2009年03月22日

Dave Stewart & Barbara Gaskin live in Tokyo

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春の三連休の初日、引越し荷物の開梱もそこそこに、デイヴ・スチュワート&バーバラ・ガスキンのライヴに出かけてきた。おそらくこれが彼らの最後のライヴになるという噂の今回の公演は東京で三日間あるんだけど、前売り1万4千円というチケット代に恐れをなして、初日だけ。

会場は、南青山の月見ル君想フ。前にグレン・ティルブルックを観たマンダラのすぐ近く。なつかしい。

わりと若い整理番号だったんだけど、ついクセで早めに到着。階段のところに並んでくださいと言われて並ぶ。既に何人か並んでいたけど、みんな見るからにプログレ者ばかり(失礼)。新宿ユニオン・プログレ館あたりにたむろしているメンバーをそのまま連れてきたみたい。まあ僕もあまり人のことは言えない風貌だったろうけど。

会場に入って見渡してみると、全部で50人前後かな。二階席にも何人かいるね。男性率、95%には達してただろうね。こんなライヴ、初めてだよ。

ほぼ定刻に始まったライヴ。ステージ左にギターのアンディ・レイノルズ(Andy Reynolds)、中央にヴォーカルのバーバラ、右側にキーボードのデイヴ。キーボードは客席に向けて2台重ね、ステージ中央に向けて3台重ね、合計5台もある。ステージ背景に大きな月の写真があるけど、それ以外はアンプとスピーカーが積み重ねてあるだけの、いたってシンプルなステージ。

1曲目は、今回の来日に合わせて(?)発売されたニューアルバム『Green And Blue』のオープニング曲でもある「Jupiter Rising」。これ聴いて、今回のアルバムはかなり期待できるなと思った。もう二人とも60近いというのに、これまでのアルバム以上に“ロック”な曲調。

中途半端に若い整理番号のお陰で、会場内で僕はデイヴに一番近い位置に座ることになった。指のシワや腕の毛の一本一本まで数えられるぐらい。ただ、僕の場所から見上げると、2台のキーボードに隠れてしまって、デイヴの顔がほとんど見えない。でも、彼の指の動きをつぶさに見ることができたからよしとしよう。シーケンサー使いまくってたから、会場で鳴っている音のどれを彼がその場で弾いているのか、じっと見てないとわからないぐらいだったからね。

「今のは新しいアルバムから。次の曲は古いシングルのB面」と紹介して「Rich For A Day」。僕が彼らの音楽を聴きはじめた頃の曲だから、こういう選曲は嬉しい(実際には、僕が最初に聴いたのは「I'm In A Different World」で、その前のシングルの「Leipzig」のB面であるこの曲は、そこから遡って聴いたはず)。

「次も古いシングルのB面」と始めたのが、今度はその「I'm In A Different World」のB面だった「Henry & James」。なんだかえらくハードなアレンジになってるね(勿論ハードロックというわけではない)。こういうのもいいけど。

思ったより気さくそうな人で、それぞれの曲を演奏する前に結構丁寧に曲の紹介をしてくれる。前に、フォール・アウト・ボーイのライヴレポートに、いちいち曲の間にしゃべるなって書いたけど、今回のは別にぶっ通しで聞きたいタテノリ系というわけでもないので、こういうのは逆に嬉しい。

テレビをつけっぱなしで寝てしまうフランクという隣人の話で始まったのが、これもニューアルバムからの「Let Me Sleep Tonight」。おごそかと言ってもいいようなこの曲の背景が、そういうちょっとコミカルな話だというのがおかしい。

「Walking The Dog」に続いて、またニューアルバムから「Any Guru」。これもポップないい曲。今日最初はちょっと不安定かなと思ったバーバラの声も、いつの間にかすっかりよく通ってる。それにしても、この人の声、四半世紀前から全然変わってないね。すごいな。

たった6曲、時間にして45分ぐらいで、「ここで一旦休憩。20年したら戻ってくるよ。いや、15分かな」と、笑うべきかどうか考えないといけないようなジョークを飛ばして一旦退場。

実際には20分ぐらいで戻ってきた。第二部のオープニングは、バーバラのスキャットが入ったインストゥルメンタル曲。ジョー・ザヴィヌルにインスパイアされた(なのか、実際にジョー・ザヴィヌル、あるいはウェザー・リポートの曲なのかは僕にはわからなかった)曲。「普通のジャズ・ミュージシャンは音符を弾くけど、ジョーは音を弾く人だった。残念なことに彼はもう僕らと一緒にはいないけど、彼の音楽はこういう風に残っていく」という趣旨の解説。ちょっとしんみり。

そしたら「次はロックンロールだ」とか言って、「Shakin' All Over」。こういう曲になると、アンディが楽しそう。坊主頭で、愛嬌のあるフィル・コリンズみたいな風貌。

「日本のお客さんはとても礼儀正しい。ビル・ブルフォードとアメリカを廻っていたときは、客が声の限りに叫ぶから、自分の演奏している音が聴こえなかったぐらいだ。初めて日本に来て静かなお客さんを見たときは、僕らが何か間違いをしでかしたのかと思ったよ」とか。

後半4曲目、フットボールの話をして始めた曲は新曲だったのかな。タイトルがわからなかった。ニューアルバムにも入ってないみたいだし。

ニューアルバムからの「Rat Circus」で本編に幕。後半も前半と同じぐらいの時間だったかな。ちょうど2枚組のLPみたいな長さ。

アンコールの拍手に応えてすぐ再登場。デイヴの複雑なキーボードのイントロ、これハットフィールド&ザ・ノースの曲だっけ。それに続けて、「Whole Lotta Shakin' In My Heart」、さらに続けて「Waiting In The Wings」でフィニッシュ。

鳴り止まない拍手に呼ばれて再登場。「君達が拍手し続ける限り、僕らは出てくるよ」とか言ってるわりに、「でも、もう演奏する曲がない。今日演ったのをもう一回でもいいかな」と言って、この日二度目の「Walking The Dog」を。デイヴもアンディも、さっきとはちょっと違うソロを弾いてた(はずだ)けど、シーケンサーに合わせてぴたっと決める。相当練習してるんだろうね。これは、アンコールで即興で何か別の曲を、なんてできないだろう。

デイヴとバーバラのサイン入りニューアルバムと、そのアルバムに入りきらなかった曲を集めたCD-R『Hour Moon』(こちらもサイン入り)を買って帰る。そういえば、ライヴ中にデイヴが「他にサインしてほしいものがあったら、終演後にいくらでもしてあげるよ。ノープロブレム」って言ってたのを聞いて、レコード持ってくればよかったと後悔した。実は会場でも古いシングル盤とか売ってたんだけど、なんだかそう言われたからとその場でいそいそと買ってサインしてもらうのも癪で。

終演後にサインしに出てくるところを見たかったし(サインもらわないくせに)、会場で会った友達と一杯飲んで帰りたかったんだけど、この連休中に家中の機械を全部結線して、段ボールの山(中身はほぼCDとレコード)をなんとかしないと生活できないので、やむなくそのまま帰宅。早くオーディオつないでこのCD聴かないとね。


セットリスト

1. Jupiter Rising
2. Rich For A Day
3. Henry & James
4. Let Me Sleep Tonight
5. Walking The Dog
6. Any Guru

7. In A Silent Way
8. Shakin' All Over
9. This Wind Blows Everywhere
10. Arms Of Miklosko
11. Rat Circus

12. Lobster In Cleavage Probe / Whole Lotta Shakin' In My Heart (Since I Met You) / Waiting In The Wings

13. Walking The Dog

20 March 2009 at 月見ル君想フ

(7、10と、12のイントロは、こーんへっどさんに教えて頂きました。ありがとうございました。二日目もよかったようですね。最終日も楽しんできてください)

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