2011年08月28日

パワーポップの夏が往く

お盆にあたる週は、節電のためということで会社が閉まっていたのをいいことに、一週間ほど帰省がてら大阪や京都や神戸をうろうろしてきた。懐かしい友達と会ったり、毎晩浴びるほど飲み歩いたり、長らくご無沙汰のCD屋巡りをしたりと、ちょうどネット接続環境がよくなかったのをいいことに、一週間のあいだ仕事のことはきっぱり忘れて楽しんできた。

…そのツケはもちろん廻ってくる。休暇明けの先週だけでは到底終わらなかった量の仕事を昨日も今日も家でコツコツと(現実逃避を間に挟みながら)こなしているわけなんだけど、このままだとまた今週もブログ書けずに週末が過ぎていってしまう。ここ数カ月で相当数のCDを買っていて、もちろんその中には大当たり盤も何枚もあるのに、頭の中で温め続けながら結局孵化しなかった記事のタマゴみたいなのがまた増えてしまいそうだから、走り書きでもいいからちょっとまとめて書いておこう。なにしろ、今年になってから「アルバム」カテゴリーで書いた記事は、3月初旬のスクリッティ・ポリッティのベストアルバムだけだからね。いくらなんでもサボり過ぎ。

ちょうど大阪から戻ってきた日はとても涼しかった。もう夏は終わってしまったのかと思ったけど、そんな日は数日だけで、先週はやっぱりまた暑い夏が戻ってきたね。とはいうものの、ここ数日、夜になって吹くのはもう夏の風じゃなくなってきたのも事実。きっともう何週間もしないうちに秋らしくなっていくのかな。

別に夏=パワーポップというわけじゃないけど、この夏はよくできたパワーポップアルバムが何枚も発売されて、僕にしては(中古を待たずに)タイミングよく入手し、通勤中も旅行中もずっとそれらを代わる代わる聴いていたので、夏が往ってしまう前にまとめて書くことにしよう。


Sky Full Of Holes.jpg
Fountains Of Wayne 『Sky Full Of Holes』

まずは大御所ファウンテンズ・オヴ・ウェイン(以下FOW)の、4年振りとなるこのアルバム。前作はこのブログでも取り上げ、僕の07年の年間ベストの第五位に入れたほどのお気に入り盤。

前作『Traffic And Weather』は古くからのFOWファンにはいまいち受けがよくなかったようだけど、僕はあのよく言えばバラエティに富んだ、悪く言えばとっちらかったアルバムの流れを素直に受け入れられたから、あのアルバムに続く(途中にアダムのティンテッド・ウィンドウズを挟んでの)今作はかなり期待しながら待っていたものだ。

アリスのチャンピオンかと思うようなアコギのイントロで幕を開けるこのアルバム、今までのFOWのアルバムの中でもかなりアクースティック濃度が高めなんじゃないかな。もちろん、“どちらかといえば”という程度の濃度なので、特にアクースティックアルバムというわけではない。そして、今回も曲のクオリティは異常に高い。今日は“走り書き”と断ってあるので一曲ずつ感想を書くようなことはしないけど、「Someone's Gonna Break Your Heart」とか「A Dip In The Ocean」とか「A Road Song」とか、一回目に聴いたときからもう忘れられなくなるような素敵なメロディーの曲が満載。

ちょっとした金額をけちって2曲のボートラ入りの日本盤でなく輸入盤を買ったんだけど(ボートラのうち1曲は輸入盤にも収録されているので)、そのうち適当な値段の中古日本盤を見つけたら買い換えようかな。


Wander Lust.jpg
Everybody Else 『Wonderlust』

プッシュ・キングス(The Push Kings)は大好きなバンドだった。バンダイ・ミュージックから出た4枚の日本盤も、ラスト・アルバムとなってしまった01年の『Feel No Fade』も、当時その手の情報も現物もなかなか入手し難かったジャカルタやジェッダ在住時にこまめに買い集めていたものだけど、いつの間にか全く噂を聞かなくなったと思っていたら、いつの間にか解散していたようだ(この手のマイナーなパワーポップバンドにとっては当たり前のように起こることだけど)。

「元プッシュ・キングスのギャーティー兄弟の弟の方、キャリックが新しいバンドをやってますよ。エヴリバディ・エルスっていうんです」と僕に教えてくれたのは、最近の僕の音楽人脈でパワーポップについて語らせたらこの人の右に出る者はいない、うーららさんことN君だった。あれは去年のことだっけ。いや、もう一昨年になるのかな。調べてみたら、僕もCD屋で何度も見かけたことのあるアルバムだった(でも、僕は自分の持ってるステイタス・クオーの『XS All Areas』というベスト盤のジャケとずっと勘違いしていた。だって似てるんだもん)。

そのときは自分内エコ期間だったかたまたま次に見かけたのが高かったかでそのファーストは買わずにいたら、またそのバンドのことは僕の中ではすっかり忘却の彼方に去ってしまっていた。あんなに気に入っていたバンドの後継だというのに、なんでそんなに無関心になってしまっていたんだろう。

「エヴリバディ・エルス、セカンド出ますよ」と教えてくれたのも確かN君だった気がする。今度こそ買わなければと、僕にしては珍しく日本盤新譜をゲット(1995円と良心的な定価だったのも新譜を買った理由)。xiaoさんのところで最近名前をよく見かけるディスク・デシネか。こういうのも出してるんだね。僕は別に紙ジャケファンじゃないけど、こういう丁寧な作りで良心的な値段のCDはどんどん応援してあげたいね。

おっと、“走り書き”のくせに前置き長すぎ。内容はというと、これがプッシュ・キングスの延長線。というか、なんでこの路線でプッシュ・キングス解散する必要あったの?というぐらい前のバンドの音そのまま。もしかしたらお兄ちゃんと喧嘩別れしたのかな。

プッシュ・キングス時代も僕はどちらかと言えばキャリックの作った曲の方が好きなのが多かったので、全然衰えないここでのソングライティングが嬉しい。声を張り上げて歌うと相変わらずポール・マカートニーみたいだし。早くファーストも買わないと。それに、ライナーによると、ファースト発表後に何枚かのEPも出ているんだね。もう廃盤みたいだけど、入手困難というわけじゃなさそうだから、早いとこ買っておこう。


In Transit.jpg
The Wellingtons 『In Transit』

本日最後はこれ。さっき名前を出したxiaoさんのブログでもちょっと前に取り上げられていた、オーストラリアのウェリントンズのニューアルバム(元ニュージーランド在住者としては、オーストラリアのウェリントンというのがどうも違和感ありなんだけど、このウェリントンは長靴の方なんだろうね。と書いて検索してみたら、オーストラリアにもウェリントンっていう町があるのか)。

僕はセカンドアルバムしか持っていなくて、いつも追いかけてるというバンドじゃないんだけど、xiaoさんを始めあちこちで激賞の声を聞くので、大阪マルビルのタワーで試聴してみたら、もうアレですよ、1曲聴き通せない。いや、悪いんじゃなくて、そんな風にちょこっとつまみ聴きするのがもったいない。こんなのって、サンバサダーのあのアルバム以来かも。曲調とか全然違うけど。で、これも僕にしては珍しく、日本盤新譜お買い上げ。

さっきのxiaoさんの記事にコメントしたけど、近々来日するんだよね。東京は9月6日の新代田と、8日の下北沢。下北の方は単独公演じゃなくてパワーポップアカデミーへのゲスト出演ということで、演奏時間は30分程度ということらしい。

両方行きたいけど、今のこの業務量で同じ週に二回も会社を定時で抜けるのはかなりムリっぽいかもと、とりあえず先にチケットが掃けてしまいそうだった8日分をキープ。パワーポップアカデミーって僕は前回(第一回)は参加しなかったけど、お客さんがそれぞれのMP3プレイヤーをつないで自分たちの好きな曲を掛けられるんだって。なんという僕向きな(笑)イベントなんだ。ちょうど次回のyascd miniの選曲が終わったところなので、もう早速頭の中はパワーポップモード。何入れて行こうかな。あまりポピュラーなのを入れると他の人とかぶるし、かといって超マイナーなの持っていって受けなくても困るしな。そもそも一人あたり何曲ずつ掛けさせてくれるんだろう。初めてなんで勝手がわからないよ。そんなことばかり考えてると、どんどん現実逃避の時間ばかりが過ぎて行ってしまうよ。


posted by . at 15:34| Comment(2) | TrackBack(0) | アルバム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
FOWの記事、先越されました(笑)。
私も今回のは前のよりも好きです。もうちょっと聴き込んでみたいなと思ってます。

Wellingtonsを気に入っていただけたみたいで本当にうれしいです!!私もyasさんと同じで、試聴機でずっと聴いてられなかったんです。早く持って帰らなくちゃ、と焦るくらい、いいメロの連打でした。
宇都宮はなんだか長丁場なライヴになりそうなのですが(しかも母も行くのです)、来日楽しみですね。
Posted by xiao at 2011年08月29日 15:36
■xiaoさん
先を越してしまいました。すみません。xiaoさんの記事も楽しみにしていますね。ところでEverybody Elseはあまりお好みではありませんか?

ウェリントンズ、8日の下北だけにしておくつもりだったのですが、6日の来場特典がとんでもなさそうなので、とうとう後先考えず昨夜6日のチケットも申し込んでしまいました。出張帰りで来週はかなり忙しくなりそうなのですが、もうそれどころではありません。

お母様と一緒にライヴ行けるなんていいですね。レポート期待していますよ。
Posted by yas at 2011年09月04日 00:32
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