2012年11月04日

Matt The Electrician & Goro Nakagawa live in Kamakura

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先月のジョー・ヘンリー&リサ・ハニガンはたまたま入った東京出張のついでに観たんだけど、去年の横浜でのライヴを観て以来すっかりファンになってしまったマット・ジ・エレクトリシャンの来日公演を観るために、今度は自腹で(と言っても航空券代はマイレージで賄ったんだけど)日本に駆けつけた。おあつらえ向きに11月1日からフィリピンでは4連休。ちょうどそのスケジュールに合う、1日の鎌倉と2日の富士での公演を観ることにした。

まずは鎌倉公演。この日は通常のライヴではなく、中川五郎とのジョイントライヴ+トークショー。マニラの自宅を朝7時半に出て、飛行機とNEXと在来線を乗り継いで鎌倉に着いたのは夕方5時前。開場までまだ2時間ほどあるなと思いつつ、キャリーバッグを転がしてカフェゴーティーへ。ちょうどリハーサルというか打ち合わせが始まるところだったので、バッグだけ預かってもらって時間まで鎌倉の町をうろうろする。

08年にタマス・ウェルズを観て以来、その後は主にゴーティーでのライヴのたびに何度かうろついている小町通り、来るたびにあちこちのお店が変わってる気がする。やっぱりこういう観光地の商店街は競争が激しいんだろうね。そんな中、(表通りではないとはいえ)ゴーティーさん地道にがんばってるよなあ。あの規模で、決して毎回儲かってるという訳でもないであろう(失礼)、でも凄く質の高いライヴを提供しながら。

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開場と同時に入店し、正面の席を確保して、あとは時間までいつものように店頭のCDを見たりしながら過ごす。店の外でタバコを吸っているマットに話しかけ、しばし世間話も。前日の新丸子でのライヴは45分のセットx2という充実したものだったそうだ。去年の横浜でのジム・ボジアを含めた4人のライヴの話とかもした。でもトークショーの際に質問コーナーもあるということなので、音楽関係の質問は控えめに。

まず最初は中川五郎。バンジョーを抱えた姿がなんだウディ・ガスリーみたいだなあと思っていたら、後のほうのMCで、自分が音楽を始めたのはウディやピート・シーガーに影響を受けてということを話していたから、きっと意識しているんだね。マットとはオースティンつながりだということでジェリー・ジェフ・ウォーカーの「Mr. Bojangle」を日本語でカバーしたものを含めて5曲を披露。3.11以降に書かれた反原発の曲が2曲もあったのを聴いて、この人は過去45年間ずっと(いい意味で)このままなんだろうなと思った。

10分の休憩の後、中川さんとマットの座談会、というか質問コーナー。「一番最初に影響を受けたアーティストは?」「ポール・サイモン」(だから去年のライヴでポール・サイモン・メドレーを演ったんだね)。「一番最初に書いた曲は?」「94年に詩のクラスで、詩の代わりに当時の彼女のために曲を書いたのが最初。でももう忘れた」。「覚えている中で最初に書いた曲は?」「確か96年に書いた曲で、『Heater』というやつ。でももう長い間演奏していない」。などなど。中川さんは話を聞くのに夢中でつい訳すのを忘れがちで、結局ゴーティーの松本さんがほとんど通訳をすることに。それにしても松本さん詳しいな。マットが話してないことまで注釈つきで解説してるよ。

この会のために特別に中川さんが翻訳したマットの3曲「Accidental Thief」「Animal Boy」「Osaka In The Rain」のプリントを全員に配布し、それらについての本人による詳しい解説も。こういうのはいいね。

観客からの質問コーナー。「マットの祖先はどこから来たの?」「スロベニア。セヴァー(Sever)という苗字はスロベニアのものなんだ。でも僕はサンフランシスコ生まれだから(と、アメリカ人だということをしきりに強調)」。「トム・フロインドのためにマットの奥さんがデザインしたシャツは日本からも買える?」(なんてマニアックな質問・笑)「買えるはずだよ。ramonsterwear.comにアクセスしてみて」(見てみたけど、とても日本人が着こなせる感じではない相当カウボーイッシュなシャツでした)。

僕からもいくつか質問。「ニューアルバムは作ってる?」「曲を書き始めたところ。春になったらデンマークに行って録音するよ。たぶん来年の9月ぐらいにはリリースできるはず」「デンマークにはバンドは連れて行ってないからソロアルバムになるね」。「(アルバム『Animal Boy』収録の)「For Angela」の歌詞は実話?」「うん、ウォルマートに実際に手紙を送ったし、彼女にCDを渡そうと思って何度かあの店に行ってみたけど、もう会えなかった」などなど。

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45分の予定だったトークショーは、なごやかに(時にゆるーい感じで)過ぎてゆき、あっという間に1時間近くになってしまった。また5分ほどの休憩を挟み、いよいよ本日のメインイベント、マット・ジ・エレクトリシャンのライヴへ。

18フレットしかない小柄なギターを抱え、オープニングは「Accidental Thief」をしめやかに演奏。2曲目に入るところで「バンジョー使っていい?」と、中川さんのバンジョーを弾き始める。ほとんどチューニングもせずにそのまま弾けるものなんだね。その後知らない曲がいくつか続いたのは、ニューアルバムのための新曲かな。

5曲目でまた自分のギターに持ち替え、「Osaka In The Rain」を。どうやら今日は短いセットの中に、トークショーで話した3曲を全部演奏するつもりだな。それどころか、なんと次の曲は「Heater」。さっきのトークショーで自分はライヴのときには特にセットリストは作らないで、最初の数曲以外は思いつきで演奏するって言ってたけど、今日話題に出た曲を全部こうして聴かせてくれようという気配りが嬉しいね(さすがに「For Angela」は演らなかったけど)。

別の新曲を弾き始めようとして途中で止め、「やっぱりこっちの曲にしよう。これも新曲」と途中で別の曲にし、「やっぱりこの曲はバンジョーで演りたい」とまた途中で止め、後ろに置いてあったバンジョーに持ち換えるという場面も。

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最後は自分の小柄なバンジョーで「Animal Boy」。その後、客席で観ていた中川さんを呼んで「Goodnight Eileen」を二人で分け合って歌い、終了。全部で10曲ちょっと演ったかな。あっさり終わってしまったけど、まだ翌日もあるし、トークショー楽しかったからこれはこれでいいや。

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終演後にまた外でタバコを巻いていたマットをつかまえ、持参した『One Thing Right』にサインをもらう。一緒に写真も撮ってもらった。もう少しゆっくり話してたかったけど、終電の時刻が刻々と近づいてきていたので、ゴーティー印のCDを何枚か急いで買って帰路についた。

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