2014年03月31日

Matt The Electrician live in Kamakura 2014 Pt. 1

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飛行機の車輪がドン!と着地してから成田空港の手荷物検査を通り抜けるまでわずか20分。たぶん自己最短記録だ。なんとか15時14分発のNEXに乗らないと、18時の開場時刻に間に合わなくなってしまう。

前の週に別件で東京に来ていたときには3月とは思えないほどの寒さだったのに、この日はまた3月とは思えないほどの陽気で、大急ぎでNEXの座席にたどり着いたときには1枚しか着ていなかったシャツの下に汗がにじむほどだった。でもこれで、2時間ほど座っているだけで大船まで乗り換えなし。東京からだとやたら遠いが、海外からのアクセスは意外に便利なカフェゴーティ。

急いで駆けつけたものの、開場から開演まで1時間もあったから、いつか食べてみたいと思っていたゴーティのカレーを食べて(おいしかった)、外の階段のところに座って一服していたマットに話しかける。最初に階段に並んでいた僕の顔を見たときに手を上げて挨拶してくれたからきっと顔は覚えていてくれたんだと思うけど、今日もマニラから着いたばかりという話をしたら嬉しそうにしてくれた。しばらく話したついでに、また例によってリクエストをいくつかお願いしておいた。

11日間で9都市・10公演というハードなツアーの終盤にあたる鎌倉ゴーティ2デイズの初日。マットが新譜をプロデュースしたという同郷のレベッカ・ロービが30分ほどの前座を務め、19時45分ぐらいにいよいよマットが登場。いつもお馴染みの赤と黒のチェックのシャツ(今回のツアーには同じのを10着持ってきたらしい)。上に載せた最近のアー写よりもずいぶん髪の毛が伸びている。髭はいつもどおり。

レベッカが使っていたのよりも小振りなサイズのギターを抱えて(ヘッドのところにMみたいなロゴがあったけど、あれはどこのメーカーなんだろう)、一曲目は新作のタイトル曲「It's A Beacon It's A Bell」。一昨年のライヴでもこれを新曲として既に演奏していたけど、もう8枚目にもなるアルバムにまだこんなに新鮮な(でもすごく彼らしい)メロディーの曲が入っているのがすごく嬉しい。4枚目のスタジオアルバムがなかなか出せないでいるゴーティお馴染みの某アーティストにも見習ってもらいたいものだ。

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2曲目に「I Will Do The Breathing」というのは一昨年の富士でのライブと同じ構成(今年の富士公演も観た友達によると、そのときもこの最初の2曲は同じだったらしい)。それを終えたところで、「今日来ているお客さんのうちの大勢はきっと明日も来てくれるだろうから、できるだけ違う曲を演るようにするよ」と。それは嬉しい。こういうのがあるからこの人の(あとボジアやグレンも)ライヴには連日で足を運んでしまうんだよね。

日本語で「オバケ」と連発しながら、次の「Ghost Story」を演奏。ゴーティのピアノの上に並んでいる山羊のぬいぐるみを指差して「ほらそこにもオバケが。…ゴーツ」と冗談も交えて。7年間の7回の来日で7つの日本語を覚えたという話をしながら、「ありがとう、こんにちは、サルのオバケ。なんて変な文章だ」と笑わせる。

バンジョレレに持ち替えた「Osaka In The Rain」のときにレベッカを呼んでコーラスをさせる。とても歌の上手な彼女だけど、こういうのを聴くと余計にシーラのコーラスで観たいと思ってしまうよ。「これは7年前に大阪に行ったときに書いた曲。歌詞にあるように奥さんをいつか日本に連れてきたいと思っているんだけど、彼女は怖がって来たがらないんだ」と。理由ははぐらかしてたけど、きっと原発事故のこととかが後を引いているのかな。

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前半最後の「Milo」に入る前にサバイバーの「Eye Of The Tiger」のイントロを弾き始め、「いやこれじゃない」と中断。前日の静岡ではレッド・ゼッペリンの「Good Times Bad Times」を演ったというから、てっきりこれもありかと思ったけど。

「Milo」にはいつものようにポール・サイモン・メドレーを挟む。「Diamonds On The Soles Of Her Shoes」は定番だけど、この日は「You Can Call Me Al」をつなげてた。そのあと、「これは皆で歌って」といきなり振るからなにかと思いきや、「Happy Birthday」。どうやら最前列のお客さんがこの日誕生日だったようだ。たしか一昨年の富士でも同じようにやってたな。

休憩を挟んで後半1曲目は「One Thing Right」。そして、「10年前に酒は止めたんだ」と「Change The Subject」を。僕がリクエストしたうちの一曲だ。アルバムバージョンじゃなくてライヴ盤の速いやつを、と。10年前って、アルバムの写真を見る限りは、あのものすごい髭を伸ばし始めた頃だよね。もしかしたらその頃にイスラムに改宗でもしたのかな。

その後も「この曲は長いこと演ってない」とか言いながら僕のリクエストした「These Boots」とか「For Angela」とか演奏してくれた。ところが、わざわざ松本さんに曲の解説をさせて始めた後者の途中、「my car is not American made」という箇所でアドリブで「ホンダ、スゴイ」とか言ったもんだから、続きの歌詞がスコンと頭から抜けてしまった。「あれ?なんだっけ」と必死に思い出そうとするものの全然出てこず、何名かのお客さんがその直前の歌詞のヒントをいくつか投げかけても駄目。最初に戻って早送りで歌いだしたけどまたその箇所でつっかえる。焦った表情で僕のことを見るんだけど、ごめん、リクエストしたものの僕も歌詞出てこないよ。

結局松本さんが携帯で検索した歌詞を持って助け舟。その箇所さえ思い出せれば後はすらすら出てきたから後半は問題なかったけど、なんかリクエストして逆に悪いことしてしまったな。大好きな曲なのに、今やCDでこれを聴くとあのときのマットの焦った顔ばかりを思い出してしまう。

この日の後半はアンコールも含めて、松本さんが「もっと自分の曲演ってよ」とリクエストしたほどカバー曲が多かった。一昨年の富士でも演ったメルヴァーン・テイラーの「Sad And Blue」とか。あと僕は知らなかったけど友達に後で教えてもらったマイケル・ペンの「No Myth」とか。

アンコールのラストは「Love On The Moon」で静かに終了。開演前に僕が『Made For Working』が好きだという話をしていたせいか、あのアルバムからの曲が比較的多かったような気がする。トム・フロインドの家に呼ばれて朝っぱらから彼の娘のために「Diaryland」を歌わされたという逸話付きでその曲も演ったし。

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終演後は外の階段のところでひとしきり雑談。『Baseball Song』と『Long Way Home』にサインをしてもらうときに「この辺のCDは僕も持っていないんだよ」とびっくりした顔で見られる。そういうものなのか。僕が「あと『Home』だけ持ってないんだ。ダウンロードでしか見かけたことないから」と言うと、「うん、僕もダウンロードしたよ」だって。あんまり音質とか気にしないんだね。LPも出すつもりはないみたいだし。

あとは、4枚売っていたレベッカのCDのうち、マットがプロデュースしたやつを買って彼女にもサインをもらう。ついでにそこにあったメーリングリストにもアドレスを書いてきた。彼女と、一緒に来日してたけどその日は歌わなかったリンジー(二人ともThe Voice出身らしい)に手を振って、マットに「また明日ね」と、やたら暖かかった昼間とはうって変わってえらく寒くなった小町通りを鎌倉駅に向かった。

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