2011年05月07日

Jim Boggia live in Kamakura

GW初日に引いた風邪が結局ずっと尾を引いてしまい、何年振りかで訪れた病院でもらった薬のせいか、もしくは服薬中にもかかわらず毎晩かかさず飲んでいる酒のせいか、ここのところ始終頭がぼーっとした状態が続いている。そんなさえないGWの中日、5月5日の子供の日に、ジム・ボジアを聴きに鎌倉まで出かけてきた。

僕が彼のことを知ったのはつい最近、半年ほど前に来日した際のうささこさんのブログのライヴレポートを読んだのが最初だったと思う。どうしてそれまで名前も知らなかったんだろうと思えるほど僕の趣味に合う感じのSSWで、さっそく3枚出ているオフィシャルCDのうち、99年のファーストと08年の最新作を入手。まさかわずか半年で再来日するとは思ってもいなかったが、結果的にそれがいい予習になった。

Fidelity Is The Enemy.jpg Misadventures In Stereo.jpg
ジム・ボジア『Fidelity Is The Enemy』
ジム・ボジア『Misadventures In Stereo』

08年の七夕の頃にタマス・ウェルズを観に来たCafe Vivement Dimancheのすぐ近所、これがオープン12周年のイベントだというCafe Goateeは、そこで何度もライヴが行われているというのがにわかに信じられないほどこぢんまりしたところだった。きっと普段はテーブルが置いてあるんだろうと思われる店の一角にヴォーカル用とギター用のマイクスタンドが立ててあり、壁際にはアクースティック・ギターとウクレレが1本ずつ。もう一方の壁には(これはきっと店に備え付けの)アップライト・ピアノ。

DSC02554.JPG

おそらく店中からかき集めてきたありとあらゆる大きさと形の椅子がマイクスタンドを囲むようにびっしりと配置してある。チケットを事前受け取りにせず当日最後の方の入場になってしまった僕も、前から2列目という好位置(でも後ろから1列目・笑)。お客さんは全員で30人弱だったと思うけど、ちょっと表に出た小町通りにも負けないほどの人口密度。

最初から店の反対側に座っていたジムが、開演時刻の7時をちょっと回った頃、人をかき分けるようにステージ(?)に登場。ギターを手にし、1曲目はファーストからの「Bugglegum 45s」。のっけから好きな曲でうれしい。続いて「O/P」、「Toy Boat」と、ファーストからの曲が続く。

知らない曲はきっと僕が持っていないセカンドからだろう。いちおう知っている曲だけでも何曲目にどれを演ったかを覚えようとしたけど、このあたりから風邪薬と赤ワインのせいで(ということにしておこう)記憶がおぼろげに。5曲目からメドレーのようにしてつないだ曲はフェイセズの「Debris」だったはず。フェイセズ・ファンのうーららさんことN君はうれしいだろうな(もしかしたら彼のリクエストだったのかも)。ちなみに、彼やうささこさんをはじめとしたグレン・ティルブルックのライヴでお馴染みの面々はこの三夜連続ライヴのために鎌倉まで2〜3回通ったらしい。最終日にしか行かなかった自分はまだまだ未熟だと反省。

「次の曲はCMに使われたんだけど、僕には印税は入ってこなかったんだ。それがミュージック・ビジネスというもんだ」みたいなことを言って始めたのは、Cafe Goateeのサイト“2008年にはセカンド・アルバム『Safe in Sound』収録の「Live The Proof」がBlackberryのテレビCMに使用され一気に知名度アップ”と書いてあった曲だろう。いかにもCM向けのキャッチーな曲。

「On Your Birthday」の前には、「これはデイヴィッド・ポーと一緒に書いた曲」と紹介。08年のアルバムから演奏したのはこの曲が最初かも。これ、アルバムの中では決して目立つわけじゃないけど、いい曲だよね。ポール・マカートニーあたりがちょこちょこっと書いてアルバムに入れそうな感じ。

休憩前、前半部の最後に演奏したのが、僕の一番好きな「Listening To NRBQ」だった。僕はNRBQ自体は友達に教えてもらったアルバム1枚しか持っていなくてよく知らないんだけど、この「Listening To NRBQ」みたいな曲調は大好き。この日のライヴが終わってからというもの、僕の頭の中ではずっとこの曲が延々鳴り響いていた(ちなみにうささこさんのテーマソングは「Several Thousand」だったらしいね)。


店内にひとつしかないトイレを皆が使うのを待って、余裕を持って始まった第二部。1曲目は、CDだとイントロのドラムが格好いい「To And Fro」。続いて、さっき引き合いに出したポールの昔のヒット曲「Live And Let Die」。この曲の「You know you did, you know you did, you know you did〜」ってファルセットのコーラスを客に歌わせようとするんだけど、全然声が出ていない(そりゃ無理だよ)。何度かやり直させた挙句、「もうそれでいいよ」と半分投げやりにOKが出て継続。

ところが、次の自作曲「No Way Out」では、観客が皆で自発的にコーラス(こっちは歌詞のないコーラスで簡単だからね)。途中で「You know you did, you know did…」と前曲の歌詞を入れて笑わせる。歌い終わって「感激したよ、ポールの曲より僕のを覚えていて歌ってくれるなんて」とジム。もちろんそれも半分ジョークで。

ピアノに移ってポロポロと練習しながら始めた聴き覚えのあるイントロのメロディーはビーチ・ボーイズの「God Only Knows」。さらに、何故か僕はこの曲を続けて演るんじゃないだろうかと頭の中で予測していた「Lady Madonna」が出てきてちょっとびっくり。うささこさんもさっきリンクした記事に書いておられたけど、ジムってきっとポールの曲が好きなんだね。

ウクレレで歌ったボウイの「Life On Mars?」はグレン友達のIさんのリクエストだったらしい。さらにそのままウクレレで弾きだしたイントロは、スプリングスティーンの「Thunder Road」。これは嬉しかったね。ちゃんと「Well I got this Ukulele」って歌詞を変えて歌ってたし。最後まできっちり弾いたあと、メドレーで「Over The Rainbow」へ。どうもこのメドレーは彼の定番らしいね。終演後、「なんかあれ観たらウクレレ買って練習したくなった」と言った友達の言い分もよくわかる、ほんとに気持ちのいい演奏だった。

この日3曲目のポール・マカートニーのカバー「Jet」を紹介するときに「この曲は僕が10歳の頃」って言ってたから、彼って63年生まれっていうこと? とてもそんな歳には見えないね。てっきり自分よりも年下かと思ってた。道理で、カバー曲のセンスがどっぷり70年代なはずだ。そんないかにも70年代風のこの曲のシンセサイザー・ソロの部分も口でうにょうにょ言ってコピーし、ソロ最後の「うにょうにょうにょうにょ…」って部分は手ぶりも交えて笑わせる。

本編最後の「Several Thousand」(これが定番らしいね)の後、一旦下がってあっという間に再登場。アンコールはなんとプリンスの「Kiss」。これも生ギター一本で完コピ(途中の振りも・笑)。まさかこんなカバーで終わるとはね。


休憩も含めてたっぷり3時間弱。途中、ギターや歌をちょっととちってやり直しなんて場面もちらほらあったけど、基本的にはもの凄くギターも歌も上手な人(普段グレン・ティルブルックの生ギター弾き語りなんて超ハイレベルなものを見馴れているから麻痺してしまっているけど、これだけテクニカルなギターを弾きながらあれだけソウルフルに歌えるというのは大したもの)。日によってセットリストが替わったらしいから、これは連日通いたくなるのもわかるね。細かい字でびっしりと曲名が書いてあるノートを脇に、連日来ている人達のためにまだ演奏してない曲を探そうとする姿もよかったし。

終演後は皆で写真を撮ったりサインをもらったり。いろんなプレゼントを持ってきている人が沢山いて、ジムほんとに嬉しそうだったね。僕は持って行った最新作のジャケにサインをもらった。ちょうどそのとき「今回一晩だけしか来られなくて残念。次回はきっと複数回観に来るから」という話をしていたのでこういうメッセージに。

Autographed Misadventures.jpg

他にも、「ニューアルバムはいつ出るの?」との質問には「今ちょうど曲を書き貯めているところで、今年中に録音して、来年出すよ」と言ってもらったり(どこまで本当なんだか)。帰りに、マイナーなCDを沢山扱っているCD屋さんでもあるCafe Goateeで、僕が唯一持っていなかった05年のセカンドアルバムも購入。

Safe In Sound.jpg
ジム・ボジア『Safe In Sound』

リンク先のアマゾンでもいいけど、Goateeさんで買った方が安いので、気になる人はさっきのリンクをたどってそちらでどうぞ。Goateeさんにお金を落として、来年またジムを呼んでもらおう。本人はライヴ中も終演後も、何度も「また来るから」って言ってくれてたしね。

帰りの電車が(全然離れた山手線での人身事故のせいで)30分近くもストップしていたなんていうちょっとしたトラブルもあったけど、体調も天候もいまいちぱっとしない今年のGWの、この日は文句なしのハイライトだった。楽しみにしていた終演後の飲み会が人身事故のせいでお流れになってしまったのだけは残念だったけれど。


posted by . at 17:54| Comment(3) | TrackBack(0) | コンサート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。