2010年04月25日

上級者向け入門編 - Pet Shop Boys

Pandemonium.jpg Pet Shop Boys 『Pandemonium』

そういえば最近全然ペット・ショップ・ボーイズのことを書いてないな。このブログが始まった頃はなにかにつけて彼らのことを書いて、「最初の一年に最も多く取り上げたアーティスト第二位」にもなったというのに。

上に写真を載せたこれ、昨年末のロンドンはO2アリーナでのライヴを収録したDVDとCDのセット。DVDとしては07年の『Cubism』以来、CDとしてはその前年の『Concrete』以来の久々のライヴ作品。ちなみに『Cubism』は僕がNZで観たのと同じツアーの半年前の記録。そっちについても書きたいけど、長くなるのでまた今度。

さっきリンクを貼ったどちらかの記事にも書いたと思うけど、ペット・ショップ・ボーイズのステージって、本当に様々な趣向が凝らされていて、生で観てももちろん楽しいし、映像パッケージになっても十分繰り返しの視聴に耐えうるものだ。普通は音楽もののDVDって、いくら気に入ってても、そう何度も観ることってないのに。

今回のも例に漏れず、2時間半弱にも及ぶ本編+追加映像、全部観たら3時間はかかる超充実した内容なんだけど、この久々の家でのゆっくりした休日にもうすでに繰り返して観てしまっている。ステージのセットも、ダンサーの動きも、すごく練られているよ。

これは去年のツアーのもしかしたら最終日だったのかな。おそらくその日のライヴがほぼ丸ごと収録されているようだ。いつもながらのヒットパレード+初期のアルバムからのマニアックな選曲。いつもと違うのは、いつも僕が楽しみにしているアクースティック・セットがないことかな。

DVD本編には22のトラックが収録されていて、そのうち4つに複数の曲名が書いてあり、おそらくメドレーで演奏しているんだろうな、ぐらいのことは裏ジャケを見ればわかるんだけど、観てみると実はちょっとそれどころではない。

たとえば、「Pandemonium/Can You Forgive Her?」と題された3曲目。イントロで「Can You Forgive Her?」のメロディーラインを弾いたかと思えば、そのまま曲は「Pandemonium」に入り、歌の途中で急に「Can You Forgive Her?」になるとか、

リストでは4〜6曲目に入っている「Love etc.」「Building A Wall」「Go West」がほぼメドレーで繋がっていて、しかも4曲目から5曲目に移る際にはリストにない「Integral」の歌詞まで歌っているとか、

同様に、8曲目「Why Don't We Live Together?」と9曲目「New York City Boy」の間に「Left To My Own Devices」の一節を歌って繋ぐんだけど、その「Left To My Own Devices」は11曲目でまた正式に出てくるとか、

そういう、単なるメドレーとかじゃなく、新旧の自分たちの曲をまるでコラージュのように切り貼りしている。僕はコンサートを観に行ったときにはなるべく曲順を覚えてくるようにしている(時々メモ取ったりもする)けど、もしこれを観に行ってたら、どれが何曲目だったのか、絶対に途中でわからなくなっていたことだろう。

こういうのもいいね。彼らの曲を知っていればいるほど、そのコラージュの妙というか、ごった煮的なミックスの様子を楽しめるよ。まあ、自分の好きな曲がそうやってほんの一節だけで終わってしまうのはちょっと消化不良ではあるけれど。

最近のライヴではもうあまり演っていないんじゃないかと思う初期の「Two Divided By Zero」とか「King's Cross」とかに混じって、超有名曲がぞろぞろと出てくるから、別に彼らの曲を昔からよく知ってる人だけが楽しめるというわけでもない。「Always On My Mind」とか「Suburbia」とか、一撃必殺みたいなイントロを聴いたときのカタルシスは格別だしね。

『Cubism』ツアーでクライマックスに使われて以来、それ以降のライヴの定番の一つになると信じていた「The Sodom And Gomorah Show」が入っていないのが個人的には残念だけど、それ以外は概ね満足なセットリスト。

ちょっと不思議に思ったのは、本編でなく追加映像の方に収められている、この当時の最新シングルだった「It Doesn't Often Snow At Christmas」と「My Girl」。同日の収録のはずなのに、どうして本編から外れたんだろう。特に「Christmas」の方はかなりいい演奏だと思うんだけどな。

追加映像は他に、『Yes』からのPVが3曲と、09年のBRITアワードでの演奏。ここでも自分たちの過去から現在までのヒット曲をメドレーでつなぎ、途中でレディ・ガガやキラーズのブランドン・フラワーズなんかも登場する。まあ、僕にとってはあまり興味のないゲストだけど、このメドレーはなかなか聴き応えあり。

前回のライヴDVD『Cubism』と違って今回嬉しいのは、同内容のCDが付いていること。とはいえ、2時間半弱の内容をそのまま1枚に収録できないから、17曲に削られた短縮版になっている。

重要曲はほぼ残っているからまあ大丈夫なんだけど、一点だけあれ?と思ったのは、さっき書いた「Love etc.」から「Go West」までのめまぐるしいまでのメドレーが途中でぶつんと切られていて、真ん中の「Building A Wall」が(「Integral」の歌詞ごと)なくなっていること。これはちょっといただけないなあ。

とはいえ、2時間半きちんと座って観ないといけない映像付きですら繰り返して観てしまうだけの魅力的な内容を、どこにでも持っていける音だけで聴けるというのはありがたい。昨日別の記事のコメント欄に小さく書いたけど、僕は先週の出張から戻ってきて以来、もうこのCD(をウォークマンに落としたもの)をすでに15回以上は繰り返して聴いているよ。

たまにはまると抜けないんだよなあ、この人たちの音って。これからしばらく、旧譜もひっくり返してきて、PSBばかり聴いてそうな予感。
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2010年04月18日

日記4

7日間で7便のフライト。総飛行時間37時間50分。
機内泊一回。二夜連続でホテルでの睡眠時間2時間。

いつも僕が出張に沢山出ていることをあちこちに書いていることで、いろんな国に行けていいなって思う人がもしかしたらいるかもしれない。まるで島耕作みたいな優雅な海外出張を想像されるかもしれないけど、実態はこんなもの。

今回の出張はオーストラリアとインドに行くというもので、普通に考えたら、東京・オーストラリア・インドの三点を結ぶ三角形のフライトを選ぶところが、経費を押さえるためになるべく同一キャリア(航空会社)のラウンドチケットを選んだ結果、どこからどこに移動するにも必ずシンガポールを経由するというルートになった。

三角形の長距離フライトならそこそこまとまった時間が取れて、機内食の後に寝てもわりと十分な睡眠が取れるんだけど、いちいち中間地点のシンガポールで乗り継ぎをするとなると、2時間程度の細切れ睡眠を何度も繰り返すことになる。

それぞれのフライトで機内食が出るのは、それだけの時間をかけて移動しているから当然なんだけど、なにしろほとんど半日身動きもせずに椅子に座っているだけだから全然お腹も空かない。それでも時間になったら自動的に食事が運ばれてきて、無機的にそれを消化。もぐもぐ。サービスのつもりなのか、食後にハーゲンダッツなんかも出てくる。それも無機的に消化。もぐもぐ。食用の家畜を太らせるのと同じ方法だね。

オーストラリアはパースという西海岸のリゾート地に行ったんだけど、日夜ホテルの部屋と会議室に缶詰。最終日にちょっと時間が取れそうだから、目星をつけておいた地元のレコード屋にでも行こうと思っていたら、東京に残ったメンバーに頼んでおいた仕事が全然片付いていないことが判明。そのまま徹夜寸前。これが上に書いた2時間睡眠の一夜目。全行程の3日目。

4日目、パースのホテルからタクシーで空港へ。「パースは楽しんだかい?」という運転手の優しい言葉にちょっとむかつく。シンガポールで乗り換えてデリーに着いたのが翌朝の2時。ホテルからのお迎えは来ていたのに車は用意されていないという、いかにもインド風のゴタゴタを経て、チェックインしたのが3時過ぎ。移動中に溜まったメールが99通。目を通してから二夜目の2時間睡眠。

5日目。デリーを朝6時に出発。国内線でムンバイへ。半分砂漠みたいな40度近くのからっとした暑さのデリーとはうって変って、35度程度と温度はちょっと低いが思いっきり多湿なムンバイの街を丸一日歩きまわり、汗だくのまま夜行便でシンガポールへ。チェックインカウンターで小一時間並んだ末に手にした搭乗券に書いてある座席番号は、4人掛けの真ん中。両脇は小太りのインド人。機内食は要らないと言っているのにわざわざ起こされて水を渡される。

6日目の朝。シンガポールに着いて成田行きに乗り換え。またしても3人掛けの真ん中。一応端の席をよこせと食い下がってみるが、満席でそこしか空いてないとのこと。シンガポール航空は事前のネットチェックインをお勧めしています。そんな時間が事前にあればとっくにしてるよ。両隣が小柄なシンガポール人なのが不幸中の幸い。さぞかし汗臭い奴が隣に座ったと思っていることだろう。

機内で出張報告を書き終え、今週ちっとも更新する時間のなかったブログ用の駄文をしたためているうちに、PCのバッテリーが切れそうになってきた。やれやれ。続きは家に着いたら書こう。ひとまず、おやすみ。



先ほど無事帰宅。結局、途中の空港で買ったニック・ホーンビィの新作『Juliet, Naked』が面白くて、飛行機の中で寝るどころじゃなかった。まだ全部読み終えてないけど、次の週末に続きを読むのが待ち遠しいよ。

通販で注文しておいたCDも届いてたし、残り数時間の週末、のんびり過ごそう。明日からまた忙しくなるしね。では、今度こそ、おやすみ。


BGM: Landon Pigg 『Coffee Shop』
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2010年04月10日

Kings Of Convenience live in Tokyo

KOC Asia Tour.jpg


出張先のクアラルンプールから夜行便で戻ってきて、シャワーだけざっと浴びて会社に行き、出張中に溜まった仕事を半分放り投げて、小雨の中を渋谷へ。

いくら同じ都内とはいえ、会社勤めの身には6時開場はキツいよなあ。そんなに悪い整理番号じゃなかったのに、会場に着いた頃にはもうずっと後の番号が呼ばれていたので、そのまま入場。既に前のほうも二階の椅子席もびっしりだったので、比較的人気のなさそうなステージ右手のピアノ裏へ。かなり端から見ることになるけど、一応前から二列目。まあ、出遅れた割にはそう悪くはないね。ところで僕の周囲数メートル、女子率ほぼ100%だよ。僕はよっぽど浮いて見えただろうね。僕には見えないから別にいいけど。

500円の缶チューハイとBGMのボブ・マーリーが軽い時差ボケの頭をゆっくりと麻痺させてくれる。会場のどこかに来ているはずの友達にメールして時間をつぶす。どこらへんにいる?○○さんは一緒?中央二列目か。さすがに気合入ってるねえ。

とかやってるうちに、7時ちょうどに客電が落ち、前座のバンドが登場。リディム・ソーンター(Riddim Saunter)っていうのか。全然知らないバンドだったけど、思いのほかよかった。白縁のメガネのドラム君がすぐ指定席を外れて前の方にきて足でドンドンとリズム取ったりピアノ弾いたり。ヴォーカル君はピアニカやらスレイベルやら。フルート君は途中でトランペットに持ち替えたり(管楽器に弱い僕にはそれがどれだけ大変なのか想像つかないけど)。

きっとミスチルがデビューした頃ってこんな感じだったんだろうなと思えるような歌とソングライティング。いい曲書くね。それが上に書いたような主にアクースティック系の楽器で演奏されるのが心地いい。次回は自分たちが参加していないノルウェーのコンピ盤の発売記念で本屋さんでアクースティック・ライヴだって言ってたから、普段はエレクトリック・セットなんだろうね。あとで物販でCD見てみようかな。

2脚のスツールの脇に2本ずつのアクースティック・ギターがセットされ、待つことしばし。アイリックとアーランドの二人がステージに現れたのは、7時45分ぐらいだったかな。二人ともひょろっと背が高いね。無精ひげのアイリックは遠目からはなんとなくタマス・ウェルズみたい。

アーランドがスチール弦のエレアコ、アイリックがナイロン弦のクラシック・ギター(これもアンプを通してるけど)。何曲かでお互いのギターを交換したり、別のギターに持ち替えたりしてたけど、基本的にはちょっと音色の違う二本のアクースティック・ギターのアンサンブルの妙をじっくり堪能。二人ともギターうまいよなあ。

オープニングは意表をついた、新作『Declaration Of Dependence』の中では一番暗い曲(?)「My Ship Isn't Pretty」。こういう曲で始めるセンスが、すぐにアルバム1曲目に暗い曲を持ってくるニック・ロウに通じるところがあるね。

間髪入れず、同じく新作の1曲目「24−25」。なるほど、新作披露ツアーだからこの曲をオープニングにしてもおかしくはないけど、こういう並べ方をすると1曲目がぐっと新鮮に聴こえるね。アーランド、さすがに自らDJやってるだけあって、曲順にもいちいちこだわりがあるよ。

日本語で「私はアイリックです。あなたの名前は何ですか」とか言ってなごませ、英語で「答えなくていいよ」と笑わせるアイリック。日本語勉強してるのか?突然「人生に不可能なことはない」とか言ったりして。

一方のアーランドは、すぐギターを置いてひょろひょろと踊りだしたり、アイリックが弾き語ってる横でぴょんぴょんとピアノの方に行って「これ使えるのかな」とか弾いてみたりと、結構自由気ままにやっておられる風。でも、どの曲だったか、演奏中にふとギターを置いてピアノに移り、綺麗なフレーズを入れて締めたのはさすが。

全般的にそういう、アーランドがちょろちょろと動いたり客をいじったりしてるのを、アイリックが保護者然とした優しい目で見守ってあげているといった風情。演奏前にいちいち二人で向かい合ってギターのチューニングをするのがすごく仲良さそう。

仲良さそうといえば、後半何かの曲の途中で、アイリックが間奏を弾いてるときに、急にアーランドがペットボトルの水をアイリックの口元に持っていって飲ませてあげてたのがおかしかった。

「この曲は難しいから座って演奏するよ」と言って念入りにチューニングし始めたのは「Rule My World」だったかな。鼻歌風に「チューニング中〜。お客さんが待っている〜。そして笑っている〜♪」なんて(当然英語で)歌いながら、片時もこちらを退屈させまいとしているのか、常にそういうことを言っていないと気が済まない人なのか。アーランド。

観客が手拍子しようとしたら、「僕らはノルウェーで一番クールなバンドなんだから、手拍子なんかじゃなくて指を鳴らしてくれ」と強要(笑)。他にも、口笛で参加してくれと言ったのに客が上手く吹けないと「最低!」とか言ったり(笑)。でも、「Peacetime Resistance」で会場を二つに分けてのコーラスがうまく決まったときはすごく喜んでたね。

1時間は余裕で越えた頃(こないだのマシューとスザンナがえらく短かったから、ずいぶん長く感じたよ)、「次の曲は、ベルゲンのバーで出会った僕の友達のバンドに参加してもらおう」と、リディム・ソーンターを呼び出す。本日唯一のバンド・スタイルのアップテンポな「I'd Rather Dance With You」。踊りまくるアーランド。この曲で本編終了。

アンコールに応えてすぐに二人で再登壇。今回のツアーは、一番上に貼った画像にもあるけど、アジアの結構沢山の都市を回る大規模なツアー。そういえば、タマスを観にシンガポールに行ったときに、同じエスプラナードでKOCのライヴがあるって書いてあったな。他にも、クアラルンプール、バンコク、ジャカルタ、バンドン(すごいね。ジャカルタのすぐ隣だよ。そんなにインドネシアで人気あるの?)、マニラ、ソウル、台湾、大阪と回ってきて、最終日がこの日の東京だということ。

その後にもなにかをぶつぶつつぶやいていたかと思っているところに、ふっとあの印象的なイントロのフレーズ。「Homesick」だ。

“ノルウェーのサイモン&ガーファンクル”というのはこの人たちを形容するときによく使われる、半ば手垢のついた言い方だけど、僕が中学生の頃に初めて「America」のセントラルパークでのライヴ(もちろんレコード)を聴いたときに沸き起こった、見たことのない地に恋焦がれる気持ちとまったく同じ感情を、アルバム・ヴァージョンよりも少しゆっくりと演奏されたこの日の「Homesick」に感じた。この夜のハイライトと言っても過言ではない、すばらしいハーモニーとギター。

僕としてはそこで終わってくれても何の文句もなかったんだけど、サービス精神旺盛な二人は最後にもう一曲。「次の曲は女性に入ってもらいたいんだ」と、アルバム『Riot On An Empty Street』ではファイストが歌っている「Know-How」。周囲の女子が結構きちんと歌ってるよ。

終了後はまずアイリックが観客席を背にして、ステージ奥からアーランドが記念撮影。続いて交代。アーランドは観客席に身を投げ出して撮影。そういうことをたっぷりやってる間に、ふと気がつくと開演からもう二時間近く。僕がこの会場に入ってきてから三時間以上立ちっぱなしだよ。ああ疲れた。

リディム・ソーンターのCDでも見ようかと物販に行ってみたら、結構な枚数のCDが出てるんだね。でも、喫煙所のすぐ隣なもんだからすごい煙で、ちょっとそんなところにいつまでもいたくなかったからすぐ諦めて会場を後に。O-East、音もよくていい会場なんだけど、喫煙所の場所もうちょっと考えてくれよな。


Setlist 07 April 2010 @ Shibuya O-East Tokyo

1. My Ship Isn't Pretty
2. 24-25
3. Me In You
4. I Don't Know What I Can Save You From / The Girl From Back Then
5. Singing Softly To Me
6. Cayman Islands
7. Failure
8. Second To Numb
9. Mrs. Cold
10. Rule My World
11. Peacetime Resistance
12. Boat Behind
13. Misread
14. Gold In The Air Of Summer
15. I'd Rather Dance With You

Encore
1. Homesick
2. Know-How
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2010年04月03日

Matthew Sweet & Susanna Hoffs live in Tokyo

◆この日のためにわざわざビルボードライブの会員になったぐらい楽しみにしていた、マシュー・スウィートとスザンナ・ホフスの来日公演。初日第二ステージに行ってきた。

◆第二ステージなんで終了時刻も結構遅く、もうこんな時間なんだけど、明日からの週末は来客の接待で、週明けは早朝から出張。帰国したらすぐに次のライヴが待ってるんで、今を逃すともう書けない。

◆ので、久々の箇条書き記事。本当は、こんなにちゃっちゃと書いてしまうのがもったいないぐらいのいいライヴだったんだけどね。

◆この日のためにわざわざビルボードライブの会員になったというのに、会員向け先行発売日のよりによって発売開始時間に会議が重なり、中途半端に気合を入れて取った整理番号だったけど、座席はまずまず。

◆ステージには椅子が4つ、左右に並んでいる。一つ目と二つ目、三つ目と四つ目の間にはそれぞれ丸いテーブルがあり、その上には沢山の飲み物。

◆アクースティックギターばかりが5本、椅子の周りに置いてある。一番左がギブソン。左から二番目の椅子にはテイラーの12弦が2本。右二つの椅子にはテイラーの6弦が1本ずつ。

◆そもそも今回どういう布陣で来るのか全然わかってなかったから、アクースティック・セットだというのにまずびっくり。左右二脚ずつの椅子は、二人があっち行ったりこっち行ったりするためなのか?

◆もちろんそんなわけはなく、開演時間を5分ほどオーバーして出てきたのは、僕が開演前にトイレで隣り合わせたクルクルパーマのギタリスト(デニス・テイラーという人らしい)、予想以上に小柄なスザンナ、予想以上に凄い体型のマシュー、それから、予想外のギタリスト、ヴェルヴェット・クラッシュのポール・チャステイン(紹介されるまで気づかなかったけど)。

◆マシュー、太っているのは知ってたけど、CDのブックレットとかに使われている写真が、あれでも実はいかにそう見えさせないように工夫していたのかを思い知らされたよ。メタボなんて生易しいもんじゃないね。

◆一方、CDのブックレットではどんな遠近法のマジックか、マシューとほぼ同じぐらいの顔の大きさで写っているスザンナの本物は、マシューをナタで割ったら中から3人ぐらい出てきそうなぐらい華奢で小柄。顔も小さいし腕も細いよ。

◆3つ上に名前を書いた順に右から椅子に座る。僕はマシューのほぼ正面だ。やった。メイヤー・ホウソーンのときの教訓から一番前は避けたんだけど(一番前の中央を取れるような整理番号でもなかったんだけど)、こうして皆椅子に座って演奏するんなら、一番前でもよかったかな。でも、ほどよい距離で全員を見渡せるからいいや。

◆オープニングは、『Under The Covers Vol.1』の1曲目、「I See The Rain」。どちらかというと僕は馴染みの薄い曲が多い『Vol.1』を電車の中で予習してきた甲斐があったよ。

◆続いて、『Vol.2』から「I've Seen All Good People」。基本的にデニスがどの曲でもギター・ソロを弾くんだけど、期待していたこの曲の、CDではスティーヴ・ハウ本人が弾いているあの後半のパートはなし。残念。

◆この曲の途中で、スザンナがマイクの高さが合わなかったようで、自分で高さを調整しようとするんだけど、全然うまくいかなくて、お手上げーみたいなポーズをしていたのが可愛かった。

◆おまけに、そんなことをしている間に間奏が終わってしまっていて、照れ笑いしながら「ここから歌えばいい?」みたいなことをマシューに聞いてたり。

◆それだけじゃないね。曲と曲との間にマシューがしゃべっているときに、テーブルに置いてあったペットボトルの水を手にとって、「これ水かな?」みたいな顔でじっと見てから、たかだかペットボトルのキャップごときを、えいっ!て力入れて開けようとしたりとか。

◆なんでこの人はこんなにかわいいんだ?僕よりずっと年上だよ。失礼ながら顔には歳相応のしわがあったりするんだけど、なんだか妖精がそのまま大きくもならずに歳をとったみたいな人。

◆それにあの声。ウイスキー焼けみたいなハスキー・ヴォイス。CDで聴いてもよかったけど(以前の記事では、あまり力みすぎた低音の歌い方は好みじゃないようなことも書いてしまったけど)、生で聴くとこんなにいい声だったなんて。

◆もうこれですでに◆5つ分ぐらいスザンナのことばっかり書いてるけど、いやー、ちょっとかなり気に入ってしまったよ。バングルスなんて僕は「Manic Monday」ぐらいしか知らなかったけど、CD買ってみようかな。

◆正気に戻って、ライヴの続きを。この先、曲順の記憶がいまいちあやふやなんだけど、演った曲はほぼ全部覚えてるから、順不同で書いていこう。そのうちどこかでセットリスト探してこよう。

◆『Vol.1』から他に演った曲は、「Different Drum」(もしもリクエスト募られたらこの曲にしようかなとちょっと思ってたぐらいなので、嬉しかった)と、「Everybody Knows This Is Nowhere」。

◆それから、「今日はニール・ヤングは二曲目だ。『Vol.1』にはニールが二曲入っているから。『Vol.2』で二曲取り上げたのは誰だっけ。トッドか」なんて言いながら始めた「Cinnamon Girl」。ひときわ歓声が高かったね。

◆「Different Drum」の前かな、マシューがスザンナに「起きろ!」って。スザンナが「わかってるよ」なんて返してたね。そのちょっと前にも、時差ぼけがひどいってぼやいてたから。確かにアメリカから着いたばかりで一晩2ステージはきついだろう。

◆一方、『Vol.2』から他に演ったのは、「Second Hand News」、「You're So Vain」、「Hello It's Me」。そして、「Willin'」(「Go All The Way」がなかったのは本当に残念だけど、これを演ったからまあいいや)。

◆それに、「もう一曲、アレックス・チルトンの曲を」と言って始めた「Back Of A Car」。“もう一曲”というのは、この曲よりも前に、「数週間前にアレックス・チルトンが亡くなってしまって驚いた。彼の曲を演ろう。これはスザンナが以前のバンドでカバーしていた曲だ」と言って、『Under The Covers』未収録の「September Gurls」を演奏したから。調べてみたら、ほんとだ。バングルスのセカンドに入ってるよ。

◆さらにもう一曲『Under The Covers』未収録の「Here Comes The Sun」が本編ラスト。それを演る前に「これが最後の曲だ」って言って観客が一斉に不満の声をあげたときに、「そんなの終わるフリしてちょっとあっち行って戻ってくるだけだよ」とかつぶやいてたね。可笑しかった。

◆その他にもステージ上でかなり頻繁に、おもにスザンナとマシューの間でよくわからないジョークみたいなのを言い合ってたね。僕の位置からだとマイクを通さない地声もよく聞こえたんだけど、ジョークの中身がいまいちよくわからなかったのが残念。

◆<追記>演奏曲目を思い出してたときに『Vol.1』と『Vol.2』の曲目表を見ながらだったのでついうっかり忘れていたけど、マシューとスザンナがまたぶつぶつと小さな声で「love」とかつぶやいてるから、てっきり「Alone Again Or」を演るのかなと思いきや、「Peace」、「And Understanding」って。マシューが「Nick Loweは大好きなアーティストだ」とか言ってたな。偶然だね、僕もだよ。

◆さて、アンコール。最初はスザンナの、というかバングルスの「In Your Room」、それにメドレーで続けて「Manic Monday」。

◆続いてはマシューのパート。まずは『Sunshine Lies』から「Byrdgirl」。そして、「I've Been Waiting」。こういうのをアクースティックで聴けたのが、今回のハイライトの一つかも。

◆アンコール含めて1時間ちょうどというのは、やっぱり時差ぼけのせいで早めに切り上げたんだろうね。さっきネットで調べてみた海外での1.5時間のフルセットだと、もっとマシューのソロやバングルスの曲を沢山演奏しているみたいだから(「Sick Of Myself」聴きたかった!)。

◆終了後、物販で売ってた小さな陶器。あれ、アンコールのときにマシューが一番前の席の女の人たちと話してたやつだ。マシューが「こーんな太い指でこんな小さなものを作るんだよ」みたいなことを言ってたけど、観客の受けがいまいち悪かったので、クリスという名の観客をステージに上げて通訳させてた。

◆多分彼は第一部にもいたんだろうね。ステージ上でだらだらとジョークを言い合ってたときに、スザンナがしきりに「クリスを呼んで通訳してもらおうよ」とか言ってたから。

◆そういう、いい意味でも悪い意味でもアットホームな感じの、やっぱりいいライヴだった。ちょっと残念だったのは、マシューがギターソロを一切弾かなかったことかな。

◆わあ、見返してみたら、もうこんなに書いてるよ。相変わらず箇条書きと言いながら単に段落の頭に記号がついてるだけだし。おまけに記事の構成もなにもあったもんじゃないね。

◆でももう2時になってしまったから、このままアップして風呂入って寝よう。明日も早起きしなくちゃ。

◆<追記2>うささこさんのブログとか、あと海外のライヴレポとか見て、おそらくこの人たちほとんどセットリスト替えてないなと推測したこの日のセットリスト。多分間違ってないはず。

1. I See The Rain
2. I've Seen All Good People
3. Everybody Knows This Is Nowhere
4. Willin'
5. September Gurls
6. Hello It's Me
7. Different Drum
8. Cinammon Girl
9. Back Of A Car
10. (What's So Funny 'bout) Peace, Love & Understanding
11. You're So Vain
12. Second Hand News
13. Here Comes The Sun

Encore
1. In Your Room / Manic Monday
2. Byrdgirl
3. I've Been Waiting
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