2014年07月06日

Tamas Wells live in Tokyo 2014 Pt. 1

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東京初日。当初予定していた富士見が丘教会から急遽変更になった会場の光明寺は、六本木のすぐ近くにこんな閑静な場所があるのかと思うほどの、都会の中のエアポケットみたいな空間だった。直前での場所探しにsinさんが苦労してたのは知ってたけど、よくもまあこんな場所を見つけてきたものだ。

朝10時にポートライナーの三ノ宮駅で懐かしい人と待ち合わせ、その人と一緒に、思いのほか混んでいた新幹線と山手線・地下鉄を乗り継いで神谷町へ。初日の福岡からしとしとと降り続いてる雨がなかなか止まないね。まあ、荷物も少ないし、傘をさすほどの雨でもないから別に気にならないけど。

会場は、お寺。わかってはいたものの、本当にお寺だ。奥の方には仏様の頭が置いてあったりする。ブロンがしきりに言ってたけど、敬虔な仏教徒の多いミャンマーなら、仏様に背を向けて演奏するなんてあり得ないセッティング。この日から参加するアンソニー・フランシスのために、これまでの二日間とは違って右手にピアノ、左手にキーボードを設置。タマスとクリスの立ち位置もいつもとは逆だ。

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前座は前日と同様、n. markことネイサン・コリンズ。曲名は全然わからないけど、多分前日と同じ曲目。最後の曲でクリス・リンチが出てきてアンビエントなギターを添えるところも同じ。ついでに言うとすごくよかったのにやっぱり途中で眠くなってしまったのも同じだった。ところで、確かn. mark名義の音源が4-5曲ほどサウンドクラウドに上がってたと記憶していたのに、いくら探しても見当たらない。こんな検索しづらい名前にしないでほしいよ。

さっぱりと髭を剃って髪の毛も短くしたアンソニーを含めた4人編成で登場。オープニングは「Vendredi」。また今日もセトリ変えてくれるんだ。クリスの弾くこの曲のピアノのフレーズ、ごく簡単なものなのに、微妙なタメというかタイミングがアンソニーやキムとはまた違ってすごくいい。連日同じようなセットで同じようなコメントばかりで恐縮だけど、ほんとにこの人が参加したことでこのバンドの音の幅というか余裕が格段に広がった気がする。

2曲目はクリスがギター、代わってアンソニーがピアノに座り、「The Northern Lights」。ピアノソロで早速心配していたミスタッチが・・・ むう、この先大丈夫かな。このライヴ中はもう絶対彼のことを見てプレッシャーかけるようなことはしないでおこう(事実、僕はまた彼の近くに座ってしまっていたんだけど、お互いもうわかってるから、登場以来すでに一切お互い目を合わせていない)。

彼が参加していないニューアルバムからの曲では、アンソニーはおとなしく下がって、ピアノの裏の方で体育座りしたり楽屋の方に引っ込んだりしていた。一度、どの曲のときだったか、タマスが突然「皆さん、キーボードのアンソニー・フランシスです」と紹介したら、その場にいなかったということがあったね。あれはわざとなのか。お笑い要員フランシス教授。

ネイサンがいつものようにアイパッドで音を操作していたら、タマスが曲間の紹介で「中国ツアーのときに彼がああいう風にしていたら、終演後にお客さんにどうしてライヴ中にメールしてるんだって聞かれてたよ」だって。まあ確かにドラマーがいきなりドラムも叩かずにうつむいてタブレット覗き込んでたらそう思ってもおかしくないかも。

「数年前に(ちなみにタマスはどんな昔の話でも「A few years ago」と言うね)駐車場というロマンティックな場所である女性にプロポーズしたら、『わからない』って返事だったんだ。そのときの経験を基にして書いた曲」といいながら「Benedict Island Pt. One」を演奏。プロポーズの結果はうまくいったと話してたからもちろんブロンのことなんだけど、今回この話をブロンとするのを忘れてたな。

ちょっと「あれ?」と思ったのが、お寺で演奏する話からミャンマーのお寺の話になって、「次の曲はミャンマーで書いたんだ」と言って「True Believers」を演奏したこと。あの曲って日本で書いたって言ってたよね。終演後に早速タマスに聞いてみたら、最初にメロディーを思いついたのが日本ツアーのときで、歌詞を書き上げたのがミャンマーに戻ってからという話。ちなみに前回の記事に書いた、キビダンゴ事件とこの曲を書いた時期はまったく別だったそうだ。たまたま前日この曲を演奏する前にキビダンゴの話をしただけだって。

今回のツアーでのハイライトのひとつである「Signs I Can’t Read」から「Melon Street Book Club」へのメドレー、最初の2日間よりも「Melon Street」を始める前にタマスがやけにじらしてたような気がする。あれはアドリブだったのかな。それにしても、自分が作曲したこの曲をタマスがライヴで弾くのを聞くのはどういう気持ちだったんだろう、フランシス教授。

「僕はお好み焼きが大好きで、日本に来たらいつも食べるんだ。でも今回は、今まで僕には秘密にされていた重要なことを知ってしまった。お好み焼きよりもすごいものを食べさせてもらったんだ。それは、もんじゃ焼き」と笑わせるタマス。僕は大阪人として決してもんじゃがお好み焼きの上だとは思わないけど、もんじゃ焼き好きのオーストラリア人というのも珍しいよね。

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「For The Apperture」みたいな音の厚い曲は、さすがにアンソニーが入ったことで音がよりふくよかになったね。いつもはこの曲ではバンジョーを弾いていたアンソニーはキーボードで参加。最初の「The Northern Lights」での失敗以降は目立ったミスタッチもなく、概ね安心して聞いていられた。ただ、ほかの3人が弾くピアノと違って、ちょっとやっぱりおっかなびっくり弾いてるせいか、アンソニーが弾くときだけはピアノの音が小さかったように思う。

「A Riddle」のときにアンソニーが顔を真っ赤にして照れながらステージ前のマイクのところに立つ。口笛要員だ。いつもタマスが自分でこうやって吹くんだよとお手本を見せる代わりに彼に見本を見せさせて、「でも僕らは口笛が下手だから皆で吹いてよ」と言って始める。口笛要員の立場は・・・

「前回のツアーでは教会で演奏したし、今日はお寺。もしかしたら次回はモスクかな」と笑わせ、そして「最後はマイケル・オールドフィールドの曲」と「Moonlight Shadow」で幕。実は、リハーサルのときにクリスに前日話していたオリジナルを聞かせてあげたんだけど、とても無理と諦められてしまった。でも、もうすっかりクロージングとして定着した感のあるこの曲で、できるだけ凝ったギターを弾いてくれようとはしていたと思う。ありがとうね。

結局、前日のセトリとは1曲目と3曲目が入れ替わって、そこに初日に演った「Benedict Island」を加えただけだったこの日のリスト。アンコールでまずタマスが一人で登場して「Grace And Seraphim」、そこにメンバー全員が加わって「Lichen And Bees」で終了。と思いきや、この日はアンコールの拍手が鳴り止まない。しょうがないのでタマスが再度一人で出てきて、「Opportunity Fair」を歌う。おお、これは今回のツアーでは初。結局、それも含めて全22曲と、今回のツアーでもっとも曲数の多い日となった。

さて、いよいよ明日はこの4日間のツアーの千秋楽。前回の東京公演で使った原宿Vacant。これまでの3日間がとんでもなく異色な場所ばかりだったから普通のハコみたいに思えてしまうけど、あそこも実はかなり気持ちのいい空間なんだよね。さあ、楽しみだ。


Tamas Wells Setlist 28 June 2014 @ Komyoji Kamiya-cho, Tokyo

1. Vendredi
2. The Northern Lights
3. Bandages On The Lawn
4. I'm Sorry That The Kitchen Is On Fire
5. I Don't Know Why She Burned Up All Those Greylead Drawings
6. The Treason At Henderson's Pier
7. Benedict Island, Pt. One
8. True Believers
9. The Crime At Edmund Lake
10. Signs I Can't Read
11. Melon Street Book Club
12. Fine, Don't Follow A Tiny Boat For A Day
13. Thirty People Away
14. Never Going To Read Your Mind
15. Valder Fields
16. For The Aperture
17. I Left The Ring On Draper Street
18. A Riddle
19. Moonlight Shadow

[Encore]
1. Grace And Seraphim
2. Lichen And Bees
3. Opportunity Fair
posted by . at 09:25| Comment(2) | TrackBack(0) | コンサート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
どの記事にコメントしようかと思ったけど、自分も行った日にしましたよ。
なんだかもうライヴの余韻も忘れかけていたころだったので、感慨深く読ませていただきました。
上手く言えないのですが…ハートに響くライヴってあまり体験したことはないんです。でも、タマスのライヴはまさにそれでした。聴いている間、無心になり、いろんなことを考え、ほかのどんなときよりも実は思索を深めることができたり。なんて。
イケメンと教授とメガネのトリオも素敵でしたー。
Posted by xiao at 2014年07月16日 20:44
■xiaoさん
もうコメントした余韻も忘れかけているころでしょうが、今頃返事をしにきました。フジの記事を書くのに二週間もかかってしまっていたのです。すみません。

今回教授の学会がたまたま重なったからあのメンバーで観られましたが、もしかするともう二度とはないかもしれませんね。そう思うと、貴重なライヴを経験できました。
Posted by yas at 2014年08月09日 11:22
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