2007年07月14日

異論な意見

海外に住んでいて不便なことのひとつが、日本の雑誌がオンタイムで手に入らないこと。書店の通販とかを利用すればいいんだろうけど、たかだか数百円の雑誌にプラス数百円の送料(しかも毎月)出すのもちょっと気が引けるし。なので、自分が日本に出張に行ったときや、逆に日本から出張者が来るときなどに、気になるバックナンバーも含めて入手することにしている。

レココレ7月号6月中旬に発売になっていたレコード・コレクターズの7月号をつい先日手に入れ、これで5月号の60年代から3回連続だった「ロック・アルバム・ベスト100」が全部揃った。レココレのこの特集については、sugarmountainさんがご自分のベスト25について語っておられる興味深い連載(?)に発展させられているし、クロムさんもこの7月号が出てすぐの頃に記事で(皮肉を込めて辛辣に)言及されているので、一ヶ月も経った今頃になって僕がそれについて書くのもえらくマヌケな感じだけど、今週末に書こうと思っていた別の記事の構想がうまくまとまらないので、息抜きにこの話をすることにしよう。

選出された80年代の100枚のうち、自分でLPないしCD(あるいは両方)を持っているのが56枚(レンタルで借りてカセットで持っているのを含めると62枚)。カラーページに載ったトップ35に関して言えば、27枚(カセット含めると29枚)を持っている。5月号、6月号の同じ特集に比べても、格段に愛着の持てるリストだった。やっぱり自分は80年代から洋楽を聴きはじめたんだと実感。

こういう企画って、それぞれの雑誌のカラーが出ているのが面白いんだし、いろんな人がそれぞれ違った趣味の観点から選んだアルバムが合致しないのは当たり前だから、選ばれた100枚(3号合計で300枚)についてあれこれ言うのも筋違いだと思うんだけど、洋楽雑誌というもの自体にどんどん勢いがなくなってきている中ではまだかなりの影響力を持っていると思われるこの雑誌が「創刊25週年企画! ○○年代ロック・アルバム・ベスト100」と題して発表するからには、もう少し「なるほど、流石レココレ」と言われるようなものになってもよかったのにな。

この7月号の読者からのお便りのコーナーでも、6月号で1位に選ばれたアルバムや選出方法自体に対する疑問の声が上がっているが、選出方法についてはもう少し考えた方がよかったんじゃないかなと僕も思う。せいぜい数十人とかが読んでるだけの僕のブログで「去年のベスト10アルバム発表!」とかやってるのとは違うんだから。まあ、そういう声を掲載するということは、雑誌側でもそういう問題をちゃんと認識しているということなので、それは充分評価に値すると思うんだけどね。

例えば、「80年代を代表するブルース・スプリングスティーンのアルバム」は、彼の創作意欲がピークに達していた「The River」でも全世界的なメガヒットになった「Born In The U.S.A.」でもなく、彼が言葉に重きを置いたシンガーソングライターに回帰し、アコースティックギターの弾き語りをカセットレコーダーで録音した「Nebraska」なのだろうか?

先の読者の声でも指摘されていたけど、毎月80位台ぐらいのアルバムって、誰か一人の評論家が1位ないし高得点をつけたという理由でその位置にランクインしていると思われる。そう思って「選定者アンケート」の方のページを見てみると、萩原健太さんがこの「Nebraska」を1位に選んでいるね。きっと彼以外にこのアルバムを選んだ人はいなかったんだろう。でも、60〜70年代ポップス/ロック愛好家の彼がそのページに自ら書いているように、彼は明らかに80年代の音楽を好んで聴いてはいないのに、その彼がやむなく(?)選んだアルバムがこうして選出され、その同じアーティストが残した(一般的にはより評価の高い)別のアルバムが100位以内に顔を出してもいないことに、他の評者や編集者の誰も疑問を抱かないのが不思議。

他にも80年代を代表するという意味では、70年代にはまだデビューしてなくて、90年代には消えてしまったようなアーティストも沢山いて、そんな中でも、当時評論家の評価もそれなりに高かったし、ヒットもしたアルバムがいくつもあると思うんだけど。例えば、ヒット曲「Come On Eileen」だけでなく全体を覆うケルト風味がいかしたディキシーズ・ミッドナイト・ランナーズの『Too-Rye-Ay』や、ティアーズ・フォー・フィアーズの初期の2枚のアルバムを落選させてまでも、レココレという雑誌は本当にディスチャージの『Why』と『Hear Nothing, See Nothing, Say Nothing』を2枚ともを自分の雑誌が選ぶベスト100に入れるべきだと考えたのだろうか。

いや、ディスチャージのその2枚、僕も両方持ってるけど、確かにハードコア・パンクの名盤だと思うよ。別にその2枚に文句をつけたいわけじゃない。でも、この雑誌のカラーということを差し引いても(特に普段からハードコアをプッシュしている雑誌でもないけど)、もうちょっとバランス感覚を持ってやった方がよかったんじゃないかなあ。

なんだか文句ばかりになってしまって、きっとクロムさんあたりからは「そんなに音楽雑誌や音楽評論家に期待する方が間違ってる」なんて言われそうだけど、僕が今でも毎月買い続けている唯一の雑誌として(ミュージック・マガジンは今年に入ってついに四半世紀に及ぶ連続購読を停止)、もう少し読み応えのあるものにしてほしいと思うから。


さて、これだけでも充分長い記事だけど、せっかくだからレココレのランキングからは落とされた80年代の名盤のことにでも少しだけ触れようかな。去年2枚組のデラックス・エディションとして再発されたばかりなのを、先週750円相当という超安価で入手できたので、その自慢がてら。

Songs From The Big Chair  Deluxe Edition.jpg Tears For Fears 『Songs From The Big Chair』

ファースト・アルバムでも既に確立していた、当時はまだ新鮮だった生音とシンセの音の組み合わせもさることながら、やっぱり曲自体の良さと(特にLPではB面に当たる部分の)構成の見事さが光る。どうしても「Shout」、「Everybody Wants To Rule The World」というヒット曲ばかりが目立つが、これは是非じっくり通して聴いてほしいアルバム。

今回の2枚組デラックス・エディションの1枚目には、オリジナルアルバム全部とシングルB面曲が入っているんだけど、びっくりするのは、どちらかというとポップなアルバム曲に比べて、シングルB面曲のアヴァンギャルドなこと。ロバート・ワイアットの「Sea Song」なんてマニアックな曲を取り上げてるし。テープの回転数をいじったと思しき「Broken Revisited」なんて、夜一人で聴くと恐いよ。僕は当時シングルまで追っかけるほど彼らのファンというわけじゃなかったんだけど、ヒットチャートで知った「Shout」とかのシングルを買ってB面の「The Big Chair」なんてとんでもない曲を聴いた人たちの呆気に取られた顔が目に浮かぶよ。僕はこれらの曲を聴いて、また彼らへの評価を高くしたんだけどね。

2枚目はアルバムからのシングルカット曲(なんと全8曲のアルバムから5曲もシングルカットされてた)のいろんなバージョン。さすがに同じ曲ばかり何度も何度も出てくるのでちょっと飽きてくる。こういうところが、同じデラックス・エディションでも貴重な音源を2枚目に収録したボブ・マーリーの『Catch A Fire』とかヴェルヴェット・アンダーグラウンドの『Velvet Underground & Nico』なんかとは格が違うね。

あと、一つだけ文句を言いたいのは、僕はこの06年盤の前にリマスターして再発されていたボートラ7曲入りの同じアルバムをCDで持ってるんだけど、今回20曲ものボートラが入ったこの2枚組を買ったら当然それら7曲は重複するので前のは売ろうと思ってたのに、なんと7曲のうち1曲だけは06年盤には未収録。そんなメチャクチャにアヴァンギャルドなB面曲でもないのに、なんで?2枚目に同じ曲のよく似たバージョンを何度も入れるぐらいなら、この曲を入れればよかったのに、なんでこんなことするかな。これでこの99年盤も持っとかないといけなくなったよ。かくして僕の家からCDは一向に減らず。

これ以上引き伸ばすと話がとんでもなく長くなるので、こちらもまた名盤であるファースト『The Hurting』の、かわいい“悩める子供”のジャケ写だけ載っけておこう。

The Hurting.jpg Tears For Fears 『The Hurting』
posted by . at 08:56| Comment(16) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おはようございます。お帰りなさい。

「The River」より「Nebraska」いいって書かれて納得いかない――ふふふ。
両方聴いていれば、そうだそうだと強く同意できるんですが、片方しか聴いてないので(聴きまくってますけど)、今は、黙っときますね。

で、これが息抜きの記事なんですか?
どこで息を抜けって言うんですか!
バーチャルのもリアルの息子も自分の興味のある話題だけまくしたてやがって…

「お母さん、話聞いてる?」
「わかるとこだけ…」
Posted by Luna at 2007年07月14日 09:25
>さて、これだけでも充分長い記事だけど
寝起き・頭ボサボサで読んでいたところに↑の文言、「まだあるんかい!」と突っ込んでしまいました。
音楽とか本とかのランキングって不満なこと多いです。ランキングをつけること自体に無理があるんでしょう。
この悩める子供ジャケ、かわいいですね。気に入りました。

でも一番気に入ったのは記事タイトル「異論な意見」です。最近、地味音ダジャラー化していますか?
Posted by 麒麟 at 2007年07月14日 10:38
こんにちわ。
音楽評論の雑誌をほとんど読みません。新しいグループなどに興味があまり無いし、古いアルバムの特集してくれても「まぁ今更」って気持ちになってしまいます。昔はチャートとか「ベストなんやらかんやら」とか気になったんだけどなぁ〜(笑)。

多分年を取って視野が狭くなっているんでしょうね。「受け取り方は人それぞれ」なんて考えちゃうし、紹介されているグループへの興味とは別に、人の興味を刺激する文章自体が少ないような気がします。

Darkness On The Edge Of Townを聴いた時に「もう俺のBruceじゃないんだ」と思ったので、The RiverよりNebraskaって言われてもピンときません。そんな事よりThe RiverとBorn In The U.S.A.とどっちが先だったっけ?なんて、わからなくなっている自分が情けないですねぇ〜。

Posted by falso at 2007年07月14日 12:30
あ〜、懐かしいですね、Tears For Fears。
でも、アルバム聴いたことないので、"Shout"止まりですが。

音楽雑誌は、もう全然面白くないですね。
中学のときから何かしらの雑誌は買っていたのですが、今年に入って何も買わなくなりました。
なくても全然困らないどころか、増えるものが減って気分が良いくらいです。
Posted by piouhgd at 2007年07月14日 23:06
麒麟さんもコメントされてますが、私も悩める子供ジャケ、気に入りました。余白がいいですね。また、クリックして拡大したら、背景の白ととけて子供がぽつんと見えるところも気に入りました。
Posted by カブ子 at 2007年07月15日 00:32
●Lunaさん
「The River」聴きまくってくれてるんですね。嬉しいなあ。じゃあ、この後初期のアルバムを制覇したら、次は「Nebraska」ですね。僕が唯一CDで持っていない彼のアルバムです。10ドルとかで売ってるんで、いつでも手に入るんですけどね。別に嫌いなわけでもないんですけど、なんとなく買いそびれてて。

>どこで息を抜けって言うんですか!
えーと、どこでしょうね(笑)。最後の子供の写真あたりでしょうか。でもそこにたどり着くまでにやっぱり全部読まないといけないですね。

僕の文章もわかるとこだけ読んでくださってるんですね(笑)。久々のリアルの息子さんとの生活、楽しんでいらっしゃいますか?


●麒麟さん
音楽や本に点数やランキングをつけることに関しては、確かに賛否両論ありますね。でもそこに、その雑誌や評者なりのこだわりが見え隠れしていれば充分楽しめるんですよ、例えそれが自分と全然違った意見でも。今回の件は、僕が信用して長年読んできたこの雑誌にしては、選出方法にそういうこだわりがあまり見えなかったな、と。

悩める子供ジャケ、気に入ってもらえましたか。内容はほんとに悩める子供の歌なんかが入っててシリアスなんですけどね。

実は僕もこの題名密かに気に入ってます(いちいち「密か」に「そ」を入れるのが面倒になりました)。最初仮タイトルにして書き始めたんですが、そんなに小躍りするまで気に入っていただけたなんて、変えないでよかったです。


●falsoさん
>古いアルバムの特集してくれても「まぁ今更」
これは確かにありますね。記事では毎月買い続けてると書いたレココレでも、今さら『ピンク・フロイド「狂気」全曲解説!』とかやられると、ちょっと購買意欲が甚だしく減退しますね。

仰られるように、こちらの興味を刺激する文章が少なくなったというのもあるでしょうし、あまり音楽のことを知らなかった若い頃と違って、こちらも同じような文章に何度も触れてきたからというのもあるんでしょうね。視野が狭くなってるなんて謙遜されてますけど、経験を積むというのはそういうことでしょうから。

>The RiverとBorn In The U.S.A.とどっちが先だったっけ?
これは多分純粋に時代の差の問題だと思いますよ。僕は「The River」からがリアルタイムですから当然わかりますけど、少し興味が薄れてきてからだと、どっちのアルバムが先に出たっけ?なんて咄嗟にわからないこともありますもんね。「Human Touch」と「Lucky Town」はどっちが先かな?とか(答:その2枚は92年の同時発売アルバムです)。


●piouhgdさん
あ、アルバム聴かれてないですか。これきっと、アルバム内のシングル曲以外とか、B面曲の方がpiouhgdさん好みだと思いますよ。機会があれば是非どうぞ。この2枚組を買う必要はないと思いますが。

僕も中学のときにミュージックライフや音楽専科を買い始めたのを皮切りに、高校でロッキンオンとミュージックマガジンに転向、その後レココレも追加(たまに初期のフールズメイトとクロスビート)、数年前にまずロッキンオンが脱落、同時にストレンジデイズ加入、今年に入ってマガジン脱落、ストレンジデイズは特集によって買ったり買わなかったり、レココレもあんまりしょーもない特集が続くようならもう止めようかという遍歴です。確かにもう無くてもそれほど困らないと思うようになってきましたね。僕らみたいな層に離れられるのが、ああいう雑誌にとって一番の痛手だと思うんですが。ああ、またついアツく語ってしまった。


●カブ子さん
悩める子供ジャケ、僕はLPで持っているんですが、子供のところがエンボス加工で浮き出しているんです。いいでしょう。欲しくなりましたか?
Posted by yas at 2007年07月15日 18:56
文中リンクありがとうございます。But,自分の記事を読み直してみたら、何ともイジワルで性格が歪んでる内容で、まるで私が書いたものではないかのようです(笑)。

私は「思想」の感じられる音楽雑誌はキライです。好き嫌いの判断は、実際に聴いた各個人がすべきものですから、評論家の方々にあんまり調子コキな解説とかはしないでもらいたいと思うのです。万が一、それを本気にして、自分の基準を持たない音楽の聴き方が身についてしまったら、それこそ悲劇です。

ディスチャージ2枚には私も???でした。自分たちの分野に留まってなさい。大してわかりもしない音楽に、歴史的な意味を持たせてお勉強モードで評価するのはどんなものかと。(ああ、ダメだ・・・またイヤミが出てしまいましたね。)
そう、音楽はお勉強なんかじゃないのです。極端な話、音楽史の流れやジャンルなどどうでもいいことなのです。1つ1つの音に純粋な気持ちで触れて自由に感じることこそが、何よりも大切だと思ってます。

私が定期購読してるのは、CDジャーナルです。主だったレーベルから出た全国内盤について、やっつけ仕事的などうでもいいような一言コメントをつけただけで、すべてのアルバムを完全に並列に羅列している姿勢がイイですね。しかも特集記事は昏睡状態に陥るほど退屈なのに、ちょっとしたコラムはバカバカしさ全開でトンガっていたりする不釣合いもカラーを感じさせなくて良いです。

あっ、長文コメントになりすぎました。これじゃ、私自身が調子コキの評論家みたいです(笑)。
Posted by クロム at 2007年07月17日 22:07
まーあんまり言うとあれですけど、結局こういう企画やっちゃうと雑誌がいかに縦社会で出来てるかバレちゃいますね。
Posted by kaussie at 2007年07月19日 00:04
●クロムさん
力の入った長文コメント、ありがとうございます。記事タイトルに即して、色んな意見が出てきてすごく楽しいです。では僕も少しばかり持論を展開させてもらいますね。

クロムさんの仰る、「思想」を感じさせる音楽雑誌って、きっと僕が上の方のコメントに挙げたようなやつだと思います。特に今回の記事で槍玉に挙げたやつとか(笑)。「思想」と言うと少し言葉が悪いですが、僕は「こだわり」と言い換えますね。要は、その雑誌は読み物として筋の通った面白い記事を載せているか、そこの評論家の推薦盤は信用できるか、そこに尽きると思うんです。それって、スケールは違うけど、こういうブログでも同じですよね。あそこのブログで絶賛してたCDだから買ってみようとか、あのブログは自分にはさっぱりわからないCDばかり取り上げるけど、文章が面白いから毎回読んでるとか。

データベースとしてのCDジャーナルは、僕も高く評価しています。自分では買っていませんでしたが、昔一緒に海外駐在してた友達がわざわざ毎号日本から取り寄せてましたから。多分、僕があの雑誌を買わなかった理由は、音楽を聴きはじめた頃から自分の通学経路に大阪最大の輸入盤店街があって、ほぼ数日置きにそこに足繁く通っていたので、英米盤から数ヶ月遅れで発売される日本盤の新譜情報に価値を見出せなかったからだと思います。LP時代は日本盤ボートラなんてのもなかったですしね。

音楽は勉強なんかじゃなく、自分で気に入ったものを純粋な気持ちで聴くものであるというご意見には、まったく異存はありません。でも、ある程度の知識を持って聴いた方がより面白くなる種類の音楽というものが存在するのも事実だと思います。小難しい音楽雑誌を読んでいなければ、僕は中学のときに買ったオムニバスLPに入っていたか細い声で歌うロバート・ワイアットという人が実はかつては優れたドラマーだったことなんて知る由もなかったでしょうし、あるいはこの週末に記事にしようと思っているラトルズの面白さなんてのもきっと半減以下だったと思います。

勉強のためじゃなくて、興味深い読み物、あるいはより色んな場所に踏み込んで行くためのガイド、そういうものとしての音楽雑誌に僕は随分お世話になりました。だから今でもつい過剰に期待してしまうんでしょうね。そういうのを何冊も読んで、いろんな音楽を聴いて、その中で何が自分に向いていて何が向いていないかという自分の基準も作れないような人は、別に音楽雑誌を読まなかったところでしっかりとした自分の基準ができるとは思えませんから(笑)

僕もつい調子こいて長々と失礼しました。クロムさんに反論とか批判とかをするつもりは全くありませんので、気を悪くされないでくださいね。


●kaussieさん
中村とうようさんとか渋谷陽一さんとか、老舗の音楽雑誌にまだカリスマ編集長がいた時代は、その雑誌内にどれだけ雑多な意見が林立してても、きちんとその雑誌のカラーを持った横串で統一されていたような気がします。それがいいか悪いかは別として。
Posted by yas at 2007年07月20日 19:04
あら。私が唯一定期購読(?)している音楽雑誌もCDジャーナルですよ。図書館のご自由に持ってけコーナーによくバックナンバーが置いてあるので、そこで見つけては何の気なしに持って帰ってぺらぺら見てました。二周回遅れ(二年遅れ)なんですけどね(笑)。コラムが面白そうですね。後でツマミ読みしてみよ〜っと。
Posted by カブ子 at 2007年07月21日 02:09
●カブ子さん
僕がその雑誌を評価したデータベースとしての価値を根底から覆す定期購読法ですね。と一瞬思いましたが、最新の音楽情報を追っかけているのでなければ、実はそれって非常に合理的なやり方かもしれませんね。まず雑誌自体が無料で手に入るし、高くてあまり枚数を買えない日本盤も発売後2年も経てば評価も定まり、売れなかったやつは在庫処分中、売れ過ぎたやつは中古市場で値段がこなれてくる頃と、ちょうど読んだばかりの雑誌で話題になっていたアルバムを手頃な値段で手に入れるにはうってつけじゃないですか。理想的かも。

ただひとつ、問題とも言えないような問題ですが、音楽関係の時間軸が現実世界と2年ずれてしまうのが面倒ですね。その世界ではピンク・フロイドがライヴ8のために一時的に再結成したのはつい先々週のことですし、タマス・ウェルズの初来日は2009年になります。シド・バレットがもうすぐ亡くなりますよ。
Posted by yas at 2007年07月21日 16:25
仲良しビーム!(ノ≧∀≦)ノ・‥…━━━★ ピキューン!

気に入ってしまったので使ってみました。v( ̄∇ ̄)v

>理想的かも。
そうですか、2年遅れだからって卑屈になることないんですね(なってないけど)。理想的とまで言っていただいたので、胸を張って拾ってくることにします。

>タマス・ウェルズの初来日は2009年
手元にタマスのチケットがあるんですけど、これは非常に前売りな券なわけですね?? タマスはCDジャーナルに記事として取り上げられるでしょうか。さっき書店でピカピカのCDジャーナルを見かけたんですけど、手に取るのを我慢して逃げてきました。2年後を楽しみにしてます。
Posted by カブ子 at 2007年07月23日 13:00
先日のコメントは、ちょっと言葉足らずで誤解を招いたかもしれないので、少々(じゃなくて明らかに長文ですが)補足させて下さいね。このへんは、いつも結構本気で考えているところなので・・・。

おそらく音楽雑誌に対する各個人の怨念度(?)の違いは、「こだわり」によってすくい上げられた音楽との素晴らしき出会いと、「こだわり」によって切り捨てられた音楽への無念さの割合によるのではないでしょうか?

音楽の背景の解説や読み物は、yasさんのおっしゃる通り、実に興味深いもので、それらを否定する気は全くありません。私があえて「思想」と書いたのは、日本独自の勝手なレッテル貼りや位置づけ、あるいは故意と思えるような無視の態度です。

今では私と同じくらいのビッグ・カントリーのファンと化したミー五郎ですが、出会ってまもない頃は、「何で今頃、ビッグ・カントリーなんて聴いてるんだろう。ヘンな人だ。」と思ったそうです(笑)。それは日本のメディアに暴露されてきた人々のある意味「正しい」反応かもしれません。
スチュアート・アダムソンが自殺したときの日本とヨーロッパでの反響の違いには、相当な温度差がありました。

日本ではファンだと発言することでさえ、ちょっと恥ずかしさを覚えるアダム・アントも、海外には根強いファンが多数存在し、ミュージシャンからのリスペクトも受けている存在です。

たぶん、コレらは氷山の一角でしょう。
比較的真っ当に紹介されているハズの英国の音楽でさえこうなのですから、その他の国となれば、独断と偏見に基づく紹介のされ方しかなされていないに相違ありません。

例えば、カンやタンジェリン・ドリームなどは日本でも有名なのに、ドイツ本国ではフツーに人気のあるTon Steine ScherbenやKraanが好き!と言えば、「アンタも好きねぇ〜」って物好き扱いされるのが関の山です。

結局何が言いたいのかというと、「こだわり」を呈示する前に、まずは海外の音楽シーンをありのまま、客観的に伝えるメディアがほとんど存在しないという事実に私は非常に落胆しているのです。

その点では、ドイツ文化を研究している宇都宮大学留学生センター教授の若山俊介氏の著書「ドイツ・ロックの世界」は、実に新鮮でしたよ〜。ここでは、ちゃ〜んと我が愛しのリオ・ライザーのことも書かれていましたよ。

私のような人間が、(たまに)一般的なことを言っても、「ああ、またアホな好きモノが何かほざいてる」としか思われないのは、音楽雑誌のせいなのではないかと思ってるワケです。(←コレはたぶん違うので、小さい声でしか言えません。)

ああ、書いてるうちにどんどんヒートアップしてきて、自分でも身震いするほどの長文になってるぅ〜〜!!失礼!!

>カブ子さん
CDジャーナルの「博士のDVDチェック」ってコラム、読んでみて下さい。きっとツボにハマると思いますよ〜!
Posted by クロム at 2007年07月23日 20:28
●カブ子さん
もう来てくれないかもしれませんが、仲良しビームを置いてってくれただけでもエリカ♪さんには感謝ですね。
v( ̄∇ ̄)v ←この人はひそそかさんに似ているような気もしますし。

僕も1981年のミュージック・マガジンとか時々取り出して読んでますから、2年遅れぐらいは全然問題なしですよ。図書館からの帰りにでも、堂々とその雑誌をCD屋のカウンターに持ってって、欲しいCDを指さして「このニューアルバムもう入荷してますか?」と聞いてください。

タマス・ウェルズ、記事になるかどうかはわかりませんが、僕が去年ブログで取り上げたセカンド・アルバムが来年あたりに新譜情報として載るはずです。お見逃しのないように。


●クロムさん
こういうことをいつも本気で考えているクロムさんって、本当にいいですね。ではこちらも長文レスいきますよ。

今回書かれたことに関しては、非常に同感です。きっと僕もクロムさんも、方面は若干違うとはいえ、普通の人が普通に音楽に接するよりも少しだけ先に足を踏み出してしまっている状態でしょうから、既成の雑誌がカバーしてくれないところが出てきてしまうんですよね(言い方が生易しいですか?笑)。

音楽雑誌の「こだわり」によって切り捨てられる音楽への無念、ですね。僕のフィールドで言えば、例えばこのブログだけから音楽情報を得ている人たちにとっては、きっとオカヴィル・リヴァーとかタマス・ウェルズってなんだか凄くメジャーなグループだと思っておられるかもしれませんね。でも、僕は少なくとも自分が購読している雑誌でそういう人たちについての記事を読んだ覚えは一度もありません。オカヴィル・リヴァーはひょんなことで知り合った友達が教えてくれなければ、タマス・ウェルズは僕がふと足を踏み入れたCD屋で試聴していなければ、僕はきっと彼らのことを今も知らないままだったはずです。どちらも僕は素晴らしいバンドだと思いますし、そういうものを一切無視している日本の音楽雑誌って何なんだろうって思うこともあります。

お持ちかもしれませんが、レココレの2000年6月号を引っ張り出してきました。ジャーマン・ロック特集号です。確かに、カラーグラビアを含めて50ページ強にも亘るこの特集に、クロムさんの仰る人たちの名前は一文字も出てきませんね。僕レベルの「ジャーマン・ロックも聴いてみたいな」などという初心者向けに、「カンとその周辺の人たち」を紹介するにとどまっている感があります(駄洒落ではありませんよ)。

現実的な話をすると、すくい上げているのは書き手・雑誌の「こだわり」なんでしょうけど、切り捨てているのは「商売」なんですよね、きっと。例えばレココレが大瀧詠一関連のリマスター盤が出るたびに大特集をするのは、あの雑誌の定期購読層ならその手の記事は喜んで買って読むだろうという読みがあるからでしょうし(もしかしたら他に裏で何かあるのかもしれませんが)、現時点では書き手もリスナーも限られているリオ・ライザーやシアウォーターの記事なんて書いても商売にならないよ!ってなとこでしょう。

僕は海外の音楽雑誌はMojoやUncutをたまに買う程度ですが(はい、ご想像どおり、オマケCD目当てです)、商業主義がメインというのはどこの国の雑誌もそう変わらないような気がします。要は、メインで客を呼べる記事の裏でどれだけそういう啓蒙活動ができるかというところが、クロムさんや僕みたいなマニア層を満足させられるかにかかっていると思います。言うは易しですが。

もう充分長いですね。そろそろ止めます。僕も、いつも真剣に考えているわけではありませんが、こういう話題になるといつまでも話が止まりません。死ぬまでに一度ぐらいはクロムさんとサシでこういう話をしてみたいものです。下心がない証拠に、ミー五郎さんにも同席していただいた上で(笑)
Posted by yas at 2007年07月25日 18:59
今朝新しいCDジャーナルを入手しました。7月号です!
ジミオンが始まる一年前のものなので、照らし合わせて楽しめないのが残念です。見たことある名前といえば・・フューチャーヘッズ。 ファーストが紹介されてました。

>クロムさん
「博士のDVDチェック」最高です! 映画観てなくても笑えますね! 「てんむす・エビフライ」はクラシックわからなくても楽しい! 牧野良幸氏のイラストも好き。

内容はわからなくても面白い文章についつい惹き付けられる、こんなとこから興味がひろがるきっかけになるんですねー。ジミオンもクロムさんのとこもこれが共通点ですね。
Posted by カブ子 at 2007年07月26日 12:22
●カブ子さん
「号外もらったよ!」と息を切らせて飛び込んでくるカブ子さんの姿が目に浮かびます。手には古新聞を握り締めて。7月号というところがまたタイムリーですね。

フューチャーヘッズのファーストもいいアルバムですよ。安く見つけたらゲットすべきです。

牧野良幸さんって、僕が時々CD屋から持って帰ってきてたSACDの冊子に漫画書いてた人ですね。僕あれ結構気に入ってたんですよ(サイト見つけました。http://www.super-audiocd.com/supermg/index.html)。きっとその「博士のDVDチェック」も同じように細々とした手書きの台詞がびっしり書いてあるんでしょうか。読んでみたいな。

面白い文章と言って頂いて嬉しいです。僕は自分では結構音楽に詳しい方だと思っていたんですが、クロムさんのところを見ると、まだまだ世界は広いと思わざるを得なくなります。
Posted by yas at 2007年07月26日 19:12
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック