2006年09月25日

Blind Melon 「Live At The Palace」

どうも最近PCが壊れて記事が更新できなくなった誰かさんのお腹にいた更新虫が海底ケーブルを伝って僕のところにきたような気配がする。なんか書くことが一杯あってどうしよう。とりあえず出しておかないともやもやするから、短くても書いていこう。昨日、欲しかったCDを安く買えたので、今日はそのCDについて書くよ。

ブラインド・メロンは92年に最初のアルバムを出したアメリカのバンド。その前年に出て大ヒットしたガンズ・アンド・ローゼズのヒット曲「Don't Cry」でヴォーカルのシャノン・フーンがアクセル・ローズとデュエットしたのを皮切りに、ガンズの後押しもあってファースト・アルバムは結構売れたはず。そのファーストを、これまで僕はいろんなヴァージョンを通算3回も買っているほど気に入っている。95年にセカンド・アルバム「Soup」を出した後、シャノンがドラッグの過剰摂取で死亡。その後、残っていた音源をまとめた「Nico」を出して、短かったバンドの歴史は終了。

今年初頭に、「Nico」から10年振りに突然このライヴ・アルバムが発表された。録音されたのは95年の10月だから、「Soup」当時のツアーのはず。演奏曲目もファーストとセカンドからほぼ半分ずつ。

Live At The Palace.jpg 「Live At The Palace

本当に久しぶりに聴くブラインド・メロン。今までシングルのB面などで断片的にはライヴ録音を聴いているが、これだけの音源をまとめて聴くのは初めて。さすがライヴで叩き上げたバンドらしく、すごくタイトな演奏。おそらくどの楽器もこのCD用にオーバーダビングなんてしてないと思うから、変拍子も使ったこれだけ複雑な構成の曲を、アドリブも挟みながらレコードに忠実に演奏しているのはかなりの技量。ビンビン跳ねる小気味良いベースに、ファンキーなフレーズを絡ませる二本のギター。ガンズ絡みでのデビューだったこともあって、特に日本ではハードロック系として紹介されることの多かったバンドだが、とてもそんな狭い枠に収まるような演奏ではない。確かに、ファーストからの「Soak The Sin」や「Tones Of Home」などを聴いていると、90年代のレッド・ゼッペリンと言われた当時のレビューを思い出すんだけど、基本的にはアメリカ南部の泥臭いロックをベースにした音。各曲の終わりをいちいちハードロック風に「ジャーーーン!!」て終わらせるんじゃなく、「バタバタ、ストン」てな感じで終えるところもいさぎよくて好き。

楽器の音以上にオーバーダビングしていないはずなのが、当然シャノンの声。このバンドを当時(ニルヴァーナ以降)雨後のタケノコのごとく現れた数多のグランジ・バンドから大きく引き離していたのが、先述の演奏力もさることながら、やはり彼のヴォーカルだった。ハスキーなのに張りのある声。ここで聴く限り、ライヴでもアドリブを入れこそするが、フェイクに逃げることはしない。全盛期のロッド・ステュアートのようでもあり、スティーヴン・タイラーみたいに聞こえる瞬間もある。本当に貴重な声を失ったものだ。

アルバム全12曲、全て3分前後のコンパクトな演奏(一番長い曲でも4:38しかない)。フィッシュ(Phish)なんかを通過してきた耳で聴くと、なんとも物足りない感じがする。そこから連想したんだけど、このバンド、もしシャノンが死なずにあのまま継続していたとしたら、きっとフィッシュみたいなジャム・バンドに成長したんじゃないだろうか。唯一のヒット曲「No Rain」なんてまさにのんびり系のフィッシュみたいな感じの曲だし。それでさっき書いたようなファンキーでハードな曲も演るようになっていれば、そこらのジャム・バンドなんて目じゃなかったはずなのに。

Blind Melon.jpg全部で41分しかない短いアルバムだけど、これはよかった。買って正解(中古で安くなるまで待ってたくせに)。でももしこのバンドのこと聴いたことがなくて、今から聴いてみようという人がいるなら、(なかなかしっかりした造りのベスト盤も出ているんだけど)やはりファースト・アルバムがお勧め。さっきから書いてるように、ハードロックとサザンロックが微妙にブレンドされた音は最高に爽快。さらに僕のお気に入りは、このハードロックファンもサザンロックファンも眼中にないようなジャケのセンス(笑)。この「Blind Melon」も一応アフィ貼っとくけど、こんな古いアルバムに1600円も出す必要ないから(笑)。中古で探してください。って、普通の人はそんな頻繁に中古屋行かないのか。

最後に、このライヴ・アルバムの謎。アルバム全12曲の曲目がジャケットに書いてあるんだけど、実際に入ってる曲順と違うよ!なんだこれは?もしかして初回盤プレスミスかな(ええ、そういうのが大好きですとも)。でも曲順を簡単に入れ替えられるスタジオ録音ならともかく、ライヴ盤でそんなことあり得るか?うーん、わからん。

posted by . at 19:12| Comment(7) | TrackBack(0) | アルバム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
うちの子達かわいがっていただいているようですね。ありがとうございます。
お陰様で私のほうは平穏です。ただそいつら所詮「蟲」ですから、油断すると凄い勢いで増殖し、毎日更新だけではあきたらず、過去の隙間を見つけては潜り込むというコスいこともしますので十分ご注意下さいね。
ガンズ・アンド・ローゼズ、スティーヴン・タイラーあたりに反応してしまうのはメジャーどころしか押さえていない悲しさか…。
でもバタバタ・ストンと終わるハードロックに強い興味をひかれました。
ところでスティーヴン・タイラーが白骨死体で発見されても復顔作業は不要で身元が分かる気がしませんか?確かに似てるのにリブ・タイラーがなんであんなに美しいのか不思議でなりません。
Posted by かえで at 2006年09月25日 23:05
>もしかして初回盤プレスミスかな(ええ、そういうのが大好きですとも)

ええ、そうでしょうとも。そして、ミスじゃないのも買うでしょう?
Posted by LoonyLuna at 2006年09月26日 16:38
●かえでさん
あまりに蟲が騒ぐので、アメリカまで逃げてきました。僕の場合、手元に資料がないとなかなか記事を書けないので、これで蟲もお手上げだと思います。そのうちここから海底ケーブルを伝って日本のどなたかのところに行くでしょう。そのときうまくかえでさんのパソコンが戻ってきてたらいいですね。

バタバタ、ストンはそのうちお聞かせする機会があるでしょうか。考えます。

スティーブン・タイラーもリブ・タイラーもデフォルメして似顔絵にしたら同じ顔だと思います。どちらかというと僕は娘さんの方とお近づきになりたいですが。


●お母さん
なんで僕のやること全部わかってるんですか?
Posted by yas at 2006年09月28日 15:30
あはははー
Posted by おかん at 2006年09月28日 17:34
スティーブン・タイラー氏、去年虎ボルタ主演の映画“Be Cool!”に本人役で出てました。なかなかいい味出してましたよ。
※yasさんのブログにコメントつけるコツをやっと発見しました。一つでも知っている単語を見つけ出して、力技で自分のフィールドにつなげると。
Posted by にんじん at 2006年09月28日 21:52
下のこのジャケットがファーストアルバムなのですか。これ、おばさん?
なんとも言えないこのポーズ。バランス。へーんな気持ちになると思ったら、どこか似たものを見たことがあったのを思い出しました。

例の恩師の作品なんですけど、写真館のスタジオでヌードのおばあちゃんが少女フレンドを抱えてる写真。被写体の妙なバランス、不自然なシチュエーション、恥じらいのある表情。異様なインパクトのあるものでした。

同じような印象を受けます。このジャケット。
Posted by カブ子 at 2006年10月01日 00:02
●おかん
笑ろてる場合か(コメントしようがなかったので、一応突っ込んでおきました)。


●にんじんさん
こうして皆さんが僕のわけのわからない記事に一所懸命コメントを入れようとしてくれるのを見ると、本当に有難く思います。僕のところのように無節操な種類の音楽について書いてると、きっと音楽好きの方でもなかなかコメントしづらいところもあるんじゃないかと思ってます。音楽に関係するコメントだけを集めたら、僕のところなんて閑古鳥の鳴くようなコメント欄になるんでしょうけど、皆さんのお陰で一見人気ブログのように見えてしまいます(笑)。ありがとうございます。その映画、観たことないんですが、探して観てみますね。


●カブ子さん
一見人気ブログのように見えて、コメント欄をよく見るとこの名前ばかりがあることに気づきますね。知らない人が見ると僕のファンのようですよ(笑)。本当にありがとうございます。

このジャケ、おばさんのようでもあり、ませた子供のようでもあります。確かこの人たちのビデオクリップ(「No Rain」かな?)の最後にこの人が出てきてちょこっと踊るはずですが、今手元にビデオがないので確認できません。
Posted by yas at 2006年10月02日 05:03
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