2009年10月10日

yascd013 レゲエとスカと

このブログでレゲエのアーティストを取り上げたのって、今からちょうど一年前になるUB40のときぐらいか。でも、実は僕は結構昔からレゲエを聴いていて、調べてみたら一番最初にレゲエのレコードを買ったのは1981年の6月だったから、過去30年近くの間少しずつ集めてきたそれなりの数のLPやCDが、まあうちにあることはある。

そんな中から、いくつかレゲエやスカやダブのお気に入り曲を集めてみた、半年振りのyascd。普通にレゲエをメインに聴いている人からみたら、えらく片寄った選曲に思えるだろうというのはわかるけど、例によって僕仕様のミックスということで。


1.イナー・サークル(Inner Circle)
Book Of Rules
『Da Bomb』

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のっけから、さっきのUB40の記事で半ば否定的な書き方をした“お洒落でリゾートな”レゲエチューンを。名前は知ってたけど実はあまりよく知らないグループ。ベストアルバムが沢山出てるね。どういう経緯で僕がこのCDを買ったのかはあまりよく憶えていないけど、きっとこういう気持ちいい南国の音が聴きたかったんだろう。


2.ジョン・ホルト(John Holt)
For The Love Of You
『Darker Than Blue: Soul From Jamdown 1973-1980』

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この秀逸なジャケに惹かれて手にしたこのコンピレーションCD、ソウルやR&Bの曲をジャマイカのアーティストがカバーしたというものだ。凄い有名アーティストや超名曲というのが入っているわけではないけれど、コンセプトのしっかりしたいいアルバム。このジョン・ホルトという人は僕は元々名前しか知らなかったけど、アイズリー・ブラザーズがオリジナルとなるこの曲を名演。


3.マイクル・ローズ(Michael Rose)
The Lonesome Death Of Hattie Carroll
『Is It Rolling Bob? A Reggae Tribute To Bob Dylan』

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一方こちらは、ボブ・ディランの曲ばかりをレゲエのアーティストがカバーしたというコンピレーション。一番最後にはボブ自身の演奏も入っている。彼の曲って、本人がメロディ無視で変な声で歌うもんだからよくわからないことが多いけど、こうして上手な人にカバーされると(例えそれがレゲエのアレンジであれ)本当にいい曲だというのがよくわかる。後で出てくるボーカル・グループ、ブラック・ウフルの元リード・ボーカリストのソロ録音。


4.ボリス・ガーディナー(Boris Gardiner)
I Want To Wake Up With You
『Love's Lane』

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確か高校のときだったか、それまで弟と共有していた二段ベッドでなく、自分の部屋にタオルケットをひいて寝ていた夏に、ラジオでエアチェックしたこの曲で毎朝起きていたのを思い出す。生まれて初めてのイギリス旅行で、探していたその曲のシングル盤を見つけたのも、その後シンガポールで今はもう廃盤になっているこのジャケ写のアルバム(カセット)を買ったことも全部懐かしい、僕にとって思い出の曲。


5.ガーランド・ジェフリーズ(Garland Jeffreys)
Loneliness
『Guts For Love』

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このブログには何度か登場している、僕の大好きなアーティストの一人。これは一般的には評価が低いかもしれないけど(「ガーランド・ジェフリーズの一般的な評価」なんてものが存在するとして)、僕にとってはとても思い出深いアルバム。もっとゴツゴツしたビターなレゲエ曲も演る人だけど、ここにはこのとびっきりスイートなやつを入れよう。ほれぼれする歌声。


6.マトゥンビ(Matumbi)
Bluebeat & Ska
『Empire Road』

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さっき81年頃にレゲエを聴き始めたと書いたけど、当時の僕が好んで聴いていたパンク/ニューウェーヴとレゲエとの間には、今では想像もできないほどの親密性があった。そして、その二種類の音楽の挟間を行き来しているうちに何度も名前を見かける人物の一人が、このバンドの中心人物である、デニス・ボーヴェルだった。マトゥンビ〜ソロを通じて、本当はもっとダブ寄りの音を作る人だけど、ここにはこのタイトルどおりのブルービート&スカを。


7.グレゴリー・アイザックス(Gregory Isaacs)
Puff The Magic Dragon
『Reggae For Kids』

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グレゴリーのアルバムは何枚か持っていて、オリジナル曲を入れたい誘惑もあったんだけど、ここにはこの子供向けレゲエコンピから。このCDを買ったのは、ニック・ホーンビィの優れた音楽評論短編集「31 Songs(邦題:ソングブック)」の中でも殊更心を動かされる、彼の息子ダニーについての章を読んだからだ。買ってよかったと思ったCDだったけれど、この本ほどではなかった。「About A Boy」以上「High Fidelity」未満という、僕の中では最上級に属する褒め言葉を贈りたい(なんでいつの間にか本の話になってるんだか)。


8.ブラック・ウフル(Black Uhuru)
Plastic Smile
『Black Uhuru』

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3のマイクル・ローズが在籍したグループの79年盤から。彼らの82年のライヴ盤『Tear It Up』はあの当時聴いたレゲエアルバムの中でも最も強烈な印象を残すものの一つだった。曲後半のダブ展開は、当時のレゲエ界最強のリズム・コンビ:スライ・ダンバーとロビー・シェークスピアによるもの。ぶっきらぼうなエンディングもクール。


9.ランキン・タクシー(Rankin' Taxi)
放射能エライ[危ういでVersion]
『Watating』

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ここでちょっと異色なのを。僕の96年のアルバムベスト5に入るこのランキン・タクシーの名盤から。さすがに13年前の時事ネタは今聞くとちょっと辛いところもあるけど、この言葉の魔術は絶品。この曲自体は彼の過去の作品の焼き直しだから、きっと今でも同じ曲に新しいネタを乗せて歌い続けていることだろう。アフィリエイトしようと思ったら、これ廃盤なんだね。代わりにオリジナル「誰にも見えない、臭いもない」収録のベスト盤を貼っておこう。


10.UB40
I Think It's Going To Rain Today
『Signing Off』

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さっき書いた一年前の記事でこのブログに初登場したバンド。僕がこのグループについてどう思ってるかはその記事を参照してもらえばいい。このファーストをリアルタイムで聴いたときには僕はそうとは知らなかったけど、これはランディ・ニューマンの曲。そういえば、003に本人が登場して以来、008のサニー・ランドレスによるカバー、009のアーロン・ネヴィルによるカバーと、yascdにはこの人の曲がやたらと出てくるね。


11.スクリッティ・ポリッティ・フィーチャリング・シャバ・ランクス(Scritti Politti featuring Shabba Ranks)
She's A Woman

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こちらも僕のブログにはもう何度も登場している、スクリッティ・ポリッティ。これは91年(アルバムでいうと『Provision』後)にレゲエ歌手のシャバ・ランクスと共演したシングル。アフィリエイトしようとしたけど、このシングルが廃盤なのはもちろん、どのアルバムにも入ってないね。相変わらずのグリーン声とシャバのギトギトな声のコンビネーションが、アイスクリームのテンプラみたいに妙に合う。おまけになんといっても素材がビートルズだからね。


12.ボブ・マーリー(Bob Marley)
One Cup Of Coffee
『Songs Of Freedom』

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ボブ・マーリーを入れないわけにはいかないだろう。でもどれを?ということで、この1962年のボブ17歳のときの録音を。これは、92年に出た4枚組限定ボックスから。だったのに、リンク先にあるように最近は普通のCDケースサイズになって限定解除で再発。ビートルズの音源はあんなに厳重に管理されて、リマスター再発が一大事件になるほどなのに、音楽界にとって同じぐらい大切なボブ・マーリーの音源がデタラメに扱われていることにいつも憤りを感じる。劣悪な音のライヴ音源なんて出さないでほしい。でもこういうきちんとした編集盤は大歓迎。同ボックス収録の、死の間際の「Redemption Song」の弾き語りライヴは必聴。


13.ニック・ロウ(Nick Lowe)
Cool Reaction
『The Abominable Showman』

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さてここからしばらくは、イギリスの所謂レゲエアーティストじゃないのが続くよ。まずは、来日を間近に控えた彼から。83年のこれは彼の数多いアルバムの中でも必ずしも一般的評価が高いものではないが(「ニック・ロウの一般的な評価」なんてものが存在するとして)、僕はとても好きな一枚。この端正なレゲエ・マナーのベースを弾いているのがニック自身なのかジェームズ・エラーなのかはわからないけど、コンパクトながら一度は生で聴いてみたい逸品(絶対に無理だろうけど)。


14.マッドネス(Madness)
Grey Day
『The Heavy Heavy Hits』

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80年代初期のスカ・リバイバル/2トーンブームに乗って出てきた彼らだけど、その後スカとかに関係なく、本当にいいバンドになったと思う。なんて偉そうなこと言っておきながら、僕もずっと追っかけてきたわけではないんだけどね。最近でも地道に活動している彼らの、これは81年作。今月ファースト『One Step Beyond』の30周年記念2枚組が出るみたいだね。ちゃんと買いなおそうかな。


15.プラネッツ(The Planets)
Let Me Fall
『Spot』

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ちゃんと説明するとこの記事一話分ぐらいになるから省略するけど、デフ・スクールが解散して、中心人物の一人は80年代中期に売れっ子プロデューサーとして活躍、もう一人が結成したのがこのプラネッツ。2枚のいいアルバムを作ったものの、レゲエを取り入れたニュー・ウェーヴ・サウンドのせいで小型ポリースみたいな不当な扱いを受け、あえなく消滅。スティーヴ・リンゼイって今どうしてるんだろう。このジャケはその2枚を2in1化したCD。もう廃盤みたいだけどね。残念。


16.ビート(The Beat)
Twist & Crawl
『B.P.M.』

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こちらは2トーン組。実力はありながら、なんかいつも脇役扱いされてたような気がするけど(僕の中だけだろうか)、この人たちも今聴いてもいいバンドだったなと思う。僕はオリジナル・アルバムは一枚も持ってないけど、ベスト盤を二種類も持っている(うち一種は二枚組)。これは、後半にダブ・パートが付いたロング・ヴァージョン。


17.スペシャルズ(The Specials)
Little Bitch
『Specials』

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2トーンを代表する彼らの曲で、このスカ・リバイバルコーナーを締めよう(いつの間にかコーナーになった)。エルヴィス・コステロがプロデュースした、ジャケも最高に格好いいこの名作デビュー・アルバムから。さっきパンク/ニューウェーヴとレゲエがどうのこうのと書いたけど、その融合が一番わかりやすく、最適な形で完成したのがこのアルバム。


18.リントン・クゥエシ・ジョンソン(Linton Kwesi Johnson)
Want Fi Go Rave
『Forces Of Victory』

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冒頭に書いた、81年の6月に買ったレゲエのレコードとは、リントン・クゥエシ・ジョンソンの曲をデニス・ボーヴェルが処理した『LKJ In Dub』というアルバムだった。我ながら、どこからレゲエに入ってるんだかという感じだが。今でも、うちのCDラックのレゲエ関連コーナーに、ボブ・マーリーに次いで沢山あるのがこの人のアルバム。ロンドン在住のダブ・ポエット。何言ってるのかほとんどわからないのが難点だけど(恥)、デニス・ボーヴェル作の音も含めてすごくかっこいいよ。


19.リトル・テンポ(Little Tempo)
Ron Riddim
『Ron Riddim』

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一方こちらは、日本を代表するダブ・バンドのファースト・アルバムから。こんな歌も入っていない長尺の曲なのに、最初の一音から最後まで緊張感が全く途切れない、この上なくクールな音。かなり頻繁なCDのリリース・ペースについていけなくなって、僕は最初の数枚しか持っていないけど、どれを聴いても気持ちいい。


20.マイティ・ダイアモンズ(Mighty Diamonds)
Be Aware
『Deeper Roots』

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最後にジャマイカに戻ろう。さっきまでの冷ややかなトーンから一転、まるで冬のトンネルを抜けたかのようなこの暖かい音とボーカルが心地良い。3分にも満たない小品だけど、こういう秀逸なボーカル・グループの曲はいつ聴いても心が和むね。


いつも書いてる種類の音楽に比べて僕の中での情報量が圧倒的に少ないジャンルなので、もっと短く簡単に書けるかと思ってたんだけど、やっぱり20曲それぞれについて何か書こうとすると、それなりの分量になってしまうね。これから徐々に寒くなっていく季節に、これ聴いてちょっとでも暖かい気持ちになれればいいな。
posted by . at 22:26| Comment(18) | TrackBack(1) | yascd | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする