2015年05月09日

Hugh Cornwell live in Tokyo

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当初2月に予定されていた来日がこの5月のGWの最終日に延期されたのはこの呼び屋さん主催公演ではよくあることで、いつぞやのメタル・ボックス・イン・ダブみたいに延期された挙句に中止なんてことにならなかっただけよしとしよう。中央線ちょっと先の吉祥寺でライヴを観ることは多いし、手前の中野にはなんだかんだでよく行くけど、高円寺駅に降り立つのは実は初めて。ちょっと早めに来てうろついてみたら、古着屋ばっかりだねここは。ネットで調べてみたら名前を聞いたことのある中古レコ屋があったけど、残念ながらこの日は定休日。会場の場所を確認してから、開場時刻まで腹ごしらえ。よさそうな飲み屋は多いけど、さすがに午後3時にやってるところは限られるね。そういうところはもう昼間から飲んだくれてる人たちでほぼ満席だし。

それほどいい整理番号でもなかったので開場ぎりぎりに行ってみたら、ざっと百人ぐらいの客が会場前にたむろしている。いかにもパンク!みたいな奴はひとりもいないね。前日の吉祥寺公演で買ったTシャツを着ていた友人のRさんを見つけて声をかけてみたら、「さっきそこにヒューがいて、CDにサインもらったんですよ」とのこと。ああしまった、のんきに仕上げの砂肝漬けなんて食ってないでもう少し早く来ればよかった。せっかく白いジャケのCD持ってきてたのに。

入場はスムーズ。らせん状の階段をぐるんと降りると、意外にコンパクトな会場だった。客席部分だけで言ったらネストより小さいんじゃないかな。ステージ前はもう先に入ったファンでびっしりだったけど、運よく壁際にまだ比較的スペースがあったので、かなり端っこになってしまうけど、一応最前列と言ってもいいような場所を確保できた。Rさんはさすが、ヒューのマイクスタンドど真ん前に陣取ってるね。

今回に限らないんだけど、この規模の会場で開場から開演まで一時間というのはちょっと長すぎるよ。指定席だったらもう少しぎりぎりに入場するんだけど、場所取りが重要な立ち見ライヴだとろくにトイレにも行けないからあんまり飲み物ガブガブ飲んでもいられないし。今回は友達と一緒だったからちょっとはうろつく余裕あったけどね。でも物販に行ってみたら、お目当ての『Black And White』アレンジの白いTシャツは残念ながらもう売り切れ。注文できるとは言われたけど、送料込みで四千円近くというのにちょっと引いてしまう。

ステージ上、左側に黒とナチュラルのテレキャスター、中央にドラムキット、僕から遠い右奥にはよく見えないけど緑色っぽいプレジションベースが置いてある。なんの飾りもないすごくシンプルなステージ。何かで読んだヒューのインタビューで、キーボードを入れるとストラングラーズの劣化バージョンみたいになってしまうから、シンプルにスリーピースで、ギターとベースでキーボードのパートまでカバーするアレンジにしているというようなことを読んだ。いや、ベーシストはただでさえあの複雑なJJのベースラインをコピーするのに忙しいだろうし、ヒューが歌いながらあのキーボードのフレーズをギターで再現とか、いくらなんでも無理でしょ。まあ、どんなアレンジになってるのか楽しみにしておこう(ということで、あえてライヴ前の予習は最近のライヴ映像とかは見ないようにしていた)。

開演予定時刻を15分ぐらい過ぎたところでメンバーがステージに登場。ヒューはすっかり痩せて、頭も少し薄くなって、なんだかおじいさんっぽいね。事前にツイッター読んだからわかってたけど、ドラマーは現ポウジーズのダリウス。なんでそこがつながるのかと一瞬不思議だったけど、そういえば『Blood/Candy』にはヒューが参加してるんだった。あのときから時々一緒に演ってるのかな。ヒューは黒い方のギターを肩にかけ、『Totem & Taboo』からとストラングラーズの曲を交互に演奏すると宣言。うわあ、見かけがあんななのに声が完全に昔のまま。すごいや。これは期待できそう。

元の2月の公演前に今は亡きミュージックアンリミテッドで予習してたので、そのアルバムは持ってない僕にも多少は聞き覚えのあったタイトル曲「Totem & Taboo」でスタート。続いてのストラングラーズ曲一発目は何かなと期待していたら、僕的にはかなり(ポジティブな意味で)意表をつかれた「Skin Deep」。来日直後のリハーサルではストラングラーズを20曲ほども演奏し、両日違ったセトリで演る予定と読んでいたから、聴いてみたい10曲は何だろうと考えていたけど、その自己リストには確実に入れていた曲だ。後期の地味な曲だけど好きなんだよね。

奇数番のソロ曲はなんとなく聞き覚えがある程度にしかわからないけど、だからといって決して悪いわけじゃない。申し訳ないけどヒューのソロアルバムはほとんどフォローしてなくて、沢山出てるというぐらいにしか知らないんだけど、このライヴ観てやっぱりちゃんと揃えなければと思ってしまうほどには良い曲揃い。

なんて言っても、次の曲のイントロを聞いてしまうともうどうしてもこっちの頭のリミッターも振り切ってしまう。「Grip」だ! やった、これは聴きたかった。オリジナルよりも、それよりもっと馴染んだ『X-Cert』のライヴヴァージョンよりもややテンポを落とした演奏だったけど、そんなのまったく気にならない。それより、鳴ってないデイヴ・グリーンフィールドのあの印象的なキーボードの音が聴こえるよ。なんて空耳だ。ははは、確かにこれじゃキーボードプレイヤーは要らないわ。

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音響のいい会場だと思った。それぞれの楽器の音はすごくクリアに分離して聴こえるんだけど、ミックスのせいか、僕のいた位置のせいなのか、どうもヒューのボーカルが演奏に埋没してすごく聴こえづらかった。途中でヒューが日本語で「スイマセン」とミキサーに声をかけて、ギターとドラムの音をもっと上げてくれというような仕草をしてたから、もしかしたらステージ上では逆に楽器の音が聴こえづらかったのかも。その話をライヴ後にRさんにしたら、「でも前日はもっと音悪かったですよ」とのことだったから、あれでも改善していたのかもしれないけど。

「誰かオーストラリアに行ったことはあるか?」とヒュー。まばらな観客からの返事を聞いて、「お前らもっと外に出ないと」と言って始めた「Nuclear Device」。やった、これもツボ。そういえば、後の方で「Peaches」を演奏する前にも「お前ら今日ビーチに行ったか? もっと外に出ないと」って言ってたな。なんか日本人は家にこもってるってイメージがあるのかな。それともあれはなんかのギャグだったのか。

ギャグといえば、やたらと(Good Eveningの代わりに)「Good Afternoon」と言ってたし、「ティーパーティーにようこそ」とか言ってたのも、こんな早い時間にライヴやるなんて(ちなみに開場17時、開演18時)というような話をきっとしてたんだろうね。馬鹿にしてたのか、単なる冗談なのかよくつかめなかったけど。

自分の目の前でRさんが両腕を振り上げて大声で「い゛え゛ー!」というのが気に入ったのかこれも茶化しているのか、彼の方を見ながら何度もステージ上でヒューが同じように「イエー!」って言ってたのも印象的。「昔に戻ったみたいだ」みたいなことを言ってたから、あれは好意的だったんだろうけど。

ドラムキットの調子が悪かったようで、曲間で頻繁にヒューとダリウスがなにか相談してた。シンバルがちゃんと固定されてなかったのかな。ヒューが客席にむかって「誰かドラムキット持ってる人いる?」なんて訊いてたのが、この日の微妙なギャグの中では一番笑えたかも。

曲紹介もなしで12曲目に始めた「Always The Sun」が個人的には白眉だった(偶数曲だけ覚えていればいいから結構楽)。ある意味、一番聴きたかった曲かもしれない。後期ストラングラーズ(ヒューのいた90年まででの後期という意味。脱退後は僕にとってはもうストラングラーズじゃないから、一枚も聴いてない)ではいちばん好きな曲。サビのところで観客が自然発生的にコーラスしていたのを聞くと(当然僕も)、やっぱりこの曲みんな好きなのかな。

これも『Live X-Cert』を彷彿とさせた、抜群にかっこよかった「Straighten Out」で本編終了。予定調和的にすぐ出てくるアンコールが最近多いなか、もう出てこないんじゃないかとすら思ったぐらいの長時間(それでも5分弱ぐらい?)の拍手を経て、再登場。そこまでずっとソロ曲とストラングラーズ曲を交互に演奏していたルールを破り、ソロ1曲とストラングラーズ3曲を演奏。「Hanging Around」は嬉しかった。もうこの日は演ってほしいなと思っていた曲がズバズバ当たる。ここでも観客大合唱。最後はお約束の(?)「No More Heroes」で幕。客電が点いてもまだ拍手はしばらく続いてたけど、「これで終了」とのアナウンスが入って、残念ながらそこまで。

(鼻炎薬を服用しているせいか)あまりにも喉が渇いたので、終演後にあと500円追加して生ビールで友達と乾杯。Rさんと一緒にいた、初めて会う方とも乾杯。そのうちにサイン会やりますとのアナウンスがあったけど、まず物販で何か買ってからという話だったので、もうほしいTシャツも売り切れだったから諦めて外に飲みに出ることにした。「この列の長さだと、一人一人とゆっくり話すヒューのことだから、全員終わるまで一時間ぐらいかかるかも」という声も聞こえたし。

結局、もう一枚サインをもらってから途中で合流してくれたRさんも含めて、結構遅い時間まで落ち着いて飲んでしまった。連休最終日だというのに。なんやかんやと感想を言い合ってたけど、結論としては観に行ってよかったライヴだったということ。ライヴ中にヒューが言ってた「近い将来じゃないかもしれないけど、また来るから」というのはほんとに期待してもいいのかな。

後日、ネットで見つけたというセットリストをRさんが送ってきてくれた(オリジナルの持ち主の方、ごめんなさい。勝手に転載させてもらいます)。ソロ曲のタイトルがわからなかったのでうれしい。あと、初日分と見比べてみても、圧倒的に僕の行った日の方が、僕が聴きたいと思っていた曲ばかりだったのが一番うれしかった。

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Setlist 6 May 2015 @ Koenji High

1. Totem & Taboo
2. Skin Deep
3. Stuck In Daily Mail Land
4. (Get A) Grip (On Yourself)
5. I Want One Of Those
6. Nuclear Device
7. Rain On The River
8. Golden Brown
9. God Is A Woman
10. Peaches
11. Bad Vibrations
12. Always The Sun
13. A Street Called Carroll
14. Straighten Out

Encore
15. In The Dead Of Night
16. Hanging Around
17. Duchess
18. No More Heroes

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