2007年02月17日

祝来NZ! Fall Out Boy 「Infinity On High」

Infinity On High フォール・アウト・ボーイ「Infinity On High」

お気に入りのフォール・アウト・ボーイの新譜が出たんで、最近の僕にしては珍しく新譜を定価で買った翌日、ふとしたことで彼らがNZに来ることを知った。

実はその情報自体相当遅れていて、本当は(以前僕がホセ・ゴンザレスやアークティック・モンキーズを観た)セイント・ジェームス劇場で予定されていたコンサートが、チケットが発売された瞬間に売り切れてしまったために、急遽アリーナ級の会場に場所を移し、その追加分のチケット発売のお知らせを見たというわけ。

すごい人気だなあ。そういえば僕がこの新譜を買ったときも、店頭に何枚もディスプレイされていて、おそらくどこのCD屋でも今の一押しであるノラ・ジョーンズのすぐ隣に、そして、他の大物(たとえば少し前に出たエリック・クラプトンの新譜)なんかよりも目立つところに置いてあったし。アルバム発表毎にどんどんメジャーになっていってるのを実感する。

僕のブログをいつも読んでくださっている方なら、yascd002「PowerPop古今東西」に入れたパニック!アット・ザ・ディスコが、このバンドのレーベルからデビューしたという記述を覚えているかもしれない。音的にはどちらのバンドもとてもよく似ている。一般的にはメロコアとかエモとか呼ばれる音。あの時の僕の書き方で言うと、パンクやグランジの時代を通過したパワーポップ。速くてうるさい、でもとってもメロディアス。そんな感じ。どちらかというと装飾気味な音のパニック!よりもこのフォール・アウト・ボーイの方がかなりストレートに(所謂)パンクっぽいかな。もっとメジャーなところでいうと、グリーン・デイにも近いかも。

さすがに売れるだけあって、今回のアルバムはかなりバラエティに富んだ音になっている。それでいて、以前の音のエッセンスは失っていないのだから、大したものだ。アルバムからのリードシングル「This Ain't A Scene, It's An Arms Race」は今こちらのラジオでもMTVでもヘビーローテーションだ。

実はこの曲は今までの彼らの曲に比べて(そして今回のアルバム中でも)かなり異色で、サビ以外はなんだかブラックミュージックっぽい造りになっている。僕も最初にラジオでこれを聴いたときには、まさかこれがフォール・アウト・ボーイの新曲だとは思わなかったものだ。

http://www.youtube.com/watch?v=SA0ND31p8bg

このビデオでも、彼らがヒップホップ系のプロデューサーと録音を始めるが、ノリが悪くてスタジオの黒人に馬鹿にされる、ところがサビにきていきなり曲調が倍のテンポになり、いつものフォール・アウト・ボーイになりました、というお話になっている。

それにしても、ボーカルのパトリック君、4年前に出たアルバムのジャケットには可愛い顔した好青年らしく写っていたのに、なんだこの太り様は?

アルバムには他にも、今までになかったようなピアノをバックにしたバラッドや、ちょっとパニック!に影響されたかな?という感じの曲も入っており、とても聴きやすいアルバムだと思う。ときどき声がひっくり返ってしまうボーカルの声質も僕好みだし。


From Under The Cork Tree以前のアルバムの話も少しずつ書こうかな。05年に出た「From Under The Cork Tree」が、おそらく彼らがメジャーになっていくきっかけとなった盤だろう。ここから、彼らのフューエルド・バイ・ラーメン・レーベルがアイランド/デフ・ジャム/ユニヴァーサル配給に変わったことも原因だろうけど、アルバムの内容自体も今回のものに近く、聴きやすいものになってきている。今回のアルバムではそれほどでもなかったが、この頃は曲のタイトルがやたらと長く、「Our Lawyer Made Us Change The Name Of This Song So We Wouldn't Get Sued」とか「I Slept With Someone In Fall Out Boy And All I Got Was This Stupid Song Written About Me」とか、おいおいそれが曲のタイトルかよ、ってな感じの曲ばかりだった。僕の持ってるのはこのジャケットの通常盤だが、今流通してるのは、ここにリンクした限定盤かな(限定盤のくせにいつまで流通してるんだ)。

Take This To Your Grave今でも僕が一番好きなのは、03年の「Take This To Your Grave」。とにかく曲がかっこいいし、それぞれの曲のつながりもよく考えられてて随所でカタルシスを感じる(たとえば前の曲の残響音がまだ残ってるところに次の曲のイントロのドラムが入ってくるとか)。ジャカジャーン、カッカッ、ダカダカダカダカ、キューンンン、という音がいっぱい詰まったアルバム(これで興味を引かれた人もいることでしょう)。まだ荒削りなところもあちこちに見られるけど、曲の良さとアルバムの完成度が一番高いのはこれじゃないかな。僕が去年、当時の新譜だった「From Under The Cork Tree」でなくこっちを買った理由の値段の安さもまだ健在だし、これはお買い得だと思う。

実はこのアルバムの前に、別のレーベルから出たファーストアルバムがあるんだけど、本人達はそれを(主にレーベルとのゴタゴタがあったことが理由で)あまり気に入っていないらしく、僕もまだそれは手に入れていない。

My Heart Will Always Be The B-side To My Tongueあともう1枚、上記2枚のアルバムの間に出たアコースティック・ミニアルバムとDVDのカップリング盤「My Heart Will Always Be The B-side To My Tongue」がある。このジャケットは女の子ジャケ特集のときに載せたね。実はこの紙ジャケの内側にも、高野文子風のレトロな女の子のイラストが二つ載ってて、一体誰を目当てにデザインしたんだろうと思わせる。以前流行ったMTVアンプラグドのように、彼らのようなハードな曲でもアコースティックで演奏することによって、素のメロディがどれだけ優れているかよくわかる好演奏だ。まあ、これは上記のアルバム群を買って興味が涌いた人だけが買えばいいけど。DVDは玉石混交。今度行くライヴがひたすら楽しみになるような格好いい演奏シーンもあれば、内輪受けの楽屋落ちシーンが果てしなく続くフィルムもある。あーあ、パトリック、ガーリックバターの一気飲みなんてしてるよ。そんなことするからあんなに太るんだよ。


コンサートのチケットを買った日から、これらのCDを繰り返し聴いてるよ。歌詞カード見ながら、このやたらと早口の歌詞を一緒に歌えるように練習してるし。そうしていて思ったけど、この手のバンドがこんなにポピュラーになるのは、一昔前でいうボン・ジョビとかが担っていた需要を満たしているからなんだろうね(音楽的には違うけど)。大声で一緒にシングアウトする快感。車の中で爆音で聴きながら歌っても、相当気持ちいいよ(良い子の皆さんはやめておきましょうね)。

あ、アマゾンにアフィリエイトしてて気づいたけど、この新譜のDVD付き限定盤が出てるぞ。やれやれ、また買い替えか…


posted by . at 12:16| Comment(10) | TrackBack(0) | アルバム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あ、一番ゲット!

このレトロな女の子かわいいですね。
Posted by minira at 2007年02月19日 01:02
PV見ました。これは私、かなり好きです。
厚い音もボーカルの声質も速いリズムも。
何よりも素敵なのは、ボーカルのルックスが?なところ。最初、そこらへんのおっさんを捕まえて口パクさせてるのかと思いましたよ。そうじゃないと気づいてからは、ええ?この人が歌ってるの?サンボマスターかよ、みたいな。これは知ってますか?知らなくても結構ですけど。

なんでボーカルのルックスがイマイチだと素敵か。それはライブに行っても若い子がキャーキャー言ってなさそうだから。30代後半で髪の毛振り乱してタテノリしてても良さそうだから(多分、良くないと思いますけど、人道的に)。

パニック!の名前が出てきたので、恒例の日本版の解説を読んであげましょうかコーナーを始めます。
パニック!のメインソングライターのライアン・ロスはインターネット・サイトを通じてFOBのピート・ウェンツに自作曲を紹介する、という賭けに出たそうです。で、それを聴いたピートがラスヴェガスまで出向いて演奏を聴いて即決!
あ、たいしたこと書いてませんでしたね。自慢できなくて残念です。

ブラインドメロンを聴いて、「シャナナナナナニースニース!」が今にも出てくるんじゃないかと思うくらいガンズアンドローゼスに声質が似ていると思いました。憧れる側、それを気に入る側に共通するものが多いのは当然のことですね。パニック!とFOBにも同じものが流れているところが心地いいです。

やたらと長い曲名、字あまりな上に意味が分かりにくい歌詞、そこも共通なんですね。ということでこれら両者の楽しみ方は、歌詞カードなどを見ずに車の中で爆音!が正しそうです。ただ無念なことに成長期の子どもが後部座席にいますので爆音はかけられません。ということでイヤホンで頭を振りつつ料理、というのが私の視聴スタイルになりそうです。包丁、てんぷら油よりも危険な母のタテノリ料理。塩コショウは若干多めになります。もちろん切ないシャウト顔で。

コンサート報告、楽しみにしています。
日本でも月末にあるようですが、さすがに行けませんので。
Posted by かえで at 2007年02月19日 10:24
●miniraさん
ようこそいらっしゃいました。もうお体の具合はよろしいですか?いつも僕のところでは俳句並みの文章しか残していただけませんが(嫌味で言ってるわけではありませんよ。頂いたコメントが「レトロだね この女の子 かわいいね」のようだなと思ったまでです。季語を強いてあげるとすると「レトロ」でしょうか。どの季節だかわかったものではありませんが)、先日のminira邸でのコメントの応酬はなかなか盛り上がりましたね。今度は僕の番なので、ちょっと準備運動をしてからまたお伺いします。しばらくお待ちください。


●かえでさん
今度はやけに簡潔なコメントですね。ご遠慮されていませんか?

FOB、気に入っていただけたようでなによりです。ボーカルのルックス、記事に書いたセカンドアルバムの裏ジャケでは本当にキュートと言っても過言ではないほどなのを筆頭に、今回のアルバムに至っても、写真で見る限りでは「少しふっくらしたかな」という程度にしか見えません。かなり写真うつりが良いか、フォトショップなどで相当修正をかけている可能性はありますね。お見合いの当日、相手の女性にいきなり絶句されるタイプとでもいいましょうか。

サンボマスターは、音楽は知らないですが、かつての鶴瓶のような髪型をしたボーカルの人の風貌は知ってます。CD屋に足繁く通っていると、たいがいの情報は入ってくるものです。織田信成が誰なのかは知りませんでしたが。

それでは、パニック!のコンサートはあきらめて、こちらにしますか。さすがに今月末の日本でのコンサートは無理ですから、次のアルバムを発表した時の日本公演をターゲットにしましょう。それまでに口兄いのCDをばらまいて、信者を増やしておいてください。全員で髪を振り乱せば怖いものなしです。残念ながら僕には振り乱すほどの髪は残っていませんが。

パニック!の名前が出ましたので、僕が最近発見したよもやま話でも書くことにしますね。

彼らのアルバムからの最初のシングル曲「I Write Sins Not Tragedies」のクレジットを見ると、“パニック!アット・ザ・ディスコはブレンダン・ユリー、ライアン・ロス、ブレント・ウィルソン、スペンサー・スミス。この曲はその4名によって書かれた”と書いてあります。

しかし、次のシングル「But It's Better If You Do」になると、先のシングルCDに記載されていたよりも数ポイント大きなフォントでこう書かれています。“パニック!アット・ザ・ディスコはブレンダン・ユリー、ライアン・ロス、スペンサー・スミス。この曲はその3名によって書かれた”。

どうやらベースのブレントは、この2枚のシングルを発表する間に辞めてしまったようです。それはあり得る話なのですが、このセカンドシングル以降の作曲クレジットから全て彼の名前が除かれていることに、何か異様なまでの執念を感じます。それほどまでに彼に印税を渡したくなかったのでしょうか。パニック!のメンバー、見た目は端正ですが、性格はかなり悪いとみました。

関係ない話を長々と失礼しました。次はブラインド・メロンとガンズ&ローゼスの共通点の話でしたね。確かに声は似てますね。ガンズの「Use Your Illusion」にシャノン・フーンがゲスト参加しているはずなのですが、僕はいまだにどこに入っているのかわからないぐらいです。

あねこちゃんがもう少し大きくなって電気機器を扱えるようになったら、是非かえでさんの調理風景をビデオに撮ってもらってください。それはなんとしてでも見てみたいです。来年あたりのオフ会で皆で観賞しましょうか。

先日消滅した貴ブログのサブタイトルでメタボリック云々と書いておられましたが、それはこの入れすぎた塩コショウが原因だったと僕はみました。シャウト顔でも構いませんが、ちゃんと目は開けておいてください。
Posted by yas at 2007年02月19日 21:27
俳句ですか、それもいい案ですね。この次からそうしようっと。
レトロの季語は...晩秋といったところでしょうか。色合い的に。

ところで、やっぱり、かえでさんとyas兄の間に入り込むと、青グリンちゃん同様、ヨロヨロしますね。病み上がりにはきつい刺激です。

ということでLuna姐さまをみならって、私もイチゴのショートケーキと紅茶...折角だからブランディーたらして置いて帰ります。
Posted by minira at 2007年02月20日 04:31
●miniraさん
俳句、楽しみにしてますね。ちょっと沢山書いてみたいなと思われるような記事のときには、短歌にしても構いませんから。

ヨロヨロするときには斜め読み。これが一番です。まあ、かえでさんのは読んでて面白いので、ちゃんと読むことをお勧めしますが。

>ブランディーたらして
とうとう酒が入りましたか。次に様子を見に来るルナママの卒倒する姿が目に浮かびます。
Posted by yas at 2007年02月20日 19:05
>最近の僕にしては珍しく新譜を定価で買った

見逃しませんでしたよ。「珍しく」に言い訳の香りが漂っています。ええ、私も先日春物の子供服を「珍しく」定価で買ってしまったことを白状いたしましょう。

しかし・・・

>僕もまだそれは手に入れていない

これから手に入れる気満々です。そろそろ今年に入って何枚のCDを買ったのか正直に言って下さい。

>やれやれ、また買い替えか…

どことなく嬉しそうに聞こえますよ。私が梅子の先シーズンの洋服を拡げて「あーあ、もう小さくなっちゃったわ」と呟くのと同じトーンで読んでみました。うんうん、そうそう。「やれやれ(喜)」な感じね。わかるわかる。

ところでコンサートはいつなんでしょう。早口言葉はもうマスターしましたか?
「シシ汁 シシ鍋 シシどんぶり シシシチュー 以上シシ食試食審査員試食済み 新案シシ食シシシチューの四種(ししゅ)」
レッスン前のウォーミングアップにお使い下さい。
Posted by ひそそか at 2007年02月26日 21:33
「From Under The Cork Tree」のジャケ、限定盤より通常盤のほうが好きです。どちらも客席側がモノクロなのがミソですね。
Posted by カブ子 at 2007年02月28日 03:55
●ひそそかさん
>そろそろ今年に入って何枚のCDを買ったのか正直に言って下さい。
いや別に隠してるわけじゃないんで、言いますよ。ちょうどキリのいいことに、今日で2月も終わりですしね。
さっき数えました。CD、レコード、DVD、アルバムもシングルも全部ひっくるめて、この2ヶ月で85枚買っています。去年の1−2月が67枚ですから、前年同期比27%増しです。いばって言うことでもありませんが。

先シーズンに買ったばかりでもう小さくなった洋服はオークション行きですか?きみどりちゃん用に置いとくにはちょっと年齢差がありすぎますしね。僕も日本に帰ったら不要CDをオークションに出すのにはまるのかなあ。

早口言葉ウォーミング・アップ、ちゃんと各曲のメロディーをつけて歌いますね。それにしてもこれって、江戸っ子には言いにくそうな文章ですね。今度ジョージの旦那に言ってみてもらいたいです。

あ、ちなみにコンサートは来週の月曜です。


●カブ子さん
限定盤ジャケのバスの写真、これには裏話がありまして、記事に書いたDVDのドキュメント部分に彼らがツアー中に乗っていたバスが事故を起こすシーンが入っているんですよ。この写真が、その事故を起こしたバスです。そのDVDを観ていない人にはなんだかわからないデザインでしょうに。どこまでも内輪受けな人たちです。

Posted by yas at 2007年02月28日 18:06
コンサート、いかがでしたか?
Posted by かえで at 2007年03月05日 13:30
●かえでさん
コンサートレポート、いかがでしたか?
Posted by yas at 2007年03月06日 17:17
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