2011年11月05日

Jim Boggia live in Kamakura Oct 2011 Pt. 2

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もうあれから一週間近く経ってしまった。記憶もかなりおぼろげになってしまってるけど、当日取ったメモを頼りに思い出せるだけ書いていこう。ジム・ボジア本年二度目の来日公演の最終日、10月30日@鎌倉カフェ・ゴーティー。

気持ちいい秋晴れだった前日とはうってかわって、新宿から向かう湘南新宿ラインの車窓から外を眺めていると、傘をさしている人の数が鎌倉に近づくにつれて次第に増えていく。土砂降りというほどではないし、駅からゴーティーまではたいした距離ではないけれど、せっかくの鎌倉の休日が湿っぽくなってしまうね。

実際には、どうせまた日曜の終電間際までいることになるから開場前に集まって先に腹ごしらえしようというお馴染みのグレンヘッズの面々と4時から飲み始めていたから、湿っぽいどころか、ゴーティーに着く前からもうすっかりいい気持ちに盛り上がっていたんだけどね。「そんなに飲むとまた寝るよ」という優しいMさんの声を無視していろんな味のハイボールを次々に試していく僕。やっぱり甘いのはちょっとチューハイっぽくていまいち。

飲み屋を2時間で追い出され、開場時刻の少し前に小雨の中をゴーティーへ。入口のところで「雨ですねぇ」とまったりされている店長の松本さんに断って、先に店内のCDを物色させてもらう。前日買って聴いてみてすっかり気に入ったマット・ジ・エレクトリシャンの新譜は買おうと決めていたから、ほかになにか一緒に買おうかな。へえ、昔は髭のないこざっぱりした顔だったんだね。「マットのはそれ(02年盤?)あたりから聴いていくといいですよ」と松本さん。うん、そのつもりなんだけど、さすがにこれだけたくさん出てるのを一気に買うのはもったいなくって。少しずつ買い集めていくことにしよう。

リハーサルを終えたジムがすぐ近くで何か飲みながら談笑している。「やあ、今日も来たよ」と挨拶すると、話しかけてきてくれたので、しばらくあれこれ話をさせてもらった。インタビューじゃないのであまり二人で話した内容をこと細かく書くのははばかられるけど、少しだけね。

「5月に来たときにニューアルバムを作ってるって話をしてくれたけど、どうなったの?」と聞くと、「今完成させようとしているのは、7人編成で演ったときのライヴ盤。たぶん年明けに出せると思う。マイク・ヴァイオラとか参加してるよ」とのこと。ブルーハンモックとの契約の関係があって、スタジオ盤はすぐにだせないそうだ。「来年中には出したいんだけどね」とジム。

「歌詞ってどこかに載ってる? なかなか全部聞き取るのは難しくて」と言うと、「それアメリカでもよく言われるんだよね」だって。今ジム版のウィキピディアみたいなサイトを作っていて、そこに歌詞を載せようとしているとのこと。「完成したら僕のサイトから飛べるようになるよ」って言ってたけど、はたしてそんなのいつになることやら。CDのブックレットに歌詞を載せるのは嫌なんだって。

「そういえば、昨日リクエストしたスクイーズの曲ちゃんと練習してきてくれた? “Tempted”とか」と半ば冗談で言うと、「ああっ、そうだった。ちょっと失礼」と、急いでステージの方に向かい、後ろを向いて練習を始めてくれた。あ、そのリフはわかるよ、ほんとに演ってくれるんだね。ありがとう。

そうこうしているうちに開場時刻になった。前日と同じ列の、少し右側から観ることにした。左右にずらっと並ぶのは前日同様、グレンヘッズの皆さん。前日より数人少なかったかもしれないけど、それでも立ち見が出るほどの盛況。ジムはまだこっちに背を向けてブツブツと小声で歌いながらギターを練習してくれているよ。

「よし、これでいい」とギターを置き、一旦カウンターの方に行って、再登場。「君たちはもう今日で僕がアメリカに帰るから拍手しているの?」と冗談めかすジム。この日のオープニングは「To And Fro」。

セットリストは記憶して休憩時間とかにメモしてきたから後で載せるけど、それぞれの曲のときにどうだったかというのはさすがにちょっと記憶が薄れてきた。でもはっきり覚えてるのは、終始ちょっとゆるーい感じで進行した前日とはうって変って、この日はジム自身がビシッと気合を入れてきていたこと。ジョークを飛ばしたりして和やかな雰囲気は前日のままなんだけど、張り詰めた空気感が違ったというか、つまらないミスはしないぞというジムの意気込みまでが見えるようだった。

4曲目で「Annie Also Run」。今回ジムを観た3回ともこの曲を演ったけど、どの回も途中でサンダークラップ・ニューマンの「Something In The Air」をメドレーで歌い込んでいたね(横浜ではさらにそれに続けてストーンズの「Beast Of Burden」も)。

その曲を終えたところで、「何か聴きたいのはある?」とジム。誰も何も言いそうになかったので「Three Weeks Shy」と言ってみたら、向こう側に座っていたお客さんが「So Full」をリクエストしたのとちょうどかぶってしまった。「“Three Weeks Shy”はちょっとヘヴィーだから、焼酎が入ってからにしよう。ちゃんと覚えておくから」と丁寧に断ってくれる。

7曲目に演ったのは、友達のTomが前日にリクエストしていた「The Harry Nilsson Song」。バンドキャンプで買えるダウンロードオンリーのEP『4 Sketches』に入っている曲だね。ほんとにニルソンっぽい曲調で、ちょっと途中でミスして「なんでこんなに面倒なコード進行なんだ」って自分で言ってたね。

「他にリクエストは?」とまた聞くジム。またシーンとしているのを見計らって「Live The Proof」とリクエストしてみる。なんか僕ばかりリクエストしてるみたいですみませんね。「この曲はCMに使われて云々」という例の紹介をごちゃごちゃ言ってから演奏に入るジム。いい曲。なんでこれが毎晩定番として歌われないんだろう。印税もらえなかったことを根に持っているんだろうか(笑)

ピアノで2曲、前日と同じく「Bubblegum 45s」と、前回の最終日にも歌ってくれた「Lady Madonna」。確か前回もそうだったけど、どういうわけか次にこの曲だというときに、まだ一音も弾いてないのに、僕はきっと次はこれじゃないかと気づいてしまう。不思議。

ロッド・スチュワートの「Handbags And Gladrags」のカバーもよかったなあ。「みんなロッドなんてとバカにするけど、何十年も何百年も前の彼はすごかったんだよ」と冗談交じりで(でも真剣に)話すジム。そんなの、ここに来てるようなお客さんはみんな知ってるよ、ジム。

この日の第一部はちょっと短めだったかも。1時間なかったよね。きっとジムも早く焼酎が飲みたかったんだろう。そして、この日はわさび焼酎のオン・ザ・ロックを飲みながら、30分程度の休憩時間を談笑しながら過ごすジム。もうすっかり終わったみたいなくつろぎタイム。僕も同じわさび焼酎のロックを作ってもらって第二部に備える。


後半は前日と同じく「I Realized This Afternoon While Driving To Connecticut」でスタート。2曲目の「Listening To NRBQ」のイントロを弾き始めたときに携帯のシャッター音があちこちで鳴り響くのを気にしたジムは、「オーケー、そんなに写真を撮りたいなら、今から撮影タイムにしよう」とポーズを取り始める。冗談めかしてやってたけど、僕にはあれが「今日は真剣にやってるんだから、そっちも写真撮りながらなんかじゃなくて真剣に聴いてよ」と言っているように見えた。そういうのを嫌味っぽくなく仕切るところがさすがプロだなと感心。

「Listening To NRBQ」のエンディングのところ、レコード同様「I Love Her, She Loves Me」の一節を歌ったあと、ジムが別のNRBQの曲「Captain Lou」に続けると、それに合わせて友達のNさんがサビのところを歌う。あのときのジムのびっくりした顔ったら。「こんなことアメリカじゃ絶対に起こり得ないよ!」だって。ほんとに嬉しそうだったね。「これでアメリカにニコニコしながら帰れるよ」と言いながら、「次の曲は“Made Me So Happy”、だって本当にそうだからね」とジム。Nさん、よかったね、あんなにまで喜んでくれて。

「次の曲はリクエストされて、さっきから練習していたんだ。一応演奏できるとは思うけど、うまくいくかな。ちなみに、“Tempted”ではないよ」と言いながら、「Black Coffee In Bed」のイントロを弾き始める。2列目に陣取ったグレンヘッズだけでなく、いつもグレンのライヴで見かける面々が沢山いたから、もちろんみんなコーラスで応える。

2番の出だしの歌詞が思い出せないジム。僕もうろ覚えで「From the lips without passion?」と言ってみたけど、違った(それは3番。リクエストしたなら覚えておけよ>自分)。ごにょごにょとごまかして歌い始めるジム(答えは「With the way that you left me」でした)。でも、ちゃんとコール&レスポンスの箇所は皆で歌うのでまた大喜び。途中のギターソロのところは省略するよとわざわざ断りながら演奏してたね。

「次もリクエストされた曲。でもこれはヘヴィーだからちょっと落ち込むんだ」ってしきりに言ってたね。確かに、歌詞全部は聞き取れないけど、戦争でお兄さんが亡くなってしまう曲だよね。レコードではエンディングのところで戦死者の名前を告げるアナウンスみたいなのが淡々と流れて終わるし。そんなのリクエストしてごめん、でもいい曲なんだよな、「Three Weeks Shy」。

「今のは僕の兄の話ではないんだ。実際は僕の友達の兄貴の話。じゃあちょっと気分を変えて、実在しない僕の姉の歌を歌おう」と、「8 Track」へ。途中のテープのヒスノイズの部分もやったけど、前日みたいに延々話さずにさらっと。こういうところでもこの日は歌と演奏をしっかり聴いてもらおうという彼の気持ちが見えたね。

ピアノで、他のお客さんからリクエストされていた「Maybe I'm Amazed」を。「もう声が出ないよ。こんな声の調子のときに歌う曲じゃないんだけど」と言い訳しながら歌うジム。途中のキーボード・ソロの箇所を歌ったお客さんはリクエストした本人かな。ジムも喜んでたね。

前日とは違ったテーマ曲でウクレレをケースから取り出し、1曲目の「Ram On」(ほんとにポールの曲ばかり)で、またお客さんが合わせて歌うのを聞いて大喜びのジム。「この焼酎には何か入ってるんじゃないか。これは現実に起こっていることなのか?」だって。

次にウクレレで演った曲がわからなかったんだけど、物知りTomに訊いてみたら、「I Haven't Told Her, She Hasn't Told Me」という曲だと調べてくれた。ピーター・セラーズの曲? それはきっちり1曲歌ったけど、他にもこのウクレレパートではちょろっと一節だけ歌った曲がいくつかあったね。ラヴィン・スプーンフルとかだっけ。そういう細切れなのはセットリストには載せていないので、あれも歌ったとか覚えている人はコメント欄で教えてくださいね。

開演前にNさんから「昨日は自分の左側からyasさんの歌う声、右から五十嵐さんの声がステレオで聞こえてきましたよ」と言われた「Thunder Road」。そんなに大きな声で歌ってた覚えはないんだけどな。だって僕らが歌ってるとジムほんとに嬉しそうな顔するから、つい。というわけで、この日も(五十嵐さんはいらっしゃらなかったけど)定番のその曲のときに小声でボソボソ歌う。

次に、自分が5歳ぐらいのときからウクレレを練習しはじめ、テキストに載ってる曲をアレンジして弾いたら教師に叱られて、「アレンジしたいなら自分で曲を書け」と言われて8歳のときに書いたという曲を披露。ちょっとクラシックぽいアレンジだったけど、あんなの8歳で書いたの? すごいね。

第二部最後のパートは前日と同じ流れ。「Over The Rainbow」で締め、一旦カウンターの方に戻った後で再登場してアンコールで「Several Thousand」。この日はそれでもアンコールの拍手が鳴りやまないので、さらにもう1曲、ピアノで「Let Me Believe」(二回目に出てきたときに「何歌ってほしい?」シーン…「出てきてほしいけど歌ってほしい曲はないのか!」とお決まりのパターン。ごめんよ、もう今日は3曲もリクエストして咄嗟に出てこなかったんだ。今から思えば、今回演ってなかった「Underground」とか言えばよかった)。


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終演後、前日買っておいてジムのオフィシャル・ブートレグにサインを貰う。「“Black Coffee”演ってくれてありがとう。歌詞を覚えてなくてごめん。でもジムも覚えてなかったからお互い様だね」という話をしていたら、またしても話していた内容をそのままジャケットに書かれてしまった。“次回は歌詞を覚えてくる”って、あとで見たら何のことかわからないよ(笑)

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記念に写真を一枚。せっかく着て行ったビートルズのシャツには無反応(笑)。ライヴ中に何度も「また来年来るよ」と言ってくれていたジムのことだから、きっとまたすぐ来てくれるだろう。そのときには開演前に話してたライヴ盤が出ているかな。またこの狭い会場でぎゅうぎゅう詰めになるのが今から楽しみだね。


Setlist 30 October 2011 @ Kamakura Cafe Goatee

1. To And Fro
2. Toy Boat
3. On Your Birthday
4. Annie Also Run
5. So Full
6. Nothing Wrong With Me
7. The Harry Nilsson Song
8. Live The proof
9. Bubblegum 45s
10. Lady Madonna
11. Handbags And Gladrags
12. 3 Steps At A Time

13. I Realized This Afternoon While Driving To Connecticut
14. Listening To NRBQ
15. Made Me So Happy
16. Black Coffee In Bed
17. Three Weeks Shy
18. 8 Track
19. Maybe I'm Amazed
20. That's Not Why I Hate New York
21. Ram On
22. I Haven't Told Her, She Hasn't Told Me
23. It's Only Love
24. Waterloo Sunset
25. Thunder Road
26. (Jim's composition at 8 years old)
27. Getting Better
28. Over The Rainbow

Encore
1. Several Thousand
2. Let Me Believe


posted by . at 16:42| Comment(2) | TrackBack(0) | コンサート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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