2018年07月22日

kirim live in Tokyo & Omiya

DSC04804.JPG DSC04817.JPG

月見ル君想フにディラン・モンドグリーンを観に行ったのは、3年前の3月のことだった。彼のライヴももちろん悪くはなかったんだけど、それよりも、前座で歌った、その当時は名前すら知らなかったsugar meのことを気に入ってしまい、それ以来、彼女のライヴがあるたびに、行けるときには毎回通うようになった。

その度にソロだったりバンド形式だったりしたけど、今年の3月に観たときには、キーボードの女性との2人組だった。最初は、それぐらいの方が音が単調にならなくていいのかな、なんて思いながら見始めたのが、終わってみたら、僕はライヴ中きっと半分ぐらいの時間、ステージの奥に座ってピアノを弾いていた彼女の方に注意を引かれていた気がする。いや、僕の位置からは姿はほとんど見えなかったんだけど、それぐらい魅力的な音だった。そんなにすごいテクニックをひけらかすわけじゃなく、出しゃばってこないところは歌伴の見本みたいなんだけど、少しそっちに耳を傾けてみたら、とてもふくよかな音色が丁寧に奏でられていて、ついそっちばかりに集中してしまうような。このキーボード、すごくいい。もっと聴いてみたい。誰なの?

「メンバー紹介です。彼女はしゃおりん。キリムっていうバンドから来てもらいました」



それから4か月、ようやくkirimのライヴを観る機会が巡ってきた。あれからすぐにアマゾンで買ったファーストはやっぱり僕の好きな感じで何度もリピートしていたけど、ライヴはどうもタイミングが合わなかったりして、本当にようやく、という感じで。

うちから直線距離だとそう遠くはない元住吉のPowers2というバーのドアを開けると、しゃおりんこと柏佐緒里さんが「おひさしぶりです」と声をかけてくれる。5月のsugar meのライヴのときにちょっと話して以来かな。覚えていてくれて嬉しい。それから開演まで2時間近くあったので、タコライス(うまかった)と各種アルコールで時間をつぶす。思ったより広かった店内は、満員というわけじゃないけど全てのテーブルが埋まるぐらいの準盛況。

最初にステージに上がった、こちらも初見のikanimoという3人組もよかったな。ほっこりした感じ、失敗したときのゆるーい冗談なんかも含めて。長くなってしまうので詳細は省くけど、僕はホーミーを初めて生で聴いたよ。どこからあんな音が出るんだろう。不思議。

kirimの登場はもう9時ぐらいになってたかな。簡素なドラムセットだったさっきのikanimoと違ってフルキットがステージ左側、赤いノードのキーボードは右側だ(赤くないノードは見たことないけど)。ステージ中央にはアコギが1本だけ置いてある。

ベースレスなので、普通のバンドならきっとこの音はベースギターが担当するだろうというところまでキーボードがカバー。特にアップテンポの曲では左手はずっとそんな感じで忙しく動かしていながら、右手でメロディを奏で、曲によってはとっさにメロディカ(ピアニカ?呼び名を統一してほしい)の吹き口をくわえてそっちも弾く。忙しいね。僕は鍵盤を弾けるわけじゃないので、あれがどれぐらい難易度の高いものなのかわからないんだけど、少なくとも僕が聴いていた限りでは一回のミスもなく、あいかわらず魅力的な演奏を聴かせてくれた。やっぱり、すごいテクニックなんだろうね。そう思わせないところがすごいのか。

キーボードのことばかり書いてるけど、きっとこのバンドを初めて聴く人は真っ先にボーカルに耳が行くんだろうと思う。三橋ハルカさん。声もいいし歌も上手い。ノラ・ジョーンズの、しかも「Sunrise」なんて誰でも知ってる有名曲をストレートにカバーするなんて、よっぽどの実力と勇気(笑)がないとね。別に馬鹿にしてるわけじゃないよ。すごくよかった。もちろんカバーだけじゃなく、結構バラエティに富んだ、英語と日本語が半分ずつぐらいのオリジナル曲(ほぼ全曲ハルカさんの作詞作曲)もよい。いくつかの曲はパイレーツ・カヌーを思い出させるところがあるね。ラストに演った、ファーストアルバムでも最後に収められている「Michi」っていう8分半もある曲が僕は好き。

アンコールも含めて全部で1時間ちょっとだったかな。セトリ覚えてないけど、ファーストから聴きたかった曲はほとんど演ってくれたと思うし、よく知らなかったおそらくセカンドからの曲も同じくクオリティ高かった。カバー曲はさっきのと、「Take Me Home, Country Roads」。うむ、かなりベタな選曲しますね(笑)

終演後、お目当てだったセカンドアルバムを買いに物販のところへ。見たことのなかったファーストEPも置いてあって、曲目を確認してみたらもう持ってるファーストアルバムと3曲ともダブってたから、ハルカさんに「これってアルバムとはアレンジ違い?」と訊いてみたら、「ほぼ同じだけど、より初々しいです」だって。じゃあ、初々しいのも買っとこ。そのうち凄いプレミアムが付くかもしれないし。あと、7インチのアナログにさっきのカバー2曲が入ったのも置いてあったので、それもゲット。7インチはジャケとか含めて所有欲そそるよね。でも、せっかくのピクチャージャケットがセカンドアルバムと同じデザイン(タイトルだけ違う)なのはちょっと残念。

CDとレコードにサインをもらったりしながら、もうしばらくメンバーと話させてもらった。「明日は大宮でインストア、明後日は群馬なんですよ」「そっかー、行けたら行くね」とか言いながら、名残惜しいけどお店を後に。直線距離だとそう遠くはないけど、ここからうちに帰るにはなんだか沢山の電車をジグザグに乗り継がないといけないんだよ。



関西では「行けたら行くわ」は「行く気なんかサラサラないんやけど、はっきり言うたら傷つくしな」とほぼ同義語なんだけど、Powers2からの帰り道、僕はもう大宮までの電車と、駅からお店までの道順を検索していた。初めて行ったライヴがあまりによくて即リピートしたのも、3年前のパイレーツ・カヌーのとき以来かも。

初めて訪れるモア・レコードは、一言で言ってとんでもないCD屋だった。なんでこんなところ(失礼)に、こんなマニアックな店があるの?駅からのアクセスもそんなに悪くない好立地でそれなりに広いスペース。なんでこれで経営続けてられるの?(再度失礼)。大宮ってそんな街なの? 僕はこの方面の音楽にはそこそこ詳しいつもりだけど、店全体見渡しても、持ってるもの・知ってるアーティストが半分もない。トイレに貼ってあった古いチラシを見たら、マーチング・バンド(スウェーデンの)が来日したときにここでインストアあったんだって。何者なの?この店。

さて、kirimのインストア。ドラムは前日のフルセットじゃなくて、スネアとシンバル類だけの簡単なセット。いくら広めのお店とはいえ、さすがにあんなにでっかいドラムキットで音を出せるほどではない。ドラマーの和田佳憲さんによると、こういう簡素なセットで演奏するのは結成以来初めてだとのこと。本人も言ってたけど、全然悪くなかったよ。これだけ身軽にできるなら、もっといろんな場所でライヴできるかもね。

彼の叩く軽快なドラムも心地いいんだけど、「寝んねよ ころりよ」でのグロッケンの音色がすごく素敵。まだ何度も聴けてないけど、今のところ新譜で一番好きな曲かも。

インストアなので、前日よりも短めのセット。それでも、30分ぐらいしか演らないのかなと思っていたら、もう少し長く、確か7〜8曲ぐらいは演奏したと思う。前日演らなかったような珍しい曲は(多分)なかったと思うけど、なんとなくこの日の方がのびのびと演奏できていて、よかったような気がする。和田さんに「おもしろい話して」と突然無茶振りされたハルカさんの歯の治療&スリランカ旅行とかの、曲間のゆるーいおしゃべりもね。

残念ながら、観に来たお客さんはほんの数えるほどだった。お店の常連さんなのか、kirimのファンの方なのか。あんなによかったのに、もったいないね。終演後にみなさんCD買ってサインもらったりしてるのを、前日買ったばかりの僕は関係者風の装いで(笑)横から眺めたりして。あとは、メンバーが機材片付けたりしてる間にこの宝島みたいな店の試聴機を片っ端から聴き倒して、とりあえず3枚ゲット。「とりあえず」と書いたのは、僕は間違いなくまたこの店に来ることになるだろうから。

それにしても、前日の3枚と、この日家に帰ったらTHISTIMEから届いてた4枚と合わせて、2日間で10枚もCDやらレコードやら買ってしまったよ。今ちょうど多すぎるから売るCDを四苦八苦しながら選出してる最中だってのに。でも、ディラン・モンドグリーンからsugar meにつながって、そこからつながったkirim。音楽聴いてて楽しいのってこういうところだよね。わらしべ長者的に次々に自分好みのアーティストを発掘していく楽しみ。この次はどこにつながるかな。
posted by . at 17:13| Comment(0) | コンサート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]