んでくれるかな。明日も一番前に座って、スケッチブックを持つ役やろうかな。

1  Someone Else's Bell
2  Oh Well <フリートウッド・マックのカバー>
3  Genitalia Of A Fool
4  Piccadilly
5  Take Me, I'm Yours
6  Last Time Forever
7  Point Of View
8  Tempted
9  Messed Around
10 Hostage
11 This Is Where You Ain't
12 I Can Hear The Grass Grow <ムーヴのカバー>
13 Slightly Drunk
14 Goodbye Girl

15 Electric Trains
16 She Doesn't Have To Shave
17 Jolly Comes Home
18 Some Fantastic Place
19 You Can't Do That <ビートルズのカバー>
20 Hourglass
21 Untouchable
22 Monkey On You
23 No Place Like Home
24 Up The Junction
25 Another Nail In My Heart
26 Footprints
27 Parallel World
28 Pulling Mussels (From The Shell)

29 (You're So Square) Baby I Don't Care <プレスリーのカバー>
30 Is That Love
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