2009年06月14日

11 All-Time Lowes - Nick Lowe

どうも癖になるこの企画。1月31日5月17日に自分の持っているスクイーズとグレン・ティルブルックのシングル盤の棚卸しをしてみたら、同じシングル箱に入っている他のアーティストのものも気になってきた。ちょうど5月24日の記事に思いのたけを半分程度の分量に絞って書き綴って以来、自分内でにわかに再燃していたニック・ロウ関連のシングル盤を並べてみることにした。大丈夫、スクイーズほど多くないから、安心して読み進んで。


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1. Bay City Rollers We Love You - Tartan Horde
2. Bowi
3. Halfway To Paradise


まずは、ブリンズリー・シュウォーツ解散後の小遣い稼ぎ(?)、タータン・ホードの変名で出したベイ・シティ・ローラーズ賛歌。見てのとおり「憧れのベイ・シティ・ローラーズ」という邦題のついた、かなり適当な作りのジャケの日本盤。この後にもう一枚「愛しのベイ・シティ・ローラーズ・ショー(Rollers Show)」というのも出てるけど、僕はそれを探しているうちに両面とも『The Wilderness Years』という編集盤CDに収められたので、同じく適当なジャケのそれはもういらなくなった。

僕の持っている方のB面は「Rollers Theme (Instrumental)」というタイトルで、CD未収録。とはいえ、単なるA面のインスト版。解説には「又B面はカラオケになっているのであなたの作ったローラーズ賛歌を歌ってみるのもおもしろいでしょう」とか書いてあるけど、これ最近のJポップのマキシシングルのカップリングみたいなカラオケ用のバックトラックじゃなくて、ちゃんと歌メロがシンセでヒョロヒョロと入っているので、いざカラオケに使おうとすると(しないけど)いまいち歌いにくい。

2はこのブログにジャケを載せたこともあったはず。デイヴィッド・ボウイ(David Bowie)が77年に『Low』というタイトルのアルバムを出したことへの(一方的な)返答。ちゃんとロゴの字面も同じにしてあるところが律儀。A面がLive、B面がDeadと名付けられているけれど、特にA面がライヴ録音というわけでもなく、B面が死ぬほど退屈なわけでもない。収録4曲中、「Marie Provost」は翌年のファーストアルバム『Jesus Of Cool』に再録。他3曲は先述の『The Wilderness Years』でCD化。中でも特に「Endless Sleep」はその後のベスト盤に何度も収められるほどの人気曲。確かにこのしっとり感、今のニックの芸風に通じるところがあるかも。CDで聴けるようになったのは嬉しいけど、僕が買ったときから既にバチバチとノイズが入っていたこのEPで聴くのも、どういうわけかやけに気持ちが落ち着いてしまって、また格別。

いかん、このままだと全曲解説(というか、単なる無駄口)になってしまう。とっとと次に移ろう。3のジャケ付きはもしかしたらちょっと珍しいかな。と思って調べてみたら、Nick Lowe Top 30 Rarities!リストの24位に入ってた。そこに書いてあるとおり、クリア・イエロー盤。ほら。

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さらにレアかも、と思うのは、僕の持っているこの盤、「Halfway To Paradise」をかけるとB面の「I Don't Want The Night To End」がかかり、「I Don't〜」をかけると「Halfway〜」がかかる。つまり、レーベルがAB面逆に貼られている。このミスプレス盤って何枚ぐらい出回ってるんだろう。オークションとかで売ると結構な額になるかも。売らないけど。


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4. Little Hitler
5. Sing The Everly Brothers - Nick Lowe & Dave Edmunds
6. My Heart Hurts


『Jesus Of Cool』からのセカンド・シングルだった4は、その曲自体は既に『16 All-Time Lowes』に入っていたけど、僕がこれを買った目的はB面の「Cruel To Be Kind」のオリジナル・ヴァージョン。ブリンズリー時代から演っていたスピーディーなスタイルで、実はラジオでこっちのかっこいいヴァージョンを先に聴いていた僕は、後にヒットする方のヴァージョンがやけにもっさり感じられてしまっていて、ずっとこのシングルを探していたんだ(もう20年以上も前の話だけど)。

表ジャケの「Little Hitler」というタイトル下に小さく書いてある「Actual Size」というのがどういうギャグなのかよくわからないけど、この当時のニックのレコードのジャケはどれもこれもコレクター心をそそるいかしたデザイン。このシングルに関して言うと、曲自体もB面がお気に入りだけど、ジャケットのデザインもB面のこの写真がすごくいいと思う。

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5のジャケには見覚えがある人が多いだろう。yascd010の3曲目といえば、このブログを昔から読んでくださっている方ならピンとくるはず。そこに書いたとおり、ロックパイルの『Seconds Of Pleasure』の初回盤に付いていたおまけシングル。同じyascd絡みでいうなら、004の2分担当だったロックパイルの「Now And Always」はモロにエヴァリー・ブラザーズ風(004の記事にもそう書いたね。同じことばかり書くブログ)。きっと、アルバムに入れたその曲の種明かしのつもりで、このシングルをおまけにつけたんだろうね。

僕の持っているこの盤は、残念ながらアルバムのおまけについていたものではなく、85年にドイツのライン・レコード(Line Records)から再発されたもの。ラインからの再発盤といえば、知ってる人は思い当たるはず。そう、カラー・ヴィニール。これは白。

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今日紹介する中では、6が一番聴き応えがあるかも。82年の『Nick The Knife』からのシングルカットで、ゲイトフォールドのジャケに入った4曲入り2枚組。うち3曲はライヴ。タイトル曲自体は後になっても(マニアックな選曲の)『Nicks Knack』や(66曲詰め込みましたという)『The Doings』あたりのコアなベスト盤にしか収録されないような程度の曲なんで、一応儀式のようにさらっと聴いて、続く3面に1曲づつ収められたライヴが本当のお楽しみ。「Pet You And Hold You」、「Cracking Up」と、ニックのレパートリーでは黒っぽい曲が続き、締めは「What's So Funny About Peace, Love & Understanding」。ギターにマーティン・ベルモント、ドラムにボビー・アーウィン、キーボードにポール・キャラックという強力な布陣のヒズ・ノイズ・トゥ・ゴーの演奏で、このスタイルの「Peace, Love & Understanding」がライヴで聴けるのが嬉しい。

UKツアー前に出た盤らしく、裏ジャケにツアー日程が書いてあるんだけど、4月29・30日、5月1・2・3・5・6・7・8・10・11・12・13・14・15・16・17日って、凄いハードスケジュール。この3週間弱で、5月4日と9日だけしか休みないよ。しかも4/29のリーズから5/17のロンドンまで、全日程それぞれ別の都市。


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7. Ragin' Eyes
8. Baby It's You


12インチ盤の時代に入って、83年の『The Abominable Showman』からのシングルカット、女の子の目からビームが出るPVでお馴染みの曲(笑)。B面は同アルバムから、ニックにしては珍しい(「Heart」に続く)レゲエ曲「Cool Reaction」が2ヴァージョン。最初がインストというかダブ・ヴァージョンで、二つ目がアルバム・ヴァージョン。ややこしいのが、裏ジャケ表記ではこれらがそれぞれ「Commercial Version」「Non Commercial Version」となっているんだけど、それがレコードのレーベル部分には「Irregular Version」「Regular Version」と書かれていること。呼び方ぐらい統一してくれ。さっきのレア盤リストを見てて驚いたのが、これが20位にランクインしていること。UK盤XX31T。うん、間違いない。そんなにレアだったんだね、これ。

8は日本盤。84年の『Nick Lowe And His Cowboy Outfit』からのシングルカットだった「L.A.F.S.」をムリヤリB面にし、そのB面曲だった「(Hey Big Mouth) Stand Up And Say That」と「Baby It's You」をA面に持ってきた上で、その順番も換えて、「Baby It's You」をシングル表題曲にしたというもの。というのも、これがエルヴィス・コステロとのデュエットで、当時そこそこ売れていたコステロ人気にあやかろうとしたんだろう。

ほのぼのとしたそのデュエット自体は悪くはないものの、曲としてはやっぱり僕は本来のA面だった「L.A.F.S.」が大好き。アルバム中この曲のみをプロデュースしたコステロの趣味が炸裂した(彼の多彩な趣味の中でも、ニュー・オーリンズ/アラン・トゥーサン方面)、はじけんばかりのホーンとニックの柔らかなヴォーカルの調和が心地良い佳曲。

ちなみにこの盤、どういうわけか12インチなのに33回転で、せっかくのフォーマットを全然活かしきってない勿体無い作り。もの凄く厳密なことを言うと、同じ33回転でもB面のラストに入っていた「L.A.F.S.」を盤の一番外周の長い溝で聴けるので、多少は音がよくなってるんだろうけど、どうせなら45回転にしてほしかったよね。見た目にもほら、30センチのレコード盤のほとんどが無音部分。

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さて、最後は90年代以降。CDになってからのコレクション。

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9. Solar Sex Panel - Little Village
10. Live! On The Battlefield
11. Poor Side Of Town


こないだから何度か続けざまにこのブログに名前が出ているスーパーグループ、リトル・ヴィレッジのシングル盤9を入れておこう。ジョン・ハイアットの『Bring The Family』を作った勢いでグループを結成したはいいけど、きっとアルバムを作ってツアーに出たところでジョンがわがまま言い出して、ライ・クーダーと合わなくなって、そのまま自然消滅というのが結末だったんだろうね。残念ながら期待していたアルバムはイマイチの出来で、きっとメンバー4人の誰もがそれほどポジティヴに思い出したくない思い出なんだろうけど、まあ事実としてこういうこともあった、と。

アルバムの作曲クレジットが4人一緒になっているので、クレジットを見ているだけじゃどの曲を誰が書いたのかわかりづらいんだけど、ジョンがリード・ヴォーカルを取るこのタイトル曲はあからさまに彼の曲。そして、アルバム未収録の2曲目「Do With Me What You Want To Do」は誰が聴いてもニックの曲。もちろんヴォーカルも彼。ちなみにこれもアルバム未収録の3曲目「Haunted House」ではライがヴォーカルを取っている。喧嘩しないようにバランス考えたのかな。

それにしてもこのリトル・ヴィレッジのアルバム、この未収録の「Do With Me What You Want To Do」だけじゃなく、「Do You Want My Job」、「Don't Go Away Mad」、「Don't Think About Her When You're Trying To Drive」、「Don't Bug Me When I'm Working」と、やたらDoだのDon'tだので始まるタイトルの曲ばかり。そんな自己主張ばかりしてるからすぐ喧嘩するんだよ。

5曲入りの10をシングル盤と捉えていいのかどうかわからないけど、せっかくなので一緒にリストに入れておこう。94年のインポシブル・バーズ・ツアーの後で出たんだよね。『The Impossible Bird』からのタイトル曲に、そのツアーからのライヴ録音が3曲(うち、「36 Inches High」は中野サンプラザでの録音。僕が行ったのはクアトロだったんだよね。悔しい)。そして5曲目が、アーサー・アレキサンダー(Arthur Alexander)のトリビュート盤『Adios Amigo』から。

ちなみにこのトリビュート盤、ニック以外にも、ロジャー・マッギン、エルヴィス・コステロ、ロバート・プラント、グレアム・パーカー、マーク・ノフラー、フランク・ブラック、マーシャル・クレンショウ、ゲイリー・US・ボンズ、ダン・ペン等々、僕的にはかなりツボに入る面々が参加していて、この手のトリビュート盤では同じくグレアム・パーカーやフランク・ブラック、デイヴ・エドモンズからスミザリーンズ、トム・ヴァーレインまで参加したオーティス・ブラックウェルのトリビュート盤『Brace Yourself!』と並んでの愛聴盤。

放っておくとどんどん話が脱線するね。まあ、もう余程物好きな人でもない限りこんなところまでは読んでないだろうからいいんだけどね。あと1枚だから付き合ってね。

01年の『The Convincer』からのシングルカット11が、僕の持っているニックのシングルでは最新盤。あのアルバムからは他にも「Lately I've Let Things Slide」がシングルカットされているのは知ってるんだけど、まあそれはまた機会があれば手に入れよう。

もうすっかり落ち着きモードの『The Convincer』からのシングルカットらしく、カップリングの3曲も同じく大人の雰囲気。3曲目の「Different Kind Of Blue」だけがニックの自作曲。どの曲も、『The Convincer』やその前後のアルバムに入っていてもおかしくないぐらいの出来。


というわけで、全11枚。なんだか、もっと沢山持ってるような気が自分ではしてたんだけどな。きっと、91年という比較的早い時期に、それまでのアルバム未収録曲を網羅した『The Wilderness Years』というCDが出てしまったから、その時点でシングル盤をちまちま集める気持ちが失せてしまったんだろうね。まあ、もともとあんまりシングルのB面に未発表曲やらライヴ録音やら沢山入れるようなコレクター泣かせの人でもなかったし。

とはいえ、さっきのレア盤リストとか見てたら、なんだかあれこれ欲しくなってきてしまった。困ったな、これは。これで本当に来日でも決まってしまったら、その勢いでまたオークションで散財してしまいそうな雰囲気。


<6月21日追記>

シングル箱。
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