2015年11月29日

Matt The Electrician live in Kamakura Autumn 2016 Part 1

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新丸子公演に続いて金沢、京都と廻り、前日の土曜日には千葉でどなたかの結婚式で演奏したあと(元々今回の来日はそれが主目的だったそうだ)、日本でのホームグラウンドともいえる鎌倉カフェ・ゴーティに戻ってきたマット。もう一週間も経ってしまったので若干記憶がおぼろげなところもあるけど、まずは鎌倉初日、日曜日の様子について書こう。

この日はカウンターの方までずらりと立ち見の出るほどの満員御礼だった。子どもを連れてきていたお客さんも何名かいたね(ほとんどの子はゴーティのなる君が遊び相手になってあげていたけど、ひとり僕のすぐ近くに座っていた女の子が、最後までじっと座って音楽を聴いていたのが印象的だった)。

比較的いい整理番号だったので、ピアノ側のわりと観やすい席を確保。マットはリハーサルが終わったらどこかに出かけてしまったのであまり話せなかったんだけど(もしかしたら僕にリクエスト責めにされるのが嫌だったのかも)、それでも彼が戻ってきたときに、ここしばらく聴いていない気がする「College」をリクエストしたのと、「あとどうせポール・サイモン演るんだったら、The Boxerはできる?」と訊いてみたけど、残念ながら歌詞が全部わからないとのこと。「じゃあ、ポール・サイモン・メドレーの一部でお願い」と更にしつこく。

第一部。冒頭3曲は新丸子公演と曲順まで含めて同じだった。新丸子にも来ていたお客さんは何人ぐらいいたかな。僕を含めてたぶん4〜5人ってとこかな。別に誰も同じセトリだったとしても気にするような人はいないんだけど、逆に、ソロのときはきちんとセットリストを作らないって言ってたマットがこんなに同じ流れで演奏するのも珍しいのかなとも思った。

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その後に出てきた曲も、基本的には新丸子で聴いたものがほとんど。奥さんと付き合い始めた頃にラブソングは書かないと言った云々は「Crying」のエピソードだったね。1曲、知らない曲だなと思っていたら、デイヴ・アルヴィンの「King Of California」のカバーだった。「日本の作家(歌詞にも出てくる谷崎潤一郎)に影響された」と説明して歌い始めた「Under The Wire」は初めて生で聴いたかな?と思ったけど、帰って調べてみたら2012年に一回鎌倉で聴いてるね。

「次の曲で前半は終わり。リクエストのある人は休憩中に話しかけてきて」と言いながら、「最後の曲はさっきリクエストされたんだ」と、「College」を演ってくれた。「この曲には数字が沢山出てくるから、ちゃんと数字を合わせて歌わないと」と言っていたとおり、最後の「18年前」って歌詞を「23年前」って替えて歌ってたね。

第二部の最初は「The Family Grave」。休憩中にお客さんと話していた、今着ているシャツは新しいのかどうかという話を受けて、「ちゃんと説明しておこう。これは新しいビンテージのシャツ。あと、僕は昨日千葉で演奏したけど、ディズニーランドに行ったわけじゃない」と(これは、前日に僕が彼のインスタグラムを見て「ディズニーランドのところにあるリゾートホテルで演奏したの?と開演前に訊いたのを受けての話)。

そして、結果的には僕のリクエストとなった「Party」が2曲目。これもたしか開始前に、新丸子ではシングル盤シリーズの11月A/B面、1月A/B面、4月B面の曲は演奏したのに、どうして4月に出るA面の曲は演らないの?という話をしていたから。

「この曲はライブで歌うのは初めてなんだ」と、歌詞を書いた紙を前列のお客さんに渡し、それを読むためにメガネをかけて歌いだした。「メガネをかけて歌うのも初めて」って言ってたね。演奏後、「本当はこの曲にはかっこいいギターソロが入ってるんだ、こんなの」と言いながら真似しようとしてたけど、あんまりよくわからなかった。きっと、4月のシングルを一緒に作った人がレコードでは弾いてるんだろう。

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ハーモニカの話もこの曲のときだっけ。それとも「20/20」かな。レコードでハーモニカを吹いてるのは自分だけど、その後ライヴでもハーモニカホルダーを装着して演奏してみたら、髭が挟まって抜けたりして大層難しかったと。「だからもうハーモニカはやらないよ」って。

ポール・サイモンの「Train In The Distance」を歌い、「この曲は昨日の結婚式で歌ったんだけど、よく考えたらこれって離婚する歌詞だった」と笑わせる。「あと、さっきのKing Of Californiaも歌ったけど、あれは離婚こそしないものの、結婚前に死んでしまう人の歌だ」だって。日本人はあまりちゃんと歌詞がわからなくてよかったね。

後半、「The Bear」〜「Loma Prieta」という新丸子パターンの曲順の後、マットがバンジョレレを手にしたときに松本さんがあるお客さんに「リクエストしなよ」と声をかけ、そのお客さんは「All I Know」をリクエスト。マットは「じゃあこの曲を演ってからその次にね」と先に「Animal Boy」を。

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その4曲でラストかと思っていたら、「これもリクエストされた曲。実話に基づいてるんだ」ときた。いや、僕は「For Angela」はもうリクエストしてないよ。でも、たしか開演前に別のお客さんとマットと3人で話していたときに、そのお客さんが「For Angela」はいい曲だという話を切りだし、僕が「いつもマットは歌詞忘れるからもうリクエストしないでおくよ」と言ったら、マットは「いや、あの曲はアメリカではよく演奏してるんだよ」というやりとりがあったんだけど、あれはリクエストしたということになっていたんだろうか。

マットの言葉どおり、手慣れた感じで(いつものように歌詞を忘れる前に急いで歌うような雰囲気でもなく)途中までは歌っていたんだけど、お客さんが二度くしゃみをしたときに「Bless You」なんていちいち言うもんだから、やっぱりそこでポカンと歌詞が抜けてしまった。どんなギャグだ、まったく。でも、ようやく最後まで到達したらもう余裕で、通常の歌詞「彼女の給料を上げてください。組合に入れてあげてください」にアドリブで追加して「セクシャルハラスメントで困っていたら集団訴訟団に入れてあげてください」とか歌ってて可笑しかった。

そして、本編ラストは「Milo」。あ、これも僕がポール・サイモン・メドレーの話をしたもんだから、それを覚えてて演ってくれようとしているのかな。「The Boxer」も歌い込んでくれるんだろうか。

なんて思いながら聴いていたら、これがものすごく長いバージョン。「April Come She Will」とか「Slip Sliding Away」とか普段は挟まないような曲まで歌ったはいいものの、でもどちらも途中で歌詞がわからなくなってふにゃふにゃとごまかしながら歌い、最後もう収拾がつかなくなったところで「Bridge Over Troubled Water」で締め、「Milo」に戻した。「あの曲はすべてを丸く収めるんだ」とか終わってから言ってたね。結局あのメドレー、10分ぐらい歌ってたんじゃないだろうか。そして「The Boxer」は結局忘れていたようだ。

アンコールに入ろうとしたときに松本さんが「マット、後半もう80分も演ってるんだけど、まだ演るの?」と訊いたけど、マットは「長すぎる? 別にいいよね。誰かもう眠いかな」とやる気満々。そして「Only For You」へ。

最後にもう1曲、今の奥さんの前に付き合っていた彼女の名前がレインボーだったからと練習したという「Rainbow Connection」で幕。「僕が歌うと、カーミットというよりはゴンゾみたいだよね」って言ってたけど、残念ながら僕はセサミストリートとかマペットのキャラクターあんまりよく知らない。

終わったときにはもう10時前になってたかな。マットもお疲れの様子だったけど、僕の持っている彼のCDではもう数少なくなってしまったサインなしのこのアルバムにサインしてもらって、「ではまた明日」と言いながら鎌倉を後にした。

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22 November 2015 @ Cafe Goatee

1. I Don't Have Anything To Do With My Hands
2. Mountains
3. It's A Beacon It's A Bell
4. I Will Do The Breathing
5. Ghost Story
6. Crying
7. King Of California
8. Under The Wire
9. College

11. The Family Grave
12. Party
13. Osaka In The Rain
14. Train In The Distance
15. Prison Bones
16. Never Had A Gun
17. 20/20
18. The Bear
19. Loma Prieta
20. Animal Boy
21. All I Know
22. For Angela
23. Milo

[Encore]
1. Only For You
2. Rainbow Connection
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2015年11月21日

Matt The Electrician live in Kawasaki

調べてみると意外に直線距離だとうちから近いことがわかった新丸子のバー、デレク&ザ・ドミノス、ジグザグに走っている東急線のおかげで電車だと妙に時間がかかってしまうので今まで訪れたことはなかったんだけど、今回のマットのツアーで鎌倉以外にもう一回ぐらい観ておきたいなと思い、今にも雨が落ちてきそうな中、足を運んでみた。

メールで予約しておいたら、ちゃんと席のところに名前を書いた紙が置いてあった。カウンターかアーティストの真ん前の丸椅子か選べるというから、じゃあ丸椅子でと言ったつもりだったんだけど、用意されていたのはカウンターの前の方だった。結果的には、飲み物も置けたし開演前に腹ごしらえもできたからカウンターでよかったけどね。

カウンターにはマットのCDが何枚かと、なぜかゴスペルビーチのCDと、あとは前回の来日時にアナウンスされていた、出たばかりのマットの7インチシングルが置いてあった。もちろんそれは買う。松本さんによると、1月に出る予定の次のシングルも特別に1枚だけ持ってきてくれたそうだ(プレイヤーがないから聴けていないらしいけど)。そんなに制作意欲があるんなら小出しにせずに新作アルバム作ればいいのに。楽器のセッティングをしていたマットのところに行って、新曲演ってねとお願いしておいた。

5か月前のティム・イーストンとの来日時、鎌倉でも前座を務めたホテル・コングレス君がこの日もオープニングを務めた。わずか3曲だったけど、あいかわらずの渋い声でまずは場を暖めてくれた(実際、満員の会場はこの時点では汗ばんでしまうほどの室温だった)。

マットはいつものチェックのネルシャツやTシャツではなく、襟のついた黒い半袖シャツにジーンズといういでたち。ギターもバンジョレレもいつものやつだ(どこのメーカーかわからないけど、ギターにはM、バンジョレレにはSという文字っぽいロゴがついている。まさか、MattとSeverの頭文字じゃないだろうな)。

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1曲目、いきなり知らない曲だ。これが噂の新曲なのかな。曲紹介も何もないまま、続く2曲目も知らない曲。どちらも、一回聴いただけですごい名曲と判断できるほどのものじゃなかったけど、6月に初めて聴いた「The Bear」が、今回シングルを繰り返して聴いてみてあんなにいい曲だとすぐには思わなかったのと同じパターンなのかもしれないから、あえて今時点でコメントするのは避けよう。たぶん今回の鎌倉でまた聴けるだろうし。

3曲目でようやく知ってる「It's A Beacon It's A Bell」。さっそく途中でポカンと歌詞を忘れるマット。おいおい、こんな新しい、しかも今や代表曲と言ってもいいほどの曲の歌詞を忘れるかね。

「新しいシングルを出したんだ」と、この日初めてのMC。「そのシングルのB面の曲を」と言って「Never Had A Gun」を演奏。6月は僕の観た日にはこの曲は演らなかったから、松本さんがアップしていたビデオ以外で、生で観るのはこれが初めて。今までにあまりないタイプの曲だよね。かっこいい。

メモを取っていたわけじゃないので特にこの先はちょっと曲順があやふやなんだけど、演奏した曲は全部網羅しているはず(一応最後にセトリは載せておこう)。この日はウォームアップの意味もあったのか、新曲の他はほぼ代表曲と言ってもいいようなスタンダードな選曲。

最初の数曲、なんだかどんどん音が割れてくるなあと思っていたら、どうやらマットのエフェクターの電池が切れかけていたようで、途中で一旦そのエフェクターを外して結線し直すためにしばし中断。その後はギターからアンプに直接つないでいたようで、音もすっきり(正直言って、普段はどんなエフェクターを使ってどんな効果が出ていたのかよくわからないんだけど)。

マットの奥さんが刺繍をやっていて、ネットで販売していることは知っていたけど、この日彼が着ていた黒いシャツも、既製品の背中部分に野球選手の刺繍をしてくれたと、途中でくるっと背中を見せてくれた。「今日は何曜日だっけ?」という話から始まって(火曜日)、「日曜日にオースティンを出発したんだけど、前日の土曜は僕らの17回目の結婚記念日だったんだ」と、いつになく奥さんの話が沢山出る。高校の同級生で、知り合ってからもう25年にもなるんだとか。ラブソングは書かない、と奥さんにはずっと言ってたそうで、「でもこれは彼女のために書いた曲なんだ」と言いながら、「Got Your Back」を演奏。

前半最後にもう一つ知らない曲を演奏して、休憩へ。満員の場内にトイレが一つしかないから全然列が途切れない。マットのところに行って、早速新曲のことを聞く。一番最初に演ったのはなんと来年の4月に出す予定の次の次のシングルからの曲「I Don't Have Anything To Do With My Hands」、2曲目が1月のシングルのA面「Mountains」、そして前半ラストがそのB面「20/20」(一応マットの眼前でメモを取っていたので表記は正しいと思うけど、発音は「トゥエンティ―・トゥエンティ―」だった)。

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後半1曲目は「Accidental Thief」、そして「I Will Do The Breathing」。この曲演ってくれるんだ。これは大好き。さらに、「この曲も奥さんのために書いた」と「Crying」。同じアルバムからの曲が続く。さらに後半には「I Wish You Didn't Feel Like My Home」も演ったな。この日はリクエストはしないでおいたのに(新曲は別)、次々に大好きな曲がでてくる。うれしい。

ただ、やはり初日だからか、歌詞を忘れたのが他にも何曲か(やっぱり途中でアドリブで余計なひと言を挟んで、そのせいで続きの歌詞を忘れるといういつものパターン)、あと演奏ミスもちょっと散見されたね。それに、最後の方でしきりに謝っていたけど、到着してすぐのショーでは弦を張り替えたばかりだから演奏中にすぐチューニングが狂ってしまって、調弦にやたらと時間を取られていた。

でも、決して内容が悪かったというわけじゃない。僕の隣にいたお客さんはマットのライヴに来るのは初めてと言っていたけど、もうほとんどの曲で「いいねーこれ」とつぶやいておられた(笑)。カウンターに置いてあったCDを一枚を残してほとんど購入されていたから、残る一枚(たしか『Made For Working』)も、「これもいいですよ」と、カフェ・ゴーティーの売上に貢献してあげた(笑)

休憩時間中に新曲の話をしていたときに「The Bearの日本語覚えてる?」と思い出させてあげたのを、曲紹介のときにお礼を言ってくれた(別に僕の名前を呼んでくれたわけではないけど)。この日は初めて見たマットのTシャツが二種類売っていて、一つには豹、もう一つには山羊の図柄が書いてあった。マット曰く「ずっと自分のシャツには強い動物の絵を描きたかったんだ」と(山羊が強いのかどうかは僕は知らない)。

「学校のチームはたいてい、強い動物をマスコットにするよね。パンサーズとかクーガーズとか、タイガースとか。でも、僕の中学のマスコットは何だったと思う? チキンだったんだ。そんなチームが勝てるわけないよね」とまたそこはかとなく可笑しい話を。「高校のときは海岸に近かったせいか、ブレイカーズ(波?)というチームだった」。

山羊と豹を日本語で何と呼ぶのか教えてもらって「やぎ、ひょー」とか言ってるのがかわいかった。でも絶対もう忘れてるね。そして、「The Bear」へ。さっきも書いたけど、これってこんなにいい曲だったんだと再認識。帰ってきてからもうシングル盤を何度ひっくり返したことか。

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後半最後の2曲はバンジョレレに持ち替えて、定番の「Animal Boy」とこれは久しぶりに聴いた「All I Know」で一旦終了。とはいえこの狭い店でマットもどこにも行けるわけでもなく(当然楽屋なんてない)、お客さんもまだマットがそこにいるので終わったのかどうかもよくわからず、アンコールの拍手もなんだかパラパラとしたものだった。そこでマットが「なに、もう一曲聴きたいの?」とギターを抱える。

こちらも既に彼のライヴでは定番と言っていい、ポール・サイモンの「Duncan」。そして今度はマットがギターを下ろした瞬間に大きなアンコールの拍手。「何を演ろうか」としばらく悩んだあげく、あまりなじみのない曲を歌いだした。途中の歌詞でわかったけど、あれもポール・サイモンだね。「Under African Skies」だ。こちらはちょっと歌詞が危うかったけど。

機材を片づけているマットのところに行って、シングル盤にサインをもらった。いつもならもう少し長居するんだけど、まだ週の頭だったので、「また日曜日にね」と挨拶して、この時間にはもうすっかり雨模様になった新丸子の商店街を歩いて帰った。

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17 November 2015 @ Bar Derek And The Dominos

1. I Don't Have Anything To Do With My Hands
2. Mountains
3. It's A Beacon It's A Bell
4. Never Had A Gun
5. Osaka In The Rain
6. Ghost Story
7. Got Your Back
8. Valedictorian
9. The Kids
10. 20/20

11. Accidental Thief
12. I Will Do The Breathing
13. Crying
14. John Elliott
15. I Wish You Didn't Feel Like My Home
16. Only For You
17. The Bear
18. Loma Prieta
19. Animal Boy
20. All I Know

[Encore]
1. Duncan
2. Under African Skies
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