2013年05月15日

Jason Mraz live in Manila

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東南アジアの主要都市の目抜き通りならどこでも、夕方のラッシュ時に雨が降ると途端に交通が麻痺してしまう。昨日のエドサ通りも例外ではなく、思いっきり時間の余裕をみてオフィスを出たというのに、軽く腹ごしらえをして会場に入ったときにはもう前座のフィリピン人の女性歌手が歌っていた。

年末にスティングを観たのと同じアラネタ・コロシアム。やたらと会場がでかくてチケット代の高いフィリピンではもうあまりライヴは観たくないなと思っていたけど、ジェイソン・ムラーズが来るとなると話は別。二夜連続で観た東京でのライヴ(もう4年以上も前になるのか)のことを思い出せば、この人が近くに来るのに観に行かないなんてありえないからね。

なので今回は奮発して一番高いアリーナ席を確保。結構早い時期にチケットを押さえたはずなのに、P列(ということは16列目?)の左端という、まあそれほど大喜びするほどでもない席。客電も落ちて真っ暗な中を案内してもらって席にたどり着くと、左側が空席。ちょうどいいや、誰も来なかったら二人分の席にゆったり座らせてもらおう。

僕が席についてからはその女性歌手は3曲ほど歌ったかな。最後に大好きな歌との前置きで「Hallelujah」を高らかに歌って終了。ものすごい声量の人だね。歌も上手だし、やっぱりフィリピン人アーティストは質が高いよ。その時点で8時20分ぐらいだったかな。30分も演らなかったんだね。これは意外と早くジェイソン出てくるのかな。

と思いきや、セットチェンジだのスクリーンの調整だのにたっぷり30分以上かけて、9時になってようやく暗転。まずはジェイソンがクラシックギターを持って一人で登場。最近のアー写のたっぷりした髭は剃り落としたようで、それでも一週間ぐらいは手入れしてないんだろうなというほどの無精髭。おなじみのパナマ帽に黒いTシャツ(ピンクのフラミンゴ柄)。右の頬には水色と白の四角いペインティング。右腕にも何か模様が描いてあるね。

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意表を突いた静かなオープニングの曲名が思い出せない。知ってる曲なのに。持ってるCD片っ端から聴き返したら思い出すかな。新譜からの「The World As I See It」だっけか。その曲の後半からバンドがぞろぞろとステージに上がり、ちょっとメドレーぽく別の曲(インスト)につなげて終了。

新譜からの「Everything Is Sound」に続けて、早速の「The Remedy」。嬉しかったのは、4年前の東京のライヴや最近のビデオなんかで観ると、この曲のサビのところはずっと音程を下げて歌っていたのに、この日はオリジナルどおり思いっきり声を張り上げて歌うジェイソン。やっぱりこの曲はこうでなくちゃ。そして、それに合わせるかのように満員の会場が一斉に同じラインを歌う。すごいね、やっぱりさすがフィリピン。

次の曲は知らなかったけど、調べてみたら多分「They Shaped My Life (Who I Am Today)」という曲かな。サンキューという歌詞がサビのところで何度も出てくるんだけど、後半その部分をサラマッポーとタガログ語に変えて歌うジェイソン。満場大喜び。

確か7曲目あたりに演った「Frank D. Fixer」が僕にとっての前半のひとつのハイライト。後ろのスクリーンにタイトル本人のモノクロ写真を映したりしてたな。

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去年出た『Love Is A Four Letter Word』、比較的出てすぐに買って何度か聴いたんだけど、どうもとっつきにくくて、去年の個人的ベストアルバムの選考にすら落ちてしまっていたんだけど、このライヴに行くことなって予習のために聴き返してみたら、実はいい曲たくさん入ってるんだよな。この「Frank D. Fixer」もそのひとつ。

たぶん、先行シングルの「I Won't Give Up」が僕にとってはちょっと面白みのない正統派すぎるスローバラッドなのと、いつもアルバムにひとつやふたつは入っている早口言葉系の曲が全然なかったのが印象薄かった理由だと思うんだけど、こうしてライヴで過去の曲と交互に聴いてみると、曲単位のクオリティでは全然負けていないね。

僕にとっての前半の最大のハイライトはそのすぐ次にやってきた。「Frank D. Fixer」が終わってバックのメンバーが一旦退き、ジェイソンが聞いたことのないイントロを奏で始めたかと思うと、そのままスローにアレンジされた「You And I Both」へ。思い出しただけで鳥肌が立つ。いろんな曲でこんな風にオリジナルバージョンとは違ったイントロをつけてたね。こういうのはいいね。

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バックのメンバーについて書いておこうか。といっても名前はちっともわからないんだけどね。ステージ左からドラムス、ギター、ベース。ジェイソンの後方にトランペット、トロンボーン、サックスのホーン隊。ステージ右側、前からパーカッション、ヴァイオリン、キーボード。ジェイソンを含めて総勢10名。パーカッションとヴァイオリンは女性。ちょっと驚いたのが、デビュー前からずっとジェイソンと行動を共にしていたはずのトカがいない。どうしたのかな。

4年前の東京のときに印象的だったのが、エレキギター担当がいなかったこと。そのせいか、とてもオーガニックでふくよかな音だった印象なんだけど、今回のツアーはギタリストが終始ストラトを弾きまくっている。ギターソロなんて入れたりして。

でも、次の「Living In The Moment」だったかな、メンバー全員がアクースティック楽器に持ち替えて、ステージ前に小さく集まる。ギタリストはリゾネイターを、ヴァイオリニストはマンドリンを、キーボーディストはアコーディオンを、パーカッショニストはマラカスを、ベーシストはウッドベースを、ドラマーはなんだかハリセンみたいなのを、そしてホーン隊の一人(全員同じようなハゲ頭なのでどの楽器の人か不明)はフルートをそれぞれ演奏。

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「Lucky」でデュエットしたのは前座の女性歌手。でも二人でステージの両端に立って(女性歌手はこっち側、ジェイソンは一番右側に)歌ってるよ。嫌いなのか?

「Make It Mine」〜「Live High」〜「Only Human」の3曲をメドレーで続けて激しく演奏した後、暗転してジェイソンにスポットライト(バックのメンバーはまだいたはず)。なんか聴いたことあるスローバラッド。あ、これ「Plane」だ。セカンドアルバムの中でも好きな曲のひとつなんだけど、今までライヴでもビデオでも全然観たことなくて、一度聴いてみたいと思ってたんだ。ちょっとヘヴィーなアレンジだったけど、やっぱりいい曲。

パーカッショニストと二人でステージに残り、曲説明を始めるジェイソン。パーカッショニストが腰掛けているのはカホンだ。「この曲は世界中で歌ってる。危ない歌詞が入ってるけど、ペンギンにも無害だからきっと君達にも害は無いはずだ」とか。「子供はこんな言葉は使っちゃいけないよ」と、「You Fckn Did It」を。この超早口ソングを、カホンを演奏しながら一糸乱れず全歌詞ハモるパーカッショニスト。すごいや。間奏では、ジェイソンが左手でコードを押さえたギターの弦を彼女がドラムスティックで叩く(ちゃんとメロディーが鳴る)。すごいなこれ。後半の最初のクライマックス。

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「この曲はここにいる全ての女性に捧げます。あと、全ての女性の隣にいる野郎たちにも。女性って扱いにくいよな、わがままでさ、云々」と、また結構長い曲説明を経て始めたのが、去年のアルバムを聴き返して再確認した名曲「The Woman I Love」。昨日ジェイソンのサイト見てみたらこれのPVが上がってたから、この曲が次のシングルになるのかな。

その後は、「A Beautiful Mess」、「93 Million Miles」と怒涛の名曲をつなげ、最後に皆さんお待ちかねの「I Won't Give Up」で幕。最後のは、あまり僕の趣味でない曲だとはいえ、これだけヒットしたお馴染み曲で周囲にこれだけ盛り上がられると、こちらとしても乗らないわけにはいかない。いや、いい曲だとは思うよ。個人的には夕陽を浴びる草原から惑星まで、タイトルどおり素晴らしい飛躍を見せるバックのスライドショーが見事だった「93 Million Miles」で終わってくれても問題なかったけどね。

ものすごい声量の歓声に迎えられて、アンコール1曲目は「Song For A Friend」。そして、やっぱりこれを最後まで取っておいた「I'm Yours」でおしまい。最後はボブ・マーリーの「Three Little Birds」をメドレーで歌ってたね。「Every Little Thing Is Gonna Be Alright」という歌詞を「隣の知らない人に歌いかけて!」って言ってたけど、残念ながらその時点では僕の隣はもう(終電に間に合わなかったのか)とっくにいなくなってたよ。

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そういえば、冒頭の写真もそうだけど、他にも大きな紙に手書きでいろいろ書いてきているお客さんが多く、中には「私はムラーズに投票した」と書いた人がいて(フィリピンはこの前日が統一選挙の日だった)、ジェイソンはそれを見て、「僕に投票してくれてありがとう」と反応してたな。

最後は全員でステージの前に来て何度もお辞儀をし、ピックを手当たりしだいに客席に投げ入れて(残念ながら16列目まで届くような飛距離のピックは持ち合わせていなかったようだ)、まだ鳴り響く歓声の中を退場。時計を見てみたら、もう11時を過ぎてるよ。2時間強か。

入場するときに、『Love Is A Four Letter Word』のジャケデザインのとどっちにしようかと迷った挙句にこっちにしたTシャツ。フィリピンはコンサートのチケット代はやたらと馬鹿高いんだけど、こういう土産物は比較的安いので(この円安・ペソ高でも2500円弱)、つい買ってしまうよ。こうして家にあるTシャツがまたどんどん増えていく。

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僕が今回のチケットを押さえたときにはまだ未定だった日本公演が決まったね。8月に東京のみ一公演か。それに行く予定の人にとって、この作文が参考になるのかネタバレになるのかわからないけど、新譜がいまいちだったと思って躊躇している人がもしいたら、考え直したほうがいいよ。きっと8月のも凄いライヴになると思う。


Setlist 14 May 2013 @ Smart Araneta Coliseum, Manila

1. The World As I See It
2. Everything Is Sound
3. The Remedy (I Won't Worry)
4. They Shaped My Life (Who I Am Today)
5. Butterfly
6. Three Things
7. Frank D. Fixer
8. You And I Both
9. Living In The Moment
10. Lucky
11. Make It Mine / Live High / Only Human
12. Plane
13. You Fckn Did It
14. I'm Coming Over
15. The Woman I Love
16. A Beautiful Mess
17. 93 Million Miles
18. I Won't Give Up

Encore
1. Song For A Friend
2. I'm Yours / Three Little Birds


posted by . at 23:19| Comment(4) | TrackBack(0) | コンサート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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