2006年09月22日

Okkervil River 「Overboard & Down」

先日レポートしたオカヴィル・リヴァーのオークランド公演から丁度二週間後、延期になっていたオーストラリア/NZ公演記念EPがようやく先週末発売された。全5曲中、新曲3曲、カバー1曲、ライブ1曲。

海から手招き オカヴィル・リヴァー「Overboard & Down

ジャケットはいつものウイリアム・シャフ。海から出てる手が不気味。遭難してもこんなシチュエーションにだけは遭遇したくない(笑)。俺の右手に触るなー、って感じ?

1曲目「The President's Dead」は先日のコンサートでのオープニング曲。そうそう、こういう始まり方だったよな。彼らにしては珍しく(?)明るいアップテンポな曲。タイトルを見たときにはてっきりブッシュを糾弾した内容かと思ったけど、そういう訳でもなさそう。あんまり政治的な歌を歌う人たちじゃないからね。このドラムが入ってくるところで(僕のお気に入りの)ドラマーのトラヴィス君が本当に楽しそうにニコニコして歌いながら叩いてたのを思い出すよ。あの時はもうちょっと後半引っ張ったと思ったんだけど、このスタジオ・ヴァージョンは3分弱であっさり終わってしまう。物足りないよなあ。

2曲目「The Room I'm Hiding In」は、ペダル・スティールの音が気持ちいいカントリー調。そういえば、こないだのライブ評に書いたメンバー名、今回のEPに入ってるのがあの時のメンバーだとしたら、どうやら間違ってたよ。「Black Sheep Boy」〜「BSB Appendix」〜「Overboard & Down」の間にどうもメンバー交代があったみたいで、「BSB Appendix」が新旧メンバー両方が参加してるからわかりにくかった。あの時「ハワード・ドレイパー」と書いたマンドリンの人はどうやらブライアン・キャシディー。この2曲目でペダル・スティールを弾いてるのは彼。あと、記事には書かなかったけど、べーシストも新しい人(パトリック・ペストリアス)みたい。今これを読んでる殆どの人にはどうでもいいことだろうけど、一応このバンドのことをよく知ってる人も読んでいるはずなので、ここで訂正しておくね。

3曲目はビッグ・スターのカバー「O, Dana」。僕この曲が入ってるビッグ・スターのサード・アルバムは持ってないんで、オリジナルと比べてどうなのかわからないけど、これは言われなければカバーだとは思えないほどしっくりきてるね。ちなみに今回のEPのタイトルはこの曲の歌詞から取られている。なんでまたわざわざ唯一の他人の曲(の、しかも曲名でなく歌詞)から、と思うよねえ。

4曲目は、これも先日のライブで演った「Love To A Monster」。マンドリンの音が少し物悲しい、きれいなワルツ。間奏のピアノ・ソロも切ない。歌詞もちょっと悲しい。けど、歌詞の途中に「俺もうこの曲に飽きてきちゃった」なんて出てくるのが可笑しい。

最後は昨年のアメリカでのライブ録音。オリジナルはファースト・アルバムに入っていた「Westfall」。曲が始まる前にウィルが喋ってるのを聞くと、どうやらこの時のサポートはNZのグループ、ブルネッツ(The Brunettes)だったみたい。今回このEPがオーストラリア/NZ限定だから、わざわざこのMCまで入れたのかな。嬉しいことしてくれるね。先日のオークランド公演でもアンコールの最後にこの曲演ったけど、この録音もどうやらこの時の最後の曲だったみたい。6分にも亘る熱演。今回これを機会にちゃんと歌詞読みながら聴いてみたけど、こんなえげつない歌詞の曲だったんだね。

何度も書いたように、このCDってオーストラリアとNZでの限定発売なんだけど…あれ?アマゾンジャパンで売ってるぞ。値段もこっちで買うのと殆ど変わらないし。げ、HMVジャパンだとまとめ買い割引でこっちで買うより安い。なんだよ、一体。ありがたみ、ゼロ(笑)

そういう訳で、上にアフィリエイトしたけど、特にこのバンドのファンでもない人には別にお薦めしません(笑)。まず何か聴いてみようって人は、こないだ説明した「Black Sheep Boy」(または「BSB Appendix」)から聴くように。ここまでこんな面倒臭い文章読んできた人こそ「なんだよ、一体」て言いたくなるよね(笑)。
posted by . at 20:45| Comment(8) | TrackBack(0) | アルバム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ほんとにこの手、不気味ですねぇ...(音楽が語れないのでジャケットの方へいってます)

ボートピープルだったベトナム人の知人が、夜ボートで揺られてたときに海の中から声が聞こえてきたって言ってたことを思い出しました。そういう時はきっと手も出てたんじゃないかなって気がします。

物悲しい気持ちになりました ●8点
Posted by minira at 2006年09月22日 21:14
この手は「舟幽霊」ですかね。
海の中から手を出して、「柄杓を貸せ〜」って言うんですよ。
柄杓を貸してしまったら最後、その柄杓で水をくまれて船を沈められてしまう。

あれ?でもこれ筏じゃん。沈まなくね?
それに、手はもっとぼろぼろな感じじゃないと雰囲気でないですねって、絵に文句つけんなよ!?
Posted by ジョージ at 2006年09月22日 23:16
あはは、どさくさにまぎれて右手に触ってるヤツがいますね。可笑しい。天から応援のビームが出ているのできっと大丈夫でしょう。無人島にたどり着く途中なんですね。
このジャケ、色使いがキレイ。今まで見たシャフさんのイラストの中では一番好きです。

>歌詞の途中に「俺もうこの曲に飽きてきちゃった」
これも歌詞の一部なんですよね? おもしろい。ほら聴いてみたくなっちゃうじゃないですかー。といってもたぶん歌詞は聞き取れないんだけど…(笑)。
Posted by カブ子 at 2006年09月23日 03:35
●miniraさん
最近1ゲットづいてますね。ありがとうございます。僕の更新する時間帯がちょうどminiraさんの活動時間帯に合ってるのかな。

海の中から声ってのも怖いですね。実際水の中の音が聞こえるかどうかは別にして。

ところで、こんなに寂しい点取り様で8点も貰えるのですか?


●ジョージの旦那
語ってくれてますね(笑)そこまで突っ込んでいただければ、画家の方もご満悦だと思います。しかし、これだけ体の大きさにぴったりの筏だと、沈む以前に寝返りさえ打てないという問題がありますね。寝返りをうつと外に転がり出て、この沢山の手に絡め取られる、と。ああ怖い。船を沈められるより僕はそっちが嫌です。


●カブ子さん
よくみると右肩に触ってるやつまでいますよ。これでこの人が何事かと右を向くと、今度は一番手前の手が左肩に触ってくるんですよね。

今までのシャフさんのイラスト、嫌いだったんですか?道理で反応がないと思った…

実際には「I grow tired of this song」と歌っています。切ない間奏のピアノ・ソロのすぐ後です。しかしその後きちんと後半の歌詞全部歌ってるので、一応責任感はあるようです。
Posted by yas at 2006年09月23日 21:45
Big Starの曲やってますか。
それは、ますます興味湧きますね。
サード・アルバムは、お薦めです。
Posted by piouhgd at 2006年09月23日 23:10
●piouhgdさん
このコメントを読んで、今日早速「Third/Sister Lovers」を買ってきました。ついでに新譜「In Space」も買いました。どちらも中古で安く出ていたもので。あえて付け加えると、以前ご紹介されていたフガジの「13 Songs」も買いました。よく聴いてから、piouhgdさんの過去ログにコメント入れますね。
Posted by yas at 2006年09月24日 20:04
○と●で+−の違いがあるのですよ。
でも、バックが暗いと反転しちゃうか...
Posted by minira at 2006年09月24日 23:49
●miniraさん
あ、●はマイナスの意味だったんですね。確かにこの背景だと黒なのか白なのかわからないですね(笑)
Posted by yas at 2006年09月25日 19:27
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