2009年12月20日

Yo La Tengo live in Tokyo

今年最後のライヴ。12月17日、品川ステラボールでのヨ・ラ・テンゴに行って来た。

僕は初めて行くホールだけど、会社から歩いて10分程度というのが嬉しい。今回は自分のお疲れモードを予測してゆっくり座って観ようと2階の指定席を押さえたので、6時半まで仕事してても7時の開演に充分間に合うし。

実は、僕はこの人たちのことは、アルバムもほとんど持っていなければ、曲名もろくに憶えていない。なので、セットリストはおろか、なんていう曲を演奏したかすらうろ覚え。いつもに増してトンチンカンな内容になるのは許してほしい。その代わり短めにするからさ。

元々03年の『Summer Sun』というアルバムを一枚だけ持ってて、まあ特に好きでも嫌いでもないバンドの一つだったんだけど、今年出た『Popular Songs』のジャケと評判に惹かれて買ってみたらこれがよくて、ちょうどほぼ同時に来日が発表されたもんだから、曲もろくに知らないくせに急いでチケットを押さえたというのが経緯。

Popular Songs.jpg Yo La Tengo 『Popular Songs』

いいジャケだよね。内ジャケに書いてある解説によると、このカセットは、削った骨、体内の全ての骨を粉状にしたもの、1945年に最初の原爆実験が行われた際に周囲の砂が熱で変質して生成されたトリニタイトという物質、ネジ、サビ、活字、で作られており、はみ出したテープには、軍隊のマーチングドラム、銃器の発射音、戦場での兵士の声、などが実際に録音されている、という凝りまくったものらしい。ちなみに裏ジャケやブックレット内にも同じように凝ったオブジェの写真と解説あり。

全12曲という編成は最近のCDでは珍しくもないが、10曲目・11曲目・12曲目がそれぞれ9分37秒、11分22秒、15分51秒だというのが笑える。ぼわーっとした11曲目でいい加減痺れてきた後の最終曲「And The Glitter Is Gone」の格好いいこと。16分弱が全然長く感じないよ。


ライヴのことを書こう。2階席から見下ろすと、手頃な大きさの会場は超満員というほどでもないけど、かなりびっしりとした客の入り。ステージ奥のドラムキットの前に小さなドラムキット、左手にギターやベースやキーボード、右側にもギターという不思議な楽器編成。

Stellar Ball.JPG

こんな感じ。ライヴ開始後は写真撮ってないから、関係者の皆さん許してくださいね。ステージ上の人物はチューニングするローディー。左側の人はギルって呼ばれてたっけ。

ほぼ定時にバラバラと出てきた3人。カーリーヘアのひょろっとしたチビと、もの凄いデブの巨漢と、女の子(っていう歳じゃないけど、比較してそんな風に見えた)。すごいアンバランスな見た目。

いきなりギターの轟音で始まったのが、「All The Glitter Is Gone」。うわぁ、いきなり15分コースか。アイラ(カーリーヘア)が体を折り曲げたりくねらせたり、アンプにギターを近づけたり振りかざしたり、もうとにかく全身を使ってギターから爆音ノイズを絞り出しているという感じ。見ていて決して格好いい動きではないんだけど、出てくる音は凄いよ。ニール・ヤングの『Arc』を実際にライヴで演ったらこんな風にやるんじゃないかってぐらい。聴いてて神経が麻痺するぐらい格好いいんだけど、軽めに眠りに落ちたりもする。

一転してジョージア(ドラムの女の子)が歌う軽やかな曲へ。続いて(曲順が合ってるかどうか定かではないけど)ジェイムズ(デブ)が歌う「Stockholm Syndrome」。えっ、このニール・ヤングみたいな声でニール・ヤングみたいな歌を歌ってたのは(つい最近同じような文章を書いた気がする)、このデブだったのか。ライヴ前に曲を覚えようとして買った3枚組ベスト盤の中でも結構好きな曲。

ステージにいろんな楽器が置いてあったとおり、曲ごとに3人の楽器編成がころころ変わる。基本はアイラがギター、ジェイムズがベース、ジョージアがドラムなんだけど、ジョージアとジェイムズが二人でドラムを叩いてアイラがキーボードとか、ジェイムズがキーボードでアイラがギターとか、ギター二人にドラム一人とか。

それでいながら、曲と曲のつなぎが相当格好いい。いくつかの曲はメドレーというか、前の曲の最後の音が鳴り終わらないうちに次の曲に入っていったりするんだけど、そういうときのジョージアのスネアの一音とか、ぞくっとするぐらい、いいね。

前日にゆらゆら帝国と共演したことを話して、「次のは日本の曲」とか言って始めたのは、ゆら帝の曲だったんだろうか。あと、アンコールでクリスマスだからと、「Rock'n'Roll Santa」(確か)っていうのも演ってたね。

本編だけでたっぷり1時間半は演ったと思う。数日前のディラン・モンドグリーンが時間的には随分あっさりしたものだったから、もうそれだけで結構お腹一杯気味だったんだけど、日本公演最終日だし、当然アンコールあり。しかも2回。

「You Can Have It All」は楽しかったな。アイラとジェイムズがお揃いのかわいい振り付けでゆらゆらくるくると踊り、その横でジョージアがカラオケ(?)に乗せて歌う。ローディーの二人も途中で出てきて踊りに参加するも、恥ずかしくなったのかすぐに引っ込む。

結局、2度目のアンコールが終わって客電が点いたのは、開始から2時間を越えた9時過ぎ。堪能したよ。こんなにいいとは予想してなかった。途中長尺の曲(最初のだけでなく、10分越えが何曲もあった)の途中で一瞬催眠状態に陥ったことも含めて、とても気持ちのいいライヴだった。

帰りに買おうかなと思っていた『Popular Songs』デザインのTシャツが終演後にはもう売り切れてしまっていたのが残念。開始前に買う時間あったのに、僕としたことが。

何も買わずに帰ろうとしていたら、物販のところにデブとカーリーヘアがにこにこしながら出てきた。あー、サイン会あるんだろうな。でもいいや。ライヴ前よりずっと好きなバンドになったから、これからちょっとずつ遡ってアルバム買って曲を覚えて、次の来日のときにサインもらおう。


posted by . at 00:52| Comment(7) | TrackBack(0) | コンサート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
気になりつつ、ずっとスルーしてきたバンドです。
以前、フジロック出演時の模様をTVで観たくらいで。
この記事読んで、myspaceで画像にある新作の数曲聴いたら好きなカンジです。
ご紹介ありがとうございました。
それにしても印象的なジャケですねぇ。
Posted by LA MOSCA at 2009年12月21日 18:06
■LA MOSCAさん
僕はアルバム2枚とベスト盤しか持っていないのであまり偉そうなことは言えませんが、一つのアルバムの中でもいろんなタイプの曲をやってて、中にはおや?というのもありますが、きっとLA MOSCAさん好みのも多いと思いますよ。

ライブではそういう「おや?」というのがまたいいアクセントになってるんですよね。

ジャケ、今のところ僕の今年のジャケ大賞かもしれません。それだけに、Tシャツ買わなかったのが一層悔やまれます。
Posted by yas at 2009年12月23日 12:26
開演前のステージ写真を撮っていて怒られたことがあるひよりです。

>カーリーヘアのひょろっとしたチビ
>もの凄いデブの巨漢
>女の子
アニメのキャラかと思いました。ジャケのイメージと全然違いますねー。私もこのデザインのTシャツは『買い』だと思います(と悔しさを煽ってみる)。
Posted by ひより at 2009年12月23日 22:20
こんにちは!
yasさんは2Fだったのですね。スピーカーはだいぶ後方を向いていた気がしますが、音は良かったですか?

音のつなぎ、ほんとうにかっこ良かったですね〜 どっぷりな気分を分断せずにどんどんいってくれて、これぞライブの醍醐味・・・と思いました。アイラが暴れまくっているのを、じっと見守るジェームズとジョージアの図、もなんだか信頼関係の現れのようで好きでした。

サイン、もじゃもじゃ(カーリー)もいたんですね!見えなかった・・・
Posted by desktop at 2009年12月24日 00:37
■ひよりさん
開演前でも怒られますか。世の中の掟というのは厳しいものですね。

>アニメのキャラ
おおむねそのようなものです。チビはデブのお腹のドアを開けて中に入り、操縦します。

Tシャツはきっと彼らのサイトで売ってるからと思いきや、他のデザインは沢山あるのに、何故かこのニューアルバムのジャケットデザインのは置いてません。新譜プロモートしなくてどうすると言ってやりたいです。


■desktopさん
言われてみれば、音よかったです。初めてのホールだったのですが、随分音がいい所だなと思ったのを今思い出しました。2階席に向けて音響設計しているのでしょうか。2階席はほとんど崖に張り付くツバメの巣程度の席しかないのですが。

きっといろんなアルバムからの曲を順々に演っていたと思うので、あの繋ぎは全部の曲を知っていればもっとかっこよく思えたんでしょうね。次回の来日までにはもっと聴き込んでおこうと思います。

もじゃもじゃ、いましたよ。僕が横を通りがかった頃にちょうど出てきました。すぐ人混みで見えなくなってしまいましたが。
Posted by yas at 2009年12月24日 18:02
ヨラテンゴは「FAKE BOOK」と「ELECTR-O-PURA」、カセットテープで2本持ってます。ジャケのとは違って、普通のカセットです。
持っているというだけで大して聴いていないんですけど、「ELECTR-O-PURA」のほうがぐにゅぐにゅしていて私は好きです。
Posted by カブ子 at 2009年12月25日 00:19
■カブ子さん
それは凄いですね。カブ子さんともあろうお方が、僕も持っていないアルバムをお持ちとは。ぐにゅぐにゅした長尺がお好きなんですね。気に留めておきます。
Posted by yas at 2009年12月26日 22:09
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