2015年11月21日

Matt The Electrician live in Kawasaki

調べてみると意外に直線距離だとうちから近いことがわかった新丸子のバー、デレク&ザ・ドミノス、ジグザグに走っている東急線のおかげで電車だと妙に時間がかかってしまうので今まで訪れたことはなかったんだけど、今回のマットのツアーで鎌倉以外にもう一回ぐらい観ておきたいなと思い、今にも雨が落ちてきそうな中、足を運んでみた。

メールで予約しておいたら、ちゃんと席のところに名前を書いた紙が置いてあった。カウンターかアーティストの真ん前の丸椅子か選べるというから、じゃあ丸椅子でと言ったつもりだったんだけど、用意されていたのはカウンターの前の方だった。結果的には、飲み物も置けたし開演前に腹ごしらえもできたからカウンターでよかったけどね。

カウンターにはマットのCDが何枚かと、なぜかゴスペルビーチのCDと、あとは前回の来日時にアナウンスされていた、出たばかりのマットの7インチシングルが置いてあった。もちろんそれは買う。松本さんによると、1月に出る予定の次のシングルも特別に1枚だけ持ってきてくれたそうだ(プレイヤーがないから聴けていないらしいけど)。そんなに制作意欲があるんなら小出しにせずに新作アルバム作ればいいのに。楽器のセッティングをしていたマットのところに行って、新曲演ってねとお願いしておいた。

5か月前のティム・イーストンとの来日時、鎌倉でも前座を務めたホテル・コングレス君がこの日もオープニングを務めた。わずか3曲だったけど、あいかわらずの渋い声でまずは場を暖めてくれた(実際、満員の会場はこの時点では汗ばんでしまうほどの室温だった)。

マットはいつものチェックのネルシャツやTシャツではなく、襟のついた黒い半袖シャツにジーンズといういでたち。ギターもバンジョレレもいつものやつだ(どこのメーカーかわからないけど、ギターにはM、バンジョレレにはSという文字っぽいロゴがついている。まさか、MattとSeverの頭文字じゃないだろうな)。

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1曲目、いきなり知らない曲だ。これが噂の新曲なのかな。曲紹介も何もないまま、続く2曲目も知らない曲。どちらも、一回聴いただけですごい名曲と判断できるほどのものじゃなかったけど、6月に初めて聴いた「The Bear」が、今回シングルを繰り返して聴いてみてあんなにいい曲だとすぐには思わなかったのと同じパターンなのかもしれないから、あえて今時点でコメントするのは避けよう。たぶん今回の鎌倉でまた聴けるだろうし。

3曲目でようやく知ってる「It's A Beacon It's A Bell」。さっそく途中でポカンと歌詞を忘れるマット。おいおい、こんな新しい、しかも今や代表曲と言ってもいいほどの曲の歌詞を忘れるかね。

「新しいシングルを出したんだ」と、この日初めてのMC。「そのシングルのB面の曲を」と言って「Never Had A Gun」を演奏。6月は僕の観た日にはこの曲は演らなかったから、松本さんがアップしていたビデオ以外で、生で観るのはこれが初めて。今までにあまりないタイプの曲だよね。かっこいい。

メモを取っていたわけじゃないので特にこの先はちょっと曲順があやふやなんだけど、演奏した曲は全部網羅しているはず(一応最後にセトリは載せておこう)。この日はウォームアップの意味もあったのか、新曲の他はほぼ代表曲と言ってもいいようなスタンダードな選曲。

最初の数曲、なんだかどんどん音が割れてくるなあと思っていたら、どうやらマットのエフェクターの電池が切れかけていたようで、途中で一旦そのエフェクターを外して結線し直すためにしばし中断。その後はギターからアンプに直接つないでいたようで、音もすっきり(正直言って、普段はどんなエフェクターを使ってどんな効果が出ていたのかよくわからないんだけど)。

マットの奥さんが刺繍をやっていて、ネットで販売していることは知っていたけど、この日彼が着ていた黒いシャツも、既製品の背中部分に野球選手の刺繍をしてくれたと、途中でくるっと背中を見せてくれた。「今日は何曜日だっけ?」という話から始まって(火曜日)、「日曜日にオースティンを出発したんだけど、前日の土曜は僕らの17回目の結婚記念日だったんだ」と、いつになく奥さんの話が沢山出る。高校の同級生で、知り合ってからもう25年にもなるんだとか。ラブソングは書かない、と奥さんにはずっと言ってたそうで、「でもこれは彼女のために書いた曲なんだ」と言いながら、「Got Your Back」を演奏。

前半最後にもう一つ知らない曲を演奏して、休憩へ。満員の場内にトイレが一つしかないから全然列が途切れない。マットのところに行って、早速新曲のことを聞く。一番最初に演ったのはなんと来年の4月に出す予定の次の次のシングルからの曲「I Don't Have Anything To Do With My Hands」、2曲目が1月のシングルのA面「Mountains」、そして前半ラストがそのB面「20/20」(一応マットの眼前でメモを取っていたので表記は正しいと思うけど、発音は「トゥエンティ―・トゥエンティ―」だった)。

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後半1曲目は「Accidental Thief」、そして「I Will Do The Breathing」。この曲演ってくれるんだ。これは大好き。さらに、「この曲も奥さんのために書いた」と「Crying」。同じアルバムからの曲が続く。さらに後半には「I Wish You Didn't Feel Like My Home」も演ったな。この日はリクエストはしないでおいたのに(新曲は別)、次々に大好きな曲がでてくる。うれしい。

ただ、やはり初日だからか、歌詞を忘れたのが他にも何曲か(やっぱり途中でアドリブで余計なひと言を挟んで、そのせいで続きの歌詞を忘れるといういつものパターン)、あと演奏ミスもちょっと散見されたね。それに、最後の方でしきりに謝っていたけど、到着してすぐのショーでは弦を張り替えたばかりだから演奏中にすぐチューニングが狂ってしまって、調弦にやたらと時間を取られていた。

でも、決して内容が悪かったというわけじゃない。僕の隣にいたお客さんはマットのライヴに来るのは初めてと言っていたけど、もうほとんどの曲で「いいねーこれ」とつぶやいておられた(笑)。カウンターに置いてあったCDを一枚を残してほとんど購入されていたから、残る一枚(たしか『Made For Working』)も、「これもいいですよ」と、カフェ・ゴーティーの売上に貢献してあげた(笑)

休憩時間中に新曲の話をしていたときに「The Bearの日本語覚えてる?」と思い出させてあげたのを、曲紹介のときにお礼を言ってくれた(別に僕の名前を呼んでくれたわけではないけど)。この日は初めて見たマットのTシャツが二種類売っていて、一つには豹、もう一つには山羊の図柄が書いてあった。マット曰く「ずっと自分のシャツには強い動物の絵を描きたかったんだ」と(山羊が強いのかどうかは僕は知らない)。

「学校のチームはたいてい、強い動物をマスコットにするよね。パンサーズとかクーガーズとか、タイガースとか。でも、僕の中学のマスコットは何だったと思う? チキンだったんだ。そんなチームが勝てるわけないよね」とまたそこはかとなく可笑しい話を。「高校のときは海岸に近かったせいか、ブレイカーズ(波?)というチームだった」。

山羊と豹を日本語で何と呼ぶのか教えてもらって「やぎ、ひょー」とか言ってるのがかわいかった。でも絶対もう忘れてるね。そして、「The Bear」へ。さっきも書いたけど、これってこんなにいい曲だったんだと再認識。帰ってきてからもうシングル盤を何度ひっくり返したことか。

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後半最後の2曲はバンジョレレに持ち替えて、定番の「Animal Boy」とこれは久しぶりに聴いた「All I Know」で一旦終了。とはいえこの狭い店でマットもどこにも行けるわけでもなく(当然楽屋なんてない)、お客さんもまだマットがそこにいるので終わったのかどうかもよくわからず、アンコールの拍手もなんだかパラパラとしたものだった。そこでマットが「なに、もう一曲聴きたいの?」とギターを抱える。

こちらも既に彼のライヴでは定番と言っていい、ポール・サイモンの「Duncan」。そして今度はマットがギターを下ろした瞬間に大きなアンコールの拍手。「何を演ろうか」としばらく悩んだあげく、あまりなじみのない曲を歌いだした。途中の歌詞でわかったけど、あれもポール・サイモンだね。「Under African Skies」だ。こちらはちょっと歌詞が危うかったけど。

機材を片づけているマットのところに行って、シングル盤にサインをもらった。いつもならもう少し長居するんだけど、まだ週の頭だったので、「また日曜日にね」と挨拶して、この時間にはもうすっかり雨模様になった新丸子の商店街を歩いて帰った。

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17 November 2015 @ Bar Derek And The Dominos

1. I Don't Have Anything To Do With My Hands
2. Mountains
3. It's A Beacon It's A Bell
4. Never Had A Gun
5. Osaka In The Rain
6. Ghost Story
7. Got Your Back
8. Valedictorian
9. The Kids
10. 20/20

11. Accidental Thief
12. I Will Do The Breathing
13. Crying
14. John Elliott
15. I Wish You Didn't Feel Like My Home
16. Only For You
17. The Bear
18. Loma Prieta
19. Animal Boy
20. All I Know

[Encore]
1. Duncan
2. Under African Skies
posted by . at 15:21| Comment(0) | TrackBack(0) | コンサート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする