2009年01月18日

Glenn Tilbrook live in Osaka 2009

さて、ついに最後の夜がきた。大興奮の京都公演から一夜明けての、今回の日本公演最終地、大阪。

Shangri-la board.JPG Shangri-la.JPG 

会場のシャングリラは、僕には初めてのライヴハウス(なにしろ、僕が大阪に住んでいた頃には、この辺一体は何もなかったからね)。中に入るとなんだか学校の講堂みたいな作り。パイプ椅子が100脚ほど、結構余裕をもって置かれている(スターパインズの超密着具合と比べると、着座ストレッチでもできそうなほど。というのは大げさとしても)。ステージが高いね。高いと言っても1メートルちょっとだと思うけど、どうしても昨日のノームと比べてしまうから、なんだかやたらと距離を感じてしまう。一番前に座ってるのに。

Guitars at Shangri-la.JPG

ステージも広いよ。バンドも余裕で入れるぐらい。

終演後に他の地方に日帰りできるようにと、今日の開演はいつもより早く、5時半。その時刻を少しまわったあたりで、グレンが登場。おや?いつもと違うスーツ。二着持って来てるんなら、なんで今日まで温存してたんだろう。もしかして、スーツケースに詰めたことを忘れてた?なんて、この人ならありえそうと思ってしまう。それに、シャツもいつものFLUFFERのTシャツじゃなくて、襟付きのストライプのシャツ。

今日は開始からちょっとしたトラブルが続出した。まず、6弦につないだアンプからうまく音が出ないようで、しばらくガチャガチャやった後、「アンプなんて要らない。アンプラグドで演るぞ。Goodbye Girlだ」とか言って、いきなりステージを降りて客席の間を練り歩きながら歌いだした。

椅子の間に余裕を持たせてあったのは、きっとこれがしたかったからなんだろうけど、まさか本人も一曲目で演ることになろうとは思ってなかっただろうね。

トラブルを逆手にとって、思わぬ盛り上がりのオープニングから、その間にスタッフが調整済みのアンプに今度はつないでの2曲目。てっきり「Tough Love」だと思ったイントロに導かれて歌い出されたのは、スローバラッドにアレンジされた「I'm A Believer」。

ここでまたしてもトラブルが。ギターの音がやたらと割れだしたと思ったら、バッテリーが切れかかってたらしい。急遽12弦に持ち替えて(その間も歌は続けて)、なんとか急場をしのいだ。どうも今日はついてないね。

3曲目「Piccadilly」は、昨日ステージで飛び跳ねてビールをこぼしたことが頭をよぎったのか、ふと後ろを振り返って、今日のステージはすごく広かったことを思い出し、喜んで2回ピョンピョンとジャンプしてたよ。「Heart like a gun〜」のコーラスを呼びかけることは忘れてたみたいだけどね。まあ、それでも歌う客は歌う、と。

4曲目は今度こその「Tough Love」(このバージョン、ほんとにいいよ。これで再録してくれないかな)。5曲目は「Product」(もう新曲の説明もしなくなったよ。大阪で初めて聴く人もいるっていうのに。前の方に座ってるのがいつも同じ面々なんで、同じこと説明しなくていいやって気になってるんだろうね。大阪の皆さん、ごめんなさい)。

そこで「じゃあ次は6弦に持ち替え…」と後ろを振り返り「…ない」「何故なら、そこに、ギターが、ないからだ」とか、ゆっくり説明しながら喋ってたのが可笑しかった。もちろん今日もステージ上に「TALK SLOW」の紙が貼ってあったよ。

そうこうしてるうちに6弦の用意もでき、弾き始めたのは、ジミ・ヘンドリクスの「Hey Joe」。ギターソロはもちろん、ギターを背中にまわして、ジミヘンばりの背中弾き。そこからメドレーで続けたのは、レッド・ゼッペリンの「Whole Lotta Love」。わはは、こんなの演るんだ。すっかりロバート・プラントになりきって声を張り上げて、見得を切るように足をドン!と踏み出したりね。

さらにメドレーで続けて、「Up The Junction」。ああ、なんて歌いやすそう(笑)。最後まで歌ったところで間髪入れずに、ロイ・ブラウンのカバー「Saturday Night」につなげる。前回の来日時も、僕が行けなかった土曜日の公演でこの曲を演ったらしいね。

12曲目、「次の曲はこんなのだよ」と言って弾き始めたお馴染みのフレーズ。「Another Nail In Your Heart」だ。こんなに早く演るのか。ギターソロがちょっとたどたどしいぞ。一回、明らかなミストーンを入れてしまったときに「あぁっ」とか言ってたよ。慌てるグレンが可笑しいので免じてあげよう。

「次の曲で前半は終わり。トイレに行くなり、煙草を吸いに行くなり、禁煙するなりしてくれ。僕は2年前に禁煙したよ。最初は辛かったけど、今はもうすっかり大丈夫」とか、休憩の話なんだか自分の禁煙の話なんだかよくわからなくなったところで、「Slap & Tickle」で第一部終了。今日は手のひらを4回見せてたな。前半部バタバタといろいろあったから、ちょっと気を静めたかったんだろうね。

20分後。スーツをいつものやつに着替えてきた。どうしてもそのスーツがいいんだね(笑)。15曲目「Elephant Ride」に続いて、今回僕が行けなかった横浜で演ったと聞いていた、クラウデッド・ハウスの「Weather With You」を歌ってくれた。よし、これで今回のツアーのレパートリーで、僕が聴きたいと思ってた曲は一応全部聴けたかな。第一部で“今日のビートルズ”「I Will」も演ってくれたしね。

ところで、今日の高いステージをグレンも気にしたのか、第一部の間、ステージ裏から脚立を持ち出してきて、ステージのすぐ下(僕の目の前)に立てていた。「気が向いたらステージに上がってきてダンスしてもいいよ」って。その後すかさず、「なんてバカなアイデアだ」とか自分でノリツッコミも忘れずに。

指示もしてないのに32回の手拍子が決まってグレン大喜びの21曲目「Hourglass」が終わったときに、その脚立がなくなっていることに気づき、「脚立がない!困ったことになった。どこへやった」とか言いながら、探しに行ってしまった。そんなに大切に思ってたんだね(笑)

今度はさっきの小さなのとは違って、高さ3メートルぐらいある大きな脚立をまたステージ下に立てて、「次はアカペラで歌うから、コーラスを頼むよ」と言って、脚立に上り始めた。曲は「Black Coffee In Bed」。僕からは、ほぼ真上を見上げる形でグレンが歌うのを見ることになる。つばが飛んでくるのが見えるよ。

歌いながら脚立の上でいろんなポーズを取ったり、一番てっぺんで腹ばいになってバランスを取ったり。お客さんはコーラスしながらも大爆笑。そのすぐ傍には大きなシャンデリアが下がっているんだけど、それに触ったりして、

chandelier.JPG

当然シャンデリアは揺れるから、下にいたお客さん(僕のすぐ隣の人)がひやひやして見てたら、グレンも歌いながら「ごめん」って。

脚立ショー(笑)でノリノリのグレン、ステージに戻って、ギターを持って、珍しくイントロ付きの「Is That Love」を。「何の曲だろう」と思っていたら突然あのリフとあの歌詞が出てきてびっくり。かっこいい。

今日はなんだかグレンが、僕と僕の隣に座っている常連のMさんの方をよく見ていた気がした。気のせいとか自信過剰とかじゃないと思うんだけどね、反対側に座ってた別の常連のMさん(ああややこしい)にも後で「グレンどうして今日はyasさんとMさんの方ばかり見て笑ってるの?何かしてたの?」って訊かれたぐらいだから。

いや、別に変な顔して笑わせてたとかじゃないよ。きっと、出たばかりのニューアルバムからの曲の歌詞を僕らがもう覚えて一緒に歌ってるのが嬉しかったんだろう(「0 To 60 In 3 Seconds Flat」のサビを歌ってた人は他にあんまりいなかったんじゃないかと思う)。そういえば、どの曲だったか、僕が歌詞間違えて舌をぺろって出したのをグレンが見てたのを憶えてるから、もしかしたらグレンが噴き出してたってのはそのときかも。

24曲目「Parallel World」が終わったときにグレンがまたこっち見てにやにやしてるから、Mさんと「また見てるよ」って言ってたら、グレンが「僕は君が歌詞を持って来てることを知っている」とか言いながらこっちに来た。Mさんがプロンプター役を買って出て、今公演二度目の「Grouch Of The Day」を。ああ嬉しい。

27曲目「Tempted」では、かなり高度なコーラスを観客に指示。“TALK SLOW”なんてすっかり忘れて、思いっきり早口で(笑)。それでもちゃんと決まったよ。またしても高音の出ない僕は音を外しながら(周りの人に「こいつ音痴」とか思われながら)一所懸命付いていってたけどね。

その曲の後、「次は最後の曲だけど、何を演るのか僕も知らない。誰か教えてくれないか」とリクエストを募るグレン。観客席からは二人の客が「If It's Love」と「Some Fantastic Place」をリクエスト。お互い曲名を連呼して譲らなかったけど、グレンが「すまない、If It's Love は歌詞を知らないんだ」と、「Some Fantastic Place」を演奏。最終日の本編最後にふさわしいね。いつ聴いても名曲。

アンコールに応えて、また脚立を持ち出してきたグレン。しかも今度は三つ。3メートルのを右側、最初にあった小さいのを左側(僕の前)、中ぐらいの高さのを中央に立てて、「今日は日本公演の最終日だから、脚を折っても問題なしだ。まずあの大きな脚立に上って歌い、そのまま真ん中のに、そして最後はそっちの小さいのに移って歌うよ」と、とんでもないことを言い出した。

アンプラグド(グレンは「Unamplified」と言ってたね)で、「Pulling Mussels」を演奏。別に脚立の間を飛び移るとかいうんじゃなく(当たり前か)、それでもギターを弾きながら危なっかしく脚立を上り下りして、最後は僕の前の小さい脚立の上で演奏終了。

そこでまたステージ裏に引っ込んだんだけど、アンコールの拍手が鳴り止まず、再登場。脚立を三つともステージ上に寝かせて、「ここでビデオ男優のようにポーズを取りながら演奏するよ。馬鹿みたいに見えるだろうけど、気にしない」と。どこまでサービス精神豊かなんだか。

セクシーなポーズ(笑)とか取りながら演奏した、今回の日本公演最後の曲は、「Annie Get Your Gun」。調子に乗って腰を振ったときは、歌の途中で「ごめんなさい」って謝ってたよ。ああ楽しかった。


終演後。今日のサインの列は長かった。熱燗の日本酒をどんどん空けていくグレンも、徐々に疲れてきている模様。みんな最後だから名残惜しくて沢山話してしまうんだろうね。僕に順番がまわってきた頃にはもうグレンも相当へとへとに見えたから、あんまり話さずに。CDにもらったサインに僕の名前を書いてくれなかったけど、まあいいや。でも、最後に無理を言って「Grouch Of The Day」の歌詞カードにはちゃんと“Glenn Tilbrook”のサインをもらったよ。ありがとう。大事にします。

The Past Has Been Bottled.jpg


その後、昨晩飲んだのとほぼ同じメンバーで、会場併設のバーへ。相変わらず、脳のひだをかき分けて痒いところを掻いてくれるようなトリヴィアルでマニアックな会話が心地良い。「Binga BongはそのうちChristmas Day程度のレア盤扱いになるね」というような会話を、何の説明もなしにそのニュアンスを即座に理解してくれる人が、日本中で今このバーにいるメンバー以外に何人いるというのか。

そのうち、グレンも同じバーに現れた。グレンはまた丁寧にこっちまで来て握手してくれたよ。僕の前の女子達はハグしてたから、「僕はハグはいいから」って言ったら一応笑ってくれたよ。

グレンが野崎さんとの打ち合わせを終えて退場した後は、バーのBGMをグレンのCDに替えてもらう(「レッチリが嫌いな訳やないねんで。ごめんな」とは一応言っておいたよ)。もうそこからは、全員反芻陶酔モード。無言のまま皆で同じ箇所で膝を叩いてリズムを取ったり、小声でコーラスしたり、傍から見たら、一体どんな宗教団体かと思っただろうね(笑)

最後まで残ったメンバーが引き上げたのは一体何時だったろう。4時の閉店まではいなかったはず。皆、僕と同じく楽しい飲み会からは抜けられないのかも(それとも、無理して付き合ってくれてたのかな。とにかくお疲れ様でした)。今日はもう日本全国に散らばってしまったグレンヘッズ(笑)の皆さん、本当に楽しかったね。またそのうち集まろうね。


セットリスト

1. Goodbye Girl
2. I'm A Believer <モンキーズのカバー>
3. Piccadilly
4. Tough Love
5. Product
6. Hey Joe <ジミ・ヘンドリクスのカバー>
 / Whole Lotta Love <レッド・ゼッペリンのカバー>
 / Up The Junction
 / Satudray Night <ロイ・ブラウンのカバー>
7. Take Me, I'm Yours
8. Touching Me Touching You
9. I Will <ビートルズのカバー>
10. Best Of Times
11. No Place Like Home
12. Another Nail In My Heart
13. Through The Net
14. Slap & Tickle

15. The Elephant Ride
16. Weather With You <クラウデッド・ハウスのカバー>
17. Letting Go
18. Oh Well <フリートウッド・マックのカバー>
19. Angel <ジミ・ヘンドリクスのカバー>
20. 0 To 60 In 3 Seconds Flat
21. Hourglass
22. Black Coffee In Bed
23. Is That Love
24. Parallel World
25. Grouch Of The Day
26. Someone Else's Bell
27. Tempted
28. Some Fantastic Place

29. Pulling Mussels (From The Shell)

30. Annie Get Your Gun

17 January 2009 at Shangri-la Osaka
posted by . at 17:14| Comment(4) | TrackBack(0) | コンサート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする