2015年06月28日

Matt The Electrician & Tim Easton live in Kamakura (Part 2)

ツアー最終日。もう二週間も前の話になるし、つい昨日は同じ場所で別のライヴを観てきたばかりだから、思い出せることをとっとと書いてしまおう。結論を先に述べると、演奏内容も選曲的にも、僕にとってはこの日が圧倒的によかった。マットとティムにリクエストした曲を演ってもらえたというのもあるけど、それ以外にも実は聴きたかったという曲が次々に演奏されて、かなりの満足度だった。

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さて、前日の終盤に某常連ファンのYさんにリクエストされたマットの「Accidental Thief」でこの日は開幕。ティムの曲を挟んでのマット2曲目は、いつもなら僕がリクエストしていたとしてもおかしくない「I Will Do The Breathing」。マットの繊細なアルペジオとティムのギターとの絡みがまた素晴らしい。

一方のティムは、「Sitting On Top Of The World」、「Deep River Blues」と、ドク・ワトソンのカバーを連発。今回のお土産CDのタイトルも彼の名をもじった『Dark Watson』だし、もしかしたらこれまでもずっとそうだったのかもしれないけど、なんかティム今はドク・ワトソンづいてるのかな。

「ティムが自分のヒーローの曲を演るなら、僕も」と言って、マットは(もちろん)ポール・サイモンの「Duncan」を。ほんとにこの人、ポール・サイモン好きだね。前日もこの日も、こうやって相手が演奏した曲にひっかけて、同じテーマで自分の次の曲を決めるなんてことがときどきあった。

「クモの曲を歌うよ」と言ってみて、前列のお客さんから「それって雲か蜘蛛のこと?」と訊かれてとまどうマット。「ああ間違えた。歌いだしを聞いてみれば、雲か蜘蛛か熊かどれかの歌だってわかるよ」と照れながら言って始めたのは「The Bear」という新曲だった。終演後にマットに聞いてみたら、9月ごろにリリース予定の7インチシングルに入る曲だそうだ(もう片面の曲は別の日に演奏したらしい)。

「今までアナログなんて出したこともないのに、シングル盤なんて珍しいね」と言うと、なんでも計画では二か月ごとぐらいに7インチを6枚ぐらい出そうとしているそうな。それが全部完了したら、全部の曲を1枚のCDにまとめるかも、なんてことも言ってたな。これはまた楽しみな企画。

前半ではほかにマットが「The Kids」とか「Loma Prieta」(カリフォルニアに住んでたときの地震の経験を書いた曲って言ってたかな)とか、ティムだと「Next To You」とか「Burgundy Red」とか、もうとにかくこの前半は僕が聴いてみたいなと思っていた曲がぴったりはまる。特に前半パートのラストだった「Burgundy Red」は、さすがの盛り上がりだった。マットのカホンもバシバシとすごい音だったよ。

前半が終わって途中休憩に入るときに、僕の横をすり抜けながらティムが「Get Some Lonesomeはセカンドセットでやるよ!」と、忘れてないぞアピール。たぶん隣にいたNさんがリクエストしたとおぼしき「Festival Songもね」とも言ってた。ありがとうね、覚えててくれて。

「今回のは比較的長いツアーだったから、もう今日で終わりだと思うとちょっと感傷的になるよ」とティム。「だから僕らは二人とも黒い服を着ているんだ。特に僕のはウディ・ガスリーだし」と笑わせる。マットのTシャツのデザインはよく見えなかったけど、近くでよく見たらスーパートランプのコンサートチケット柄だ。休憩時間中に「ファンなの? Breakfast In America演ってよ」と冗談で言うと、冗談じゃないといった表情で即座に「ノー」。

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マットの後半1曲目は、僕が前日にリクエストしていた「Lost」だった。ライヴで聴くのはこれが初めて。地味だけどいい曲だよね、これ。マットの2曲目「Only For You」に続いて、「淋しい曲パートか、じゃあこれだ」と言って、ティムは「Get Some Lonesome」を。二年越しでようやく聴けたよ。これも名曲。

途中で1曲、マットの曲で全然わからなかったのがあって、終演後に本人に訊くのを忘れてたけど、FBでメッセージを送って教えてもらったら、ケヴィン・ウェルチという人の「Working」という曲だった。相変わらずマイナーな曲カバーするね。いい曲だったかどうかは、忘れた(笑

僕が座っていたところからは反対側で、冒頭に書いたYさんが自分のタブレットに曲名を出してティムにちらちらと見せている。ちゃんと声に出してリクエストすればいいのに(笑) それを見てティムが、「次はFestival Songを演ろうと思ってたけど、そっちにしよう」と「Maid Of The Mist」を。

終盤、マットが「たしかあと1曲、リクエストされたのがあったはずだ」と言うから、もうこっちはそれだけで前回の悪夢(笑)が蘇ってきてドキドキする。「僕の曲はほとんど実話に基づいてるんだけど、この曲だけは全部のディテールに至るまでほんとのことだ」と説明をしながら弾きはじめたそれはもちろん「For Angela」。頼むから歌詞忘れないでよ。

途中やっぱり一か所歌詞が頭から飛んでしまったところがあって(だって、歌ってる途中で必ず余計なセリフ入れたりするんだから)一旦途中まで戻って歌い直し、なんてことを数回やって、ようやく軌道に戻った。そんな感じでヨロヨロと歌い進めたものだから、あの一番盛り上がる「天使が僕の目の前にあらわれて」という歌詞もなんかさらっと流されてしまって、ちょっとだけ残念。

そして、本編ラストはお待ちかねの「Festival Song」。そういえば前回名古屋でティムを観たときのラスト2曲が「Burgundy Red」と「Festival Song」だったな。この日はその名曲2曲が、それぞれ前半と後半のラストだった。曲の途中で、観客に腕を上げて左右に振るように指示するティム。照れ笑いしながら腕を振る観客。そしたら、「あの窓の外で腕組みしてる奴が腕を振るまでは止めないぞ」と、表から観ていた松本さんをティムがからかう。しょうがなく小さく腕を振る松本さん。

「楽屋に引っ込んだと思ってくれ」と、後ろを向いて隠れるフリをする二人。そしてすぐに、バンジョレレを簡単にチューニングして(一弦ずつ弾きながら「だいたい合ってる」「これもだいたい合ってる」と、ギターに比べると実に適当な合わせかただったな)、あの印象的なイントロのフレーズを聴けば一発でわかる、「Train」。最後は声が続く限り引っ張って終了。

さあ、ティムはこの最後にどれだけ盛り上がる曲を演ってくれるのか、と思ってたら、「みんなが無事に帰れますように」みたいなことを言って、しめやかに「Don't Walk Alone」でエンディング。そのあと、もうこれで最後だからと、元々はティムの持ち歌だったけど、今回のツアー初日で二人で演ってみたらやけにしっくりきたので、毎晩少しずつ違うバージョンで演奏しているというフリーディ・ジョンソンの「Tucumcari」をこの日もオーラスに持ってきて、ようやく終了。

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マットの『Animal Boy』のCDとティムの『Special 20』のLPにそれぞれサインをもらう。ティムは必ずあのギターのイラストを描いてくれるね。

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そして、このアルバムを持っている人は多かれ少なかれ疑問に思っていたんじゃないかな。イーストン・スタガー・フィリップスの『Resolution Road』。ティムとリロイ・スタガーとイヴァン・フィリップスの声って、なんか区別付きづらいんだよね。僕はこのアルバムを入手したあと、イヴァンのアルバムを2枚ほど買ったほど彼のことも気に入ったんだけど、それでもこのアルバムで、誰がどの曲でリードヴォーカルを取っているのかいまいちよくわかっていなかった。そこで、本人に訊いてみたというわけ。そしたら、それぞれの曲名の横に歌い手の名前を書いてくれて、頼んでもいないのに下にサインまでしてくれた(ギターの絵はなし)。

前日で懲りているから、名残惜しいけど22時22分発の電車に乗るために、みんなと一緒にゴーティを後にした。マットはなんだかまたすぐに来るよみたいなこと言ってたね。そのときは秋に出るシングル盤をちゃんと持ってきてね。まあ、ほっといてもゴーティには入荷するんだろうけど。
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2015年06月21日

Matt The Electrician & Tim Easton live in Kamakura (Part 1)

店主の松本さんが自分の好きなアーティストを同時期に呼んで一緒に演奏させるというのが、カフェゴーティ企画の醍醐味の一つ。これまでに僕が観たのだと、2011年にボジア目当てに行ったはずがそのあと彼以上にはまってしまうことになるマット・ジ・エレクトリシャンを知った横浜での四人組ライヴ、その翌年に下北沢で観たゲイリー・ジュールズ&ジム・ビアンコ(特に、松本さんの見立て通り僕はそのライヴでゲイリーの大ファンになってしまったのに、その後ぜんぜん音沙汰がないのがさびしい)、さらにその翌年の鎌倉でのブルース・ヒューズ&ニール・カサールと、それぞれ芸達者なアーティストが一回だけリハーサルしましたみたいなお互いほとんど初聴き同然の状態で相方の曲に伴奏をつけ、ギターソロを入れ、ハーモニーを聴かせてくれるという離れ業を見せてくれるもんだから、これはもう病みつきになる。そんな異種格闘技戦(?)の最新回が、先述のとおり僕の大のお気に入りアーティストの一人であるマット・ジ・エレクトリシャンと、二年前にスティーヴ・フォーバートのオープニングアクトとして観た(そのときは残念ながら二人の共演はなかった)ティム・イーストンの共演。

オープニングアクトに、二日前に松本さんから電話で依頼があったというホテル・コングレス名義のソロ・アーティスト。あれ?この人たしかここで(お客さんとして)何度か会ったことがある人だね。ちょっと枯れた渋い声で、サザンロック風の自作曲2曲と、オールマン・ブラザーズ・バンドのカバー1曲、汗をだらだら流しながら演奏。うん、悪くないね。

マットが僕の横をすり抜けてステージに向かうとき、僕の肩をぽんと叩いて「元気?」と言ってくれる。ああ、覚えていてくれたんだ。うれしいね。そのまま彼はステージ右側のカホンに腰掛け、あのいつもの小柄なギターのチューニングを始める。そしてティムは左側に立って、前回にも見た(おそらく彼のトレードマークの)あちこち塗装のはげた黒いギブソンを肩にかける。ピアノの上にはハーモニカがずらりと並ぶ。

カホンに腰掛けたままのマットが演奏を始める。イントロの最初の一音でわかるよ、名曲「It's A Beacon It's A Bell」。アク―スティックな作りのアルバムのタイトル曲、これまで何度か彼の弾き語りで聴いたけど、この日のこれはティムが寄り添うような素敵なギターのフレーズと沁みるようなハーモニカを入れてくる。もうちょっとこれだけで鳥肌レベルだよ。

続いてティムのブルージーな曲。サビで「Elmore James」という名前が出てくるからきっとそれがタイトルだろうと思っていたら、会場で売っていた彼の日本公演向け限定盤にその名の曲が入っていた。ティムと娘さんが一枚一枚手作りしたというジャケット、僕は開演前に一番変わった色合いのを選んで買った(他に残っていたのはだいたい黒いジャケだった)。

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ちなみにこのアルバム、どういう経緯の曲が入ってるのかわからないけど、かなりの名曲揃い。普通にティムの新譜として出しても遜色ないと思う。2年前の名古屋公演で聴いて、その後のアルバム『Not Cool』には収録されなかった「On My Way」も入ってるし。完売しなかった数枚がまだゴーティに残ってるって松本さんがツイートしてたから、これ読んでちょっとでも気になる人は急いで。

「あまり暗くなってしまう前に幽霊の曲を演ろう」と、つづいてのマットの曲は「Ghost Story」。さらに続けてティムは『Not Cool』のオープニング「Don't Lie」。そういう感じで、二人が交代で自分の曲(またはカバー)を歌い、相方が伴奏をつける。マットの曲ではティムがギターとハーモニカ。ティムの曲ではマットがカホン、ギター、バンジョレレのどれか。そして、二人ともが相手の曲のコーラスパートで綺麗にハモる。

これがほとんど二週間近くにわたるツアーの最終公演地だから、それまでにリハーサルしたり本番で一緒に演奏した曲もあるんだろうけど、どうも見ているといくつかの曲の最初のヴァースは真剣な目で相手の演奏と歌詞を聴き、コーラスのあたりからさりげなく伴奏をつけていくというパターンが多かったから、もしかしたら本当にあの場で初めて聴いて、それに合わせて演奏したりコーラスをつけたりしてたのかも。そういうのって、冒頭に書いたいくつかの共演で見てきたけど、ものすごい量の経験と技量が要るんだと思う。

過去何度かのマットのライヴで、好きな曲をリクエストしてはそれなりに大変な目にもあったりしてるので(前回来日時の「For Angela」とか「Permanent Record」とか、快くリクエストを受けてくれるのはいいんだけど、歌ってる途中で歌詞がスコーンと抜けてしまうみたいで、そのたびに雨に濡れた子犬のような目でこっちを見られる)、この僕にとっての今回来日初日はリクエストなしでいこうと決めていた。

そしたら、これまでの3回の来日(僕が観たのは5公演)では聴いたことのないような珍しい選曲が聴けた。「Left Coast」とか「Rotary」とか「Little Hands」とか。あんなに歌詞を忘れてしまう人だからもうてっきりお決まりの曲しか演奏しないのかと思ってたけど、懐深いねえ。

珍しくない方の選曲「Milo」では、いつもの通りポール・サイモン・メドレーを挟む。でもあれって、今回のツアーの他の公演地でも演ったのかな。間奏から「You Can Call Me Al」に移るところで、ティムがあれ?って感じで一旦演奏を止め、ギターを縦に持って(ティムのあのポーズかっこいい)しばらく考えてからまた演奏に入ったところを見ると、ほんとに即興だったのかも。いつものゴーティよりずっと外国人比率の多かった客席もこのメドレーで大受け。最後はみなさんでコーラスしてたね。

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マットのこの日のいでたちは、白いTシャツの上にスリーヴレスの緑のシャツの重ね着。今回のツアーでジョギングしようと思って持ってきたらしいんだけど、結局この日まで周りで誰も走ってないから走れず、この日のステージで着ようと思ったけど、いつも奥さんに袖なしのシャツでステージに上がるなんて馬鹿みたいと言われてるから下に白いTシャツを着てみたら、どうもさらにバカみたいに見えるね」と笑わせる。

今回の長いツアーのほとんどをハシゴしたというつわものファンのTさんがマットにリクエストしたのは「Left Coast」だったかな。案の定途中でマットが何度か歌詞を忘れ、そのたびに焦った顔つきで宙を見上げたりTさんの方を見たり(Tさん、その気持ちよくわかります・笑)、ティムも「今日はこれまでで一番の出来だったのにね、ほんのさっきまでは」とか言ってプレッシャーかけるし、僕にとっても二年前のあの歌詞を思い出せないのは人ごとではない気持ちがありありと蘇ってきた。

マットで始めて交互に歌うので、前半最後はティムの番。こちらも常連Tさんのリクエストだという「Porcupine」で締め。かっこいい曲だね。そのタイトルトラックのアルバム、まだ持ってないから買おう。でも、ティムもちょっと途中で歌詞がやばかったね。「後半は僕らが知ってる曲ばかりを演るよ」とティム。

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休憩に向かうときに、僕らがいたあたりに「何かほかにリクエストしたい曲はある?」とティムが訊くから、「Get Some Lonesome演ってよ」とリクエストした。「二年前にもリクエストしたんだけど聴けなかった」と言ったら「ああそれはすまなかった。でも今日は覚えてないから、明日も来る?明日演ってあげるよ。リクエストしてくれてありがとう」と言ってくれた。

休憩中には、ゴーティのマスコット、なる君(もう4年生になったとか)と、なぜかこの日たくさんいた子供達のうちの一人の小学生ぐらいの女の子がやたらとなついてきてくれて、その子たちと遊んでいるうちにあっという間に時間が過ぎてしまった。

後半もマットから。「このツアーではできるだけ同じ曲を演奏しないようにしてるんだ。複数回観に来てくれているお客さんもいるからね。でもこれはもう何度か演奏している。僕が日本について書いた唯一、いや二曲のうちの一曲」との説明でもうわかる人にはわかる「Osaka In The Rain」(ちなみにもう一曲は『Cafe Mundi』のライヴ盤に入ってる「Tokyo」かな)。

その曲を書いたときのことの説明が続く。最初の来日で松本さんではない別のプロモーターに大阪に連れて行ってもらったはいいが、「ちょっとここで待ってて」と知らない場所に携帯も通じないのに一人で放っておかれたこと、その逸話をトム・フロインドに話したら「それについての曲を書けばいい。もしお前が書かないなら俺が書く」と言われて書いたら後にトムは「Kamakura In The Rain」という曲を書いたこと、最初のヴァースは日本にいた間に書いたけど残りはオースティンに帰ってから仕上げたこと、「当時はマイスペースというものがあったんだよ」と笑わせたり、などなど。

観客の一人がテキサス人のソングライターだというのは前半でも言ってたけど、ウィリアム・ウォレスというその若いお客さんを本当にステージに引っ張り出し、彼の曲に合わせて三人で演奏したのにはちょっと驚いた。マットが彼の曲のいくつかを知っていて、それを演る?と訊くと、ウィリアムは「いえ、それじゃなくて火山の曲を」と言って歌いだしたのにも、ティムがギター、マットがバンジョレレでしっかり合わせる。さすがにマットやティムの曲に比べると見劣りはするものの、バックの二人のおかげでなかなか聴かせる演奏だったよ。ちょっと聴き入ってしまった。彼もさぞかし嬉しかったことだろう。

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ティムがピアノソロを入れたのはマットの「Little Hands」だったかな。実はこの日、ゴーティに到着したときに中でティムがピアノの練習をしていたのが見えて、ティムはピアノも弾くんだろうと思っていたら、ほとんどそんな機会はなく、ようやくこの曲で軽快なソロを弾いてくれた。

「一昔前は、オンラインで日記を公開するなんて考えられなかったんだ。これはそんな時代に書いた曲」と「Diaryland」をマットのパートの最後に。ハローキティスティッカーの歌詞のあとのギターソロのときに「ティム“ハローキティ”イーストン!」と笑わせるマット。

本編ラストのティムの曲はタイトルがわからなかった(元々、廃盤の1枚を除いて全アルバムを集め終わったマットと違ってうちのCDラックにはティムのアルバムはまだ結構な抜けがあるから、知らない曲も多かったんだけど)。そのままステージを降りずに(立ち見も含めたぎゅうぎゅう詰めの客席を乗り越えて行くのは結構な手間だったからね)アンコールに入る。「I've Just Seen A Face」だ。この二人でビートルズの、しかもこんなスタンダードな曲を演るとは思ってなかったのでこれはちょっと新鮮な驚き。そしてラストは、今回のツアーの初日を終えたときに松本さんがユーチューブにアップしていたフリーディ・ジョンストンのカバー「Tucumcari」。コーラスが超かっこよい。

終演後、表で煙草を吸いながらウィリアムや他の何名かのお客さんと談笑していたマットのところに行く。マットがあらためて「ひさしぶり。元気? まだ今でもフィリピンに住んでるの?」と訊いてきてくれる。CDにサインをもらうときに僕の名前の綴りは覚えていなかったけど、そんなことを覚えていてくれたなんて、ちょっと感激。「もう僕の持ってるマットのCDのほとんどにはサインをもらったから、今日は残る数枚のうちからこれを持ってきたよ」と、『Accidental Thief』のジャケにサインをもらう。

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次はティムのところへ。『Not Cool』のジャケにサインをもらいながら、さっきの「Get Some Lonesome」のリクエストの話を。「ほかにも何かリクエストはある?」と訊いてくれるから、「このアルバムのタイトルソング好きなんだけど」と言うと「そういえばその曲は今までライヴで演奏したことがないんだ。それこそNot Coolだよね」とか言ってるし。そうして僕の『Not Cool』のLPジャケには、おなじみのギターのイラストが。

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僕がサインをもらったりティムたちと話してるときに、東京へ戻る常連ファンの人たちが一斉に出て行ったと思ったら、22時22分発の電車に乗るためだったんだね。ろくに電車の時刻も調べてなかった僕はその直後にのこのこと鎌倉駅に向かったら、10分以上も次の電車をぼーっと待つ羽目になってしまった。こんなことなら、あと10分マットやティムと話してればよかった。22時台から終電までの鎌倉発の電車の時刻はちゃんと覚えておこう。
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