2007年11月16日

John Cale live in Auckland

◇引越しを三日後に控えて荷造り真っ最中(しかも遅れ気味)なんだけど、昨日行ったライヴがよかったから、ここに記録しておきたくて、要点だけでも走り書き程度に書いておくことにした。なんとか一時間以内で仕上げたいな。

JC Poster.JPG

◇会場は、僕のオフィスのすぐ近くにあるブルース・メイソン・センター。今回はいつもの立見席はやめて、発売初日に気合を入れてチケットを取ったら、二階中央最前列だった。ステージまで10メートルぐらいかな。かなり見やすい。

◇夜8時開始だけど、デイライト・セイヴィングなのでまだ明るい。チケットにもポスターにも前座のことは書いてなかったから、まさかこんな時間から前座が出るとは思ってなかった。

◇けど、8時20分過ぎぐらいに見知らぬ4人組が登場。やれやれ、これじゃ終演は何時になることやら。

◇でも、予想外にいいバンド。歌少なめの締まった演奏で、4〜5曲を立て続けに20分ぐらいですっ飛ばして終わった。たいして面白くもない前座バンドがいくつも出てきて時間ばかり損した気になることも多いけど、こういう前座ならいいね。

◇9時過ぎに客電が落ちて、エレクトリック・ヴィオラをハウリングするまで歪ませた音が鳴り始めた。それが(多分)10分ぐらい続いた後、ジョンとバンドが登場。

◇最初の曲は、ボコーダーを通して変な声で歌う曲。僕は彼の最近のアルバムは全然フォローしてないので、昨日も大部分の曲は知らなかった。

◇ジョンは正面やや右手に置いたキーボード。左奥にギター、中央奥にドラム、右奥にベース。

◇数曲演奏した後にジョンはギターに持ち替える。べーシストはキーボードを弾いたりウッドベースを弾いたり忙しそう。

◇黒人のドラマーが凄い。もの凄くしなやかでいて、且つタイトな演奏。シンバルの細かいミュートとか小技も効かせるし、10分を越える長尺曲でもリズムに寸分の狂いもなく延々力強く叩き続ける。

◇左向きに座ってるから、右側のタムやシンバルを叩くときは殆ど手を後ろに伸ばすような格好になる。それがまたかっこいいし。

◇昨日のライヴでは、僕はこのドラマーばかり見ていた気がする。そういう意味では、ステージかぶりつきじゃなくて、少し斜め上からステージ奥まで俯瞰して見られる二階最前列というのは最高のチョイスだった。

◇後で書くライヴ盤『Circus Live』でもこのバンドが演奏してるんだけど、このドラムの音だけは全然別物。昨日の会場の音響が特によかったというのもあるのかな。曲の頭でスティックをカンカンカンカンって鳴らす音ですら格好よかった。

◇ドラマーの名前はマイケル・ジェローム(Michael Jerome)。覚えとこう。AMGで調べてみたら、コース・オブ・エンパイア(Course Of Empire)とかプレジャー・クラブ(Pleasure Club)ってバンドでドラムを叩いてたらしい。どっちも全然知らないや。チェックしよう。

◇ドラマーだけじゃなく、他のメンバーもかなりのテクニシャン。もうかなり長く一緒にツアーしてるんだろうね、曲間をつなげてメドレーみたいにしてるところとか、フェードアウトさせて終わる曲とか、危なげない演奏。緩急のつけ方がうまい。

◇主役のジョンももちろんよかったよ。まるで痙攣してるみたいな素振りで、打楽器のようにダンダンダンダンダンダンダンダンってピアノを弾くところとか、相変わらずところどころで感極まったように絶叫するところとか。

◇ジョンは途中でアコースティック・ギターも演奏した後、本編最後から2曲目「Guts」でまたキーボードに。そして次はお待ちかねのエレクトリック・ヴィオラに持ち替えて、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド時代の「Venus In Furs」。結局この日はヴェルヴェッツの曲はこれだけ。

◇アンコール2曲目が10分以上も延々と反復する麻痺系の曲。やっぱりこの人にはこういうのを演ってもらわないとね。それにしてもドラマーかっこいいなあ。

◇アンコール終了で客が引け始めたんだけど、まだ客電も落ちたまま、アンコールの拍手を続ける客も大勢いたんで、もしかしたらと思ってそのまま残ってたら、もう一回出てきて短めのアコースティック曲を一曲。もう喉ガラガラで声出てないよ。本人も苦笑いしてたけど、そりゃ2時間近くのライヴの後、しかもあれだけ絶叫してたら声も出なくなるよ。それでも出てくるところが嬉しいね。

◇開場前にロビーでCDを売っていて、買った人には終演後ジョンとバンドのメンバーがサイン会を行うと書いてあった。売ってたCDは最新作『Circus Live』と、今のところのスタジオ最新盤『Black Acetate』。

◇実はこのライヴに来る前に予習しようと、先月アマゾンで『Circus Live』を注文していたんだけど、オーダーして半月以上経ってから「このCDの出荷は1月になります」なんて連絡が来たんでキャンセルしたばかり。なんで新譜の出荷に3ヶ月もかかるんだよ、まったく。

◇それが不幸中の幸い。アマゾンで買ってたら、昨日会場に持ってこようなんて思わなかっただろうからね。というわけで、『Black Acetate』35ドルに比べて、CD2枚組+DVDなのに40ドルとやけにお買い得なこちらのライヴ盤を購入。ライヴ後のサイン会に期待していた。

◇サイン会は長蛇の列。メンバーが横一列に並んで座った前を、ベルトコンベアみたいに歩いて進む。

◇一番手前はジョン。上に載せたポスターの写真から、最近はさすがに太ってきたのかなと思ってたけど、全然そんなことないよ。顔中シワだらけで白髪というか銀髪だらけになったけど、ハンサムでダンディーなおじさんという感じ。42年生まれだから、この人65歳かよ、これで。

◇「名前は?」と訊かれて「yas、Y、A、S」と答える。黒っぽいブックレットにサインするために、金色のマジックが用意されてるんだけど、キャップを外したまま置いてあるからかすれてインクが出ない。

◇そのまま頑張って筆圧込めて書いてくれようとするんだけど、その手のペンはペン先を何回か押し付ければインク出てくるんだよ。などという間もなくかすれ気味のジョンのサインと共に僕のブックレットは次のギタリストの手に。

◇客は皆ジョンの前で時間食うから、他のメンバーはゆっくり話しながらサインできる。「どうだった?」とか訊いてきたり、向こうから握手してくれたり。このサイン会、形式こそベルトコンベアだけど、みんなこっちの目を見てちゃんと話そうとしてくれたのが凄くよかった。

◇ところで、バンドメンバー3人ともこの手のペンは試し書き用紙にペン先を押し付ければインクが出てくることを知ってるから、みんな極太サイン(苦笑)。下の写真の、中央上部「YAS!」と右側にヘロヘロって書いてあるのがジョン筆(見えるかな?)。他の極太が3人のメンバー。

Circus Live Booklet.gif

◇というわけで、簡潔な前座の後は、アンコールを含めて2時間弱の充実コンサート、更に長蛇のサイン会で、帰路につく頃にはもう日付が変わってたよ。

◇最後に、買ったライヴ盤を紹介しておこうかな。録音年月日は書いてないけど、多分去年か今年のはず。オランダはアムステルダム、The Paradisoという場所でのライヴ録音。

◇DVDはまだ観てないからわからないけど、2枚のCDはいいよ。実は昨日開演前にこれを買ったのは、もしかしたらセットリストの参考になるかと思ったからなんだけど、結局昨日のセットリストはこのCDとは全然違った。

◇「Venus In Furs」がオープニング。途中で「Femme Fatale」も演ってるね。終盤「Style It Takes」から「Heartbreak Hotel」と続くところは、92年のピアノ弾き語りのライヴ盤『Fragments Of A Rainy Season』と同じ。それなら最後は「Hallelujah」にしてくれればいいのに。

Circus Live.jpg John Cale 「Circus Live」

◇さてと、一時間ちょっと越えてしまったな。あとこれ、ちっとも走り書きじゃないね。相変わらず箇条書きでもないし。まあいいや、明日もパッキングしないといけないから、もう寝るね。おやすみ。


posted by . at 23:05| Comment(8) | TrackBack(0) | コンサート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
これはひどい!右側なんて超へろへろじゃないですか。(笑)
ペンのインクが出るかどうか、試し書きしたのかと思った。

>最後に、買ったライヴ盤を紹介しておこうかな
このあと40行くらいはあるだろうと覚悟しましたが、すぐ終わったので肩すかしをくらった感じです。本当に忙しいんですね。って、それでも記事をアップするなんて、本当は忙しくないんでしょう?(笑)

ところでお気に入りリンクに閻魔帳を入れてくださってありがとうございました。今日アクセス解析をしていて気付きました。
>一つ目小僧と三つ目小僧、以下略
あーあ…
>妖月に(中略)Σ( ̄□ ̄;)!!
おいおい・・・
Posted by ひそ梅母そか at 2007年11月16日 23:17
まだ余裕かましていますね。
ほんとにパッキングしているんでしょうか。

ヴェルヴェット・アンダーグラウンドにいた人だったんですか。あ、バナナ買わなきゃ。
ライヴ、満足だったようですね。よかった、忙しい中、行ったんだから。
サインはAの半分とSしか見えません。ほかの人は見えるのかもしれませんが。

>妖月に(中略)Σ( ̄□ ̄;)!!
キセルですね。




Posted by Luna at 2007年11月17日 10:34
おお、ここにも現実逃避者が1名。あくしゅあくしゅ。
充実のコンサートでサインももらえてよかったですね。逃避した甲斐もあったというものですね。
この調子で悔いのないよう楽しんできてくだサイ。
ところで箇条書きだと、行間がスカスカになって目に優しいです。
Posted by にんじん at 2007年11月17日 22:52
引越し準備の合間にライヴとは、試験前に机の整理ばかりしてなかなか勉強に入れないでいる学生時代を思い出します(笑)。
私はどちらかというと、トンがってるジョン・ケイルよりも、穏やかな歌モノをやってる彼の方が好きだったりします。映画「バスキア」のエンディングで流れた「ハレルヤ」は良かったなぁ。
2時間とは見応えありましたね〜!客電落ちてから、メンバー登場まで10分(!)とは、いつまでも拍手を構えたままで集中力が削がれそうですが(笑)。
彼ほどの大物でもサイン会があるんですね〜。うらやましいです!メンバーの中で1人だけペンの扱いに慣れていないところが、何だか浮世離れしていて、いかにもアーティストっぽいですね。
Posted by クロム at 2007年11月18日 13:31
>それが不幸中の幸い。アマゾンで買ってたら、昨日会場に持ってこようなんて思わなかっただろうからね。
こうゆうのウレシイですよね。良かったですねアマゾンで買わなくて。
それにしても!ニヅクリをサボってお出かけするなんて、なんつー悪いやっさんでしょう・・・。
もしかして引越しの時、居た方が邪魔になるタイプですか?
忘れものありませんか?CD屋の人がまいどご贔屓おおきにどした、どうかお達者で〜と挨拶に来ますたか?引越しは用事が増えるから岡田らじゃなくて、お体に気をつけて〜。
Posted by 青グリン at 2007年11月18日 22:28
●ひそ梅母そかさん
え、ひそそかさんと梅母さんって同一人物だったんですか?びっくりです。

>超へろへろ
そうなんですよ。僕が持ってる彼の別のCDに載ってるサイン(印刷)はもっと複雑な形をしてるのに。まあ、流れ作業のサイン会なんてこんなもんですか。ところで去年行かれた某作家のサインはへろへろではありませんでしたか?

>肩すかし
いつもあんなに長い長いと文句を言ってるのに、本当は長い方がいいんですね?ちょっとこの数日は本当に忙しくて、コメントに返事してる暇ありませんでした。

>アクセス解析
うちのブログからそちらに飛ぶ人がいるんですね。びっくりです。

>以下略
これは前からこの表記でしたよ。全部一行でまとめたかったもので、カブ子さんには失礼ながら略させていただきました。

>中略
こちらはしょっちゅう名前が変わるもので、最初のお名前と最後のマークさえあれば認識できるだろうと思って、中間の方々には失礼ながら略させていただきました。


●Lunaさん
このコメントを頂いたのは17日でしたか。その頃はもうもちろんパッキングしてましたよ。ゆっくりと丁寧に。

この人とルー・リードがヴェルヴェット・アンダーグラウンドの中心人物でした。この人は2枚目のLPの後で抜けてしまいますが。ちなみにルー・リードも4枚目で抜けてしまいます。

サイン、確かにこうしてスキャンすると、僕の名前が半分ぐらいしか見えませんね。ルナさんの目のせいではないと思います。

>キセル
そうですね、ルナさんが乗車駅です。


●にんじんさん
あくしゅあくしゅ。いつもにんじんさんが現実逃避をしつつもきちんと締め切りに間に合わせるように、僕も昨日の荷出し第一弾を無事終了しましたよ。睡眠時間がやや不足気味なところもにんじんさんそっくりです。れんこんさんと呼んでください。え、そのHNの人はもう他にいますか。ではごぼうにしておきます。

>充実のコンサートでサインももらえてよかったですね
他の人はみんなサインがへろへろとか見えないとか僕の心の傷に塩を塗りたくっているというのに(ウソ)、にんじんさんだけですよ、そんな優しいことを言ってくれるのは。

>ところで箇条書きだと、行間がスカスカになって目に優しいです
いまだにこれを箇条書きだと呼んでくれるのも、にんじんさんだけですよ。


●クロムさん
実はこのライヴ、行こうかどうしようか結構迷ったんですが、ジョン・ケイル好きのクロムさんに報告(自慢?)しようと思って決心したんです。おかげさまでいいコンサートを観れました。

>穏やかな歌モノ
それはちょっと意外でしたね。僕はクロムさんのことだからてっきりアヴァンギャルドな方面の彼をお好きなのかと思っていました。いや、実は僕も彼のしっとりとした方面の曲が好きなんですけどね。記事にちらっと名前を出した『Fragments Of A Rainy Season』はお持ちですか?淡々とピアノを弾き語る彼の素敵な一面が十分に味わえるいいアルバムですよ。やっぱりたまに叫びますが(笑)。でもやっぱり、打楽器的なピアノの使い方がお好きだと言われていたクロムさん向けのアルバムかも。ちなみにDVDでも出ています。そちらもいいですよ。もうそれは引越し荷物の中に入ってしまったので、細かい内容は確認できませんが。

>ペンの扱い
彼がかすれたペンで僕のブックレットに四苦八苦しながらサインしてた横で、メンバーが「そのペンは押すんだよ」って言ってたんですが、若いメンバーにとっては彼に何かを教えるなど恐れ多いのか、それともジョンは指摘されるとキレるタイプなのかわかりませんが、あまりにも小さな声での指摘だったので、それが聞こえていたのは僕だけだったかもしれません。


●青グリンさん
アマゾン、以前は出荷遅れのときでもわざわざこっちにどうするかなんて訊いてこなかったと思うんですが、なかなか味なまねをしますね。

>引越しの時、居た方が邪魔になるタイプ
なにをおっしゃいますか。昨日のCDのパッキングのときに僕がどれだけ貢献したか。ちょっとそのへんの話も一つ記事ができるほど書きたいんですが、今はあんまり時間がなくなってきたので、またの機会にしておきます。

CD屋の人はもちろん来ません。しょうがないからこの週末、NZ出発前日にでもこちらから出向いてきますよ。ええ、もちろん最後の買い物をしに。
Posted by yas at 2007年11月20日 20:41
John CaleじゃなくてJohn Cageだったらマイフィールドにヒットしたんだがなぁ…と思ってアーティストには触れなかったのですが、さっきYou Tubeでヒットしてしまいました。
来週の本番に備えてハレルヤコーラスでも聴いておくか、と思ったのよ。そしたらヘンデルじゃなくてこのおっさんが出てきました。うぉ、なかなかいいではないですか!弦楽四重奏とのアンサンブルがしっとりとキマっています。ヴィオラのピチカートも効いていて、しみじみ〜と聴かせてもらいました。
ではこれからヘンデルのほうを聴きながら一緒に歌います。
Posted by ひそそか at 2007年12月01日 15:48
●ひそそかさん
お忙しい中、5分の時間を割いてビデオを観てくださったんですね。ありがとうございます。しかしよく気づきましたね。僕も今観ましたが、これは初見でした。彼のソロピアノのバージョンならDVDを持っているんですが。なんとなくテレビ出演時のようなセットですね。

1992年としか情報がありませんが、彼がこの変てこな髪形をしていた頃に来日したコンサートに行ったことがあります。アンディ・ウォホールが亡くなって、もともと彼に発掘されたヴェルヴェット・アンダーグラウンド(バナナのLPジャケは有名ですよね)の中心人物だったジョン・ケイルとルー・リードの二人が追悼アルバムを作って、ツアーに出て、日本にも来たんです。当時はあんまり仲がよくないと言われていたジョンとルーが一緒にそんな活動をしたということで結構話題になっていました。

長々と失礼しました。書き出すと止まらないんです。ウォホールの名前でも出せばひそそかさんの注意を少しでも引けるかと思ったんですが。

一応他の人用にYouTubeのリンクを貼っておきますね。

http://www.youtube.com/watch?v=ckbdLVX736U

では、来週のコーラス、がんばってください。
Posted by yas at 2007年12月01日 23:55
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