2008年11月30日

前哨戦2 - Jose Gonzalez

金曜日に帰宅したら、アメリカから荷物が届いていた。箱を開けたら、CDが4枚(うち1枚は3枚組だけど)。その日はもう遅かったので、とりあえず1枚をウォークマンに入れて就寝。

昨日、土曜日は朝から快晴。もう空気は冷たいけど、どこかに出かけたくなるような気持ちのいい天気。さて、どこに行こうかな、としばらく考えた後、CDを買いに行くことにした(予想外だったという人はいるかな?)。

8月頃のエコ月間が功を奏したというべきか、買いたかったけど我慢してたようなのが新着中古コーナーにわらわらと。ラッキー。待ってみるもんだね。あっという間に抱えたCDは9枚に。

ほくほくした気分で帰ってきたら、某通販サイトにてずっと入荷待ちだった2枚が出荷されたというメールが。むう、この週末だけで15枚か。。

昨日から片っ端から聴いているけど、いいのが多いね。ちょっと今の週一のペースで記事にしていたら、とても書きたいもの全部年内に書ききれなさそうなので、今週末はがんばってもう一話書いてみよう。短めにね。


Live At Park Ave.jpg Jose Gonzalez 『Live At Park Ave』

待望の来日公演まで2週間を切ったホセ・ゴンザレスのライヴ盤。こんなのが出てたなんて、昨日CD屋で偶然見かけるまで全然知らなかった。その場でホセのマイスペースを見てみたら、限定盤とのこと。「今買い逃したら、そのうちイーベイで高値で買うハメになる」とか書いてあるので、ちょっと高かったけど即購入。

タイトルどおり、今年3月にアメリカはフロリダ州オーランド、パーク・アヴェニューという場所で収録されたもの。ノークレジットだけど、ホセ以外にパーカッションのエリック・ボディン(Erik Bodin)とバッキング・ヴォーカルのユキミ・ナガノが参加している。多分、僕が最初に観た一昨年のライヴにも参加していたメンバーと同じはず(あのときはパーカッショニストの名前がわからなかったけど)。

全9曲のオーダーは、昨年のオークランドでのライヴのときとかなり似ている。調弦しながらおもむろに始まるオープニングの「Deadweight On Velveteen」。すぐ続けての「Hints」。自己紹介のときに話す台詞もほとんど同じ。最後から3曲目が終わったあとに「あと2曲」と言うところまでも同じ。英語でのボキャブラリーが相変わらず少ないんだろうけど、不器用というか、アドリブが利かないにもほどがあるね。まあ、そういう朴訥としたところも彼の魅力の一端ではあるんだけど。

CDなので、生で聴いたときのあのビンビンと響くパーカッシヴなギターの音が完全に再現されているわけではないけれど、静かに盛り上がっている会場の様子はよくわかる好録音。こんなの聴いてると、たとえ演奏曲目が去年とほぼ同じだとわかってしまっても、再来週のライヴが待ち遠しくなるよ。

彼のいつものアルバムと同様に、ミュート・レーベル傘下インペリアルからの発売だけど、会場を提供したパーク・アヴェニューが配給しているようで、アマゾンでは扱ってないみたいだね。上にリンクしたHMVのサイトでは12月30日発売なんて書いてあるけど、僕が買った某大型輸入盤店にはもう入荷しているから、聴いてみたい人はなくなってしまう前に手を打っておいたほうがいいかも。


思いがけず日本公演の直前に発売されることになったこのアルバムはちょっと入手が難しいかもしれないけど、彼の日本でのレーベル(ウルトラ・ヴァイヴ)も別途ちゃんと来日記念盤を出してくれている。ここは初来日時にも『Japan Tour EP』ってのを出してるし、あまりメジャーな会社じゃないけど、そういうところがきちんとしてて好感持てるね。

In Our Nature Remixes.jpg Jose Gonzalez 『In Our Nature Remixes』

なんだか上のとほとんど同じジャケだね。このイラストはデビューアルバムからずっと変わらず、Elias Araya(相変わらず正確な発音がわからない)。タイトルどおり、セカンドアルバム『In Our Nature』からの4曲を北欧のDJたちがリミックスした5曲入りEP(「Killing For Love」だけ2回出てくるので1曲多い)。

一見水と油のような、アコースティックなホセの音楽とこうしたクラブ系(?)のリミックスが実はよく合うということは、おととしの9月のゼロ7の記事に書いたとおり。曲によってダブ処理がされたものとか、冷やりとした感触がすごく気持ちいい。

もともとスウェーデンだけで12インチのフォーマットで500枚という超限定数で発売されていたというこのアルバム、この日本盤も初回限定生産ということなので、気になる人はこちらもお早めに。

今回の来日公演、招聘元のクリエイティブマンのサイトを見ると、僕が行く15日の東京での一回公演のみ。そんなに人気ないのかな。と思ってたら、さっき見たホセのマイスペースには、15日に加えて16日にも東京のDuoがリストに載ってるぞ。追加公演あるのかな。なんでクリエイティブマンのサイトには載ってないんだろう。15日に行って、翌日分のチケットが売られていたら、買ってしまうかも。どうせ内容同じなのに。。
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2008年11月29日

前哨戦 - Glenn Tilbrook

1月10日(土) 吉祥寺 Star Pine's Cafe
1月11日(日) 吉祥寺 Star Pine's Cafe
1月12日(祝) 吉祥寺 Star Pine's Cafe
1月13日(火) 横浜 Thumbs Up
1月15日(木) 名古屋 TOKUZO
1月16日(金) 京都 Irish Pub Gnome
1月17日(土) 大阪 Shangri - La

9月6日の記事に書いたとおり、これがグレン・ティルブルックの来年早々の来日公演日程。全公演制覇はちょっと無理だけど、週末の東京3公演はとりあえず確保。それ以外にも行ける可能性が一縷でもある日はチケットを押さえてある。どの日なのかは今はまだ秘密。万一うちの会社の人がここを読んでたりしたら、僕がその日突然病気になるかもしれないことが今からばれてしまうからね(笑)

あれから2ヶ月、これ以外にも行きたいコンサートが次々に発表されて(やっぱり海外アーティストが来る頻度は日本はNZとは桁違いだね)、今のところグレン以外にも二つのチケットを予約している。興味のあるのに全部行ってたらとても時間と資金の調整がつかないからね。どうしてもこの人達は観ておきたいと思うのだけを厳選して。

その二組以外にも、行きたいと思ったのにはこういうのがあった。

モグワイ 来日公演
1月11日(日) 新木場 Studio Coast
1月13日(火) 名古屋 Club Quattro
1月14日(水) 大阪 Big Cat

あれれ、東京はグレンと同じ日か。観てみたかったけどしょうがないね。ちょっと悔しいので、ニューアルバムはまだ買ってない。聴いて行きたくなると困るんで(でも、発売してそんなに経ってないのに、かなり頻繁に中古屋で見かけるというのはどういうことだろう。あんまりよくないのかな)。

さらにこんなニュースも。

ジャックス・マネキン 来日公演決定!
1月11日(日) 東京 Club Quattro
1月12日(祝) 東京 Club Quattro
1月14日(水) 名古屋 Club Quattro
1月15日(木) 大阪 Club Quattro

くーっ、これは痛いよ。なんでこんな日程にするかな。モグワイはともかく、グレン・ティルブルックとジャックス・マネキンのファン層って重なってないのか?観たいのは山々だけど、さすがにこれだけのために名古屋や大阪まで行くのもなあ… でも、名古屋や大阪ではちゃんとこの3組の日程を一日ずつずらしてあって、全部観たければ観られるように調整してあるのに、なんでまた東京だけこんな… というか、よく考えると、普通はグレンのに3日間全部行かずに、10日グレン、11日モグワイ、12日ジャックス・マネキンという具合に割り振るんだろうけどね。なんだ、僕が悪いのか。


気を取り直して、前から出る出ると言われ続けていたニューアルバムがどんどん遅れているグレン・ティルブルックが、そのアルバムの前哨として、シングル盤を届けてくれたので、そのことについて書こう。

Binga Bong!.jpg Glenn Tilbrook & The Fluffers 「Binga Bong!」

4曲入りシングルで、上に書いたとおり、グレン・ティルブルック&ザ・フラッファーズ名義でのリリース。フラッファーズのメンバーのうち、キーボードのスティーヴン・ラージ(Stephen Large)とドラムスのサイモン・ハンソン(Simon Hanson)は現行スクイーズのメンバーでもある。というか、そもそも現行スクイーズは、中心メンバーのディフォード&ティルブルックと全盛期のべーシストだったジョン・ベントレー(John Bentley)以外は誰もオリジナルメンバーが戻ってきてくれなかった(?)ので、グレンのバックバンドがそのままメンバーになったという方が正しいんだけどね。

収録された4曲(@「Binga Bong!」、A「Politics & Beer」、B「Evaline」、C「Once Upon A Time Ago」)のうち、@とCがグレン単独、AとBがグレンとスティーヴンの共作。演奏は、@とBがフラッファーズ、Aがグレンとスティーヴン二人。Cはグレンが全ての楽器を担当。この、ティルブルック&ラージの組み合わせが、ディフォード&ティルブルックのときのように作詞と作曲をくっきり分けて担当しているのかどうかは知らないけれど、少なくともこのクレジットを見る限りは、グレンはこのスティーヴン・ラージという人に多大な信頼を置いているみたいだね。

タイトル曲@は、「♪ビンガボーンボーンビンガボボンボーン」というコーラスで始まる、グレンがたまに書くちょっとコミカルな感じの曲。スクイーズのファーストアルバムの2曲目(「Take Me, I'm Yours」に続く2枚目のシングルでもある)「Bang Bang」ともちょっと語感が似てるね。とりたてて凄くいい曲というわけではないけど、そこそこキャッチーで、きっとグレンが手癖で書いたんだろうなと思わせる、スタンダード・ティルブルック・メロディーは堪能できる。このタイトルを最初に知ったときに絶対やってるだろうなと想像した、“Sing (this) song”って歌詞と韻を踏ませてるし。

間違っても大ヒットすることなんてないだろうけど(失礼)、この人って昔から、“まあまあ”程度の曲をアルバム発売前のリードシングルに選ぶことが多いからね。「Last Time Forever」とか、「Hourglass」とか。だから、この曲だけから判断してニューアルバムの出来を予想するのは時期尚早というもの。

他の3曲も、いかにもスタンダード・ティルブルックといった感触の曲ばかり(故にアルバムには入らないんだろうけどね)。決して駄作ではないんだけど、スクイーズやグレンの過去の名曲群と比べてしまうとね。その中では、ちょっとファンキーな感じのCが僕としては気に入ったよ。1月のコンサートでまたリクエスト企画があったら、これリクエストしてみようかな。アコギ一本で演ったらどんな風になるんだろう。

せっかく上にリンクを貼った日本アマゾンのページを見ると、「現在お取り扱いできません」になってるな。なんでだ。今月発売になったばかりのシングルなのに。これはやっぱりヒットしないね(苦笑)。まあ、誰にでもお薦めというわけじゃないけど、グレンのニューアルバムを待ちきれない人と、1月のライヴでグレンのリードボーカルに合わせて「♪ビンガボーンボーンビンガボボンボーン」ってコーラスを入れたい人はマスト。日本アマゾン以外では普通に売ってるので。

実は、グレンのニューアルバムを待ちきれない人用には、ちゃんとグレンがいいのを用意してくれているんだけどね。

http://www.glenntilbrook.com/music.html#

来年2月発売予定のアルバム『Pandemonium Ensues』に収録される12曲を1分間ずつ試聴できるようになっているサイト。既に現在進行中のグレンとフラッファーズのツアーでは、これらの曲がもう演奏されているみたいだね。1分間ずつしか聴けないので余計にじらされ感もあるんだけど、やっぱり(この曲順から想定してアルバム1曲目になるであろう)「Binga Bong!」よりも優れていると思われる曲がいくつもあるよ。おととしの来日公演最終日に演奏された「Melancholy Emotion」も入ってるね。

ここまで出来てるんなら、なんとかもうちょっと頑張ってもらって、これが来日記念盤として発売されればいいんだけどな。でないとまた、自分のコンサート会場でグレンは今年出たクリスの『The Last Temptation Of Chris』をプロモーションしないといけなくなるよ(一昨年のライヴレポート参照)

おととしのあの充実した内容にプラスして、この12個の新曲が追加される来年のコンサート、どんなに楽しいものになるんだろう。ジャックス・マネキンもモグワイもぶっちぎってこっちに毎日来てよかったと思わせてくれるであろうことは確信してるけどね。
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2008年11月23日

450年前の音楽 - Fleet Foxes

Fleet Foxes.bmp Fleet Foxes 『Fleet Foxes』

膝の上に乗せたこの絵を見ながら聴いている。30センチ四方、いや、背表紙を経由して裏側にも少し廻り込んでいるから、30センチx35センチといったところか。沢山の人や動物や、果ては角の生えた悪魔みたいなのまでが隅から隅までびっしりと描き込まれた、いくら眺めていても飽きないこの奇妙な絵は、有名なので知っている人も多いだろうけど、ブリューゲルの1559年の作「ネーデルランドの諺」。

これは昼の光景だけど、夜になってこの人々や動物たちが皆寝静まった頃に、この絵の上の方に描かれている家の奥の部屋で毎夜ひっそりと奏でられていた音楽を収録したものがこのアルバムになった。

と言われても「へえ、そうなのか」と信じ込んでしまいそうな、まるで16世紀の音楽を演っているみたいな不思議な新人グループがまた現れた。いや、実際に16世紀にクラシック以外に演奏されていた音楽がどんなものなのかは知らないけれど、まだ22歳だというリーダー核のロビン・ペックノルドがこの一見(一聴)古めかしい音楽を生み出したと聞くと、ちょっとびっくりしてしまう。

とても静かな音楽。実際にはエレキギターなんかも使われているから、音量的にはさほどでもないんだけれど、印象としてとても静か。ところどころで楽器の音がふと止み、コーラスや一声のアカペラになることも多い。讃美歌みたいに。

新しいグループなのに古めかしい感じがするところは、去年このブログで取り上げたミッドレイクに似ているかもしれない。彼らからもっとロック臭を抜いた感じかな。なにしろ僕が彼らのことを例えたのは1970年代の音楽、こちらは1550年代だから、420年程度の隔たりがあるからね。あんまりロックっぽくなくてもしょうがない。

日本盤は出る予定もないみたいだし、日本のCD屋でもそれほど盛り上がっているようには見えないけれど、あちこちのサイトや雑誌では(国内外問わず)結構熱狂的に取り上げられ、既に08年度のベストアルバム特集なんかに選ばれていることも多いみたい。僕もしばらく前に入手して愛聴していたけど、そろそろ記事にしないと今年が終わってしまうと思ってこうして書いているところ。

Sun Giant.jpg30センチ四方のジャケが手元にあるということは、当然僕が買ったのはLPレコード。このファースト・アルバムに、同じく今年出た5曲入りの12インチEP『Sun Giant』が付録で付いていて、しかもその両方の全曲がMP3でダウンロードできるという超お買い得盤(EPのジャケもダウンロードできる)。こんなことをするのは、もちろん我らが良心的レーベル、サブポップ。たいして見所のないようなDVDを付けただけで法外な値段にしたり、アルバムのリリースからわずか数ヵ月後に、そのアルバムにボーナスディスクとかを付けて売り出すようなことをして売り上げを上げようという姑息なレーベルが多い中、どうすればファンが喜んで自分達の商品を買ってくれるかということをきちんと考えている人たちだよね。

かつてはサブポップといえばニルヴァーナとかマッドハニーとかのグランジ系、みたいな印象だったけど、最近のサブポップは、去年の僕の年間ベストアルバムに選んだアイアン&ワインや、こちらもまた60〜70年代を思い起こさせると書いたグランド・アーカイヴスなど、ちょっと枯れた、でもとても重要なグループが多数在籍している。ある程度メジャーなレーベルとしては、今や最注目と言っても過言ではないだろう。

何か追加情報はないかなと思って、このフリート・フォクセズのマイスペースを覗いてみたら、この12月末から年明けにかけてオーストラリア、その後続けてニュージーランドでライヴをするとのこと。見なけりゃよかった。悔しい思いをしただけだった。

ところで、ブリューゲルの「ネーデルランドの諺」のことを調べていたら、すごく詳細なサイトを見つけたので、勝手にリンクさせてもらおう。これって、この沢山の人や動物がそれぞれオランダの諺を意味してるんだね。そういうのを知ると、また飽きずにいつまでも見ていてしまうよ。

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2008年11月16日

電子的な人々

YMOが出てきたのが僕が中学生の頃で、その頃聴き始めた洋楽のLPをなけなしの小遣いで月に一枚とか厳選して買っていた時期にあえて彼らのライヴアルバム『公的抑圧』を選んだことからわかるように、テクノポップはその極初期から僕のお気に入りだった(結局、僕が中学のときに買った他の数枚のレコードと同じく、それは友達の誰かに貸したまま未だに返ってきていないんだけど)。

やがてテクノポップからポップという言葉が取れ、それがテクノポップとは似て非なるクラブ指向の音楽を指すようになった頃には、僕の興味はすっかり失われてしまっていた。

そして、僕の意識下ではヒップホップとかハウスとかとほぼ擬似語だった(つまりその言葉を見ただけで自分の選択肢の外に置いていいという自動選別が脳内で行われていた)テクノと区別して、必ずしもダンスフロアを意識しない電子音楽がエレクトロニカと呼ばれていると気づいたのが数年前。

それってテクノポップってこと?と思うんだけど、どうやら僕にはいまいちよくわからない難しい定義があるようで、「テクノポップ+ダンス=テクノ」で「テクノ−ダンス=エレクトロニカ」でも「テクノポップ=エレクトロニカ」という三段論法が成り立つわけではないらしい。きっとそんな単純な算数じゃなくて、微分とか積分とか使っているんだろう。

たまに評論を読んだりジャケに惹かれたりしてそういうエレクトロニカのCDを買うことがあるけど、でも自分はもうその手の音楽にはすっかり門外漢という意識も植え付けられてしまっているんで、あまりのめり込んで聴くというわけでもない。

最近また何枚かそういうCDを入手して気持ちがエレクトロニカモードになっているんで、せっかくなのでまとめて取り上げてみよう。どうせ一枚につきそんなに沢山書けるほどの知識も薀蓄もないから、ちょうどいいや。きっとその手の音楽に詳しい人が読んだら、いつもの記事にも増してデタラメばかり書いてあるということに気づくはず。


England Fallen Over.jpg Epic45 『England Fallen Over』

最初は、この印象的なジャケに惹かれて買ってみたこのアルバム。エピック45はイギリスのグループで、05年に発売されてすぐ廃盤になったものに、4曲のボートラを入れて今年再発されたものらしい。

タイトルトラックをはじめとした何曲かの印象を一言で表すと、“レトロ・フューチャー”。70年代に想像していた21世紀、みたいな感じ。なんでそう思えるのかはよくわからないけど。僕が物心つくかつかないかぐらいのときに見た大阪万博のなんとか館でBGMとして流れていたような曲、とか言っても誰にもわからないとは思うけど。

これ、けなしてるんじゃないってのはわかるよね?“過去から見た未来”を現在から俯瞰して見るのって、すごく魅力的なんだけどな。70年代のレトロなデザインの北欧の家具とかが魅力的なように。

まるっきりアンビエントといった風情の曲もあって、それはそれで興味深いんだけど、やっぱりこの手の音楽って、きちんとビートを刻んでいるものの方が気持ちいいと思う(と、ダンスフロア向けのテクノを拒絶した身であえて言ってみる)。


Far Away Trains Passing By.jpg Ulrich Schnauss 『Far Away Trains Passing By』

次はこれ。ウルリッヒ・シュナウスの2枚組。ドイツで01年に出て話題になっていたデビューアルバムが、05年にボーナスディスクを付けてアメリカで発売になったもの(を、さらにその2年後に僕がニュージーランドで買ったというわけ)。確かこれもジャケ買いしたんだと思ったけどな。その当時は名前も知らない人だったし。その頃ブログでドイツ音楽の話をしていたクロムさんに影響を受けたのかも。ドイツという部分だけで(笑)

浮遊感あふれる心地良い曲が次々に繰り出されるのがヤミツキになる。ただ、そういう気分でないときには、2枚組はちょっと多すぎかなとも思ってしまうんだけどね。今日取り上げる他のアーティストが、生音と電子音を組み合わせていることが多いのに比べて、この人のはほぼ全てが電子音だけで構成されている。エレクトロ・シューゲイザーなんて形容されていることもあるようだけど、確かにそういう感じの曲もあるね。


Lust.jpg Rei Harakami 『Lust』

イギリス、ドイツときたんで、次は日本人にしよう。レイ・ハラカミの、この後に出た未発表曲集を除けば今のところ最新作の、05年のアルバム。

この人のことは、評判の高かったこれの前作『Red Curb』で初めて知った。すごくいい曲がある一方で僕にはちょっと退屈な曲もあったんで、そのすぐ後に出た『レッドカーブの思い出』も含めて他のアルバムに手を出すまでには至っていなかったんだけど、数ヶ月前に近所の中古屋で見かけたこれを久し振りに買ってみた。

一音一音がすごく柔らかい。使っている楽器は電子機器ばかりなのに、出てくる音はとても人間味のある暖かいもの。上に載せたジャケはデジパックになっているんだけど、拡げてみると裏ジャケはこの表ジャケを裏焼きしたもの(実はどちらが裏焼きかわからないんだけど)が、背の部分を基点にちょうど線対称になってつながっている。なにげない、いかにも昭和的な風景が実はよく見ると全てコンピューターを使って合成されて作られたものだったという、不思議なパラドックスみたいなジャケットそのままの音楽。

細野晴臣の「終わりの季節」をカバーしていて、その曲でのみボソボソとしたボーカルが聴ける(それがなかなかいいアクセントになっている)。帯の文句に曰く『世界遺産に決定。文句無し。矢野顕子(談)』だそうで(笑)、まあ僕はそこまでは思わないものの、かなり気に入ったアルバムではある。


The Electricity In Your House Wants To Sing.jpg Uphill City.jpg
I Am Robot And Proud 『The Electricity In Your House Wants To Sing』
I Am Robot And Proud 『Uphill City』

最後は、最近の僕の一番のお気に入り。カナダ在住の中国人、ショウハン・リームによるユニット、アイ・アム・ロボット・アンド・プラウド。ちなみに彼の両親はカナダに移住した中華系インドネシア人だそうで、どうでもいいけど今日の記事にはこれで七つの国名が出てきたね。

ペンギンジャケのアルバム冒頭、ちょっと現代音楽っぽいピアノの音が電子音に取って代わられるところが快感。そういう、ピアノや弦を使った生音と電子音との融合が実に気持ちいいね。

かつてYMOがそうだったように、少し中華風というか、オリエンタルなメロディの曲がいくつかある。特に今年出た最新作である『Uphill City』でそれは顕著。いくらルーツが中国人だからといって、そういうメロディが身体に染み付いているとも思えないので、これは(かつてYMOがそうだったように)あえて自分の出自をアピールすることによって、他との差別化を計ろうとしているんだろうね。ただでさえ演奏者の顔の見えない類いの音楽だから。

とはいえ、この人の作る電子音楽は、非常に人間味のある音作りという点でかなり個性的ではある(レイ・ハラカミとはまたちょっと違った感じなんだけど、うまく言い表せないな)。ちょうど、今日載せたいくつかのジャケのイメージがその差異をうまく表していると思うんだけど、シリアスになり過ぎない、人懐っこい感じが他の多くの電子音楽と一線を画している。「僕はロボットだけど、それを誇りに思っている」というユニット名も、それを端的に表しているよね。

ちょっと調べてみたら、ほんの一ヶ月前に、日本でライヴがあったことに気づいた。しかも、僕がよく行くあちこちのブログで話題になっていて、僕も音を聴いて気に入っていたラディカル・フェイスと合同で!ちょっとこれはとんでもないものを見逃したな。ここ最近のがっかり大賞に決定だよ。

Grace Days.jpg I Am Robot And Proud 『Grace Days』

気を取り直して、昨日土曜日だというのに出勤させられた腹いせに帰路立ち寄った中古屋で、ペンギンの前作にあたるサード・アルバムを買ってきた。この小さいジャケ写じゃわからないかもしれないけど、セピア色の風景写真に塗り絵みたいに着色したジャケが、さっきレイ・ハラカミのところに書いたみたいに、人工合成された自然、みたいな感じでいいね(しかもハラカミよりもっとオモチャっぽくて)。まだ一回しか聴いてないけど、中身もいいね、これ。
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2008年11月09日

微笑みの次 - Brian Wilson

That Lucky Old Sun.jpg Brian Wilson 『That Lucky Old Sun』

 '61年の夏、女神が僕の歌になった

そのアーティストの人生やら生き様やらを必要以上に頭に入れながら音楽を聴くのは邪道だとは思うけれど、この、1961年に弟達と自宅で吹き込んだ自作の曲をきっかけに僅か数年でアメリカ音楽界の頂点に立ち、その後弱冠24歳にして想像を絶する挫折を味わい、数十年に亘る苦悩と虚脱の年月を経たのちに、誰もが信じられなかった奇跡の復活を遂げた彼の軌跡を知っていれば、この新しい自伝的内容のアルバムに収められたこんな一節に込められた意味に、鳥肌が立つほどの思いがする。

66歳になったブライアン・ウィルソンの新作には、彼のかつてのバンドが体現していた、60年代のカリフォルニアにまつわるあらゆるポジティヴィティが詰まっている。あふれるほどのコーラス。心がほっこりするブラス。一音一音計算され尽くした巧みなバンドの音。大きな物語の中に迷い込んだような気持ちにさせてくれる、見事な構成の曲の流れ。それらは、否応なしに、彼の前々作『Smile』を思い起こさせる要因でもある。

もちろん、かつての彼の挫折の引き金となり、構想から完成まで37年以上もかかることになってしまったかの名盤とこの新作を比べるのは公平でないというのはわかっている。同じ組曲仕立てであっても、あのアルバムを構成していたのは「Surf's Up」や「Good Vibrations」といった超弩級のバクダンみたいな名曲群。それと同じものを期待するのは、いくら相手がブライアン・ウィルソンとはいえ、無茶というものだろう。

『Smile』で狂言回しのようにあちこちに姿を変えながら登場していた「Heroes And Villains」や「Surf's Up」に代わって、今回のアルバムのテーマ曲として何度も歌われているのは、タイトル曲「That Lucky Old Sun」。僕は知らなかったけど、40年代に作られたポピュラー・スタンダードだそうだ。ブライアンはルイ・アームストロングのヴァージョンにインスピレーションを受けて、このアルバムの制作を開始したとのこと。

欲を言えば、アルバムのテーマ曲には自作でもの凄い名曲を持ってきてほしかったところ。あと、アルバムのあちこちに4回出てくる、ヴァン・ダイク・パークスによる語りは、それが今回の物語の要点になっているとはわかってはいるものの、純粋に音楽だけを使って物語を語らせていた『Smile』とどうしても比べてしまうと、やはり何かが違うと思ってしまう。

と、少々ケチをつけたい部分がなくはないけれど、あとは絶賛に値するアルバム。今のところ僕が一番気に入っているのは、最初の語りのすぐ後に出てくる、「Good Kind Of Love」〜「Forever She'll Be My Surfer Girl」のつなぎ。ブライアンが今でもビーチ・ボーイズ全盛期と同じような名曲を書けるということを証明しているような曲たち。冒頭に挙げた歌詞は「Forever She'll Be My Surfer Girl」の歌いだし部分だ。

アルバム後半も、テーマ曲「That Lucky Old Sun」のリプライズや、ビーチ・ボーイズによるオリジナル『Smile』時の未発表曲「Can't Wait Too Long」などを挟みつつ、これぞブライアン・ウィルソンといえる名曲「Southern California」でエンディングを迎える。

 弟たちと一緒に歌う夢をみていた
 ハーモニーで、お互いに支えあいながら


という、今は亡きデニスとカールのことを歌った歌詞がまた否応なく泣かせる。これは反則だろう。というか、88年に復活したものの、いつまたそれまでの状態に逆戻りしてしまうかという、あまりにもフラジャイルな様子が(ビデオや雑誌のインタビューを通して)見ていて危なっかしくて仕方のなかった彼が、ここまで自分の過去を振り返った歌を歌えるようになったというのが驚きだ。

上にリンクを貼ったDVDとの2枚組では、このアルバムの製作過程と2曲のライヴ・パフォーマンスが見られる。頭の中に浮かんだ複雑なコーラスを紐解いた上でメンバーに各自のパートを指示するところや、メンバーがピアノで次にどのコードを弾こうかと迷っているところに、普通では考えられないような進行のコードを続けて弾かせる場面など、ブライアン・マジック満載の楽しいビデオなんだけど、これまでいろいろ見た復活後のブライアンの映像と比べてやはり一番違うと思ったのが、彼の屈託のない笑顔。こんなに自然に笑い、陽気に振舞うブライアンを見たのは、ビーチ・ボーイズの初期の映像以来かもしれない。

ライヴ・パフォーマンスの2曲というのも、上に書いた「Good Kind Of Love」〜「Forever She'll Be My Surfer Girl」のメドレー。やっぱり彼自身もこの2曲が好きなのかな。ちょっと割高だけど、DVD付きのにしてよかったと思える内容だった。


Smile.jpg Brian Wilson 『Smile』

最新型ブライアン・ウィルソンを紹介したついでに、1966年から2003年までの37年間、世界で最も有名な“失われたアルバム”だったこれも載せておこう。この記事をここまでの数倍の長さにしないために一言で表現したいんだけど、何て言えばいいんだろう。例えばディズニーランドがアミューズメント・パークというものを完璧な形で表現したものだとしたら、それをそっくりそのまま音楽パッケージの形にしたものがこれだ。

僕の2004年の年間ベストアルバムでもあるし、もしその年に既にこのブログが存在していたら、同じ年のクリスマス前に観た『Smile』完奏ライヴと併せて、その年にここで一番多く語られたアルバムになっていたことも間違いない。一家に一枚の名盤。ちなみにうちにはこのスペシャル・パッケージ盤とあわせて二枚あるけど。

Smile Box.JPG


『Smile』絡みでついでにこれも紹介しておきたくなった。

Glimpses.bmp Lewis Shiner 『Glimpses』

まだ『Smile』が幻のアルバムだった90年代に出た、音楽を扱ったSF小説の傑作、ルイス・シャイナーの『グリンプス』。主人公のレイ・シャックルフォードがタイム・スリップをして60年代のいわゆる幻のアルバムの数々を完成させるというストーリーは、もしかしたら当時のロックを聴かない人にはあまり面白くもない話かもしれないけど、史実と虚構がきめ細やかに絡み合った展開は、それら幻のアルバムのことを少しでも知っている人はぐいぐい引き込まれてしまうだろう。

特に、レイがブライアン・ウィルソンを奮い立たせて『Smile』を完成させるシーンは感動的ですらある。現実の世界では、この小節が世に出てから約10年後に、レイ・シャックルフォードではなく、ダリアン・サハナジャ(をはじめとするブライアン・ウィルソン・バンドの面々)が『Smile』を完成させることになるんだけれど、当然そんなことを知らなかった90年代の僕は、まるでこれが現実に起こりうる話であるかのように、特にこの章を何度も繰り返して読んだものだ。

リンクを貼ってはみたものの、今は絶版なんだね。世界幻想文学大賞受賞という、僕にはどれぐらい権威があるのかよくわからない賞を取ったぐらいの本なのに、やっぱり題材がマニアックすぎたんだろうか。ちなみにレイがこの物語で最初に実現させるのは、(これも現実には既に世に出た)ビートルズの「The Long And Winding Road」のノー・ストリングス・ヴァージョン。他には、ドアーズやジミ・ヘンドリクスも登場する。

この話を書くためにこの文庫を引っ張り出してきたら、また延々と読みふけってしまったよ。はまるね、これは。絶版にはなっているものの、上のサイトを見たら、そんなに苦労せずに安価で手に入るみたいなので、興味のある人は是非どうぞ。


というわけで、今日はいつも以上にとりとめのない記事になってしまった。まあ、最近短い記事が多くて不評だったので、たまにはこんな誰も読まない長文もいいだろう。じゃあ寝ようかな。おやすみ。
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2008年11月01日

宇治金時 - Low Season Combo

Low Season Combo.jpg Colourful Invasion.jpg
『Low Season Combo』      『Colourful Invasion』

去年のいつだったかな。最初に出会ったのは、僕がNZから出張で来ていた東京のとある中古CD屋でのこと。ロウ(Low)のCDを探していたら、見覚えのないCDが同じ棚に並んでいたんだった。そっけない木目調のジャケの中央に書かれたイタリック体のロゴがロウのCD風に見えなくもなかったけれど、そのときはすぐに違うバンドだと気づき、また棚に戻してしまった。

その出張で結局何枚のCDを買って帰ったのかは忘れてしまったけど、たった一枚の、買わなかった、しかもほんの一瞬手に取っただけのそのCDのことがなんだかいつまでもやけに気になってしまっていた。ジャケ買いしたくなるような類いのデザインでもないのにね。

それから数ヵ月後、今度は別の中古CD屋で、同じアルバムの帯付きに出会った。帯には『スウェディッシュ・ピアノポップの大本命』との煽り文句。ああ、そういうバンドだったのか。ちょっとそうは思わせないこの渋いえび茶色のジャケが損をしているところがあるかもね。数ヶ月間頭の片隅に引っ掛かっていたこともあり、間違っても嫌いなタイプではないだろうと、音も聴かずに購入。

“嫌いなタイプではない”どころじゃなかった。いわゆるスウェーディッシュ・ポップとか呼ばれるバンドにはきっとこういう人たちが無数にいて、どれもこれも似たような音を出しているんだろうとたかをくくっていたんだけど(そして僕が聴いてきたそれら多くのバンドは、別に嫌いではないけどのめり込むほどでもないという中庸的な評価で一括りにされてしまっているんだけど)、でもこのバンドはそうじゃないというのは、一回聴いたらわかる。

ライナーによると、新人とはいえ結構なキャリアを持った人たちらしく、道理で曲がしっかり書けているよ。オープンコードで気持ちよくかき鳴らされるギター。適所適所に隠し味的に配されたピアノ。北欧のバンドらしいちょっと翳りのあるメロディー。それに、この人たちって、スタッカートを効果的に使った、ちょっとした間の取り方とかがすごく上手い。一瞬ふっと音を抜いてじらしたところに、畳み掛けるように次の音を入れてくるところとかね。

アルバムの中核を成している6曲目「City Without A Skyline」が白眉。これやあといくつかの曲は、絶好調時のティーンエイジ・ファンクラブに匹敵する、なんて言ったら褒めすぎだろうか。3曲目「Crows And Ravens Grouped In Clusters」のイントロのピアノのメロディーが、80年代MTV世代には懐かしいピーボ・ブライソン&ロバータ・フラックの「Tonight, I Celebrate My Love For You」そっくりなのはご愛嬌ということにしておいてあげよう。



全14曲のうち、13・14曲目が日本盤向けのボーナストラックということだが、どうやらこのアルバム、日本先行発売、というよりは、日本でしか発売されていないようだ。じゃあ、ボートラなしの12曲版というのは存在するんだろうか。もしかしたら本国スウェーデンでは出ているのかもしれないけど、ちょっとそこまで調べる術もなく。でもこれはきっと、さっきの「City Without A Skyline」が(レコードだと重要な位置を占める)B面の1曲目なんだよ、ということを言いたいんだろうね。

こんなにいいアルバムが、去年買ったガイドブック『北欧POP MAP スウェーデン編』に何故載っていなかったんだろうと、改めてページを繰ってみたら、あ、あった。この地味なジャケ、白黒のページに載るとますます存在感ないんだもん。伊藤英嗣さんによる解説「是非じっくり聴いてほしい、実に感動的な作品だ」。うん、まったくそのとおりだよね。


そうして07年2月の発売からかなり遅れてファーストアルバムを入手した僕の前に、異常に短いスパンで彼らのセカンドアルバムが現れた。今年7月発売の、『Colourful Invasion』だ。くすんだ緑色の天井と壁紙が印象的な、ヨーロッパの何処かの廃屋の一部屋を写したようなこのジャケは、もし僕がこの人たちのことを知らなかったとしてもジャケ買いしてしまいそうないい雰囲気。ちなみに封入されている各ページに1曲ずつの歌詞が掲載されたブックレットには、うち捨てられて廃墟と化した遊園地の写真が載っていて、それもまたなんともいえない趣がある。

今度はボートラなしの全10曲、トータルでわずか37分弱のコンパクトなアルバム。「初回限定デジパック仕様・日本超先行発売」って書いてあるけど、果たして海外盤は出るんだろうか。

なんて心配が杞憂に思えるほど、前作にも増してポップな作品になっている。というか、ちょっとこれはポップすぎるんじゃないかって思ってしまう。オープニングのアルバムタイトル曲で使われているのは、前作でいい味を出していたピアノでなく、ウニョウニョいうキーボードだ(ピアノは他の曲ではちゃんと復活してるので一安心)。



でもこれもよくできたアルバムだね。前のアルバムが10数年かけて作り貯めてきた曲の集大成だとしたら、今回はその後わずか一年ちょっとで作った曲ばかりで構成されているはずなのに、相変わらず粒揃い。しかも、前のアルバムが平均点60〜70点ぐらいの生徒の中にたまに飛びぬけて95点とか100点の凄い奴もいるといった感じだったのに比べて、今回のはどいつもこいつも90点の秀才揃いってところか。それって、並大抵じゃないよね。

日本盤だけど帯はなくて、シュリンクラップに小さなステッカーが貼ってあるだけ。あと、日本語の解説と歌詞対訳は、裏ジャケに書いてあるURLにアクセスしてダウンロードしなければいけないなど、経費を削った仕様。まあ、日本語の解説なんていつも手元に置いておきたいものでもなくて、一度ネットで読めば充分だから、これはこれで気の効いたやり方かも。でも、アクセスしてみたら、解説は読めたけど、歌詞対訳のページが表示されないよ。どうしたんだろう。

地元ではどれぐらい人気のあるバンドなんだろう。10年以上もこうやって続けてきているんだから、有名でないとしても、きっとそこそこ中堅どころなんだろうね。解散せずに続けてほしいものだ。せっかくこうしてコツコツと日本盤も出ているんだから、来日してくれないかなあ。演奏上手いし、ライヴがよさそうなバンドだよね。ああ、ちょっと何か言ってるビデオ見つけたよ。これはファーストアルバムが日本で出た頃のものだけど、ちょっと聞いてあげて。


posted by . at 22:24| Comment(8) | TrackBack(0) | アルバム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする