2007年01月29日

yascd006 2006年の20枚 

1月2日の記事で予告した、僕が去年買ってよかったアルバム(06年発売分)から曲を集めた編集CDを作ってみることにしよう。その記事には僕がベスト10だと思うアルバムについてはあれこれ書いたので、それらのアルバムからの曲については今回は曲名しか書かない。詳細はその記事を参照してもらう、と。誰も今回の記事を読むのに20回も画面をスクロールしたくないだろうからね。

ベスト10のときは一応1位から10位まで順位をつけたんだけど、今回登場するベスト10以外のアルバムにはあえて順位をつけるつもりはない。これが12位で、あれは17位、とか言ってもあんまり意味ないしね。まあ、それら残りの10枚は全部次点ということで。

とにかく、僕にとって2006年を代表するアルバムを20枚選び、それぞれから僕が一番いいと思う曲をピックアップして作った編集CD(一番いいと思う曲が複数あって困った例もあるけど)。順番は順位に関係なく、あくまで1枚のCDとして聴いて気持ちいい並びにした。今回はこれだけ。いつものようにあれこれ自縄自縛ルールのない、いたって簡単な作り。

とはいえ、1月2日記事のコメントにも書いたように、タマス・ウェルズもパニック!アット・ザ・ディスコも一緒くたに1枚のCDに入れて違和感のないように流れを作るのは、そう簡単ではなかった。自分で録音して何度か聴いてみてそう悪くはないと自負しているのだが、客観的にはどうなのかな。


ではまず曲目表。オレンジ色表記のものについては1月2日の記事を参照のこと。

1.オカヴィル・リヴァー 「The President's Dead」
2.クラップ・ユア・ハンズ・セイ・ヤー 「In This Home On Ice」
3.ジン・ブラッサムズ 「Come On Hard」
4.タマス・ウェルズ 「Valder Fields」

5.マシュー・スイート&スザンナ・ホフス 「Alone Again Or」
6.ビューティフル・サウス 「The Cat Loves The Mouse」
7.アークティック・モンキーズ 「Mardy Bum」
8.ホールド・ステディ 「Chips Ahoy!」
9.ペット・ショップ・ボーイズ 「The Sodom And Gomorrah Show」
10.レイ・ラモンターニュ 「Empty」

11.ダミアン・ライス 「Dogs」
12.スクリッティ・ポリッティ 「Throw」
13.ジョシュ・リター 「Lillian, Egypt」
14.クリス・ディフォード 「Labelled With Love」
15.ブルース・スプリングスティーン&E・ストリート・バンド 「It's Hard To Be A Saint In The City」
16.ブラインド・メロン 「Soak The Sin」
17.フューチャーヘッズ 「Help Us Out」
18.パニック!アット・ザ・ディスコ 「London Beckoned Songs About Money Written By Machines」
19.ゼロ7 「Crosses」
20.バッドリー・ドローン・ボーイ 「A Journey From A To B」



それでは、次点の10枚について少しずつ書いていこう。

5.マシュー・スイート&スザンナ・ホフス 「Alone Again Or」

Under The Covers

パワーポップ界の大御所マシュー・スイートが、元バングルス(ていうか、最早ソロになってからのキャリアの方がはるかに長いけど)のスザンナ・ホフスと一緒に60〜70年代の名曲の数々をカバーしたアルバムから。

斬新さのかけらもないようなアルバムだけど、これが聴いててはまるんだよな。マシューの声とギターには抗えない。バックの面子もほぼ彼のバンドだし。収録されている曲は文句なしの名曲ばかりだし。

どの曲にしようか迷ったけど、去年亡くなってしまったアーサー・リーに敬意を表して、ラヴのこの曲を。そういえば、シド・バレットの追悼記事のコメント欄に「もし例えばアーサー・リーが亡くなったとして」なんて書いたわずか2週間後に本当に彼が死んでしまったのには驚いてしまった。呪った覚えはないのに。


7.アークティック・モンキーズ 「Mardy Bum」

Whatever People Say I Am, That's What I'm Not

7月28日にライヴレポートを書いた彼らのアルバムも、なんだかんだ言ってよく聴いた。あれからしばらくシングルも何も出していないんで、一時のハイプ感はなくなったようだが、それでいいと思う。せっかくいい曲書けるんだから、セカンドアルバムにはじっくり時間かけてほしいよ。たとえそれがどんな内容でもファーストの半分も売れないだろうけど(フランツ・フェルディナンドを見よ!)、きっと僕は買ってあげるから。でもそれがつまらなければもう3枚目は買わないよ。


11.ダミアン・ライス 「Dogs」

9

年末ぎりぎりに手に入れたこれもいいアルバムだった。相変わらずポツポツ唄って地味だけど、ファーストよりも曲ごとのメリハリがついているように思う。ただ、いい曲が多かったのはファーストの方かな。これももう少しちゃんと聴いてみよう。また印象変わるかも。


12.スクリッティ・ポリッティ 「Throw」

White Bread Black Beer

11月10日に取り上げたアルバム。その記事には、過去のアルバムに比べてあまり気に入ってないような書き方をしたけど、やっぱりこの声には抗えない(こればっかり)。次のアルバムまできっとまた7年とか待たないといけないんだから、ちょっと贔屓目で入れといてあげよう。


14.クリス・ディフォード 「Labelled With Love」

South East Side Story

贔屓といえば、これも贔屓の引き倒しだな。元スクイーズの彼がバンド時代に自分が書いた曲を再録という、なんとも後ろ向きな企画。実はこれが出ると聞いたとき、いつもメインボーカルはグレン・ティルブルックに任せていた彼が一体どういう風に主旋律を歌うんだろうという興味はあったんだけど、蓋を開けてみたら、グレンのパートを女性に歌わせているという拍子抜けな内容。

と、本来ならベスト20には入らないようなアルバムなんだけど、去年の僕の一大イベントだったグレン祭りを代表するアルバムとして入れておいてあげよう。グレンも会場で散々このCDを買ってやれって言ってたことだし(笑)

まあ、本当はそこまでこき下ろすほど酷い内容でもないんだけどね。選曲はスクイーズのベストみたいなもんだから悪いわけがないし、ペダルスティールなどをふんだんに使ったカントリー風の演奏も悪くない。ライヴDVDも付いてるし。おまけに発売元はLuna Recordsときた(聞いたことないけど 笑)


15.ブルース・スプリングスティーン&E・ストリート・バンド 「It's Hard To Be A Saint In The City」

Hammersmith Odeon 75

同じ年に「We Shall Overcome」という、コンセプトのしっかりした、力の入ったアルバムを発表した彼に対してこっちを選ぶのは失礼なような気もするけど、この音源の発掘(映像も)は衝撃的だった。75年のスプリングスティーンはこんなにも凄かったのかということを再認識させられたアルバム。

それにしても、数年前に出た「Essential」といい、これといい、この人アルバムジャケットの写真に気を使わなくなったね。これよりもう少し格好いいショットなんていくらでもあっただろうに。


16.ブラインド・メロン 「Soak The Sin」

Live At The Palace

9月25日の記事参照。最近どうやら新しいヴォーカリストを入れて再結成なんて話になってるみたいだけど、これと同じレベルのものを期待するのはもう無理だろうな。このCDはシャノンが亡くなる直前のライブらしいけど、よくこれだけの録音がこれだけの音質で残っていたものだ。


17.フューチャーヘッズ 「Help Us Out」

News And Tributes

このアルバムについては、単独で記事にしようとずっと構想を練っていたのに、タイミングを逸してしまった。数年前からわらわらと出てきたイギリスのニューウェーヴ復古派のひとつ、と紹介するのがいいのかどうかわからないけど。

先述のフランツ・フェルディナンドを初めとして、その手のバンドは(イギリスからの若手バンドの伝統として)もう殆どが最初の勢いをなくしてしまっているんだけど(実はこのバンドも、このセカンドはファーストに比べると、あちこちでかなり地味な扱いになってしまっているんだけど)、でも僕はこういうソリッドなギターとうねるベースに性急なボーカルという組み合わせにはもうパブロフの犬のように反応してしまう。21世紀のジャム、などと呼んだら言いすぎだろうか。きっと、西暦2020年代ぐらいに、ニューウェーヴ・オブ・ニューウェーヴ・オブ・ニューウェーヴなんてブームがあって、同じようなバンドが登場したら、僕はまた同じように反応してしまうんだろう。まだそのとき生きて耳が聞こえてたらね。


19.ゼロ7 「Crosses」

The Garden

9月26日に取り上げたアルバム。その記事にも書いたとおり、僕はこのアルバムを殆どホセ・ゴンザレスのニューアルバムとして聴いている。この曲は、ホセのデビューアルバムに入っていたものをバンド編成で再録したもの。実は全般的にクールでおしゃれなこのアルバム中にあって、この静かに熱く盛り上がる曲はちょっと異色。ホセ効果か。でも、先の記事に書いたように、やはりこれが白眉だと思う。


20.バッドリー・ドローン・ボーイ 「A Journey From A To B」

Born In The U.K.

このアルバムについては、ただもう一言こう書いて終わらせたいぐらいだ。

これを2006年のベスト10に入れなかったのは、不覚。

年末ぎりぎりに買って、ベスト10の選定までにあまり聴く機会がなかったせいなんだけど、その後何回か聴くにつれて、やっぱりこの人は本当にいい曲を書くということに改めて気づいた。彼の今までのアルバムも(映画「アバウト・ア・ボーイ」のサントラも含めて)どれもこれも優れたものばかりだったが、これは多分これまでの彼の最高傑作だろう。

本人の声域が狭いせいでなんだかメリハリのないように聴こえる曲も、よくメロディーラインを追ってみると、実に印象的なメロディーなことがわかる。演奏もいいし、歌詞も切なくて感情移入できる。「Born In The U.K.」というタイトルを自分のアルバムにマジで付けてしまうほどのスプリングスティーンのファンだというのも、すごく親近感がわく(確か自分の息子も「ブルース」と名づけたはず)。

この曲はアルバムの5曲目なんていう中途半端な位置から取ったとは思えないような、しっとりとしたエンディングを持ついい曲。僕は日本盤を買ったんだけど、ボーナストラックもまたよくて、日本盤買って正解だったよ。



この編集CD用に各アルバムから僕の好きな曲を抜き出してみた感想。「2曲目ばっかり!」。さっきの曲目表の番号でいうと、3、4、8、9、10、14曲目がそれぞれオリジナルアルバムの2曲目。パニック!アット・ザ・ディスコも、yascd002に僕が一番気に入っている曲を入れてしまったから今回は別の曲を入れたけど、002に選んだ曲はやはりアルバムの2曲目だったから、今回全20曲のうち実に7曲がアルバム2曲目ということになるはずだった。やっぱり僕がいつも言ってる「アルバム2曲目の法則」ってあるんだな、と思った次第。

でも、そう思いながら他の曲も見てみると、11、12、16、20曲目の4曲がそれぞれオリジナルアルバムの5曲目だということにも気づいた。前回の記事で僕は、アルバムの5曲目なんかに入る曲は目立たない中堅の曲だというようなことを書いたんだけど、この偶然はちょっと見逃せないな。LPでの発表を前提としないアルバムでは、5曲目というのが意外と重要な位置なのかも。ちょっと他のアルバムも調べてみよう。


アメリカ勢ばかりだったベスト10に比べて、次点の10枚はイギリスものが多く、そのつもりはなかったけどうまくバランスが取れたと思う。でも、これらもやっぱり決定版ベスト20ってわけでもないんだよな。ここに入れようと最後まで迷ったアルバムもあるし。まあ、そんなことを言っててもきりがないんで、2006年は買った枚数も自己史上最高だったけど、その分いいアルバムにも沢山出会えたということで満足しておこう。


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2007年01月21日

喰いしん坊 バイバイ Cuckoo 「Breathing Lessons」

ブログ「喰いしん坊 犯罪!」が閉鎖したときに僕はかなり取り乱してしまい、そのために何人かの方々に必要以上にご心配をかけてしまったんだけど、僕があのブログ自体を気に入っていたということは勿論のことながら、やっぱりあの一つの記事に尋常でないほどの思い入れがあったというのが、僕があれほどまでに落胆してしまった大きな理由だろう。

ブログ主のかえでさんが24枚の100円CDをジャケ買いしたときのことを綴った「第一印象で決めました」というその記事の、彼女が「公開交換日記」と呼んでいたコメント欄は、僕にしてみれば自分のブログの出張所のようにも思えていたし、子供の頃に交換日記なんて甘酸っぱいものを経験したことがなかった僕にとっては(そして、何でも取っておく所有欲の奴隷としても有名な僕にとっては)、それがなくなってしまうことはすごく大きな痛手に思えてしまったんだ。

まあ、本人のかえでさんがあちこちでカラッと明るくコメントされているのに、当事者でもない僕がいつまでもメソメソしていてもしょうがないので、ここはひとつ、その記事が僕に教えてくれた大事なものを取り上げ、この記事を「喰いしん坊 犯罪!」への鎮魂歌にすることによって(「だから死んでないって!」byかえで)、あの楽しかったブログにお別れを言うことにしよう。本当はこの記事が、ひとつのブログから別のブログのひとつの記事への3つ目のトラックバックとなる記念すべき記事になるはずだったんだけど、もうそれもいいっこなし。


Breathing Lessons Cuckoo 「Breathing Lessons」

かえでさんがその24枚の中で一番気に入り、僕のためにも1枚(100円で?)手に入れてくださったこのアルバム、これが僕にとってもこのクックーというバンドとの出会いになった。最初に聴いたときの感想は僕の前回の東京出張報告(笑)の記事に書いてあり、アルバム全体に対する僕の印象はそのときとあまり変わっていないのだが、今日はそのアルバムについてもう少し深く掘り下げるとともに、そのアルバム以外の事柄についても書いてみよう。

かつて「第一印象」のコメント欄でも話題になっていたのだが、このバンドは結局このアルバム1枚だけで消滅しており、「クックー Breathing Lessons」と入れてグーグルで検索してみても、音楽ブログでもない喰い犯がトップに出てくるなど、ネット上での情報(特に日本語のもの)が殆ど見つからないというのが現状だ。ちなみに今グーグルで同じことをしてみると、僕のブログがトップ、喰い犯が2位という状況(3位はかえでさんもご存知の、とある音楽紹介ブログ)。ここはひとつ、僕のブログを日本で最もクックーに詳しいデータベースとして更に磨きをかけるような記事を書いてみようと思う。誰がそんなデータベースを必要としているのかという疑問は置いといて。

北アイルランド出身の4人組パワーポップバンド。歴史に残るような名曲は残せなかったものの、この手の音楽が好きな人なら買って損はない内容だと思う。最早このCDは簡単には手に入らないのが残念だけど。デビューアルバムの割には結構こなれた曲作りにも感心するし、若いバンド故の熱さがアルバムのあちこちから声や音になってほとばしってくるのがありありとわかるのもいい。

11月の記事で僕は「ときどき声がひっくり返る、ちょっと癖のあるボーカル」という風に書いたが、何度も繰り返して聴いていると、それほど癖があるわけでもないように思えてきた。ただやはり結構音程の上下動が激しいメロディアスな曲を書くので、高音で裏声になってしまう箇所が何度もあり、若くて元気な様子が伺える。おそらくかえでさんのような方はそういうのをセクシーだと思われているのではないだろうか。このアルバム中では「Gold And Silver」「Non Sequitur」「Assume」などの曲でセクシーな裏声が顕著。

ひとつ僕がここで特筆したいのは、アルバム構成についてだ。全12曲のこのデビューアルバム、後述するようにシングルでもアナログ盤が多数出ていることから推測すると、おそらくアナログ盤も存在するはずだ(イーベイでもgemm.comでも未確認だが)。極端に長い曲も短い曲もないことから、そのLPはA面6曲、B面6曲と考えるのが妥当だろう。

通常(特にこの手のストレートなポップ/ロックアルバムでは)A面B面6曲ずつというアルバム構成はこんな感じかな

A1:アンセム的な大仰な曲(シングル曲であることも多い)、または軽いジャブ的曲。
A2:大仰な曲に続く隠れた名曲、またはジャブ曲に続くアルバム代表曲。
A3〜A5:ミディアム曲を含む、B面中盤ほど捨て曲ではない中堅の曲。
A6:B面に期待を持たせる、結構重要な位置。ちょっと異色な曲を入れることもある。

B1:仕切りなおし的代表曲。シングル曲であること多し。
B2〜B4:一番ダレる箇所。ここに佳曲があるとアルバムの評価が変わる。
B5:ラスト前のムードメイカー。最後の曲にうまくつなげる意外と重要な役。
B6:アルバムの余韻をもたらす重要な位置。


必ずしも全てのアルバムがこの法則に当てはまるわけじゃないけど、こうして書き出してみると、こういう風にするのは作り手側からみると当然かなと思う、わりと当たり前のことを書いたつもりだ。

ところでこの「Breathing Lessons」には4つのシングル曲が入っているのだが(シングルの発売は全てアルバム発表前だった模様)、それら4曲の位置はLPだとこうだ。

A4 Blackmail
A6 Don't Wanna Get Up
B1 What's It All About
B2 Non Sequitur


シングルにするような曲はアーティストにとって特に自信のある曲のはずだが、普通こんな配置にするだろうか。さっき僕が書いた法則に当てはまるのは、B1「What's It All About」ぐらいのものだ(そして、これはB面1曲目に相応しい、痺れるようなギターのイントロを持ったとびきりの曲だ)。仮にこれが、LPのことを考えずにCDを前提にした曲順だとしても、4、6、7、8曲目というのは控えめに見てもCD内であまり目立つ場所ではない。

もちろん、シングル曲以外にも優れた曲があるというのも一つの理由だろう。先述した「Gold And Silver」(但しこれもA3という妙な位置)は僕のお気に入りの一曲だし。こんなやんちゃなアルバムのトップ「Big Mistake」が意外なほど大人しい始まり方をすることなども含めて、面白い曲順にするなあ、というのが僕の感想。ネガティブな意図は全く含まずに。


シングル盤のことを書こう。さっき書いたとおり、彼らはこのアルバム発売以前に4枚のシングルを発表している。今回僕はその4枚を7インチのアナログ盤で手に入れたので、ネット上で確認できるCDシングルとの収録曲の違いなどにも触れながら書いてみるね。

おっとその前に、「第一印象」での名脇役「エビちゃん」にちなみ、この記事でシングル盤を紹介してくれるマスコットを登場させよう。マナティのマナちゃん、どうぞー!

マナちゃん


ではまず、アルバムに先立つこと2年、1996年にペット・サウンズというマイナーレーベルから発売された「I Don't Wanna Get Up」

寝坊

これはアルバム作成時に再録音されたようで、アルバム6曲目とは別バージョン。B面の「Bound To Break」はアルバム未収録だ。ジャケットに記載されているバンドのロゴも、その後の作品で統一されるものとは違う。ついでに言うと、アルバムに収録された方は題名から「I」が抜けている。曲に関しては、正直言って僕はこの曲がアルバム中一番ヘンな曲だと思っていた。まさかこれが記念すべきファーストシングルだったなんて。まあ、サビ前に早口になるところなど、アイデアが溢れていたのはわかるんだけど。

僕がネット上で調べた限りでは、この曲のCDバージョンは見当たらない。まさか96年にもなってアナログだけしか発売されなかったなんて思えないんだけど。


続いて、ここからアルバムと同じロゴとデザイン構成になる、メジャーレーベル、ゲフィン移籍後第一弾「Non Sequitur」

不合理な推論

この曲は好き。後にアルバムの8曲目なんて全然目立たないところに収録されることになったけど、きっとそれはこのシングルが発売されてからアルバム発売までに時間が開いたためではないだろうか。B面は「See Through」。

CDシングルのジャケットはこれ。まあ基本的に同じなんだけど、横長なんでちょっとトリミングが違う?(どこまでマニアックな話をするんだか)

Non Sequitur

CD版は先ほどの2曲に加えて、「Brim」を3曲目に収録。確か「Breathing Lessons」の日本盤に入っていたボーナストラック2曲というのは、この「See Through」と「Brim」だったはず。


次のシングル「What's It All About」。印象的なイントロを持った、これが一番シングルらしいシングル曲だろう。

何について

B面には「Something I Am Not」「Out Of Habit」の2曲を収録。そのせいかこれは7インチ盤なのに33回転。それはいいのだが、1曲しか入っていないA面までもが何故か33回転。さっきのシングルから続けて聴いていた僕は当然回転数を間違えたよ。くそ、せっかくの格好いいイントロがだいなし。「Something I Am Not」には、11月の記事に書いた「まあるい感じのギター」が全面にフィーチャーされている。

CDシングルには更に4曲目「Coasting」が入っている。これも同じジャケットだけど、横長のデザインのためにミラーボールの左端まで全部見えるね(それがどうした)。

What's It All About


最後のシングル「Blackmail」は、今回買ってみてアナログとCDで収録曲が全然違うことに気がついた。

恐喝

「Blackmail」は静かなイントロから「ピーッ」というフィードバック全開になる、なかなか痛快な展開を持った曲。アナログ盤のB面は「CEO Breakdown (Demo)」「For A Week Or Two (Acoustic Version)」。このB2はアルバムに入っている曲のアコースティック・バージョン。地味だけど僕この曲も好きなんだよね。なんだか得した気分。ところでこの盤はA面が45回転、B面が33回転という、さっきともまた違う不規則盤。せっかくシングル盤を買ってこれから新しいバンドを聴いてみようという人にいきなり回転数を間違わせる可能性を高くする意図がわからない。もしかしたらアルバム1枚で消えた本当の理由はそこにあったりして…

このCDシングルのジャケを見ると、アナログ盤のデザインは結構大胆にトリミングしてあるのがわかる。というか、これ顔の角度違うね。別写真だ。

Blackmail

表題曲以外のCDシングル収録曲は、「Most Peculiar Way Of Leaving」「Big Mistake (Acoustic Version)」「Cartoon Moves」の3曲。実は後述する編集盤のお陰で僕はアナログシングルに未収録の曲も聴いているのだが、この「Most Peculiar Way Of Leaving」は大のお気に入り。きっとライヴの後半でこんなのやったら客席大爆発だよね。なんでこれをアルバムから落としたんだろう。僕なら、例えば「Potential」の替わりに10曲目に入れるかな。そしたら11曲目、12曲目の静かな流れがまた一段と際立つと思うんだけど。


最後にもう一枚、これはどういう経緯で発売されることになったのかよくわからないんだけど、シングルのカップリング曲を集めたEPが出ていた。そういう需要があったんだろうね。

Artificial Light EP Cuckoo 「Artificial Light EP」

このジャケも「Blackmail」CD版のジャケの変形版、というか、トリミングしてからちょっとフォーカスを外したような感じになっている。ちなみに裏ジャケは「Blackmail」CD版の表ジャケそのままのデザイン。このCDには、上に書いたシングルのカップリング曲全部から、「Bound To Break」「CEO Breakdown」「For A Week Or Two」「Big Mistake」を除いた7曲が収められている。うーん、全曲揃えようと思ったら、やっぱり「Blackmail」のCDシングル買わないといけないのかよ。7曲だけなんて中途半端にせこいことせずに、あと3曲ぐらい入れろよな。


11月の記事にも書いたように、クックーはここに書いただけのCD/レコードを出した後に解散。中心人物のアンドリュー・フェリスとベースのジェイミー・バーチェルは、その後ジェットプレーン・ランディング(Jetplane Landing)というバンドを結成している(ただし、このバンドも今やほぼ活動停止状態のようだ)。あまりにも長くなるので、今回の記事ではそれについては書かないでおこう。

代わりに、1998年にイギリスから出てきたクックーと同期のバンドが今どうしてるんだろうということが気になったので、ちょっと調べてみた。98年にデビューアルバムを出した(一部97年末のものもあるが、日本盤が出たのは98年になってから)グループにはこういう人たちがいた。

アラブ・ストラップ
ベータ・バンド
ファイヴ・サーティー
ヘフナー
ミジェット
モントローズ・アベニュー
シルヴァー・サン
ステレオフォニックス
シンポジウム


うーん、地味な顔ぶれ… この中で今でも生き残ってるのは、ベータ・バンド(デビュー当時の勢いは全然ないけれど)とステレオフォニックスぐらい? イギリスの98年組っていまいちぱっとしなかったんだね。

とはいえ、個人的にはファイヴ・サーティーは今回のと同じぐらいの長さの記事を書いてもいいと思っているぐらいの僕の超お気に入りバンド。愛すべきパワーポップバンド ミジェットもいるし、モントローズ・アベニューなんてどうしてあのデビュー盤1枚で消えてしまったのかわからないぐらいに格好いいバンドだったのに(100円箱でよく見かけるよ)。

クックーも含めて、そういういいバンドが地道に生き残っていけるような土壌があればいいんだけど、なかなか現実は厳しいよね。僕は、ファイヴ・サーティーはちゃんとデビュー時に聴けたうえに、唯一の来日公演も観ることができて幸運だったんだけど、僕もかえでさんも(そしてこれを読んでくれている大多数の方々も)クックーとはそういう同時体験をすることができなかった。せめてこの記事が、これを偶然読んだユニバーサルミュージックの方にこのアルバムを再発しようという気になっていただく手助けになればいいんだけど。


えーと、もう収拾つかないぐらい長い記事になってしまったな。まあ、いつも長い記事を文句も言わずに読んでくださるかえでさんに捧げる記事だから、これぐらいで丁度いいか。かえでさん、これ貴女の記事ですから、もし何か音楽関係の文章を書きたくなった際にはご自由にコメント欄使ってくださいね。画像を載せたいならメール頂ければ追記しますよ。コメント数50で潰えてしまった公開交換日記、ここのコメント欄で再開させましょうよ。
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2007年01月20日

水と油の芸術 Brian Eno + David Byrne 「My Life In The Bush Of Ghosts」

Eno+Byrne.jpg Brian Eno + David Byrne 「My Life In The Bush Of Ghosts」

ブライアン・イーノとデイヴィッド・バーンの1981年のアルバム「My Life In The Bush Of Ghosts」が去年再発されたので欲しいなと思っていたのだが、つい先日未開封新品を10ドル(約830円…くそー、この高値固定のNZドルと下がり続ける円をなんとかしてくれーっ)で手に入れることができた。そして、その日からぶっ続けで何回も聴いてしまっている。まだ他に封さえ開けていないCDやレコードが山積みなのに。

さてと、どこから説明すればいいかな。それまでペナペナしたアメリカン・ニューウェーヴ丸出しだった音を出していたトーキング・ヘッズが80年に突然発表したアフリカン・リズム満載の意欲作「Remain In Light」は、今に至るまで僕にとっては彼らの最高傑作だ。そして、この「My Life In The Bush Of Ghosts」はそのアルバムの原型となった作品(紆余曲折があって発売は後になったが)。知らない人のために説明すると、デイヴィッド・バーンはトーキング・ヘッズのリーダーで、ブライアン・イーノはこの2枚のアルバムのプロデューサー。え、トーキング・ヘッズが何だかわからない?えーと、もう少し我慢して読んでね(笑)

演奏は「Remain In Light」参加者に近い(しかしヘッズからはバーンを含む二人だけ)。それに加えてビル・ラズウェルやデイヴィッド・ヴァン・ティーゲムなども参加。あちこちでティーゲムらしい変わったパーカッションの音が聞こえる(何を叩いているんだろう)。曲ごとにくるくるとリズムが変わる、しかしいかにもイーノのプロデュースらしいクールなアフリカン・ビートをバックに、「Remain In Light」でのバーンのボーカルの代わりにイーノが様々な音源から拾ってきた声がコラージュされている。ラジオから聞こえる宣教師の声、レバノンの女性歌手、政治家と有権者との討論、果てはエクソシストの声なんてのも入っている。

アフリカ音楽と非音楽的な声のコラージュ。字面だけを読むと、本当にそんなものがちゃんと混ざり合うんだろうかと思ってしまうかもしれない。水と油という言い方がぴったりかも。しかし実際にこの音楽を聴いてみると、例えてみれば、澄み切った水の上に様々な色をつけた油をそっと垂らし、表面にできる曼陀羅模様を楽しむような味わいがあることがわかる。さらに付け加えれば、水はその密度が最も高くなると言われる摂氏4℃まで冷やされ、油は沸点寸前まで温度を高めてあるため、そのあまりの温度差に表面の模様が時には激しく、時には艶かしく揺れ動く様も見て取れるようだ(実際にそんなことをするとどういうことになるのかは知りません。ご家庭では実験なさらないように)。

決して一般的な耳に優しい音楽ではない。でも、この刺戟的な音に敏感に反応する人はいくらでもいると思う。そうだな、僕のブログにいつもコメントを書き込んでくださる方で言うと、アフリカものから現代音楽まで網羅するひそそかさんとか、とにかく妙な音楽なら何でも聴く(失礼!)クロムさんとか。

あ、いいこと思いついた。これから記事を書くときは、どういう人にお勧めか、こうやって効能書きみたいに対象者をリストアップすればいいかもね(笑)

僕はこのアルバムを、最初に発売された頃にラジオからエアチェックしたカセットでずっと聴いていたんだけど、つい数年前にようやくCDを買った。それが何故今回また再発盤を買う羽目になったかというと、それにはいくつか理由があってね、

1.ボーナストラックが7曲。しかもこれは日本盤CDなどによくある、シングル盤のカップリング曲を適当に集めたようなものではなく、アルバムと同時に録音されたアウトテイクばかり。なのでアルバム全体の流れを壊すようなことはない。しかも裏ジャケにはその7曲が「Side 3」として記載されているところが、アナログ好きの心をくすぐる。

2.デジタルリマスター。僕のPC用のスピーカーで聴いても、旧盤CDとは明らかに音が違うのがよくわかる、ダイナミックレンジの広い音になっている。

3.本人達による解説も含む、28ページにも及ぶ豪華ブックレット。録音風景の写真も多数掲載。但しこれは面倒なのでまだ全部読んでいないんだ。もし読んでいたら、そこから何かまた新しい情報を得て、この記事が更に長くなっているところだった。危なかったね。

4.アルバム2曲目「Mea Culpa」のビデオをCDエクストラで収録。実は僕はCDエクストラってあんまり好きじゃないんだけど(PCに入れると頼みもしないのに勝手に再生したりするし)、このビデオは面白かった。ブラウン運動する電子や幾何学模様を使った白黒映像。取り立てて面白い映像でもないのに、何故か見ていて飽きない。


Eno-Byrne.jpgひとつ残念なのは、この再発CDは紙のスリップケースに入っているのだが、上に載せたそのデザインはオリジナル(この横)とは違うもの。まあ、オリジナルもそんなに凄いデザインというわけでもないのだが、このイーノ作の映像を写したジャケには愛着があるので(ずっとカセットで持ってたくせに)。それに、今回クレジットを読んでて気づいたのは、オリジナル版のタイポグラフィーがなんとピーター・サヴィルによるものだということ。なんてことない活字なんだけどね。あ、ピーター・サヴィル特集、そのうちやろうっと。

あと旧盤との差で気づいたのが、アーティスト名表記。旧盤が「Brian Eno - David Byrne」になっていたのが、今回のは「Brian Eno + David Byrne」になっている。バーンが「俺を引き算するな!」って怒ったのかな?(笑)

今、手元にミュージックマガジンの1981年4月号と5月号があり、それぞれに載っているバーンとイーノのインタビュー記事で、このレコーディングが如何に刺激的で、二人の共同作業が自然なものだったかということをお互いに語っている。一方、82年6月号に載っている、トーキング・ヘッズが来日した際のメンバーのインタビューによると、イーノがバーンに向かって「このアルバムは嫌いだ、お前もだ。もう二度と一緒に仕事なんかしない」と吐き捨ていてたなど、実はそれほど友好的なコラボレーションではなかったことも示唆している(ほら、ひそそかさん、僕は昔の雑誌をこうやって使うんで、なかなか捨てられないんですよ)。

そういう、ミュージシャンとプロデューサーとの軋轢、またはバンドメンバー内での諍いが起こったことで有名なアルバムは、XTCの「Skylarking」に於けるアンディ・パートリッジとトッド・ラングレン、ポリースの「Synchronicity」、古くはビートルズの後期のアルバム群など、枚挙に暇がない。そして、そうやって完成したアルバムは往々にして名作と呼ばれることが多い。僕は、たとえメンバーが語ったその後日談が本当だったとしても、それはこの「My Life In The Bush Of Ghosts」という名作を生み出すために必要不可欠な軋轢だったのではないかと思っている。


前にも何かの記事に書いたけど、この頃(80年代前半)はちょうど僕が洋楽を聴き始めた時期で、その当時メインストリームで流行っていたロックを覚えると同時に、次から次へと日本に紹介され始めていたこういう系統の音楽に出会えたのは幸運だったと思う。それ以前のように自分から進んで捜し求めなければそんなものには出会えないような状況でも、現代のようにクリック一つで世界中のありとあらゆる音楽が聴けるようになって逆に取捨選択が困難になっているという状況でもなかったから。


Movies.jpg Holger Czukay 「Movies」

このアルバムと同様にラジオから聞こえる中近東の音楽をコラージュした元カンのホルガー・シューカイの「Movies」も、その当時サントリーウィスキーのテレビコマーシャルやスネークマン・ショーのアルバムに取り上げられた「Persian Love」という名曲をはじめ、一般的なロック/ポップではないけれども、「親しみやすい前衛音楽」としていろんな人に勧められるいいアルバムだと思う(あれ?アフィ貼ろうと思ったら、これ廃盤なの?またアマゾンでは「中古価格8640円から」とか書いてあるよ。なんだこの値段?)。本当はこれについてももっと書きたいんだけど、ちょっともうどれだけこの記事が長くなったか見当もつかないんで、今日はやめておこう。


さてと、こんなところかな、こないだ消失した記事。何か書き忘れたことなかったかな(え、もう十分だって?)。あ、このイーノ+バーンのアルバム、僕が10ドルで買った店に確かもう一枚置いてあったから、もしこの記事を読んで興味を持ったけど、アフィリエイトしてるアマゾンで1800円も出したくないという人がいれば、買っておいてあげてもいいよ。でもここからの送料がいくらかかるか知らないけどね(笑)

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2007年01月15日

ショック

およそブログをやられている方なら誰でも経験しておられるのでしょうが、たった今、2時間かけてほぼ完成していた記事が消えてしまいました。

ちゃんと保存していなかった僕がいけないのはわかっています。頭の中にはほぼ全文がそのまま入っているのですが、今からまた2時間かけて同じ記事を書く気力はありません。悔しいのでこんな文章でお茶を濁します。

ああ、なにもかもが嫌になった…



<追記 2007年1月16日>

今朝、僕の大好きなブログがなくなってしまうことを知りました。

今日は昨日消失した記事を書こうと思っていたのですが、ちょっと今はとてもそんな気分になれなくて。

こういう言葉遣いが適切かどうかわかりませんが、しばらくの間、喪に服したいと思います。
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2007年01月11日

ただいまのご挨拶

しばらく放浪の旅に出ておりました。音沙汰がないことを心配してくださった方々もいらっしゃったのをコメント欄で知り、連絡もせずに留守にしたことを恥じ入ると共に、改めてこのブログ界隈の不思議な人間関係の存在を嬉しく思いました。ご心配をおかけしてすみませんでした。留守の間も覗きに来ていただいて、ありがとうございます。

さて、僕が南極へ行ったとの風評が流れているようですが、実際には南極よりも少し手前のペンギン村まで出かけてきました。某漫画の同名の村と同様、ペンギンはおりません。残念ながら、ニコチャン大王もスッパマンもいませんでした。僕のブログを古くからお読みの方ならご存知の、例の「居酒屋KAPPA」がある、あの村です。

今回は取り立てて旅行記を書くつもりはありません。日本の7倍と言われる紫外線をサンスクリーンなしで浴びまくった漆黒の顔面と、1年前に刺された痕もまだ消えていない、南西NZ特有のサンドフライ(カタカナで書くとなんだか美味しそうですね。砂浜に棲息する吸血バエのことなんですが…)に散々刺されまくった両足で、無事に帰宅したことをご連絡しようと思ったまでです。仕事のメールも目も眩まんばかりに溜まっているのですが、そちらは見て見ぬフリをしてこのご挨拶を優先しています(笑)

とはいえ、一応買ってきたものをリストアップしますね。出張・旅行後恒例の、聴いてもいないのに記事のネタのためだけに写真を載せる手抜き記事第○弾!(笑)


Guilt Show.jpg The Get Up Kids 「Guilt Show」

例によって、ペンギン村唯一のレコ屋の店頭にあるバタキ箱から拾ってきた(ここからいつもの口調に変更)。半年前に訪れたときは、トゥイーカー坊やを初めとしてあれほど音的にも絵的にも美味しいブツが満載だったのに、今回は殆ど見るものなし。これはいつも行くオークランドの店でも頻繁に中古で見かけるから、15ドル(約1200円)は特にお買い得感もなかったんだけど、収穫なしというのも寂しいから買ってきた。

これを今聴きながらこの記事を書いている。これは買って正解。僕はゲット・アップ・キッズのアルバムは一枚しか持っていなくて、実はそれはあんまり気に入っていなかったんだけど、これはいい。グリーン・デイやフォール・アウト・ボーイ系のスピード感溢れるポップ・パンク(ダサい呼び方なのはわかっててあえて書いてます)。こういうのはどれ聴いても同じなんだけど、それでも何枚も買ってしまう。まずいなあ、こいつらの他のアルバムも全部買ってしまいそう…


Mraz DVD.png Jason Mraz 「Live Tonight, Not Again」

本当に、今回は一枚の収穫だけで帰ろうとしたんだよ。でもね、帰り際に出口横の捨て値DVDコーナーに見覚えのあるジャケットが置いてあるのをふと見てしまったんだよ。こっち向けて置いとくなよな、もう。

なにしろ一旦自分の中で盛り上がると全て買い揃えるまで気が済まない性分なもので… こないだファーストアルバムもイーベイで落札したし、これでジェイソン・ムラーズのオフィシャルアイテム(CD、DVD)は全部手に入ったはず。20ドル(約1600円)はそんなに高くないよね。


Can DVD.jpg Can 「DVD」

今まで封印していたDVDコーナーに目をやってしまったのが運のつき。こんなの発見してしまったよ。前から欲しいと思ってたけど高くて手が出なかったカンの3枚組DVDセット。なんとこれも20ドル!これは嬉しい。ジャーマン・ミュージック・ファンの某常連コメンターさん(笑)にはこの価値をわかっていただけるだろうか。これだから田舎のレコ屋巡りはやめられない。それにしても、全3枚、収録時間6時間というこんな代物、いつ観るんだ?


という訳で、なんと今回はたったの3枚(笑)。まあ、枚数数えると5枚だし、総収録時間は9時間にもなるんだけどね。もういいよ、カンのやつは老後の楽しみに置いとくよ。では、これから皆さんのブログを巡回しに行ってきまーす。

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2007年01月02日

2006年個人的ベストアルバム

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

さて、今年最初の記事は、まず去年入手した音源の総括をしよう。去年はとにかくあれこれ買いまくった1年だったな。何枚買ったかちょっとフォーマット別に見てみよう。

 CD             499枚
 CDシングル        28枚
 CD+DVD          23枚
 DVD             33枚
 SACD/DVD-A        7枚
 LP               9枚
 シングル           2枚
 ボックスセット        9箱


合計、610枚。えーと、3日で5枚ペース?これには、頂いたものや、人にあげたり売ったりしたものは含まれていない。まあそんなのはこの母数からすると大した数ではないんだけど。ちなみに平均価格は1234円。1200円台前半という目標はなんとかクリアできた。これも全て、最後の四半期に投げ売りCDばかりを大量購入したおかげだろう。

今年はちょっと買う枚数を減らさないとなあ。とか言いつつ実は今日も8枚も買って来てしまったんだけどね。僕にとっては初詣みたいなもので。まあ、またしても1枚300円相当のクズ箱から拾ってきたんで、金銭的にはそれほど大したことはないんだけど。でも今年になって2日で8枚って、すでに去年のペースを上回ってるなあ。

まあ、そんなことは後で心配するとして、今日は2006年の僕の個人的なベスト10アルバムを選ぶことにしよう。610枚のうちにはもちろん旧譜も沢山あるんだけど、基本的に対象とするのは、去年発売されたものだけにする。


<第十位>
ビューティフル・サウス 「Superbi」
スパービ

8月5日の記事で取り上げたアルバム。11月にはやっと日本でも発売された。その際の日本の某音楽雑誌のCD評が、なんとなく僕の記事の流れに似ていたのが可笑しかった。


<第九位>
オカヴィル・リヴァー 「Overboard & Down」
海から手招き

9月22日の記事参照。去年は運良く何回も印象的なコンサートに行くことができたが、9月のオカヴィル・リヴァーのオークランド公演もそのうちの一つ。僕が彼らのことを友人に教えてもらったのがつい一昨年のことだったので、去年は彼らの旧盤を沢山買って聴き込んだものだ。そういう一年を代表して、コンサート直後に発売されたこのミニアルバムを。


<第八位>
ジョシュ・リター 「The Animal Years」
Animal Years.jpg

11月17日記事参照。去年はいいシンガーソングライターを沢山見つけた年でもあったな。この人は別に新人というわけではないんで、このアルバムと既に持っているもう一枚を聴き込んだら、更に過去のアルバムに遡っていけるという楽しみもある。そんなことをしてるから買いたいCDが無尽蔵に増えてしまうんだけど。


<第七位>
ホールド・ステディ 「Boys And Girls In America」
Boys and Girls in America.jpg

これは12月29日に取り上げたばかりだ。その記事ではスプリングスティーンに似ているということばかりを強調してしまったが、それを抜きにしても、いい曲を書くいいバンドだと思う。この前の2枚も買おう(ほらまた)。


<第六位>
ペット・ショップ・ボーイズ 「Fundamental」
Fundamental.jpg

このブログ初のアルバム評がこれだったな。今日からちょうど半年前になるのか。年末に出た彼ら初のライヴアルバムもよかったんだけど、そのライヴでよかった曲の大半がこの最新スタジオ盤からだったこともあるので、やはりこちらを選ぼう。


<第五位>
パニック!アット・ザ・ディスコ 「A Fever You Can't Sweat Out」
A Fever YOu Can't Sweat Out.jpg

このアルバムは単独では記事にしてないけど、9月3日のyascd002の為にここから1曲選んだ。思えばあのミックスCDが元で、僕自身もかなりパワーポップモードに振れた去年後半だった。このアルバムの曲はいまだにこちらのラジオ局ではヘビーローテーションだし、日本盤もようやく年末に発売になったようだ。これからもっと盛り上がるかな。楽しみにしていよう。


<第四位>
レイ・ラモンターニュ 「Till The Sun Turns Black」
Till The Sun Turns Black.jpg

10月11日の記事に「僕の2006年度ベスト10候補作品」と書いたが、その言葉の通り第四位に入った。最近自分がパワーポップモードに入ってしまっているのでしばらくご無沙汰しているが、僕の携帯プレイヤーからはずっと落とされずに残っている。昨日・今日のはやりすたりに関係なく、長く聴いていきたいアルバム。


<第三位>
ジン・ブラッサムズ 「Major Lodge Victory」
Major Lodge Victory.jpg

そしてこれが、さっきの第四位と同時に入手して、一日違いで記事にしたジン・ブラッサムズの復活作。音楽的になんら新しいことをやっているわけでもないこういうアルバムをこんな高い順位にすることについてどうかとも思うが、別に僕は音楽評論家でもなんでもないので、構わないだろう。とにかく、聴いてて気持ちいいアルバム。


<第二位>
クラップ・ユア・ハンズ・セイ・ヤー 「Clap Your Hands Say Yeah」
CYHSY.jpg

厳密なことを言うと、これは2005年のアルバム。でも日本盤が出たのは去年の1月だから、よしとしよう。僕はこのブログを始めるよりも前に買っていたのだが、ようやく7月30日に記事にした。その時点で「なにしろ僕の今のところの今年のアルバム・オブ・ザ・イヤー第一位候補なもんで」なんて書いているが、年末までしぶとく生き残り、見事第二位を獲得。10月の東京出張から帰ったほんの数日後に、僕が泊まっていたホテルの隣のホテルで彼らがコンサートをした、なんて悔しい話もあったなあ。


<第一位>
タマス・ウェルズ 「A Plea En Vendredi」
Plea en Vendredi.jpg

意外と思う人もいれば、予想通りという人もいるだろう。いろんな意味で僕の2006年を象徴しているようなアルバムだ。ちょっと精神的に参っていた時期にふとしたきっかけでこれを手に入れることができ、僕の記事をきっかけに買ってくれた何人かの読者の方々からもご好評をいただけたのが嬉しかった。CDのライナーの執筆者の一本道ノボルさんにコメントをいただいたというサプライズもあったな。


というわけで全10枚。ここには入れられなかったが、ブルース・スプリングスティーン、ブラインド・メロン、ニール・ヤングのそれぞれ発掘ライヴ音源も素晴らしかった。それら3枚が次点というところか。

それにしても、次点まで含めても、アメリカものばかりだなあ。アメリカ人じゃないのって、一位、六位、十位の3組だけか。僕はかつてはもっとイギリス寄りの趣味だったんだけどな。年末ぎりぎりになって手に入れたバッドリー・ドローン・ボーイやダミアン・ライスをもう少し聴き込めば順位が変わってくるかな。

あと、個人的にあれ?と思ったのが、日本人アーティストが全く入っていないこと。このブログを読んでおられる方は僕が洋楽ばかりを聴いていると思われているかもしれないけど、僕の2005年のベスト10には、スピッツ、100s(中村一義)、Singer Songer(Cocco&くるり)、サザンオールスターズと、4組も日本人アーティストが入っていたんだよ(メジャーなのばかりだけど)。今年は不作だったのかなあ。それとも僕が日本人アーティストのチェックをおろそかにしてたのかな。

さっきもちょっと書いたけど、新譜以外に去年がさっと買い込んだのが、パワーポップ関連だったな。中でも個人的に新発見だったのが、かえでさんに教えてもらったクックーか。調子に乗って先日アナログのシングル盤まで落札してしまったし。というわけで、マイブームのパワーポップ軍団を代表して、特別賞をクックーの「Breathing Lessons」に。


選んでみたら10枚中9枚がブログで記事にしたものという、いまいちサプライズに欠けるリストになってしまった。これがベスト20だったらもう少し毛色の変わったものも入れられたんだけど。でもそんなことしたらこの記事の長さが今の倍になるしなあ(笑)。あ、いいこと思いついた。そのベスト20から一曲ずつ選んだミックスCD作ろうかな。次のyascd、それにしよう。そしたら、20曲中10曲分のコメントはもう書かなくて済むし(笑)
posted by . at 20:28| Comment(32) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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