2013年02月19日

Ben Folds Five live in Tokyo

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「ベンに会ったらよろしく伝えておいて」

前日、カフェ・ゴーティを後にしようとする僕に、ジム・ボジアが声を掛けてくれた。その前の日に僕がベン・フォールズ・ファイヴ(以下BFF)を観に行くという話をしたのを覚えていてくれたんだろう。もちろんその後に「『ジム・ボジア?誰だよそれ?』って言われるぜ」と自分で突っ込みを入れるのも忘れずに。

そして、ジムとピートが成田を後にした月曜の夜、僕はつい最近老朽化のために建て替えられるとのニュースが流れた渋谷公会堂に赴いた。朝から生憎の雨模様だったが(過去2回、僕がベンのライヴを観る日は必ず雨が降っている)、夕方、回転寿司で腹ごしらえをしてから(ジムがFBにアップしていた生シラスの軍艦巻きの写真に影響された)公園通りを上る頃にはもう雨は止んでいた。

発売後しばらく経ってから入手した割にはそれほど悪い席ではなかったけど、手を伸ばせばアーティストに触れるような小さなハコのライヴに最近慣れてしまっているから、もうなんかステージがやたらと遠い。僕の席とステージの間にカフェ・ゴーティがまるごと二つぐらい入りそうな距離だ。

客層の大半が女性客だったせいか、開演前の女性トイレは長蛇の列だった。開演時刻の19時になってもまだ僕の席からその長蛇の列が見えていたのに、定刻通り客電が落ちてライヴが始まった。トイレに行けなかった人、開演時刻にちょうどトイレに入れた人、かわいそうに。

ステージ上、左側にベンのグランドピアノ、中央後方にダレンのドラムキット、右側にロバートのベース2本(レスポールの形をしたのと、プレジション)が置いてある。僕はベンはここのところ2年毎ぐらいに観てるから何ら違和感ないけれど、ロバートがデブ。もうこんなデブはロックミュージシャン失格というぐらい(でもマシュー・スウィートやミートローフみたくデブが売り物になるほど太っているというわけでもない中途半端な)デブ。ダレンも太ったよと友達に聞いていたけど、彼はダイエットしたのか、ごくごく普通の見かけ。

オープニングは新作『the Sound Of The Life Of The Mind』から、「Michael Praytor, Five Years Later」。以下、新作からと昔の曲(ほとんどがファーストとセカンドから)をほぼ交互に演奏。毎日セットリストは変えてるのかな?後で最近のライヴのセットリスト見てみよう。

ロバートは2本のベースのうち、レスポールタイプだけを使用。もう1本は予備だったんだね。何曲かでアップライトベースを(時には弓弾きで)演奏していた。ファーストの頃からファズを効かせまくったブイブイした音を出すので有名な人だったけど、こうして生で演奏するのを見ていると、もうこの人のベースって、リズムをキープするための楽器では一切ないね。あれは単に、太めの弦ばかりが張ってあるギターだと思って聴いたほうがいい。足元にはエフェクターがずらっと並んでいるし。

13年振りの来日ということで「僕らは13年毎に再結成して来日するんだ」みたいなジョークを交えつつ、でも以外にMCは少なめでセットがどんどん進む。本編は確か1時間半ぐらいで(僕の記憶に間違いがなければ)17曲とかなりの大盤振る舞い。

今回は再結成BFFとしての来日だから、ベンのソロ曲は当然演奏しないもんだと思っていた。実際、今となっては僕はソロの方が好きな曲が多くなってしまっているから、BFF縛りで演奏されるとちょっとつまらないなと思っていたんだけど、6曲目の「Landed」のイントロを聴いて大感激。結局ソロ曲はそれだけだったから、何を基準にこの曲だけを演奏したのかよくわからないんだけど。

途中、観客席から「Rock This Bitch!」と声がかかり、ベンが(あれは即興だったのかな?)「じゃあDマイナーで」と、やたらと暗い「Rock This Bitch」を演奏し始めた。演奏の途中で「Cマイナー」とか言って転調したり、最後まで冗談なのか本気なのかよくわからない演奏だった(ダレンとロバートもきちんとついてきていたから、最近はああいうバージョンで演ってるのかもしれないね)。

<追記>
昨晩急いで書いたから気づかなかったけど、よく考えたらあれ日本語で歌ってたよな。「Rock This Bitch」じゃなくてあれ「Hiroshima」だった。訂正。

本編後半はファーストからの曲を連発。やっぱり盛り上がるよ。「僕らがバンドを始めたのは1994年で、ファーストアルバムを出したのが翌年。まだ日本盤は出ていなかったのに、日本からファンレターが来て驚いたよ。きっと、HMVだかヴァージンメガストアだかがアメリカから輸入したのを聴いたんだね。そして、その翌年に来日したんだ。クラブ・クアトロで演ったんだよ。あのとき来た人は居る?」と訊いて、パラパラと手を挙げた観客を見て「あのときの観客はたしかそれぐらいの人数だったよ」と笑わせる。

「そのときに日本のテレビに出て演奏したのがこの曲」と、「Philosophy」を演奏。ああかっこいい。僕は96年にはインドネシアに住んでいたから初来日は観られなかったけど、ファーストアルバムが出たときからずっと彼らのファンだった。あのときクアトロに居た人はこんな台詞を聞いて感無量だろうね。

本編最後はお約束の「Army」パラッパーコーラスで完。もう会場のどの座席の人たちにどのパートを歌わせるかとか面倒なことはパスしていきなり歌わせてたね。これだけ会場が大きくなるとちょっと一体感に欠けるところもあるけど、まあそれはしょうがないのかな。個人的には09年にリキッドで観たときがこの曲は一番盛り上がった気がする。

アンコールの拍手を受けて再登場したベンが「今回の東京での初日公演で日本語で歌おうとしたんだけど、日本語の歌詞をすっかり忘れてしまって、演奏しなかったんだ。今日は、僕よりも日本語も英語も上手なゲストを呼んでいるんだ」と言って、アンジェラ・アキをステージに呼び出す。ゲストで来ていることを全然知らなかったからびっくりした。

ベンが出だしでとちってしまい、「くそっ、間違えた。サンキュー。また来年!」みたいなジョークで誤魔化した日本語曲は、よく考えたら09年に出たベスト盤に収録されていたアンジェラとのデュエット曲(「Black Glasses」)ではないね。あれなんて曲だったんだろう。

<2月20日追記>
ネットで調べたら、あの日本語曲は新作の日本盤にボートラとして入っている「Thank You For Breaking My Heart」の日本語バージョンだとのこと。プレッジで早々に輸入盤買ったからそんなボートラがあったなんて知らなかったよ。一体この人は何曲日本語レパートリーを増やせば気が済むんだ。

アンジェラが退場した後、ベンが「この中にミュージシャンはいる?オーケストラをやっているような人は?」と質問。「誰もいないか。指揮者がいきなり予告もなしに指揮棒を振り始めたら演奏するのは難しいよね。今からそれをロバートと一緒にやるよ」と、ベースを構えたロバートとお互い合図なしで同時に演奏を始めるのに挑戦。ぴったり息を合わせて演奏をスタートできたのは、これも新作からの「Do It Anyway」。そして、ラストはお決まりの「Song For The Dumped(金を返せ)」で幕。

アンコールも含めて2時間弱は演ったはずなのに、なんだかやけにあっさりと終わってしまった印象。僕としては、期待していた一番好きな「Best Immitation Of Myself」がなかったのが残念の極み。途中の地味な曲を1−2曲カットしてもいいからこの曲演ってほしかったのにな。でも、しょうがないね。ゴーティでのライヴみたいにその場でアーティストにリクエストして(そして大抵は却下されたりして)ありえないほどの臨場感を味わえるようなライヴに慣れてしまっているから、ついそんなわがままも出てしまう。「Best Immitation Of Myself」は13年後の再来日に期待しよう。

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Setlist 18 Feb 2013 @ Shibuya Kokaido

1. Michael Praytor, Five Years Later
2. Jackson Canary
3. Hold That Thought
4. Selfless, Cold And Composed
5. Erase Me
6. Landed
7. Sky High
8. Missing The War
9. Battle Of Who Could Care Less
10. Draw A Crowd
11. Theme From Dr. Pyser
12. Hiroshima
13. Brick
14. Philosophy
15. Kate
16. Underground
17. Alice Childress
18. Army

[Encore]
1. Thank You For Breaking My Heart (duet with Angela Aki)
2. Do It Anyway
3. Song For The Dumped


posted by . at 00:13| Comment(2) | TrackBack(0) | コンサート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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