2015年05月30日

John Hiatt live in Tokyo (Part 2)

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結局この日のファーストセットは諦め、そのかわりというわけでもないけど、会場裏手の芝生でやってた世界のハイボールフェアみたいなので、刻々と色が変わっていく初夏の夕空とそれにつれて次第にライトアップされる東京タワーや六本木の街並みを眺めながら、いい風に吹かれて腹ごしらえをすることができた。ラフロイグってのが気に入ったから、今度買って家でも飲んでみよう。

前日より少しだけいい整理番号だったけど、結局前日と同じ二列目のテーブルに席を取った。以前ここでいろんなバンドセットを観たときに、最前列のテーブルは各楽器の音がスピーカーからでなくそれぞれバラバラに聞こえてきてバランスが悪いからそれ以来敬遠するようになっていたんだけど、アコギの弾き語りだとそんな問題はないんだろうなと前日思った。でもやっぱり、ほぼ真上を見上げるようなことになる最前列よりも、二列目中央ぐらいの方がやっぱり全体を見渡しやすいし(あとツバも飛んでこないし)総合点では上だな。

ネクタイを締めていなかった以外は前日とほぼ同じいでたちで登場。この回のオープニングは前日のラストだった「Drive South」だ。セトリは全ステージで変えてくるとは思っていたけど、まさか曲順入れ替えるだけじゃないよな。なんてふとした不安も、次の「The Open Road」のイントロを聴いた瞬間に杞憂だとわかった。これは楽しみだ。どこまで新しいのが聴けるかな。昨日のペースだとおそらく15曲前後演るうちの、半分でも入れ替わっていたらよしとしよう。

前日使わなかった少し大ぶりな方のギターを抱えて出てきて最初の曲を歌ったあとは、前日ずっと使っていたサウンドホールの下の部分がピッキングで削れてしまっている小さな方のギターに持ち替えてた。前日も「Drive South」のときだけあの大きな方のギターに持ち替えてたっけ。覚えてないや。素人耳にはどう音が違うのかまではよくわからなかったけど。

これまでの三回のステージを通しで観ている客も多いんだろう。ジョンが結構リクエストに応えてくれるというのがわかっているから、もうこの時点でリクエスト曲のコールが主に上階のあちこちから飛ぶ。「Across The Borderline」をリクエストされ、「それはできないけど、同じアルバムからのこの曲を」なんて言うから一体何かと思っていたら、前日にも演奏した「Like A Freight Train」だった。え、この曲ってライのアルバムでも演ってるの?と思って調べてみたけど同じタイトルの曲は見当たらず。あれどういう意味だったんだろう。しかしまさかこの曲を二回聴くことになるとは。

「Tennessee Plates」、「Crossing Muddy Waters」と続いて、好きな曲ばっかりでうれしいものの、やっぱりほとんどの曲は全ステージ通して同じなのかなと思っていたところに「Icy Blue Hearts」、そして咄嗟には何の曲かわからないぐらい歌メロがアレンジされていた「Cry Love」ときた。『Bring The Family』以前の曲は「Riding With The King」ぐらいしか残していないとしても、それ以降の曲の抽斗も無限といっていいぐらいある人だから、こういう名曲がぽんと出てくるサプライズがいいね。

ときどき歌詞を忘れたり間違えたりするのは、年齢を考えても持ち歌の豊富さを考えてもしょうがないし(むしろ、何十年も前に書いたあれだけたくさんの曲の歌詞を一言一句間違えずに歌えることの方が驚きだ)、ハモニカを取り換えてホルダーに装着するときに細かい文字見えねぇみたいなそぶり(ほんとにそうだったんだろうけど)みたいな自虐芸も板についていた。

リクエストを受けて「本当はこの曲はバンドが要るんだけど」といいながらも演奏してくれた「Slow Turning」もよかった。どうしてもこの僕にとっては一番のアルバムからの曲は脳内でサニーのスライドが聴こえてきてしまうので、嬉しいのと物足りないのと複雑な気持ちにはなってしまうんだけど。それにしても、この曲に限らずこの日は声が出ていたね。高音で叫ぶところとか、これでもかというぐらい息の続く限りエンディングを延ばすとか、とても62歳とは思えない。

リクエストについてはいろいろ書きたいこともあるんだけど、まああんまりグチっぽくなってもいけないので一言、リクエストするにもセンスが必要だよなぁとだけ書いておこう。僕もリクエストできるならあの曲とこの曲、というのは決めていたんだけど、あれだけ曲間で延々叫ばれていると、ちょっとそれに対抗してまでとは思わなかった。最後の方にはジョンも、あまり曲間あけてチューニングに時間取ってると次から次へとリクエストが入ってきてきりがないと思ったのか、もう前の曲から間髪入れず次の曲に移ってしまっていたようにも見えた。

前日の本編ラストだった「Drive South」は最初に演ってしまっていたから最後は何で締めるのかなと思っていたら、「Memphis In The Meantime」だった。やっぱり久々の日本だからか、『Bring The Family』と『Slow Turning』からの曲を骨組みのように最初と最後の要所に配置して、あとはそれより新しめの曲を少しずつという風に決めていたのかな。それとも、もう最近のライヴはこういう構成なんだろうか。地味渋の新譜からばかりだとちょっときついかなと開演前には思っていたものの、あの優れた最新盤からここまで少ない(この日は「Long Time Comin'」のみ)というのもちょっと逆に現役感なさそうに見えてしまう。

短いアンコールの拍手に迎えられて再登場し、「Have A Little Faith In Me」を情感たっぷりに弾き語って終えるところも、ステージを降りるときにサインと握手を求める客にもみくちゃにされるところも前日と同じ。サインはできたらもらいたいなとは思ってCDとペンは持参していたけど、これもやっぱりあれだけの人だかりを見てしまうとあそこに割り込んでまでとは思えなくて引いてしまった。正式にサイン会をやらなかったのは本人が嫌がったのかビルボードの意向かどっちなんだろうね。

曲数としては前日よりも2曲減(でも時間的にはほとんど同じぐらいだったと思うから、どれかの曲が長かったんだろう)、前日には演奏しなかったのがセトリ中ちょうど半分の7曲だから、開演前の予想がぴったり当たった。今日であれからちょうど一週間、ネットにちらほら上がっている、僕が行かなかった日(東京両日のファーストセットと大阪)のライヴレヴューやセトリを見ると、基本は変わらないものの、聴いてみたかった曲のタイトルがいくつか。大阪も含めて全ステージ制覇なんてはなから無理だったけど、こうして知ってしまうとやっぱり行きたかったなと思ってしまう。

まあ、あれだけ集客できて儲かるのがわかっただろうから(ビルボードの細かく設定された入場料のうちいくらがギャラになるのか知らないけど、ソロのアコギ弾き語りセットなのにこの会場のほとんど最高設定額だったから、本人への実入りも相当なものだったはず)、また来てくれるだろう。今度は27年も空けずに。


Setlist 23 May 2015 @ Billboard Live Tokyo [2nd Show]

1. Drive South
2. The Open Road
3. Like A Freight Train
4. Tennessee Plates
5. Crossing Muddy Waters
6. Icy Blue Heart
7. Cry Love
8. Slow Turning
9. Long Time Comin'
10. Thing Called Love
11. Lipstick Sunset
12. Riding With The King
13. Memphis In The Meantime

Encore
1. Have A Little Faith In Me
posted by . at 13:13| Comment(0) | TrackBack(0) | コンサート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする