2011年06月19日

追悼 クラレンス・クレモンズ

RIPBIGMAN.jpg


かなりそそられるラインアップが揃っていたにも関わらず今一つ気乗りがしなかった今年のサマソニに、クラレンス・クレモンズがソロで出演するというニュースが僕の背中を思いっきり押してくれたのが5月25日。8月の中旬には週末にかかるような出張は入れないようにしないとなあ、なんて思っていた。

そんな嬉しいニュースのわずか3週間後、脳溢血で倒れたという知らせが入ったのが、日本時間で6月13日。ちょうど僕が今回のアメリカ出張に出かけるときのことだった。一命は取りとめたものの、予断を許さないという状況だったから、来日どころの騒ぎではなくなってしまった。

翌14日には、手術後麻痺していた左手を握れるようになったとか、話しかけると反応するようになったという、少しは慰めになる一報も入ってきた。15日には、スプリングスティーンのサイトにあった、notestoclarence@clarenceclemons.com宛てに励ましのお便りを送ったりもした。たいしたことは書いてないけど、またメールを読めるようになったら、こんなに沢山のメールが来たのかと喜んでもらえるように、一通でも貢献しようと思って。

一週間の出張を終え、アメリカ西海岸時間6月17日の深夜にLAXを発ち、羽田に到着したのが日本時間の今朝、19日早朝。バスと電車を乗り継いで家に辿り着き、PCを立ち上げてすぐ目に入ってきたのが、僕が空の上を飛んでいた間に、クラレンスが亡くなってしまったという悲しい報せだった。


A Night With Mr. C.jpg
『A Night With Mr. C』 Clarence Clemons

彼のソロアルバムの中で一番よく聴いて好きだったこのCDを、十数年ぶりに引っ張り出してきた。89年に新品で買ったのに、ジャケットの背中のきみどり色がもう何色だかわからないほど日焼けしてしまっている。ラストの「Forgiveness」のサックスソロを聴いて涙が出てきた。


アメリカにいたときに立ち寄ったウォルマートのCDコーナーに山ほど展示してあったレディ・ガガの新譜、ぜんぜん興味なかったんだけど、結局これがクラレンスの最後の参加作品になってしまったのかと思うと、買ってくればよかったと急に後悔しはじめた。たとえそれがもうこんなに覇気のない演奏になってしまっていたとしても(しょうがないよ、69歳だもんな)。



ダニー・フェデリーシの死からわずか2年。Eストリート・バンドからどんどん大事なメンバーがいなくなっていく。もう当分そんな話は聞きたくないよ。ほんとうはクラレンスについてならもっと沢山書きたいことがあるはずなんだけど、もうなんだか何書いていいのかよくわからない。


さようなら、今でも僕の一番大切な『The River』を30年も前に聴いたときからずっと、僕にとって貴方は世界で一番凄いサックスプレイヤーでした。長いあいだお疲れさまでした。

RIPBIGMAN2.jpg
posted by . at 11:22| Comment(9) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする