2013年01月08日

ラスヴェガスにて 2

2年前のあの痛恨の出張時からここのところ毎年1月初旬恒例となっているラスヴェガスに今回も来ている。日本からでも決して近くはない場所だけど、マニラからだと成田まで4時間、飛行機を乗り換えてLAまで9時間、さらに乗り換えてラスヴェガスまで1時間と、乗り換え時間も入れると20時間ほどの長旅。

今回は、一昨年・昨年と続けて泊まったハード・ロック・ホテルではなく、ラスヴェガス大通り沿いにあるミラージュというホテル。今年は誰の写真の部屋かなと期待していたので、ちょっと残念。ところが、ミラージュといえば、ここを読んでくださっている方でも知ってる人はご存知だろう(あたりまえ)、あのシルク・ドゥ・ソレイユの「LOVE」の本拠地だ。そう、ビートルズをモチーフにした公演。ホテルの外壁にも4面にわたってでかでかと広告が。

一昨年・昨年と今回が違うのはホテルだけではない。今回は、6年前に初めてここに来てMGMグランドで「KA」を観たとき同様、取引先の勉強会と接待が目的ではるばるラスヴェガスくんだりまで来た。7日の早朝にマニラを出て、20時間かけて飛んできたのに時差でひっくり返されて、ミラージュにチェックインしたのは7日の午後2時。到着日の夜から早速簡単な勉強会があったんだけど、それが終わったら取引先の皆さんは時差ぼけで速攻部屋に退去。で、調べてみたら本日の「LOVE」の最終公演が21時半から。今20時50分。これはもう、時差ぼけとか言ってられないよ。早速その場でチケットを押さえ(迷わず一番高い180ドルの席)、スーツを着替える暇もなく入場。

love entrance.jpg

かなり満席に近かったのに、そんな直前に取った割にはさすが180ドルのすごくいい席で、前から6列目(というか、前にいくにつれて細くなっている場所だったから、僕の目の前には誰もいない)、演者がどんどん出てくる通路際という、臨場感たっぷりの場所。開演前、まだ携帯禁止のアナウンスが入る前に僕の席からこっそり撮った写真がこれ。通路際とは言っても、ステージは360度どちらが前とか後ろとかないから、全然気にならない。砂かぶり感満点。

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シルク・ドゥ・ソレイユの記事を書くときはいつもネタバレしないように苦労するんだけど、今回もできるだけ内容がわからないようにしよう。とはいっても特にはっきりとしたストーリーがあるわけでもなく、この公演のサントラ盤を聴いたことがある人ならご存知のとおり、ビートルズの歴史を順に追っているというわけでもない。

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『Love』

確か06年にこのサントラが出たときは結構な賛否両論だったと思ったけど、公式音源もお蔵だし音源も含めてビートルズの演奏やスタジオでの台詞などをジョージ・マーティンと息子のジャイルズがマッシュアップして作り出したこのアルバム、僕はまあ面白いなとは思って聴いていたんだけど、いざ目の前で繰り広げられる公演を観ながら聴くともう印象が全然違う。これ凄い。

たとえば、「A Hard Day's Night」のあの「ジャーン」ていうイントロが「The End」のドラムソロに繋がり、歌が入るときにはそれが「Get Back」になっているなんて、ビートルズのオリジナル信望者からするととんでもない冒涜なのかもしれないけど、目の前では例によって人間業とは思えないような十数人によるアクロバットが展開しているもんだから、もうこれはこの人たちのためのオリジナル音楽だと思えてしまう。

「KA」ほどもの凄いメカニカルなステージではないが、それでもさすがラスヴェガスのレジデント・ショー、ステージの形がどんどん変形したり、下からいろんなものが出てきたりと、ツアー・ショーでは味わえない醍醐味。いつものシルク・ドゥ・ソレイユと違うなと思ったのは、大きなシャボン玉を沢山作ったり、レンガの建物を壊したりと、偶然性に頼るような演出がいくつかあったこと。あと、演者がステージ上で英語を使っているのを初めて聞いたよ。まあ、音楽自体がいつもと違って英語の歌詞付きだからね。きちんと英国訛りだったのは、当然だけど感心。

「Lady Madonna」のときに出てきた黒人女性、お腹が丸見えだったんだけど、臨月かと思うほどの大きなお腹。きっと歌のテーマに合わせて着ぐるみみたいなのを着てるのかなと思ってたら、その後大団円で別のドレスを着て出てきたときもしっかりと大きなお腹。あれってほんとに妊娠してたんだ。大丈夫なのかな、あんなに激しいアクションして。隣にいた黒人男性とやけに親しげにしていたから、きっとお腹の子のお父さんはあの人なのかな。

その黒人男性は、大団円で僕の隣を走り抜けてステージを往復するときに僕の方を見てVサインするから、カーテンコールのときに親指を立てて返事してあげたら、左胸に手を当てて挨拶してくれたよ。砂かぶりで観たいい思い出のひとつ。他にも、あれ何の曲だったかな、ステージから前方の客席全部を白い布で覆ったときには、僕のいた場所はゆらゆらと揺れる布ですっぽり覆われてしまって、ステージがぼんやりとしか見えないとか(それはそれで楽しい)。

スクリーンに時々映されるビートルズの映像なんかも含めて、普段のシルク・ドゥ・ソレイユとはまた違った楽しみが沢山。それでいて、アクロバットはかなり激しいし、恒例の幻想的なシーンも感動的だし(「Octopus' Garden」の海底のシーンとか)、これはかなりお勧め。ビートルズをよく知らない人が普通のシルク・ドゥ・ソレイユ以上に楽しめるのかどうかは僕にはわからないけど、音楽ファンがシルク・ドゥ・ソレイユをまず何か体験してみたいというなら、まずはこれかな。もっとも、そのためにラスヴェガスまで来ないといけないのがかなりのネックではあるけれど。

終了後にギフトショップで見かけた、4人のサイン入りのポールのベース。こんなのを見られただけで、今回はハード・ロック・ホテルじゃなくてもよかったよ。

paul's hofner.jpg

あまりに混雑していたから何も買わずに出てきたけど、「LOVE」製作にまつわるドキュメンタリーDVD『All Together Now』が20ドルだっていうから、このホテルにいる間にまた時間見つけて買いに行こう。

さてと、時差ぼけが逆に効いてきてもう夜中の2時だというのに全然眠くないけど、今寝ておかないとまた明日大変なことになるから、さっさとシャワーしてもう寝よう。出張初日からいいもの観れてよかった。この後も無事過ごせますように。

love ticket.jpg

ちなみに前回の「ラスヴェガスにて」という記事は「非音楽的」カテゴリーに入れたんだけど、さすがに今回のを非音楽的と呼ぶのはあまりにも抵抗があるね。というわけで、「雑記」カテゴリー、と。


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