2012年01月08日

Matthew Sweet live in Tokyo

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2年ほど前にスザンナ・ホフスと一緒に来たのを観たマシュー・スウィートが、またあのときと同じビルボードライブで、91年のアルバム『Girlfriend』全曲演奏という企画で再来日。例によって2日間4公演だけど、たぶんそういう企画ならすべての回で同じ内容だろうから、2日目のファーストセットだけに行くことにした。

この会場では、特にエレクトリック・セットのときは一番前に座るべからずというのをすっかり忘れて、入場時に係員が「本日のライヴは相当音が大きいので少し後ろの席がよろしいのでは」とせっかく助言してくれたのを無視して最前列やや左に陣取る。結果的には、音の大きさは別に問題なかったんだよ、あちこちのライヴハウスでスピーカーの真ん前に立って聴くことは何度もあるから。ただ、音のバランスが最悪。前にここでメイヤー・ホウソーンを観たときに書いたように、自分の席の正面にあるアンプの音が直接聞こえてくるから、マシューのヴォーカルとか僕の席からは遠かったベースの音がほとんど聞こえない。

ステージは右から順にベースのポール・チャスティン、マシュー、ギターのデニス・テイラー、マシューの真後ろにドラムスのリック・メンク。ポールとデニスは前回も一緒に来てギターを弾いてたね。リックとポールはマシューのアルバムではいつもお馴染みの、ヴェルヴェット・クラッシュのメンバー。この中ではリックだけが『Girlfriend』制作に関わってる。

マシューが弾いてるギターは緑色のボディーに金色っぽいピックガードのついた、ちょっと変わった形。ネットで拾ってきた上の写真でも弾いてるやつ。あれどこのメーカーのなんていうギターなんだろう。デニスはずっと白いストラトで、途中1曲だけ(どの曲だっけ)白いテレキャスターに持ち替えてた。ポールは赤いギブソンSGベース。

ライヴは予定どおり「Divine Intervention」からスタート。たしかに音大きい。この会場でこれだけの音量のライヴを観たのは初めてかも。それだけに、やっぱりちゃんと立って体揺すりながら観たいなと思ってしまう。ビール飲みながら観られるのはありがたいけれど。

「昨日来たファンから、アルバムの曲順通り演るとは思わなかったと言われたけど、今日のライヴはアルバム通りだから。では、2曲目」と言って、「I've Been Waiting」へ。そこから先は、曲間でときどきポールと何やらぼそぼそ話す以外はほとんどMCもなく黙々と続いていく。途中、どの曲のときだったかな、「皆そこにいる?」って聞いてきたね。やっぱり日本の客は静かだと思ってたんだろうね。まあ会場も会場だし。

マシューの最高傑作と言われる『Girlfriend』だけど、実は僕にとってはいまいち馴染みが薄いアルバムだということは白状しておこう。アルバムとしては自分がリアルタイムで聴き始めた95年の『100% Fan』の方がずっと好きだし、99年の『In Reverse』こそが最高傑作だと思っている。

『Girlfriend』って、最初の方に名曲がどかどか入ってるわりに、後半の印象がちょっと薄いんだよね。アルバム6曲目「Evangeline」の後にレコード盤上を針が滑る音が入っていてそこでA面が終わるのがわかるんだけど、そこから先がやたら長くて(日本盤だと最後にボートラも入ってるから)、なんだか最初の完璧な6曲とそれ以外の12曲、みたいな印象があるんだ。ちゃんと聴けば後半にもいい曲も多いのは知ってるんだけどね。

アルバムだとB面4曲目にあたる「I Wanted To Tell You」とB面5曲目「Don't Go」だけ何故か曲名を言ってから演奏。次の「Your Sweet Voice」を終えて、「ここからはボーナストラックが3曲」と説明して「Does She Talk?」へ。その次の「Holy War」は、「これは僕の反戦歌だ」と、初めて歌詞の説明をしたね。

アルバム最終曲「Nothing Lasts」を終え、「これでおしまい。また日本に来たいよ。こないだニューアルバム『Modern Art』を出したから、今度はそのアルバムからも演奏したいし」とマシュー。それが本音だろうね、せっかくの新譜をプロモートできないなんて。僕も本当は、こういうアルバム一枚を通して演奏なんてサプライズのない企画よりも、普通のライヴを(できれば普通のライヴハウスで)観てみたいよ。

「最後に1曲だけ追加で演ろう」というから、実は僕はそれほど気に入っていない『Modern Art』からかなと思っていたら、「『100% Fun』からの曲だ。“Sick Of Myself”」というからもう個人的には狂喜乱舞(ビルボードなので座ったままだけど)。アルバムでもエンディング部分を数回繰り返すところを、それ以上にしつこく何度も何度も繰り返していたのが嬉しかった。繰り返しに入る箇所のリックのスネア、超かっこいいよね。デニスも、リチャード・ロイドのあの特徴あるギターソロを完璧に再現していたし。せっかくのアルバム再現企画に泥を塗るようなことを言わせてもらうけど、この曲が僕のこの日のハイライトだった。

お相撲さんが普段どうして着物を着ているのかが逆説的によくわかったTシャツ姿(あの乳首くっきり胸ゆさゆさは正視に耐え難いよ)とか、一曲終わるごとにコーラがぶ飲みとか、きっとこの人長生きしないんだろうなと思える不摂生さも垣間見せてくれた1時間半。せいぜい元気に動けるうちに(とか言ってこの人僕とほぼ同い年なんだけどね)一枚でも多くアルバムを作って、来日してほしいよ。


Setlist 7 January 2012 @ Billboard Live Tokyo

1. Divine Intervention
2. I've Been Waiting
3. Girlfriend
4. Looking At The Sun
5. Winona
6. Evangeline
7. Day For Night
8. Thought I Knew You
9. You Don't Love Me
10. I Wanted To Tell You
11. Don't Go
12. Your Sweet Voice
13. Does She Talk?
14. Holy War
15. Nothing Lasts
16. Sick Of Myself


posted by . at 22:15| Comment(4) | TrackBack(0) | コンサート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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