2011年02月13日

N君、サンキュ

このブログの右側のカテゴリ欄にある「コンサート」という項目をクリックして過去記事を紐解くと、何度も出てくる名前が二つある。いつもこのブログを読んでくださっている方ならそんなことをしなくてもわかるだろうけど、グレン・ティルブルックとタマス・ウェルズのことだ。僕が彼らのコンサートに何度も足を運んでしまうのは、ライヴ自体が素晴らしいことは勿論だけど、僕と同じようなリピーターの皆さんがやたらとフレンドリーなことも理由のひとつだ。

そうやって知り合った友達の一人が、N君。09年のグレンのライヴのときに話すようになったら、実はタマスの初来日公演でも僕のことを見かけていたという。僕以外でその両者のライヴに常に通っているという人は意外と少ないんだけどね。それからというもの、グレンとタマス以外でもあちこちの会場で彼と遭遇している。普段身の回りに音楽の趣味が合う友達がいない僕にとっては、自分の好きな音楽の話をどれだけ掘り下げて話しても理解してくれる頼もしい友達の一人だ。

去年の年末に、東京からちょっと離れたところに住んでいるN君が忘年会に呼んでくれた。いつもグレンのライヴで一緒になる数名が集まり、それぞれの2010年ベストアルバム候補の披露(試聴)会をするなんていう楽しい企画だ。僕も、1月2日の記事に載ることになる10枚(うち1枚はこの後に土壇場で入れ替わった)を持って、ちょっとした年末の旅行気分で出かけて行った。

実は忘年会自体はN君宅でなく近所の友達の家で開催されたんだけど、そこにN君が持ち込んだCDはとてもベスト10なんて枚数じゃなかった。「CD収集が特に趣味ではない一般人が一生に買うCDの総数」みたいな枚数を3つぐらいのケースに入れて車で運んできたN君によると、それは彼がダブって買ってしまったCDだとのこと。素朴な疑問:何故そんなにダブってしまうのか? この地方ではグリコのおまけみたいに中に何が入っているかわからない状態でCDが売られているのか。

さらなる驚き。なんとN君はそれらの余ったCDを僕らにくれるという。実在するサンタクロースを目撃した気分だ。集まった3名にほぼ同数をくれたと思うんだけど、翌朝酔いが醒めた僕の手元にあったCDは8枚。一部を除いてどれもこれもほとんど聞いたこともないような人たちばかりだ。さすがN君。

年明けの長期出張やらグレン祭りやらが重なってなかなか聴く機会がなかったんだけど、先日ようやくもらったCDを全部聴き終えたので、N君への報告がてら簡単な感想を書いてみることにした。



South Of Boredom.jpg
Beezewax 『South Of Boredom』

さすがプロデューサーがケン・ストリングフェロウだけあって、ポウジーズそのまんまの音。むちゃくちゃかっこいい。掘り出し物。全然知らなかったよ、こんなバンド。ビーズワックス。ノルウェー産なの? 調べてみたら、この99年のアルバムの後にも沢山出てるね。そういえば06年盤の赤っぽいジャケはどこかで見たことあるかも。さっそく買い集めなければ。それにしても、最後に入ってるボートラ風の罵りパートは何?


Rain Hail Shine.jpg Why'd You Have To Leave Me This Way.jpg
Icecream Hands 「Rain Hail Shine」
Icecream Hands 「Why'd You Have To Leave Me This Way?」

以前の記事にちょこっとワーキング・タイトルを書いた、未来のyascdに入れようと思って探していたメルボルンのバンド、アイスクリーム・ハンズ。あちこちの通販サイトで見かけたアルバムを発注しても、もう廃盤なのかちっとも送られてこないのに、なんでこの人はこんなシングル盤まで押さえているんだ?しかもダブるほど買い込んで。ストレートなパワー・ポップからしっとりしたアクースティック曲まで、いい曲書くね、このバンド。両方合わせて全9曲、同じ曲のヴァージョン違いとかも入ってて、ちょっとしたコンセプト・アルバムを聴いている気分になるよ。


The City Gates.jpg
Charles Jenkins 『The City Gates』

「アイスクリーム・ハンズ聴くならこれもどうぞ」と次にN君に手渡されたのは、そのバンドの中心人物、チャールズ・ジェンキンスのソロアルバム。なんとニッチな。なんでこの人はこんなものまで押さえて(以下略)。基本的にはアイスクリーム・ハンズと同傾向の音だけど、ちょっとサイケな色付けがなんだか大人っぽい。


Ends Of The Earth.jpg
Peter Bruntnell 『Ends Of The Earth』

これは隠れたオルタナ・カントリーの名盤か、と思いきや、この音で英国人なの? 激渋。アメリカの中西部のどこかからひょっと出てきたと言われても素直に信じてしまいそうなメロディーと歌いまわし、そしてこのとろけるようなペダル・スティールの音色。ピーター・ブランネルと読むのかな。この人も調べてみたらこの後何枚もアルバム出してるなあ。あ、英国人だけど生まれはニュージーランドのオークランドだって。なんか急に親近感湧くね。ついさっき、最新アルバムっぽいやつ、ポチッとしてしまったよ。


Sweet On The Vine.jpg
Mark DeCerbo & Four Eyes 『Sweet On The Vine』

この人たちはちょっと調べてみたけど全然出自がわからなかった。マーク・ディサーボと読むのかな。どこの国の人だろう。バンド名、四つ目だって。このいかにもB級っぽいジャケに少し気後れしながら聴き始めてみたけど、うん、悪くはないね。B級といえばB級かもしれないけど。でも、こういうジャンル分けしにくい音って売れないんだよね、可哀想だけど。


Cantos.jpg
A. J. Croce 『Cantos』

ジム・クロウチの息子。それは知ってた。このジャケも見たことあると思う。クレジットを見ると、ベン・ハーパーがワイゼンボーンを弾いてたりする。ということから想像のつく、ちょっとソウルフルなシンガー・ソングライター兼ピアノ弾きのアルバム。ポール・マカートニーの「Maybe I'm Amazed」のカバーがいいね。さっきのワイゼンボーンを始め、メンバーの使用楽器のほとんどに生産年が書いてある。その半数ぐらいは第二次大戦よりも前だ。というヴィンテージな趣のアルバム。


The Orchid Highway.jpg
The Orchid Highway 『The Orchid Highway』

オーキッド・ハイウェイ。これもいかにもアメリカンな音。ラウドな。ハイウェイというだけあって、ドライブ中に聴くといい感じ。でも調べてみたらカナダのバンドだった。まあ、カナダも広いからきっとドライブ楽しいよね。行ったことないけど。メンバー5人のうち3人の苗字がマクドナルドで、言われてみたらジャケットに写った人達(一番左を除いて)よく似てるね。でもこの4人のうち1人はマクドナルドではないんだね。どいつだ。



いやー、クオリティ高かったね。こんなのを惜しげもなく分け与えてくれるなんて。ありがとうね、N君、いいのを教えてくれて。おかげで、買わないといけないCDがまた増えてしまったけど(笑)。何かお礼しなくちゃね。次は誰のライヴで会うんだっけな。


posted by . at 12:23| Comment(7) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
何故そんなにダブってしまうのか?という疑問が解けてないじゃないの〜
最後まで読んだのに。


Posted by Luna at 2011年02月14日 08:36
■Lunaさん
その答えはN君の頭の中にのみ秘められているのです。一応このとき僕が問いただしてみたところ、地方在住なのでCD購入はどうしても通販が中心になってしまい、あまり頻繁にあちこちの通販サイトに注文しているために、どのCDが現在輸送中なのかがわからなくなるからついダブって注文してしまうとの説明を受けましたが、そんな普通の理由では到底納得行きません。なにかもっと人智を超越した壮大な理由があるはずです。今度もう一回聞いておきます。
Posted by yas at 2011年02月15日 00:55
皆様、はじめまして。いつも楽しく拝読しています。

記憶だけを頼りにしていることが、ダブりの根本的な原因でしょう。
最近はyasさんを見習って多少は記録してます。

ネットで注文したものを別の店で買ってしまう状況が多いです。
コメントを頼りに、名も知れないアーティストのCDを注文するから?
通信環境が貧弱な頃は、ジャケットも見ず、音も聴かずに注文してましたし。
以前は週一で海外通販に注文して、更に週一で渋谷に行ってたので、
ネットで注文したものを翌週の渋谷で買ってしまうことが年に数回ありました。
当時の海外通販と渋谷のコンビネーションには、ほとほと参りました。

あとは、迷ったらダメですね。
迷った末に注文したCDは、記憶が曖昧になってダブる確率が高かったです。
教訓、「迷う前に買え」です。購入枚数は格段に増えますが。

CDがダブる状況は他にもありますが、長くなったのでこのへんで。

失礼しました。
Posted by うーらら at 2011年02月15日 23:22
■うーららさん
これはこれは、お呼び立てしてしまったようで恐縮です。

僕もこれでも若い頃は記憶力に自信があったのですが、最近はもう完全に駄目です。自分の記憶力ほどアテにならないものはないというぐらいです。一緒にカラオケに行って率先してスクイーズを歌ったはずなのに、カラオケ屋に行ったことすらまったく記憶に残っていなかった僕のことをご存じのうーららさんには申し上げるまでもないですが。

記憶力とは別に買ったレコードは中学の頃から記録しているのですが、それが将来こういうブログを書くのに役立つとは思ってもいませんでした。うーららさんの場合は「多少」記録しているのがミソですね。きっと記録漏れしたものをまたダブって買うことでしょう。そのときはまたおすそわけお願いします。

しかし、週一で海外通販、さらにうーららさんのお住まいの地域から週一で渋谷通いというと、CD代以外にも結構な送料と交通費がかかりますよね。それであの枚数、頭が下がります。

「迷う前に買え」、僕も一時自分のモットーにしていましたが、それやりだすと買って一回しか聴かないようなCDが莫大に増え始めるので、最近は「迷ったものは買うな」に方向変換しています。それがたとえ250円盤であっても。

その他のダブる状況の説明については、また次回お会いしたときにお願いします。
Posted by yas at 2011年02月20日 17:14
この上なくディープで楽しそうな忘年会ですね。きっとこれからも毎年開催されるんでしょうね。

>「迷う前に買え」
さわやかなほど潔いです。先日1時間近く迷ったあげくバーゲン品のブーツを棚に戻した自分がとても小市民に感じられました。

ところでカラオケにスクイーズがあることにびっくりなんですけど。10年以上行っていないあいだに、世間のカラオケ屋事情がかなり変わったのでしょうか?
Posted by にんじん at 2011年02月21日 01:58
以前カラオケの選曲履歴から、自分たちの直前の団体がAKB・アニソンオンパレードを歌ってたことが判明したことがあります。
今度カラオケに行ってスクイーズ縛りの選曲履歴を見つけたらyasさん御一行様が来られたことにしておきます。
Posted by ひより at 2011年02月21日 19:10
■にんじんさん
実は昨晩はこの上なくディープで楽しい新年会でした。2月も末になって新年会もあったものではありませんが。例によって僕は後半の記憶がありません。FMの1時間番組を留守録しようと60分テープをカセットデッキにセットしておいたのに、よく考えてみたらオートリバースのデッキじゃなかったというぐらい飛んでいます。今どきカセットデッキの例えもあったものではありませんが。

バーゲン品のブーツ、棚に戻しましたか。それはもったいないことをしましたね。きっとお似合いだったことでしょうに。もう二度とそのお値段では手に入りません。残念です。

カラオケ屋にはスクイーズがあった模様です。僕が最初にリクエストした「Hourglass」はなかったのですが、「Tempted」があったとのことです。どちらも自分でリクエストして歌ったらしいのですが、全て伝聞です。


■ひよりさん
そんな団体さんの後で同じマイクに口を近づけて歌うことに抵抗はありませんでしたか。

>スクイーズ縛り
残念ながら巷のカラオケ屋にはスクイーズは「Tempted」1曲しかないようです(伝聞)。
Posted by yas at 2011年02月27日 22:53
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。