2011年09月18日

yascd mini 21世紀の秋の夜長に

まだ季節はちっとも秋らしくならないけれど、集まれるときに集まっておかないとなかなか全員のスケジュールが合わないので、スパンピナート・ブラザーズ来日公演でいつものメンバーが渋谷に集結するのに合わせて、前回の納涼特集に続く自作ミックスCD披露会が昨日渋谷のカラオケボックスで開催された。今回のお題は「秋の夜長に」。

このブログを昔から読んでくださっている方は記憶しておられると思うけど、yascdの3枚目がそのタイトルだった。あれとはかぶらない内容にしよう、どうせなら何か縛りを設けてみようとして、ふと思い立った。実は、同じメンバーで生涯の20曲を披露し合った際の記事に僕が書いたコメント「続くはMさん1号。見事なまでの70年代縛り(笑・失礼)」に対して物言いがついていた。「あんなこと書かれたから数えてみたけど、yasさんのが一番70年代ものが多かったじゃない。失礼な」と。いや、僕の中では1979年は80年代だから、とか言い訳はしてみたものの、じゃあそういうことなら今回は思いっきり新しいマテリアルだけで選曲してみようということにした。

最初は2000年代に発表されたCDだけから選んでいたんだけど、せっかく10曲なんだから、2001年から去年まで、各年1曲ずつという縛りにしてはどうか、それにどうせならA面の5曲は2001年〜2005年、B面の5曲は2006年〜2010年になるように並べてみようと、選んでいくうちにどんどんと自分内ルールを増やしていくことになった。さすがに各面を発表年どおりに並べてしまうと曲の流れに無理が出るから、そこだけは自由にして。

そういう経緯で作ってみたyascd mini秋の新作コレクション。題して「21世紀の秋の夜長に」。番号は振ってないけど、あえてつけるなら018。中身はこんな感じ。


Side A (2001−2005)

Tiny Cities.jpg
A1. サン・キル・ムーン (Sun Kil Moon)
Four Fingered Fisherman
『Tiny Cities』 2005年

まずは、このブログには何度も登場しているマーク・コズレック率いるサン・キル・ムーンがモデスト・マウスの曲だけで構成したセカンド・アルバムから。僕はモデスト・マウスはどうもイマイチなんだけど、このアルバムは大好き。この曲はサン・キル・ムーンやマークのソロのライヴでの定番。僕がかつて見た渋谷でのインストア・ライヴでも演奏していたね。


Scar.jpg
A2. ジョー・ヘンリー (Joe Henry)
Mean Flower
『Scar』 2001年

ジョー・ヘンリーがブレイクするきっかけになったこの名作から。オーネット・コールマンがゲスト参加してるんだよね(この曲には不参加)。アフィリエイトするときにアマゾン見てみたら、もうすぐ新作が出るのに気づいた。ブルーズ・アルバムだという09年の前作はちょっと敬遠してまだ買ってないけど、新しいのが出たら聴いてみようかな。


Awcmon.jpg
A3. ラムチョップ (Lambchop)
Steve McQueen
『Awcmon』 2004年

このバンドのことはブログに書いたことあったっけ、と思って検索してみたら、アイアン&ワインのコワい犬のアルバムとかジェブ・ロイの05年盤にメンバーが参加していることを書いただけだね。流麗なストリングスと重厚感のあるヴォーカルのコントラストがいいこの曲は04年の2枚組アルバムから。


The Creek Drank The Cradle.jpg
A4. アイアン&ワイン (Iron & Wine)
Bird Stealing Bread
『The Creek Drank The Cradle』 2002年

今名前が出たばかりのアイアン&ワインのファーストから。コワい犬のアルバムあたりの複雑なサウンドと比較するとずいぶんあっさりした仕上がりだけど、サム・ビームの書く独特のメロディラインがこういうシンプルなアレンジだと一層際立つね。スティールギターの音がいい感じ。


Not Exotic.jpg
A5. ドロリーン (Dolorean)
Spoil Your Dawn
『Not Exotic』 2003年

08年3月の記事で取り上げたこのバンド、最近になってデロリアン(Delorean)という紛らわしい名前のバンドがヒットしたもんだから、余計に影が薄くなってしまったよ。名前で検索するたびに「もしかしてデロリアンではありませんか?」とか訊かれる。余計なお世話だよ。今年出た新作もサイト限定のアル・ジェイムズのソロもよかったのにな。なぜ売れない。


Side B (2006−2010)

Die Stadt Muzikanten.jpg
B1. ウッドピジョン (Woodpigeon)
Redbeard
『Die Stadt Muzikanten』 2010年

昨年末のこの記事に書いた、このアルバムのこの曲。最初に聴いた時期もあって、僕にとってはどちらかというと冬のイメージがあるんだけど、冬まで温存しても次のお題が冬だとは限らないので、ここで使ってしまおう。アルバムでは11曲目なんて目立たない場所に置かれたこの名曲を、B面トップに使わせてもらおう。


Oh! Mighty Engine.jpg
B2. ニール・ハルステッド (Neil Halstead)
Witless Or Wise
『Oh! Mighty Engine』 2008年

この人のことはこのブログに書いたことはないけど、はるか昔に書いた記事にジャケだけ載せたモハーヴィ3の中心人物だといえば、そのアルバムをジャケ買いしてくれるほど気に入ってくれた青グリンさんあたりは興味を持っていただけるだろうか。このよくわからないイラストのジャケで損してると思う、いい内容のアルバム。


Home.jpg
B3. ピーター・ブロドリック (Peter Broderick)
Not At Home
『Home』 2009年

さっきのウッドピジョンの次、去年のクリスマスの日に書いた記事がこの人の新作だった。この『Home』はその前のアルバムになるのかな。僕が持っているのはボーナスCD付きの2枚組バージョンで、ここに取り上げたのはボーナスCDの方から、本編にも入っている曲のよりシンプルなバージョン。穏やかな曲の途中、ちょっと向こう側の世界が垣間見えるような弦楽器の音が怖い。


Days Are Mighty.jpg
B4. ジェブ・ロイ・ニコルズ (Jeb Loy Nichols)
After November
『Days Are Mighty』 2007年

これは僕にとってはちょっと思い出深い曲。僕がニュージーランドから日本に帰国することを告白した記事のことを覚えてくれている人がいるかもしれない。その記事のタイトルに使わせてもらい、印象的な歌詞を載せたこの曲をここで。ほんとは“11月を過ぎたら”なので真冬の12月のことなんだけどね。でも僕にはあの年の10月を象徴する曲。


till the sun turns black.jpg
B5. レイ・ラモンターニュ (Ray LaMontagne)
Can I Stay
『Till The Sun Turns Black』 2006年

B面ラストを飾るのは、オリジナル版「秋の夜長に」にも別の曲を収録したこの人。かつて記事にしたこの名作セカンドアルバム、どういうわけかあちこちのCD屋で叩き売られてるんだよね。アフィリエイトしたアマゾンでも新品なのに900円を割る価格。そんな値段なら一家に一枚確定だよ。この曲の綺麗なストリングスのエンディング、最後の一音が奏でられずに置いてきぼりにされたような気持ちになってしまう。


Meaningless.jpg
Bonus Track. ジョン・ブライオン (Jon Brion)
Voices
『Meaningless』 2000年

さっきの曲の不安定なエンディングを埋めるためというわけではないが、21世紀前夜にひっそりと発表され、誰にも評価されていないこの名盤から1曲入れよう。最初、2000年以降の曲を選んでいたときに真っ先に思いついたんだけど、縛りを21世紀にしてしまったがためにやむなくボツにしていた曲。このアルバムからは、かつてyascd002にも1曲採用したね。そのときに書いたコメントが「ちなみにこのアルバムの最終曲は、チープ・トリックの「Voices」の、胸が切なくなるような7分半にも亘るバージョン」。それがこれだ。秋の夜長の7分半をこの曲とともにどうぞ。


冒頭に、スパンピナート・ブラザーズ来日公演で渋谷に集結と書いたけれど、実は昨日は僕はライヴには不参加。数名のメンバーと一緒に、ライヴが終わるのを先に飲みながら待っていた。渋谷で行きつけのアジア料理店。お気に入りのベトナムウオッカ、ネプモイのボトルがとんでもないペースで空いていく。

ライヴ終了後に全メンバーが合流し、確かネプモイのボトルをもう一本空けた後、11時に披露会会場のカラオケボックスに移動。くじ引きで僕が一番に披露することになったんだけど、自分の番が終わってしばらくしたら、不覚にも僕は寝てしまったようだ。だいたい、これから徹夜しようというときに飲むペースじゃなかったよな。気づいたら、というか、起こされたのがもう朝の5時過ぎ。「全員分終わったよ」と。なんてこった。あれだけ楽しみにしていた会だったのに。がっかり。

帰り際、同じ方面の電車に乗ったMさん1号が「やっぱりこういうテーマで選曲させるとyasさん強いね」と言ってくれたのがせめてもの救い。Mさん、ありがとね。次回は僕も誰のがどうだったか終わってから感想言えるようにするよ。
posted by . at 20:58| Comment(3) | TrackBack(0) | yascd | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いいですねー。2006年度版の「秋の夜長」はお気に入りだったんですが、これもすごくいいです!
まだ数回しか聞いてないんですが、A面は特に1曲目と4〜5曲目が好きです。B面にジェブ・ロイとレイ・ラモンターニュが入っててとりあえず嬉しい。これからじっくり聞き込みます。
ところで2000年は21世紀だと思い込んでいました。ええ、数字にヨワいんです。
ところでネプモイおいしいですよね。
Posted by にんじん at 2011年09月29日 00:59
急に涼しくなって秋用の曲が枯渇してきたので書きにきました。はあはあ。
季節を先取りとは需要予測がぴったり当たりましたね。残暑厳しいときからヒートテックを売り出したユニクロを連想しました。

>79年は80年代だから
というのは「俺、1月誕生日で早生まれやから、先輩やから」的な数字のトリックなのでしょうか(意味不明)。

ところで横浜の某カラオケボックスでは期間限定でピアノジャック部屋が展開されていました。ここならカホンを叩きながら夜を徹することができたかもしれませんね。

せっかくなのに寝てしまって残念でした。こういうテーマでの選曲と同様、夜のほうも強くなってください。目の周りにメンソレを塗るのがいいと思います。
Posted by ひより at 2011年09月29日 20:41
■にんじんさん
気に入っていただけてなによりです。A面の2・3曲目はちょっと濃いですからね、1・4・5がお好きというのはわかります。B面のその2曲は確かご自分でオリジナルのCDをお持ちでしたよね。

>2000年は21世紀
そういう勘違いをしていた人は多かったと思いますが、たいてい皆2000年になった時にあちこちに解説してあった何故21世紀が2001年の始まりなのかという話題を読んで自らの間違いに気づいたものです。よくその後11年間も勘違いしたまま過ごしてこられましたね。旧日本兵のようです。

>ネプモイ
はい、おいしいです。僕はこの2週間ほどでのべ3本ボトルを空けました。もちろん一人で飲んだわけではありませんが。


■ひよりさん
いらっしゃいませ。まずコーヒーでもどうぞ。特に季節を先取りしたつもりはなかったのですが、もうそろそろ秋だろうと思ってこれを作って発表会をしたときがまだしつこく暑かっただけのことです。

昔1月誕生日の人に偉そうにされた記憶をお持ちなのですね。たぶんその例えは大きく違っていると思います。どう違っているのかわからないほどに。

ピアノジャック部屋というのはどういうカラクリになっているのでしょうか。その部屋からは→PJ←の曲しか選曲できないとか(選曲したところで全部インストなので歌うのに苦労します)、部屋の中にピアノとカホンが置いてあるとか(それはカラオケボックスでなくスタジオといいます)、もしくはその部屋に→PJ←のお二人が居て一緒にカラオケができるとか(歌はうまいのでしょうか)、謎ですね。

では、次回こういう機会があるときのために、目の周りに塗るメンソレを持参します。鼻と口の周りには何を塗ればよいのか教えてください。マスカラですか。

ところで、急に涼しくなってパワーポップは枯渇してきませんか? 別々にお送りするのは面倒なので、ご所望の場合はそれなりにふるまってくださいね。
Posted by yas at 2011年10月01日 18:50
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