2006年12月31日

メリークリスマス!(笑) Daryl Hall & John Oates 「Home For Christmas」

どういうわけだか、先日から脳内でホール&オーツの「Private Eyes」がぐるぐる廻っている。まあ、それはそれで放っておいてもいいんだけれど、どうやらその曲を僕の頭の中で廻らせた張本人がこの文字だらけのブログに来るのを躊躇しているようなので、こうなったらそちらに無理やりトラックバックしてやろうという趣旨の記事を書く。今日はそんなに長い記事にするつもりはないから、気楽に読んでね、鈴木さん。

とはいえ、今さら「Private Eyes」なんて古い曲のことを書いてもしょうがないので、しばらく前に入手した彼らのニューアルバムについて書こうか。

Hall & Oates.jpg Daryl Hall John Oates 「Home For Christmas」

そう、12月2日の記事に書いたとおり、ホール&オーツ2年振りのニューアルバムは、彼ら初のクリスマスアルバム。というわけで、大晦日だというのにクリスマスアルバムのことを書くよ(笑)。まあ、世界で一番早い2007年のクリスマス特集と言ってもいいけど。

トラディショナルなクリスマスソングが5曲、ザ・バンドなど他のアーティストによるクリスマス関連の曲が4曲、それに加えてダリルとジョンが書き下ろした曲がそれぞれ1曲ずつ、計11曲(プラス日本盤はボーナストラック1曲)。ジョンのオリジナル曲は僕がyascdに入れた「No Child Should Ever Cry On Christmas」だ。その記事で僕が「いろんなアーティストに歌われてる」と書いた「The Christmas Song (Chestnuts Roasting On An Open Fire)」も当然のように(笑)入ってる。

白眉は冒頭の「Overture / The First Noel」だろう。別に敬虔なキリスト教徒でもなんでもない僕だけど、これを聴くと本当に心が洗われるような気がする。まさにホール&オーツの本領発揮、ブルーアイドソウル流クリスマスソング。

その他の曲を聴いてみても、クリスマスをテーマにはしているものの、結局これは1枚の優れたブルーアイドソウルのアルバムにすぎないという結論に落ち着く。僕は決して彼らの熱心なファンでも何でもなく、80年代のMTV時代に一連のヒット曲を聴いていた程度にしか知らない。あ、あとは彼らが僕の大好きなトッド・ラングレンの影響を受けているということぐらいか(実際、「No Child Should Ever Cry On Christmas」なんて、トッドの曲かと思うような節回しだ)。だけど、このアルバムに収められている曲はどれも、あの80年代の数々の名曲と同じ味わいを持っている。それに、二人の歌声が当時から全く変わっていないことにも驚かされる。

もう今年のクリスマスは終わってしまったけれど、来年のクリスマスの頃に何かいいCDはないかなと思うことがあれば、是非このアルバムのことを思い出してほしい。一応上にアフィ貼っておいたけど、何も今定価で買わなくても、きっともうしばらくすれば安くなるから(笑)


さっき「80年代の数々の名曲」なんて書いたけど、もし興味があればこの彼らの全キャリアを網羅したベストアルバムを聴いてみてほしい。彼らが決してそんな一時期にぱっと咲いて消えたヒットメイカーじゃなかったことがわかるから。

H&A.jpg The Essential Daryl Hall & John Oates

この「Essential」シリーズは安くて選曲がいいってのが売りのはずなんだけど、なんだかまたアマゾンではえらく高いなあ。こんなアフィ無視していいから、どこかで安く見つけて買ってね。

まあとにかく、この2枚組CDの、ディスク1中盤からディスク2前半までは怒涛の80年代ヒット曲満載。「Private Eyes」も当然入ってる。さすがに80年代後半中盤から後半にかけての曲はちょっときついなあと思うけど(実際僕が彼らを聴かなくなったのもその頃)、ディスク2後半の90年代から最近までの曲を聴くと、やっぱり彼らって初期の頃から全然ぶれてないんだなあってことがよくわかる。本当に、いいグループだなあ。エヴァーグリーンってくいうのを言うんだよね。これからアルバムが出ることがあれば、ちゃんと買って聴いてあげることにしよう。

以上。鈴木さん、まだ読んでるかな。書き終えてみたらやっぱり長かったね。ごめんね(笑)


というわけで、このブログ始まってからこれがちょうど60回目の記事。7月1日に最初の記事を書いて、丸6ヶ月で一月平均10記事。ほぼ3日に1記事か。よくこれだけのペースで続けられたものだなあ。これもみな、沢山の皆様が(主に音楽とは無関係の・笑)コメントで励ましてくださったお陰です。ありがとうございました。来年もまたよろしくお願いします。では、よいお年をお迎えください。
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2006年12月30日

ダミアン・ライス初来NZ!

2007年2月27日、オークランドはセイント・ジェームス・シアターにて待望の初来NZ公演! 200万枚を売り上げたデビューアルバム「O」に続く5年振りの新作「9」を引っさげて、NZで一夜限りのコンサートを行います。この機会をお見逃しなく!!

というプロモーターのサイトにある宣伝文句(本当はこの5倍ぐらい長い)に惹かれて「チケット購入」のアイコンをクリックしてみたら、



<重要なお知らせ>
オーストラリアで追加公演が出たため、日程の都合がつかなくなり、ダミアン・ライスはニュージーランドに来ることができなくなりました。



…こんなもんです、NZなんて。これでまた当分コンサートに行く予定がなくなってしまった。

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2006年12月29日

21世紀型70年代スプリングスティーン The Hold Steady 「Boys And Girls In America」

Boys and Girls in America.jpg The Hold Steady 「Boys And Girls In America」

CDプレイヤーの再生スイッチをオンにすると、まず左チャネルから聴こえてくるソリッドなギターリフ。続いて軽快なピアノの音。このピアノ、(ブルース・スプリングスティーン&Eストリート・バンドの)ロイ・ビタンじゃないの?というのが最初の印象。でも、それはあくまでもイントロにすぎなかった…

アメリカはミネアポリス出身の主要メンバーがニューヨークで結成したという、ホールド・ステディの通算3枚目のアルバム「Boys And Girls In America」。ある程度ロックを聴いている人がこのアルバムを聴いて、他の感想を持つことがあるのだろうか。とにかく、ブルース・スプリングスティーンにそっくり。それも、初期の。もっと具体的に言えば、セカンドアルバム「The Wild, The Innocent & The E Street Shuffle」の頃の彼に。

まず、声が、信じられないほどに似ている。あの、ちょっと鼻にかかったような、少しだらしない発音の歌い方。その声で、初期のスプリングスティーンがそうであったように、一小節の中にはとても入りきらないほどの数の言葉を詰め込んで、性急に歌う。あちこちに出てくるちょっとしたメロディーや節回しに、件のセカンドアルバムのみならず、初期スプリングスティーンのいろんな曲を彷彿とさせる箇所がある。

2曲目「Chips Ahoy!」のイントロのハモンドオルガンの音なんて、もう最高に格好いい。ちょっと歌謡曲風のメロディーでもあるかな。そういう下世話なところもいいよな。

いくら似ているとはいえ、その2枚のアルバムの発表年には33年もの開きがあるので、当然違うところも沢山ある。さすがにパンクもグランジも通過してきた時代の音という感じがする。全体的に音がタイトで、例えば「The Wild〜」の「Wild Billy's Circus Story」のようなちょっとのんびりした曲は見当たらない。その辺りは評価が分かれるところか。もちろん今の耳で聴けば、このソリッドな音の方が遥かに受けがいいんだろうけど。

ソリッドな音、そう、4曲目「Same Kooks」なんて、まるでパール・ジャムをバックに歌うスプリングスティーンのよう。なんて言ってしまうと褒めすぎかもしれないけど、とにかく、そういう音を想像してもらえればあまり外れていないはず。

もともとの5人のメンバーに、ヴィオラ、ヴァイオリン、サックス、トランペット、トロンボーン、ラップスティール奏者が準メンバーとして記載されている。なので、音的にもパール・ジャムやEストリート・バンドよりもバラエティに富んでいる。要所要所でそれらの楽器がいいアクセントをつけているのがいいね。

語彙豊富な歌詞は、やはり初期のスプリングスティーンがそうであったように、都会に暮らす若者の生活を描いたものが多い。かつての彼の曲よりも、ちょっと多めのドラッグと、ギャンブルと、少し斜に構えた態度と。今という時代を映して。

全11曲、40分丁度という、最近では珍しくなったコンパクトなアルバム。やっぱり1枚のアルバムはこれぐらいの長さが丁度いいよ(80分ぎりぎりの編集CDばかり作ってる奴が言うなって?)。殆どの曲が3分前後というのもまた、長尺曲が多かった初期スプリングスティーンとは違うね。強いて言うなら、最終曲「Southtown Girls」が、この小気味良いアルバムを締めくくるにはちょっと弱いか、ということかな。せっかくこのアルバムで一番長い5分強もある曲なんだから、もう少しメリハリつけてほしかったな。「Rosalita」みたいな曲を作れとまでは言わないまでも。

まあ、最後にちょっとだけケチをつけたけど、いいアルバムであることに間違いはない。それに、このバンドはきっと凄くいいライヴをするんだろうというのは容易に想像できる。アメリカでどういう位置にいるバンドなのかよく知らないけど、まだ人気が爆発する前に、小さいハコで観てみたいな。
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2006年12月24日

女の子ジャケ特集

最近ちょっと真面目なCD評と読後感想文が続いたので、ちょっと今日は軽い話題にしようかな。11月30日の「怒涛の4日間」のコメント欄にかえでさんが書き込まれた

私、10歳以下の可愛い女の子がジャケのCDをコレクションすることにしたのです。今、3枚あります。

にお答えして(呪われて、とも言う)、CD整理のついでに家にあるジャケをチェックしてみた。なので、今日はクリスマス特別企画「女の子ジャケ特集」。まあ内容自体はクリスマスとは何の関係もないんだけど、もう僕のところでは12月の頭に早々とクリスマスCD作ったから別にいいよね。あ、音楽系ブログから来られた方々が次々にブラウザを閉じる音が聞こえる(笑)


ではまず、依頼主のかえでさんに敬意を表して、彼女言うところの「ジャカジャーン」系、通常の用語で言うとパワーポップ、ギターポップ、それにパンク、ニューウェーヴ系統も含めたグループから始めよう。

まずはこれ。
Demolotion.jpg
ユマジェッツ「Demolotion」

これはかえでさんも当然知ってる、というか、実は彼女の方が僕よりも先に入手したはず。洋楽の世界では日本盤にオリジナルとは違うジャケを使っていることも多く、特に60〜70年代のものはそれなりにコレクターズアイテムになっているものもあるんだけど、これ(と、僕が先に入手したマナティのジャケ)は最近では珍しくなった日本オリジナルジャケ。


そのユマジェッツの主要メンバーが属していた、
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ジェリーフィッシュ「Spilt Milk」

さっきのが知る人ぞ知るアルバムだったのに対し、こちらは90年代パワーポップを代表する名盤。この、決して一般受けするわけではないであろうジャケットのセンスがわかる人になら、この70・80・90年代ハイブリッド・ポップの妙味を存分に味わってもらうことができるだろう。


これは以前「そそるジャケ特集」で既出だけど、
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マシュー・スィート「Kimi Ga Suki Raifu」

もともと日本向けの、日本語タイトルのアルバム。それがアメリカ等で輸入盤として話題になって、このタイトルのままあちらでも発売された。奈良美智さんのイラストがいい。あ、そういえば今日の記事、これを筆頭にイラストものがいくつか混じるけど、別にいいでしょ(って、誰に了承を得てるんだか)。


これは「怒涛の4日間」に載せたね。
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トランポリンズ「The Trampolines」

北欧ポップはこういう可愛い女の子が似合う。ちなみにこれはブックレットの中までこの子の写真満載だし(鉄棒にぶら下がってちょろっと見えるおへその横にはタツノオトシゴの絵!とか)、当時の日本盤らしくブックレットの紙自体も上質なものを使ってるから、「もの」としてのCDをコレクションするには最適なアルバム。CD自体の内容ももちろんいいけどね。


北欧ポップといえば、こういうのもあるな。
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V.A.「Swedish Sweets」

日本の江戸屋レコードがコンパイルした、スウェーデンの新進バンドのオムニバス。このジャケの子はきっともう10歳以上だろうけど、まああんまり気にしないで。ジャカジャーン系の音が好きなら、きっとこのCDは気に入るはず。さっきのトランポリンズもそうだけど、90年代に日本でブームになったこういう北欧系のCDはあちこちの中古屋に溢れてるから、100〜500円程度で簡単に入手できるはず。僕は当時新品で買ったから、おまけのピンバッジがついてて、それを帽子やらジャケットに付けてたはずなんだけど、あれいつの間にかなくしちゃったな。


推定10歳以上をもう少し続けよう。
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ワナダイズ「Bagsy Me」

この人たちもスウェーデンのバンド。日本ではもうとっくに流行遅れなんだろうけど、スウェーデンのこの手のパワーポップグループの音って、こういうのが好きな人にはもうエヴァーグリーンだよね。僕も好き。ちなみにワナダイズはこれ以外にも女の子ジャケ率高し。このCDも、ブックレット中あちこちにいろんな女の子(女の人もあり)が寝てるし。


あとこの子も10歳以上かな。
Gigolo Aunts.jpg
ジゴロ・アンツ「Flippin' Out」

僕ずっとこのジャケの子のこと、男の子だと思ってたんだけど、今回この企画のためによく見てみたら、女の子だね。これもギターポップ、パワーポップの名盤。僕の持ってるCDはベスト盤とのカップリングなので、残念ながらこのキッチュなジャケはブックレットの中に折り込まれてしまってるけど。


パワーポップから少し離れて、80年代初期ニューウェーヴをいくつか。
Pillows & Prayers.jpg
V.A.「Pillows & Prayers」

チェリーレッド・レーベル製作の名作オムニバス。僕は当時これのピクチャーレコードを買って壁に飾ってたりしたものだから、このジャケには親しみが涌くよ。ギターバンド中心。この中の半分ぐらいのバンドはこのまま消えてしまったけど、ここから大きくなっていった幾つかのバンドの初期の演奏が聴ける。最近DVD付きの25周年記念盤が出たので、これと色違いジャケのそいつも買った。


これは女の子ジャケと呼ぶのはちょっと苦しいかな?でも可愛いから。
Raincoats.jpg
レインコーツ「The Raincoats」

実は僕、レインコーツはセカンド以降は持ってるんだけど、このファーストは自分では持ってない。オークションなどでたまに見かけるんだけど、ちょっと手が出せないような値段になってることが多いので、そのうちきちんと再発されたら買うことにするよ。


可愛いといえばこれも僕は好き。
TVPs.jpg
テレビジョン・パーソナリティーズ「Yes Darling, But Is It Art?」

英ニューウェーヴ界きってのヘタウマ・バンド。指に絵の具をつけて壁に塗りたくったのを自慢する女の子に「まあ、よくできたわね。でもそれってアートなの?」という母親の台詞がタイトルになっているのだが、それがまた自分達の音楽を自虐的に表したもので、こういうところがこのバンドが長く好かれている所以。実は彼らはこれまでに2種類のベスト盤を出しており、僕の持っているのはこの女の子バージョンじゃなくって、男の子バージョン(タイトルもコンセプトも違うんだけど)。それはそれでかわいいんだけど、まさかかえでさん、今度は男の子のジャケットも集めるだなんて言い出しませんよね?もう呪わないでくださいよ(笑)


一方こちらは最近のバンド。
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スピント・バンド「Nice And Nicely Done」

あんまり良く知らないバンドなんだけど、今までに何枚かインディーでCDを出してるみたい。音的にはクラップ・ユア・ハンズ・セイ・ヤー系。ガチャガチャした楽しいポップ。この子も10歳超かな?って、こんな適当に描かれたイラストの人物の年齢を当てるほど難しいこともないけど。


パワーポップ系最後はこれ。
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フォール・アウト・ボーイ「My Heart Will Always Be The B-side To My Tongue」

かえでさんには、パニック!アット・ザ・ディスコがこのバンドのメンバーに見出され、同じフューエルド・バイ・ラーメン・レーベルからデビューアルバムを出すことになったという事実を伝えれば十分でしょうか。パニックほどには下世話ではないが、かなり小気味のいい、グリーンデイ系お手軽パンク。これは彼らがアコースティックで演奏したCDミニアルバムにDVDがついた変則盤。紙ジャケなのも所有欲をそそる。


ここからは、他のいろんなジャンルのものを取り上げていこう。まずこいつは、ミクスチャー・ロックとでも呼べばいいのかな?
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レッド・ホット・チリ・ペパーズ「One Hot Minute」

ここ数年は、出すアルバム出すアルバム全てがメガヒットになっている彼らだが、これはその中でもあまり売れなかった異色作かな。でも僕が持ってる彼らのアルバムはこれだけ。まるでこの企画を予測していたかのように。


以前既に特集したものをもう一つ。
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ブラインド・メロン「Blind Melon」

あんまり可愛い女の子じゃないけど(実はおばさんか?)、ハードロック好きのかえでさんならきっとこれは気に入ると思って載せるよ。90年代型新世代ハードロック。これも上手に探せば100〜500円で手に入るはず。


プログレを1枚。
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ジェネシス「Nursery Crime」

よく見るとこれは、収録曲の歌詞に呼応して、この女の子(不思議の国のアリス?)が生首でクローケーをしているという不気味なもの。


生首系をもう1枚(笑)
Neko Case.jpg
ニーコ・ケイス「Fox Confessor Brings The Flood」

可愛い女の子と狐のイラストと思って買ってみたら(いや、別にジャケ買いしたわけじゃないけど)、実は女の子が抱えてるのは生首だったというもの。裏ジャケも不気味でかわいいよ。


カンタベリーものを1枚。
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キャラヴァン「All Over You」

90年代後期に彼らが自分達の過去の曲を再録音するという、なんだか後ろ向きな企画盤。実はこのアルバムはジャケットを変えて何度か再発されており、僕の持ってるのはこれじゃなくてもっとダサいやつなんだけど、このジャケットのを見かけたら買いなおそうかな。CDのジャケットとしてはなんだかよくわからないものだけど、シーソーで遊ぶ姉妹、かわいいよね。


最後の3枚は、実は僕は持ってないんだ。でも、そのうち買おうと思ってたものばかりなんで、これも何かの縁ということで、近いうちに手に入れるよ。

まず、ヒプノシスのジャケばかりが有名なこれ。
On The Shore.jpg
トゥリーズ「On The Shore」

こういう雰囲気のヒプノシスジャケなんで、僕はてっきりマイナーなプログレ・バンドだと思ってたんだけど、どうもフォークらしいね。しばらく前のストレンジ・デイズの「ストレンジ・フォーク」特集でも取り上げられてた。こういうのこそ紙ジャケで出せばいいのに、僕の知ってる限りでは普通のプラケースしか出てないはず。日本盤で確か1800円ぐらいの廉価で出てたかな。次の東京出張の購買リストに入れとこう。


一方こちらはキーフのデザインで有名な、
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ニルヴァーナ「Local Anaethetic」

アメリカの同名バンドが大ブレイクしたときによく間違われることによって有名になったグループ(?)。とはいえこちらの方がずっと古いし、その筋ではしっかり有名だったらしいんだけどね。プログレッシヴ〜ブリティッシュ・フォークというから、結構僕の好みの音のはず。これは確か紙ジャケになってるはずだから、それを探そうかな。いや、LPの方がいいかな。見開きの凄く綺麗なジャケだから。こういうのを探すのに、東京は世界一便利な場所だよね。これもリスト入り、と。


最後はこれ。
Ricky Lee Jones.jpg
リッキー・リー・ジョーンズ「The Evening Of My Best Day」

今やアメリカのロック/ポップス/ジャズ界を代表する女性ヴォーカリストの一人。僕も何枚かCDを持ってるけど、これは家にはなかった。これはこちらでも簡単に手に入るはず。実は昨日中古で見かけたんだけど、あまり値段がこなれてなかったのと、ジャケの端が折れていたので買うのをやめたんだ。


さて、という訳で全20枚。かえでさん、気に入ったものはありましたか?もし今後また何かいいのを見つけたら、青グリン方式でどんどん付け足していくからね。

こういう、あんまり色々調べなくていい記事は書いてて気楽で楽しいな。かえでさん関連が何回か続いたけど、もちろん他の方でも何か面白いアイデアがあれば、どうぞ遠慮なくコメント欄で言いつけてくださいね(笑)

ではみなさん、よいクリスマスを!


<2007年1月2日追記>

もう売ってしまったCDに女の子ジャケがあったのを思い出した。手元にCDはないけど、パソコン内に音源としては残ってるので、これは載せよう。

VF.jpg
ヴァイオレント・ファムズ「Violent Femmes」


あと、今日300円箱を漁ってたときに見つけたこれ。全然知らないバンドだったんだけど、レーベルがブランコ・イ・ネグロだったのでちょっと興味を持ってしまった。というか、かえでさんの呪いがまだ解けてないのかも。

Terris.jpg
テリス「Learning To Let Go」

早速さっき聴いてみた。パワーポップとハードロックの中間という感じかな。音はちょっと重め。なにより搾り出すようなボーカルに結構クセがあり、ここが好きになるかどうかの分かれ目だろう。僕は悪くないと思ったけどね。ちなみに調べてみたところ、このバンドはもう解散しているらしい。

あと、これはネット上で見かけただけなんだけど、きっとかえでさん好みだと思うんでついでに載せておくよ。このアルバムからのシングル曲。

Cannibal.jpg
テリス「Cannibal Kids」


<2007年1月14日追記>

これもうちにあったのを思い出した。これは男の子かもしれないけど、まあここまで幼いと性別はあんまり関係なしということでいいよね。

radiohead.jpg レディオヘッド「Pablo Honey」

最近の彼らはちょっと小難しい、遠いところに行ってしまったけれど(それはそれで嫌いではないんだけど)、このファーストアルバムは「ちょっと屈折した内気な青年が奏でる、ざくっとした肌触りの音」という感じがよかった。「Anyone Can Play Guitar」と「Creep」がすき。おそらくこのアルバムを持ってる人が誰でもそうであるように。


<2007年1月28日追記>

falsoさんに教えてもらったアルバムを、昨日中古レコード屋で安く見つけたので買ってしまった。どうもこれはCDは廃盤のようなので、LPを買った。ジャケが可愛いから、大きなデザインで持っていたかったしね。

Never Letting Go.jpg フィービ・スノウ「Never Letting Go」

今朝早速聴いてみた。すごく上手な演奏にすごく上手なボーカル。これはジャズヴォーカルの範疇に入るんだろうか。どちらかというと、日曜の朝よりは、アルコールのグラスを傾けながら週末の夜にでも聴きたい感じ。

この写真、彼女自身の小さい頃のものなのかと思っていたんだけど、「ニューヨーク公立図書館から」とクレジットがあった。falsoさんのところに全面写真があるけど、この女の子が引っ張り合いをしている相手の犬が裏ジャケにいるよ。


かえでさんから、彼女の持っている女の子ジャケの写真が送られてきた。「載せろ」とのこと。あのう、この記事って、僕の持ってる女の子ジャケを、かえでさんが今後買う参考にするためのものじゃなかったっけ? 

Skelleftea.jpg ワナダイズ「Skelleftea」

あ、これは僕が記事に載せたワナダイズの別アルバム。これ僕も持ってるよ。でもこれって男の子かと思って載せなかったんだけどな。まあ、かえでさんがOKだと言われるのなら、問題なしとしよう。では、この子のことをハブラシヒゲ子と命名するね。


あと1枚。

Love Is Back.jpg エンブレイス「Love Is Back」

あ、これはもしかしたら僕がかえでさんの近所の中古CD屋におじゃましたときに買っていたやつかな。エンブレイスなんてまたマイナーなグループ、どうして買われたのかと思っていたら、お得意のジャケ買いだったんですね。

で、自分が持っているものしか載せないというルールに従って、僕もこれを買わないといけないのかな?エンブレイスのアルバムなら、結構簡単に数百円で在庫処分されてるのをたまに見かけるんだけど、これって日本編集のミニアルバムだよ。またこんな中途半端にレアなものを…


<2007年2月4日追記>

昨日CD屋に行って買ってきた8枚のうち(年頭の誓いは何処へ?)何枚かが女の子ジャケに該当するんで、また追記するよ。

まず、最初の記事に書いたリッキー・リー・ジョーンズの、今度はジャケの状態のいいものを中古で見つけたので入手。そこに書いたとおり、ジャズとポップスの見事なミクスチャー。この人も地道にがんばってるけど、せめてノラ・ジョーンズの一割程度でも売れないものだろうか。

ちなみに今回買って、裏ジャケはこの女の子の後姿だということに気がついた。この、実はライオンキング柄だった敷物の上に立って、向こうを向いているところ。


続いては、これ。

Come On Now Social
インディゴ・ガールズ「Come On Now Social」

僕はこれ以外に彼女らのCDは一枚持っていて、それを聴いているときにも思っていたんだけど、この二人組の女性がそれぞれ別々に書く曲の、一方が書く方はかなり僕好み。この99年発表のアルバムにも、なかなかいい曲が何曲も入っていて、よかった。

このジャケは、ちょっと利発で気の強そうな女の子(青い目が綺麗)が、ナイフで木を切って遊んでいるところかな?そんなにナイフを顔に近づけたら危ないよ。


次。

John Henry
ゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツ「John Henry」

意図したわけじゃないんだろうけど、なんとなくさっきのとイメージが似てる?草むらにしゃがみこむ、手に刃物を持った女の子。ただ、さっきのが多分5〜6歳だとしたら、この子はローティーンかな。しかも手に持ってるのはツルハシ。実はこのCD、内ジャケや裏ジャケに子供達が満載で、でも皆それぞれ手に金槌やガイコツを持ってて、ちょっと異様な雰囲気。内ジャケには「WE HATE THEY MIGHT BE GIANTS」なんてノボリを持った子たちもいて、ちょっと愉快。

実を言うと僕はこのバンドのことを、名前は知っていたんだけど何故か今まで全然聴いていなかったんだ。ジャイアンツという名前に抵抗があったんだろうか(はい、阪神ファンです)。今回これを聴いてみたところ、短めの曲が20曲も入っていて、もうおもちゃ箱をひっくり返したような楽しさ。すごくポップな曲からちょっと実験的なものまで、すごく多彩。これはもう少し他のアルバムにも手を出してみようかな。


今回最後はこれ。

Sugar Me
クロディーヌ・ロンジェ「Sugar Me」

某コメンターが日曜の朝にカフェオレを飲みながらボサノバを聴いているということを耳にし、ちょっと僕もそういうおしゃれな休日の朝を過ごしてみようかと思い立ったところに見つけたCD。何故か日本盤だったのでライナーを読んでみると、

ボサ・ノバ+フレンチ+ソフト・ロック、それは1990年代のTOKYOのキー・ワード

なんて、一昔前のおしゃれさんが好みそうなダサいコピーが目に入り、値段も手頃だったので買ってみた。ジャケも可愛いしね。

あんまりボサノバじゃないね(って、よくわかってないんだけど 笑)。フレンチ風味のソフトロックご飯に、ボサノバふりかけをさらさらと振りかけたような感じ?(どこがフレンチだ)

でも一応今朝(日曜)起きぬけに聴いてみたら気持ちよかったよ。次は、今朝は面倒なので作らなかったカフェオレに挑戦!


<2007年2月11日追記>

昨日買ったこれも女の子ジャケの範疇かな。

Shelter
ローン・ジャスティス「Shelter」

86年発表のセカンドアルバム。プロデューサーがジミー・アイオヴァインとリトル・スティーヴンだというんでソリッドなロックンロールを期待して、その期待はさほど裏切られなかったんだけど、いかにも80年代という音作りが今聴くとちょっと大仰かな。

このジャケ写を探してたときに、アルバムタイトル曲「Shelter」のシングル盤のジャケットも見つけた。こっちの方がより女の子ジャケか。86年発売の12インチシングルだなんて、こんなの今や手に入らないだろうけど。

Shelter Single
ローン・ジャスティス「Shelter (12" Single)」


<2007年2月22日追記>

今日は終日市内のホテルの会議室にカンヅメだったのですが、予定より幾分早く会議が終了したもので、そこから歩いてすぐの、いつものレコ屋に行く時間ができました。そこでの収穫をいくつか。

Joy Zipper
ジョイ・ジッパー 「Joy Zipper」

全然知らない人たちだったのですが、「お、女の子ジャケ」と手にとってみて(呪われてますね)試聴してみたらなかなかいけそうだったので買ってみました。$17.95から$10引きでしたし。音的には、即席アシッド・フォークという感じですかね。あちこちに妙な音が入っていて、なんだかそそりますよ。とりあえず2回聴きましたけど、これ結構はまるかも。


今日のその店での目玉は、中古CDシングル1ドル均一でした。前に見たときよりもかなりコーナーに枚数が増えていて、時の経つのも忘れて掘り返してしまいました。そこでふと目に留まったのがこれ。

Sleep Well Tonight
ジーン 「Sleep Well Tonight」

かつてザ・スミスのフォロワーと呼ばれ、スミスには遥かに及ばない実績を残して消えてしまったバンドです。僕はスミスにはかなり思い入れがあるので、逆に偽スミスのようなバンドには手を出さなかったのです。なので、きちんとCDを買って聴くのはこれが初めて。

なかなかいけますね。表題曲にはギターのフィードバック音(クックーでおなじみのピー音)が入っていますし、2曲目はかなり真っ当なギターポップです。

実は、あまりの安さに嬉しくなり、かえでさんの分もこれ買っておきました(1ドル箱に同じものを全部で3枚発見したので、ジャケの状態のよいものから順に2枚選びました)。かえでさんがこのジャケを気に入ろうが入るまいが、この曲が好きであろうがなかろうが関係ありません。これもまた、今は亡き喰い犯での懐かしき風習「安かってん自慢」です。そのうちお送りしますから、ありがたく受け取ってください。

今日はこれだけなのですが、僕があまりの空腹のために1ドル箱の2/5までチェックしただけで店を去る直前に何を見つけたかもご報告しておかないといけませんね。「Non Sequitur」です。僕はもうこのシングルのアナログ盤を持っていますし、同曲が収録された編集CDも買いました。でも、このCDが誰にも買われないまま1ドル箱の中で朽ちていくのを黙って見ていられなかったのです。思い切って、買ってしまいました。85円相当なんですけど。

ここまで書いて、推敲している際に気づいたことがあります。今日の追記はコメント口調ですね。さきほどこの追記をする直前にかえでさんがこの記事にコメントを入れていただいているのを見たもので、頭の中がコメ返モードになっていました。書き直すのも面倒なので、もうこのままにしておきます。では、引き続き、コメントに返事します。


<2007年2月28日追記>

なんだかこのブログ全体に呪いの胞子が飛び交っているようだ。どうもCD屋で女の子ジャケが目に付いてしょうがなくなってしまった。まあ、ある程度興味があってしかも安いから買ってるんだけどね(そう、今日は「安かってん自慢」の日でもある)。じゃあ、今日も3枚追加するよ。

Old Low Light
キャサリン・ウィリアムズ 「Old Low Light」

彼女のことは、あるオムニバスアルバムに彼女が演奏するレナード・コーエンの「Hallelujah」のカバーが入っているのを聴いたことがある程度にしか知らなかった。あれは曲自体が言わずもがなの名曲なので、彼女自身の手になる曲も聴いてみたいと思っていたところ、これを約500円でゲット。これが、買って大正解。ジャンル分けすると、ジャズ/ボサノバ/フォークということになるんだろうか。非常にスムーズで聴き易い音。スザンヌ・ヴェガとかノラ・ジョーンズとかを思い出す。うん、結構このジャケのイメージに近いかも。ネットで見つけたこの写真はちょっと色が濃いけど、実際はもう少しレトロな感じの淡い色合い。

これがあまりによかったので、もう一枚、「Hallelujah」を始め、他人のカバー曲ばかりを歌ったアルバムも買ってしまった。しかもそちらはちょっと豪華なデジパック。それは女の子ジャケじゃないから載せないけどね。


Let Your Dim Light Shine
ソウル・アサイラム 「Let Your Dim Light Shine」

ブッチ・ヴィグのプロデュースらしい、とてもタイトな90年代型ハードロック。音が分厚いのに、厚ぼったくない。いきなり「Misery」なんてスローな曲を、「ワン、ツー、」なんてカウントしながら始めるアルバムのオープニングもいいし、これは気に入ったな。700円弱という値段も満足。


Big Red Letter Day
バファロー・トム 「Big Red Letter Day」

これは女の子ジャケとしてはどうかな(笑)。まあそれはともかくとして、僕が持っていなかった彼らのアルバムを、300円ちょっとで見つけたのでこれも入手。このバンドって、もっとグランジっぽいザラッとした音だと思ってたけど、これはやけに真っ当なアメリカン・ロックだね。悪くはないけど、僕にはちょっと引っかかりが少ないかな。確かバファロー・トムにはもう一枚、女の子ジャケがあったはず。300円で見つけたら、また買おうかな(笑)


<2007年5月5日追記>

おや?催促したのに2ヶ月以上も放置?前回の3点、やはりお気に召さなかったのかな。今日手に入れたCDが久々に女の子ジャケだったので、またこの記事を引っ張り出してきて追記しよう。

Throw Down Your Arms.jpg
シニード・オコナー「Throw Down Your Arms」

アイルランド出身の彼女が本格的にレゲエに取り組んだ05年のアルバム。スライ&ロビーを始め、本場ジャマイカのアーティストが参加している。レゲエといってもストイックな彼女のことだから、お気楽リゾートレゲエなんかでなく、しっかりと聴き応えのある音になっている。アルバム最後を締めるのは、かつて彼女がボブ・ディランのトリビュート・コンサートで歌ったボブ・マーリーの「War」。

ずっと気になっていたのにこれを今日まで買わなかったのは、ダブ・バージョンが2枚目に入った限定盤がコンディションのいい中古で出るのを待っていたから。そのダブ・バージョンは、1枚目のオリジナル・バージョンとそんなに変わらないようなおとなしいものだったけどね。

ジャケの女の子は、シニード自身の子供時代だろう。デビュー当時はスキンヘッド、今も短髪で、あえて女性っぽい見かけを否定しているような彼女だけど、子供の頃から瞳の印象的な、目鼻立ちの整った顔だったのがよくわかるね。


<2007年5月19日追記>

現在東京出張中。今日は土曜日だったので、CD掘りに出かけた。某所でこれを発見。僕はこのグループのベスト盤とわりと新しめのアルバムを何枚か持っているんだけど、初期のこれを500円で見つけたので買った。

So Tough.jpg
セイント・エティエンヌ「So Tough」

ちょっとドリーミーな感じの女性ボーカルが中心の、軽めのダンス音楽といった感じ?このアルバムからは数曲がベスト盤に収録されているんだけど、こうして一枚のアルバムとして続けて聴くと、SEの音なんかが凝っていて面白い。子供が日本語で「朝ですよー。起きてください」とか言う声も出てくる。6曲目「You're In A Bad Way」はやっぱり好きだなあ。
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2006年12月20日

1ルピーは約3円

ずいぶん久し振りに本を読んだので、今日はそれについて書いてみよう。しばらく前に書いたシルク・ドゥ・ソレイユのときもそうだったけど、こういう筋書きがあるものについて書くのって難しいよね。ネタバレしないようにしないと。

1Rupee
ヴィカス・スワラップ著 「ぼくと1ルピーの神様」。このタイトルと著者名でわかるかもしれないけど、インドのお話。簡単にあらすじを書くと、18歳の孤児の少年がテレビのクイズ番組で史上最高額である十億ルピーの賞金を勝ち取った挙句に逮捕されてしまい、果たして彼が本当に実力でそのクイズに正解したのかどうかを、彼の過去を遡ることによって明らかにしていくというもの。

いつも僕のブログを読んでおられる方は、日本に行ったときに僕がCDばっかり買ってると思っておられるかもしれないけど、そんなことないんだよ。実はLPも買って…って、そんな話じゃなくって、僕はわりと本もよく読むんだ。いや、よく読んだと言ったほうが正確かな。子供のときから本を読むのが好きで、こういう翻訳ものの小説もよく読んだな。それらを読むたびにずっと思っていたのが、登場人物がどこの人であろうと、いちいち巻頭の「主な登場人物」のページなんかに頼るなよ、ってことだったんだけど、最近ではしょっちゅうそのページを見ている自分に気づく。やばいなあ。かなり記憶力衰えてるぞ。

まあ、確かにこの本は殆どの登場人物があまり僕には名前に馴染みのないインド人で、しかも主な登場人物のページには30人の名前がずらっと並んでいるぐらいだから、名前を覚えられないのは特段僕の記憶力が悪いせいではないのかもしれないけど。しかも、読み進めて行くうちにわかるが、この本にはこの30人に含まれないエキストラみたいな人物が名前入りでわんさか出てくる。うーん、さすが人口10億人の国の物語。って、妙なところで感心したりして。

だからと言って、小難しい話かというと、全くそんなことはない。文章のあちこちにユーモアをちりばめた、とてもエンタテインメント性の高い、読みやすい物語だ。さっき名前のことを書いたが、宗教と登場人物の名前を絡めたエピソードなどもあり、多宗教国家ならではの話だなあと思わせるところもある。

具体的にいつの時代の話とは明記されていないが、基本的に「今」の話。僕なんかによくわかるヒントとしては、プレイステーション2はもう発売されているけれどもPS3はまだという、ああこれは1999年以降2006年までの間の話だなとわかるもの。何故そんなことを書くかというと、この物語に頻出する数々の犯罪が、本当にこんなことが今の世の中で起こっているのかと思ってしまうような酷いものばかりだから。もちろん物語自体はフィクションなんだけど、おそらくこれは今のインドで起こっている問題を反映したものだと思う。

きっと僕は前世でそういう被害にあったんじゃないかと思うほど自分では毛嫌いしているある種の犯罪が特に前半のエピソードに沢山出てきて暗い気持ちにさせられるし、途中には(日本だと)もはや都市伝説としか思えないような、目を覆いたくなるような犯罪の話もある。その他にも、インド=パキスタン戦争の話や、インド映画の内幕や、外交官がらみの犯罪(著者の本業は外交官)なども出てきて、ある意味現代のインドを勉強するいいテキストになるかも。ただ、暗い気持ちにさせられるとは書いたが、物語自体のトーンは常に明るく(それはこの主人公の少年の前向きな性格によるものでもあるんだけど)、読んでいて嫌な気分になるような類の話ではないよ。

もう少しだけネタをばらすと、主人公がクイズ番組で答えた問題は全部で12(本当は13なんだけど、まあその辺は読んでみればわかるから)。その12の問題にちなんだエピソードが全12章になっている。とは言え、もちろんクイズの出題が主人公の人生の時系列に沿っているなんてご都合主義な話じゃないから、例えば第一章は彼が13歳のとき、第二章は8歳のとき、という具合だ。これがまた、記憶力の減退した僕みたいな読者にはちょっと骨が折れる。例えて言えば、歴史の勉強を13世紀から始めて、次は8世紀のことをやって、今度は14世紀に戻って、という感じかな。あれ?彼はこのとき何故ニューデリーにいるんだっけ?と、少し前の章をぺらぺらめくってしまうこともしばしば。最後の方に出てくる重要人物の、名前だけが最初の方に出てきたりして、混乱させられることもあった。ただこれは、逆に言えば、一度読んで終わりというんじゃなく、二度・三度読み返せば、その時々に新しい発見があるということも意味していると思う。あ、この人は実はもうここで登場していたのか、ってね。

この話の殆どが主人公の回想という形になっているのだが、細かいことを言えば、そんな5年も10年も前のディテールまで覚えているわけがないだろうって言いたくなるんだけど、まあそれを言ってしまうとこの物語自体が成り立たなくなってしまうので、ここはこの主人公が僕なんかと違ってもの凄い記憶力を持っていたということにしておこう。その数々のディテールがあちこちに伏線を張っていて、この物語を面白く膨らませているんだから。

伏線といえば、やはり途中に出てくるエピソードが伏線となって最後に登場する場面がある(これはネタバレとは言わないよね)。ずっと不思議に思っていたことが、そこでパズルのピースがぴったり収まるように解き明かされるのは、結構な快感だった。でも、これぐらいの謎解きは、もしかしたらこの手の本を読みなれてる人にはすぐわかってしまうのかな?

全400ページ弱、しかも決して大きな活字ではない、実に読み応えのある分量。でも僕は一日半で読み終えてしまった。というか、後半以降、止めようにもやめられなかった。面白くて。インド文化のことをあれこれ調べて書いてある割にはちゃんと平易にまとめた和訳もいい。原題である「Q And A」は内容をスマートに表したいいタイトルだと思うけど、多分日本でこのままのタイトルじゃろくに見向きもしてもらえないから、そういう意味ではこのちょっとユーモアのある邦題にしたのも正解だと思う。

帯には「映画化決定!」と書いてあるな。観てみたい。ハリー・ポッターみたいに妙に子供向けにされていなければいいんだけど。

最初の方に、僕は本もよく買うと書いたんだけど、出張で日本に行くときは荷物がかさばるので大体文庫本しか買わない。だからこれは久々に手に入れたハードカバーなんだけど、1900円か。CD1枚分の値段でこれだけ楽しめるんなら、これは買って正解ですよ、皆さん(ええ、僕は物の価値を判断するときには、それがCD何枚分に相当するかという方法を用いています)。


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2006年12月12日

安売りされても頑張れ Jonathan Rice 「Trouble Is Real」

怒涛の更新蟲も3日間で追い出すつもりだったんだけど、ちょっと前回のジャケ写をいつまでもトップに置いとくのも気が引けるので、もう一つ書くね。妙なところで常識が働く僕。「調子に乗って毎日長文ばかり書きやがって!」というおっしゃるあなた、今日のは短くするから心配しないで(笑・書き終わってみるとそんなに短くありませんでした。ごめん)

Trouble Is Real.jpg Jonathan Rice 「Trouble Is Real

というのも、このアーティストのことを僕は殆ど知らないから。でも、去年からあちこちでこのジャケを見かけて、ずっと気になっていたんだ。いや、特に綺麗とか面白いとかそそるとかいうジャケでもないんだけど(右下の三白眼の恐竜を除く)、なんとなくこの手のジャケって最近のアシッドフォーク系の人なのかなって感じがしてたし、それにこの苗字から、ダミアン・ライスと混同してたところもあったのかも。

ジョナサン・ライス。83年生まれというからまだ弱冠23歳。このリプライズレーベルからのデビューアルバム以前に数枚のEPを発表しているようだが、それらも含めて僕の知る限りではまだ日本には紹介されていないはず。この落ち着いたハスキーな声からはとてもその年齢は想像できないが、写真を見るとかなり今風の可愛い系若者。僕は日本のアイドル(特に男性)はよくわからないのでうまい例えが思いつかないが、ちょっと若い頃のマシュー・スイートや中村一義みたいな感じ? …すみませんね、あくまでマイフィールド内で例えて。

1時間弱に16曲も入ったこのアルバム、いい意味で僕の予想は完全に裏切られた。最初に書いたように、僕はこの人のことをきっと最近流行りの(アシッド)フォーク/シンガー・ソングライター系だと勝手に想像していたんだけど…

冒頭の曲はいきなりストリングスのインスト。へえ、結構大仰な感じなんだね、と思っていたら、そのままメドレーで繋がる二曲目、そして三曲目はかなり力強いアメリカンロック。スプリングスティーンが言いすぎであれば、(声の種類は全然違うけれど)まるでトム・ぺティやウォーレン・ジヴォンのよう。かなり高揚するよ、これは。

と思えば、ギターの弾き語りでぽつぽつと歌う曲あり、女性とデュエットする曲あり、古いラジオから聴こえるような音でずっと引っ張る曲あり、途中からまた弦とブラスが大々的にフィーチャーされる曲あり、とかなりバラエティに富んだ内容になっている。うん、これは聴いてて飽きないね。面白い。

そういうアレンジで聴かせる分、曲作りにそれほど長けているわけではないかな。悪くはないんだけどね。歌詞カードがついてないけど、どこかで調べてちゃんと歌詞を聴きとってみたいな。あ、6曲目はジェシ・ハリス(ノラ・ジョーンズの「Don't Know Why」の作者)との共作。ジェシがギターと、何とドラムで何曲かに参加してるぞ。ふむふむ、そういう人脈の人なんだね。

あ、ラスト前にちょろっと入ってるのは、バーズ、というかグラム・パーソンズの「Hickory Wind」か。なるほど、そういう趣味の人でもあると。

僕が行くようなレコード屋では結構露出があったCDなんだけど、どうもそれほど売れているという訳でもないようだ。アフィリエイトしようかと日本のアマゾン検索してみたら、なんと出てこないし。実は僕がこれを手に入れたのも、いつものレコ屋の地下室の6ドル箱で。うーん、このまま話題にもならずに消えてしまうのかなあ。勿体ないよなあ。確かに話題性はないかもしれないし、超名盤という訳でもないんだけど、そこはかとなくいいのに。

CDのブックレットに、通常の謝辞とは別に本人からの一文が載ってて、それがちょっと気の利いた書き方なんで引用するね。長いんで全文は書かないけど。

「このCDが、僕達がちょっと飲みに出かけてる間に楽器が勝手に演奏を始めて録音されたものだなんて言っても信じない人もいる。そういう人たちは、サブリナ・デュイムがカリフォルニアからはるばるハープを弾くためだけに来るわけがないと言うし、可愛いエイミー・ホフマンがバーで酒をサーブする合間に僕が歌えないパートを歌ってくれたなんてことはありえないと言う(以下、そういう感じで各パートのメンバーをちょっとコミカルに紹介)。まあとにかく、プロデューサーのマイクと僕は、彼らが何もしなかったであろうとも、彼ら全員に感謝します」

なんかこういうちょっとひねくれた自虐的な言葉のセンス、好きだな。このなかなか優れたデビューアルバムをたった500円足らずで手に入れた罪滅ぼしに、まだ廃盤にはなっていないらしい以前のEPを定価で買って応援してあげようかな。あと、彼のサイトに載ってるTシャツも妙に僕の気を引くし(笑)


…これで記事を締めようと思って、念のためもう一度、今度はアーティスト名でなくアルバムタイトルでアマゾンジャパンを検索してみたら、なんと!780円で出てるぞ。なんだこれは?一応上の写真の横のオレンジ色になっているところにアフィ貼っておくから、興味のある人は是非買ってみて。その値段なら買いだと思うよ。用心深い人は、試聴用サンプルで2曲目とか3曲目聴いてごらん。
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2006年12月11日

徐行運転するF1ドライバーのように John Greaves 「The Caretaker」

The Caretaker.jpgいや、このジャケットをまた載せたいからって取り上げたわけじゃないんだけどね(笑)。こないだS県遠征時に750円で買ったこれ、思いのほかによかったんで、ちょっと一筆したためておこうかと。別に新譜ってわけでもないんでちょっとはばかられるんだけど、こんなアルバムのことについて書く機会も滅多にないだろうから。

元ヘンリー・カウ〜ナショナル・ヘルスという、カンタベリー系でもかなり前衛的な固まりの出自(ナショナル・ヘルスは結構ポップだけど、彼が参加したセカンドアルバムの中でも、彼の作った11分半の曲だけはやたら難解だし)である、ジョン・グリーヴス、01年のソロアルバム「The Caretaker」。

中古CD屋でまず見えていた背表紙に、そしてこのジャケットに目を奪われたことは認めますよ。でもその後に裏ジャケを見て、盟友ピーター・ブレグヴァド作の曲をいくつか、そしてなんと彼とXTCのアンディ・パートリッジとの共作まで入っているのを発見。バンドのメンバーの殆どを僕は知らないけれど、バッキング・ヴォーカルにシド・ストロウ(元ゴールデン・パロミノス)、ハモンドオルガンにジェレイント・ワトキンス(元デイヴ・エドモンズやニック・ロウのバンド)がいる。それでこの値段。これは即効買い。

昨日ようやく聴いてみたところ、これが思いのほかポップで聴き易い。ジョン自身のベースはもちろん、他の楽器も結構難易度の高い演奏をしているようなのだが、基本はあくまでも8ビートのロック。ヘンリー・カウのように延々即興演奏にのめり込んでいくことなどない。曲の長さも3分から6分までと、常識をわきまえたものだ。この、ちょっと聴くとなんでもない、でも実は高度なことを演っている演奏を聴くと、なんだかF1ドライバーが制限速度をきっちり守って公道を走っているのを見るような感じがする。ちょっとした走行ラインの取り方に妙に感心したりして。

これもジョン自身によるヴォーカルは、まあご愛嬌といったところか。もちろん、ヴォーカルを本職としていない彼のような前衛/プログレバンドのベーシストが歌っていると思えば、意外にまともに、しかも朗々と歌っているともいえる。あんまり僕の好みじゃないけど、まあこれは好き好きだから。

なによりも心地よいのが、各楽器の音が非常によく分離して聴こえること。最近いつもCDを聴くときに使っているPCじゃなくてちゃんとステレオの前に座って聴くと、それぞれの楽器がそれぞれの位置にきちんと定位しているのが気持ちいい。えーとこれは、あ、彼自身によるプロデュースか。さすがだね。

それにしても、こういうCDって一体誰が買うんだろう。ヘンリー・カウから彼のことを追っかけてきているようなファンがそういるとも思えないし、もしいたとしても果たしてそういう人がこの音に満足するんだろうか。

でも、もしかしたらその逆はあり得るのかも。なにかの拍子で(例えばこのジャケに惹かれて・笑)このCDを手に取った人が、裏ジャケにある名前を頼りにヘンリー・カウやスラップ・ハッピーへと進んでいくのは自然かもしれないね。ちょっと僕が持ってる、ジョン・グリーヴスがベースを弾いてるアルバムをいくつか載せてみよう。

Henry Cow Concerts.jpg Desperate Straights.jpg
Of Queues & Cures.jpg Downtime.jpg

<左上> ヘンリー・カウ 「Concerts」
<右上> スラップ・ハッピー/ヘンリー・カウ 「Desperate Straights」
<左下> ナショナル・ヘルス 「Of Queues And Cures」
<右下> ピーター・ブレグヴァド 「Downtime」

うーん、なんか白黒ページに載せても大差ないような地味な(不気味な)ジャケばかり。内容はといえば、ヘンリー・カウのライヴは素人がちょっとやそっとじゃ聴き通せないようなヘビーな2枚組。スラップ・ハッピーのは、僕が持ってるセカンド・アルバムとの2in1ならまだ前半の「Casablanca Moon」が聴き易いんでとっつきやすいけど、後半この「Desperate Straights」になるとまたやたらと難解になる。ナショナル・ヘルスのこれはさっきも書いたようにジョンの曲以外は(笑)かなりポップなプログレ風で楽しめる。ピーターのはわりとOKかな。でも地味。あ、ということは、一応彼も時代を経てだんだんとわかり易い演奏をするようになってきてるんだね。これは、さっき書いた、最近のアルバム(例えば今回取り上げたこれとか)から入って、徐々に昔の作品に遡っていくという聴き方は意外と正解かも。そんなことをしたい人がいればという話だけど。

ちなみにこの「The Caretaker」のジャケット、裏ジャケのクレジットを読むと、「Tattoo artist: Diego」なんて書いてある。これほんとにタトゥーなの?すごいね…

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2006年12月10日

2006年、Garland Jeffreys と Don Dixon の新譜が出た年

昨日の記事に、20年以上も活動しているミュージシャンがいまだにクリエイティビティを保ち続けていられること、今までよりも良い作品を作り続けられることについて、僕にしてはやけに興奮して書いた。だって普通は、70年代〜90年代に全盛期を迎えていたアーティストが最近まで活動していたとしても、その人たちにその頃を越えるような作品を期待するのはもう無理なことが多いからね。皆だいたいアルバムを出すペースが落ち、内容も昔の焼き直しになることが多くなり、ベスト盤や発掘ライヴ盤でお茶を濁すのがよくあるパターン。どんどんジャズに傾倒していくニック・ロウや、自分の国のルーツ音楽としてフォークを掘り下げているブルース・スプリングスティーンのような人たちもいるが、ジャズヴォーカルやフォークを好きな新しいファン層を開拓できているのかどうかは甚だ疑問。昔からのコアなファンが買い続けているだけなんだと思う。

僕は自分で、自分の歳にしては新しいアーティストを聴いている方だと思うから、昔から聴いているアーティストのペースやクオリティが落ちてもまだレコード屋(リアルの店であれ、ネット上であれ)に行って何か新しいものを探したいと思うし、聴くものに不足することもない。でも、ここを訪れてくださっている音楽好きの方々なら皆経験されているように、もういい歳した僕らの友達は誰もCDなんて買わなくなっているものだ。それは、僕らが若い頃にあれだけ熱狂させてくれたアーティストの失速と無縁ではないだろう。

僕が高校に入った年に「Escape Artist」という素晴らしいアルバムを発表し、結局はそれがキャリア最後のピークになってしまった、ガーランド・ジェフリーズという歌手がいる。97年の「Wildlife Dictionary」を出したのを最後に、最近は地元ニューヨークで地道なライヴ活動をしているだけだったのだが、今年になって何の前触れもなく新譜を出した。

Alive.jpg5月に東京でこの「I'm Alive」というCDを見かけたときには、小躍りしたものだった。この、決意満々なんだかいじらしいんだかよくわからないタイトルに苦笑しながら裏ジャケットを見ると、全18曲中15曲が知っている曲。なんだこれは?アルバムタイトルに引っ掛けたライヴ盤か?なんで最後にボーナストラック扱いで過去の名曲「Matador」が入ってんの?とにかくジャケットにそれ以外何も情報がない。ともかく9年振りのガーランド・ジェフリーズの新譜、内容はどうあれ買うしかない。

1曲目「I'm Alive」。お、これは小気味いいロックンロール。9年振りに戻ってきたことを高らかに宣言するような曲だ。2曲目「Return Of The Matador」って、これただの「Matador」の再録じゃないか。3曲目でまた新曲を披露。これはまあまあかな。とにかくライヴ盤じゃないんだね。ということは…

4曲目以降は単なるベスト集だった。なんだこれは?9年振りの帰還を宣言したはいいが、その間に新曲が2曲しか書けなかったの?これは寂しい。

でも、もうここは贔屓の引き倒しだ。残念なことに彼の過去のアルバムは殆どが廃盤になっているから、ユニヴァーサルなんてメジャーレーベルから出たこのベスト盤で、少しでも新しいファンが増えればいいよ。なにより、新曲での彼の声が、過去の曲と比べても全く衰えていないのが嬉しい。よし、久し振りにアフィリエイトでも貼るかな、と思ったら、なんだこれは…(今日はこればっかり)4078円?アマゾン一体何を考えてるんだ?売る気ないのか?あ、HMVだと三種盛りで1803円。興味のある方はそちらでどうぞ。


Combustible.jpg偶然なのか、ドン・ディクソンもほぼ同時期に久々のアルバムを発表した。「The Entire Combustible World In One Small Room」という長いタイトルのこのアルバム、01年の「Note Pad #38」がそれまでの未発表トラックの寄せ集めだったから、きちんとしたアルバムとしては00年の「The Invisible Man」以来。

80年代中盤から90年代初頭にかけて、REMをはじめとしたその当時のアメリカで最も活きのいいアルバムの多くを手がけた敏腕プロデューサー。彼自身の最初の2枚のアルバム「Most Of The Girls Like To Dance But Only Some Of The Boys Like To」(85年)と「Romeo At Julliard」(87年)も、知る人ぞ知る名盤だ。

さてこの新作、残念ながらそれら過去の名盤と比べてしまうと見劣りがしてしまう。でも、彼自身によるライナーにある、もう何年も諦めていた曲作りを娘のダンスパーティーのために再開した(娘の学校の先生が自分のファンだったらしい)とかいう話を読んで、まだまだ頑張ってほしいと思ってしまった。内ジャケの、もうすっかり禿げ上がってスキンヘッドになった彼の写真を見たときには、さすがに時の流れを実感させられたものだけど(まあ、僕だって20年前と比べたら、スキンヘッドではないけれども随分髪の毛の量は減ったんで、お互い様なんだけどね)。

もう二人とも、僕にとってはたまにしか連絡が入らない親戚の小父さんみたいなものだ。こうして何年かに一回、元気で便りをくれるのなら、それがどんな内容であろうと(いや、そんな滅茶苦茶に酷い訳でもないんだけどね)買って応援してあげよう。とりあえず、今年はこの二人の小父さんから同時に便りが届いためでたい年だった。
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2006年12月09日

オーガニックPSB図鑑 Pet Shop Boys 「Concrete」

Concrete.jpg「ペット・ショップ・ボーイズ、デビュー20年目にして初のライヴ・アルバム!」というのが売りの2枚組。ただ、この手のグループ(ヴォーカルとシンセサイザーの二人組)の場合、ライヴは往々にしてレコードの焼き直し、というか下手するとレコードの音をそのまま流してカラオケ状態、というパターンが多いので、事情がよくわからないと、「それがどうした」ってのが大方の反応だと思う。僕はずっと昔にデペッシュ・モードのコンサートに行って、音はレコードそのまま、ヴォーカリストの一挙手一投足に女性ファンの歓声、というのを見てから、こういうシンセバンドのコンサートにはもう行くまいと心に決めたものだった。

ただ、PSBの場合、これまでに数々のライヴ・ビデオが存在し、実は僕はその全てを押さえている。しかも、音楽もののライヴ・ビデオって一回見たらそのままというものも多いんだけど、彼らのは結構繰り返し見ることが多い(特に、まだDVD化されていない「Discovery」が最高)。それぐらい、見ていて面白い。動きのないヴォーカル&シンセという構造を逆手にとって、寸劇あり、ダンスあり、プロジェクターによる映像の投影ありと、毎回あの手この手で楽しませてくれる。本人達のかぶり物や衣装もいつもなかなか笑わせてくれる。

彼らもその点をよくわかっているから、これまでライヴもののパッケージメディアは全て映像付きで発表していたのだろう。それが、さっきも書いたように今回20年目にして初めてのライヴCD。しかも2枚組。よほどのきっかけがなければ出さなかったはずのアルバムだろう。

そのきっかけというのが、BBCコンサート・オーケストラとの競演。元々がどういう経緯だったのかは知らないが、今年の5月に招待客だけを入れたコンサートを録音し、BBCラジオで放送された音源のようだ。

実は彼らの曲には、フルオーケストラやクラシックの弦楽器が使われたものが多い。実際にオーケストラと録音したものもあれば、サンプリング音を使っただけのものもあるんだろう。それを今回はライヴで、というわけだ。確かに、「初めてオーケストラと一緒に録音した」と前置きされて始まる「Left To My Own Devices」などを、CDで聴き慣れたのと少し違う弦のアレンジで聴くのは興味深いし、「Rent」のように元々はシンセだけで演奏されていた曲を全く違ったフルオーケストラ付きのアレンジでこうして聴くと、改めて彼らの作曲能力の高さを思い知らされる。

話は逸れるが、先述のライヴ・ビデオでもこの「Rent」や「Suburbia」などをアコースティックギターの弾き語りで聴かせるコーナーがあり、それまで安っぽいシンセポップバンドだと思っていた彼らが実は優れたソングライティングチームだということを認識したのを覚えている。もう番組はなくなってしまったけど、もし彼らがMTVのアンプラグドに出ていたら、皆びっくりしてたはずだと思うよ。

オーケストラが付いていること以外にも何か音の感触が違うと思ったら、今回はバックにギター2人、ピアノ、ベース、ドラムという普通のバンドが付いていた。ベースは最近の彼らのCDのプロデューサーでもあるトレヴァー・ホーン。何人もいるコーラス隊の一人は、メンバー紹介のときに洟をかんでいたらしい(笑)ロル・クレーム(10ccの1/4、ゴドリー&クレームの1/2)。そのあたりが僕の興味を引くメンバーかな。とにかく、この編成のお陰で、今回のライヴの音はいつもと違って実に有機的な感じがする。もちろん、ちゃんとシンセの音も入ってるんで(さもないとメンバーの片割れ、クリス・ロウの立場がないからね)、いつものPSBの音でもあるんだけど。

それでいて、聴いていてライヴのダイナミズムにいまいち欠けるのは、一曲ごとにニール・テナントが丁寧に曲紹介をするからだろう。曰く、「この曲のオリジナルのオーケストラアレンジは誰々で」「この曲はニューアルバムからで、観客を前にして演奏するのは今日が初めて」云々。まるで博物館で解説を読んだり、図鑑を見ているような感じがしてしまう。まあ、日本で言うNHK放送用のライヴ録音なんで、自然とそうなってしまうのかもしれないが。

その他の話題と言えば、ゲストヴォーカリストが3人も入っていること。最近マニア受けがすごい(PSBとはゲイ仲間?の)ルーファス・ウェインライト、ジャズ畑からフランシス・バーバー、そしてロビー・ウィリアムズ。ただ、3人ともニールとデュエットするという訳でもなく、それぞれ1曲を丸ごと担当。その間ニールはお休み。うーん、ちょっとこれは僕にはあんまり有難くない企画だなあ。その3人のそれほどのファンという訳でもないし、皆なんとなくニールの声色に似せて歌ってるような感じだし、破綻もなければ面白みもないって感じ。せっかく僕の好きな「Jealousy」演ってるのに、これはちゃんとニールの声で聴きたかった。ここだけはむしろ映像で見た方が面白いのかもしれないけど。

曲は、デビュー曲「West End Girls」から最新作までバラエティーに富んで、と書きたいところだが、実は結構マニアックな選曲になっている。無名のアルバム曲ばかりというわけでもないが、所謂ヒットパレードではない。17曲中ニューアルバムから6曲も演っている他は、03年に出たベストアルバム「PopArt」の区分で言うと、「Pop」側から2曲、「Art」側から5曲という配分。オーケストラと競演できる曲を選んだ結果こうなったのだろう。

上に写真を載せたジャケット、注意して見る前はただの白黒・グレイの幾何学模様かと思っていたのだが、よく見るとこのコンサートが行われたマーメイド・シアターの写真。ブックレット内側にもこの手のアーティスティックな写真が何枚も使われていて、ちょっとしたデザイン本みたい。

そう、僕がPSBのことを好きなのは、曲が好き(アレンジや歌詞も含めて)っていうのはもちろんだけど、彼らのこういうセンスが実にしっくりくるから。例えば、デビューアルバム「Please」からこの最新作「Concrete」に至るまで(ビデオ作品やリミックス集も含めて)タイトルは全て一単語だとか(この辺、ブログの記事タイトルを全て6文字で揃えるような人にもわかってもらえるかな)、デレク・ジャーマンやブルース・ウィーバーが監督した見事なプロモーション・ビデオとか、こういうジャケットのセンスとか。映像的な美的感覚の乏しい、でも音楽的には優れたミュージシャンって結構いるからね、誰とは言わないけど。

「こういうのもあり」な企画だと思う。最初に書いた、ペット・ショップ・ボーイズ初のライヴ・アルバム!というのとはちょっと違う。でもこのアルバムは、きっと彼らにとっては、時々出すリミックス集とかと同じような、ちょっといつもとは毛色を変えた企画物なんだろう。そう思えば、この生音図鑑のようなPSBは楽しく聴ける。そしてなにより僕にとっては、このアルバムで一番いいと思った曲が、7月2日の記事で大々的に取り上げた「The Sodom And Gomorrah Show」だったのが、なによりの収穫かも。だって、20年も続いてるアーティストの、最新アルバムからの曲が過去の名曲よりも優れてるなんて、そう経験できることじゃないからね。86年に「West End Girls」で彼らがデビューした時、この一見ちゃらんぽらんなユニットが20年ももつなんて誰が予想しただろう。そして、そのグループがまだまだ凄い作品を出してくれる可能性を秘めていることを、心から喜ばしく思う。
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2006年12月02日

yascd005 メリー・クリスやすCD

11月4日記事のコメント欄を読まれていない方にはなんだかよくわからない駄洒落タイトルかもしれないけど、とにかくそういう理由で作り始めたミックスCDが、依頼されてから一ヶ月近くかかってしまったけど、ようやく完成した。

正直言って、こいつはちょっと難産だったね。もともと僕の手元にそんなにふんだんにクリスマスソングのCDがある訳ではなかったので、目ぼしいものを急いでアマゾンにオーダーし、あとは近場のCD屋のバーゲン箱からも何枚か掘り出して来た。それらを数回聴いてよさそうな曲をピックアップし、うまく流れができるように並べてみたのだが、出来上がったものを聴いてみるとどういう訳かあんまりクリスマスっぽいムードじゃない。全23曲中13曲ものタイトルに「クリスマス」って単語が付いてるというのに(素人チョイスで恥ずかしい。ほんとはもっと、歌詞をじっくり聴いたらクリスマスソングだってわかるような渋い曲を選びたかったんだけど)。

きっとその理由のひとつは、聴いただけで誰もがクリスマスを思い浮かべるような有名ヒット曲(既にこの界隈ではギャグになっているワム!やマライア・キャリー)や、定番スタンダードのカバー(「White Christmas」とか「Silent Night」とか)を極力入れないようにしたことかも。そういう曲は別に僕がここに入れなくても聴けるだろうし。

そんな感じで突貫工事で作ったので、かえでさんにリクエストされた、

 楽しいパーティを抜け出して、しっぽりすごすカッポーをイメージして…

なんていう高度な筋書きは無理でした(笑)。ごめんなさいね。

まあそういう訳で、この1ヶ月間(出張期間中を除く)頭の中にクリスマスソングを鳴り響かせながら作ったミックスなんで、多少出来が悪くても大目に見てほしい。では曲解説。


1.ポール・マカートニー (Paul McCartney)
Wonderful Christmastime

Paul McCartney.jpg

79年のポールのシングル曲。僕が洋楽を聴き始めた頃のヒット曲なんで、すごく懐かしい。当時は「なんだこんな地味な曲」と思ってたけどね。現在は同時期のウイングスのアルバム「Back To The Egg」にボーナストラックとして収録されている。ちなみにこれは僕が最初に買った洋楽アルバム(当時はミュージックカセットだったけど)。


2.ジェームス・テイラー (James Taylor)
The Christmas Song (Chestnuts Roasting On An Open Fire)

JT Xmas.jpg

毎年この時期になるといろんなアーティストがクリスマス・アルバムを出すんだけど、今年は結構大物アーティストが揃ったようだ。これもその一つ。元々はファンクラブ向けだか何かで2年ほど前に限定的にリリースされていたものを一般発売したようだ。全編この調子で「JT、クリスマススタンダードを唄う」って感じの好アルバム。ちなみにこの曲、今回リストアップした殆どのCDでいろんなアーティストに歌われてるよ。この曲だけ集めて1枚ミックスCD作れるぐらいに(笑)


3.ベット・ミドラー&ジョニー・マティス(Bette Midler duet with Johnny Mathis)
Winter Wonderland / Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow!

Bette.jpg

これもつい最近出たもの。ジャケはちょっとなんだかアレだけど、内容はバラエティーに富んだ、調子いい時の彼女のアルバムに匹敵するもの。名曲「From A Distance」のクリスマス・ヴァージョンなんてのも入ってる。冒頭に定番スタンダードは入れないなんて書いたのに、ここ2曲はいかにもの選曲で悪いね。


4.ブライアン・ウィルソン (Brian Wilson)
On Christmas Day

Brian.jpg

一方これは去年のシーズンに出たブライアンのクリスマス・アルバム。彼がビーチ・ボーイズ時代に書いた曲の再演、スタンダードのカバー、そして新曲と、やっつけ仕事のようでいて中々気合の入ったアルバムだった。これは彼のオリジナル。冒頭のフィル・スペクター風リズムがいかにも。


5.ビーチ・ボーイズ (The Beach Boys)
Little Saint Nick

BB.jpg

そしてこれが、ブライアンが40年前に書いたクリスマス・ソング。いわゆるスタンダード曲を除けば、このミックスCDの中では一番有名な曲かも。04年の暮れにオークランドでのブライアンのコンサートでは、この曲がオープニングだった(彼のその年最後のショーだった)。


6.ハンソン (Hanson)
Christmas (Baby Please Come Home)
7.ハンソン (Hanson)
Rockin' Around The Christmas Tree

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97年に「MmmBop☆」を大ヒットさせたハンソンを誰か覚えているだろうか。3人兄弟の、確か当時一番下のドラマーは10歳にもなっていなかったはずのアイドルグループ。絵に描いたような一発屋だったけど、僕は結構気に入っていたんだ。これはかの曲がヒットしていた頃にレコード会社が「今が書き入れ時」とばかりに過去の音源などいろんな便乗CDをリリースしていたうちの一環。さっきのビーチ・ボーイズもそうだったけど、アイドルバンドのクリスマス・アルバムだ。今回の企画のために殆ど10年ぶりに引っ張り出してきて聴いてみたんだけど、これが見事にはまってしまった。いいよ、これ。声変わり中の真ん中のお兄ちゃんが歌う6、「MmmBop☆」でもリードヴォーカルを勤めていたちびっこが歌う7、僕はどちらもこのセレクションから外せなかった。もしこの2曲を気に入った人がいれば、彼らのCDは皆中古屋で100円ぐらいで簡単に見つかるので、是非どうぞ。僕はこないだ日本で、彼らが大きくなってから出したライヴ盤を300円で買ったよ。


8.エイミー・マン (Aimee Mann)
Whatever Happened To Christmas

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実は僕は基本的に女性ヴォーカルってあんまり聴かないんだけど、この人は別格。この、ちょっと低くて艶のある声が最高にいい。これも今シーズンに出たクリスマス・アルバムから、ジミー・ウェブのカバー。彼女は自分でも優れた曲を書くんで、このミックスCDにもう1曲彼女の自作曲を入れる予定だったんだけど、収録時間の関係でやむなく最後に落とした。


9.リヴィングストン・テイラー (Livingston Taylor)
My Perfect Christmas Day

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ジェイムスの実弟。お兄ちゃんがなめらかなシルクのような声だとしたら、彼のこの洗いざらしたコットンのような声もまた魅力的。これはクリスマス・アルバムではないが、去年出た彼の最新作から。近頃日本では彼の旧作が紙ジャケで再発されたり、久々の来日公演が予定されていたりと、ちょっと盛り上がってるみたいだね。


10.ブルース・スプリングスティーン (Bruce Springsteen)
Santa Claus Is Coming To Town

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75年のライヴ録音。元々は「In Harmony 2」というオムニバスアルバム用の録音だった。ここに写真を載せたのは、アルバム「Born In The U.S.A.」からの何と7枚目のシングルカット曲「My Hometown」。いかに大ヒットアルバムとはいえ、いや、誰もが既に持ってる大ヒットアルバムだからこそ、そこから7枚もシングルを切ってももう誰も買わないだろう、しかもこんな地味な曲を、と思ってたら、なんとB面にこのライヴを持ってくるという卑怯な手に出たのをよく覚えている。そう、あの時点でこのブルースがカバーしたクリスマスソングは、滅多に手に入らない貴重なものだった。僕も泣く泣くそのシングル盤を買ったものだが、思えばあれが、僕がこの人に対して大きなクエスチョンマークを持ち始めた最初だったかもしれない。だって、その2枚前の名盤「The River」(はい、また出ましたよ)からのシングルカットは、アルバムのリードトラックだった「Hungry Heart」と、地味な「Fade Away」の2枚のみ(後者はB面の「Be True」の方がよっぽど魅力的なので、皆そちらを目当てに買ったものだ)。しかも、後に「Tracks」で大々的に披露されるように、あの時期の彼はシングルB面に使えるような佳曲を山ほど作っていたにもかかわらず、だ。そして、この「My Hometown」のCDシングルは今でも廃盤にならずにカタログに残っている。何故って、このライヴ録音は今に至るまでどのベストアルバムにも入らず、このシングルでしか聴けないからだ(他所で出ているオムニバスのクリスマス・アルバムは除く)。ほら、こんなにA面の曲名よりもでかでかと赤字でタイトル書いて… ああ、つい熱くなってこんなに書いてしまった。


11.イーグルス (Eagles)
Please Come Home For Christmas

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英米の著名アーティストなら誰もが一度は出すクリスマス・シングル。イーグルスも例外ではない。これは確かアルバムで言うと「Hotel California」と「The Long Run」の間だったかな。ということは、もう内部に不協和音が出てきてゆっくりと解散に向けて滑り落ちていた頃か。でもこれはいい曲。ドン・ヘンリーがこの手の曲を書いてこの声で歌えば、たいていはOKと。僕の持ってるのは日本盤7センチCDシングルだが、その写真だとジャケ写が小さくなりすぎるので、ここでは日本盤アナログシングルの写真を載せた。


12.デイヴ・エドモンズ (Dave Edmunds)
Run Rudolph Run

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よし、ちょっとここらで「楽しいパーティー」に趣向を変えよう。これは元々、映画「Party Party」(僕は未見)に使われた曲。僕はそのサントラは持っていないので、何枚も持っている彼のベスト盤のうちの一枚から取った(ええ、ベスト盤ごとにこうして他のオリジナルアルバムに入ってない曲がちょっとずつ入ってるので、どれもこれも買わないといけないんですよ)。


13.ジェームス・テイラー (James Taylor)
Have Yourself A Merry Little Christmas

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yascd003にも入れた彼の02年のアルバムから。実は今回のクリスマス・アルバムにも再録されているんだけど。このミックスCDは基本的には一人一曲にしたかったんだけど、さっきのハンソンとこの人はちょっと例外。


14.ホール&オーツ (Daryl Hall & John Oates)
No Child Should Ever Cry On Christmas

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これも最近の新作。本当に今年は多いなあ。でもこれはどうやら日本だけでの発売みたい(アメリカではオンライン販売のみ?)。ホール&オーツ、かつての栄光は今いずこ、って感じで寂しいね。でもこれもいいアルバムだったよ。6分もあるんでこのミックスCDには入れられなかった冒頭の「The First Noel」とか、彼ら流ブルー・アイド・ソウル・クリスマスって感じで。この曲はジョンの自作で、リードヴォーカルも彼。このデュオってどうしてもダリルにスポットが当たりがちだが、ジョンもなかなかいい曲を書くよね。


15.ベン・フォールズ・ファイヴ (Ben Folds Five)
Brick

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yascd002にも入れた彼らの、この曲はセカンド・アルバムから。このジャケは再発されたボーナストラック入りのもの。正確にはこれはクリスマス・ソングではないけど、クリスマス翌朝の別れを描いた(?)悲しい、でも名曲。


16.グレグソン&コリスター (Gregson & Collister)
Snow In Philadelphia

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これもyascd002に入れたエニー・トラブルの元リーダー、クライヴ・グレグソンと、フォーク歌手クリスティン・コリスターとのユニット。これもまたクリスマス・ソングではないけれど、12月の冬の恋をしっとりと歌った曲。


17.チーフテンズ (The Chieftains)
Past Three O'Clock

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アイルランドのチーフテンズが豪華なゲストを迎えて作成した、91年のクリスマス・アルバムから。これにはルネサンス・シンガーズというコーラス・ユニットが参加している。ちょっとここからケルト風味のクリスマス・ソングを続けるよ。


18.ポーグス (The Pogues)
Fairytale In New York

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僕の世代のクリスマス・アンセム。スティーヴ・リリワイトのプロデュースによる、彼らのアルバムでは最も端正な音を聞かせる88年のサード・アルバムから。そしてそのお陰で実現した、(後に遊泳中ボートに轢かれるという壮絶な亡くなり方をすることになる)プロデューサーの奥方カースティ・マコールとのデュエット。アメリカン・ドリームを夢見てアイルランドからはるばる渡米したが、今は夢破れてしまった夫婦が過去を懐かしむクリスマスの日、という切ないストーリー。


19.ジャクソン・ブラウン (Jackson Browne)
The Rebel Jesus

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これも厳密に言えばクリスマス・ソングではないけれど、キリストを「反逆者」と逆説的に呼んだ(歌詞をちゃんと読めば決して悪い意味ではないというのがわかるのだが)この曲は、最近出た彼のアコースティック・ライヴ・アルバムの最後でも感動的に歌われていた。僕の調べた限りではこの曲は彼のオリジナル・アルバムには入っていなくて、ここに写真を載せたベスト盤、そしてさっきのチーフテンズのクリスマス・アルバムに別ヴァージョンが収録されているのみ。こんなにいい曲なのにな。


20.コーギス (The Korgis)
Wish You A Merry Christmas

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隠れた名ポップ・ロック・バンド、コーギスのベスト・アルバムより。このちょっと地味な曲の邦題は、歌詞から取った「クリスマス・イン・ジャパン」。でも、「クリスマスにこんなとこにいないで早く帰りたいよ」って内容なんだけどね(笑)


21.ロリ・カーソン (Lori Carson)
Christmas

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彼女のことを、僕は元ゴールデン・パロミノズのヴォーカルとしか認識してなかったんだけど、どうやら彼女がそのグループに在籍してたのはほんの一時期だったようだ。でもこのアルバムのプロデューサーはパロミノズのアントン・フィア。音は全然違って、おごそかな感じ。これは特にクリスマス・アルバムという訳ではないんだけど。


22.山下達郎 (Tatsuro Yamashita)
Christmas Eve (English Version)

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思いっきりベタですみません(笑)。でもここでは英語ヴァージョンを入れることにしよう。高校生のときに「Melodies」のLPを買って以来、好きな曲。今やどんなにあちこちで使い倒されて手垢がついていたとしても。


23.オスカー・ピーターソン (Oscar Peterson)
A Child Is Born

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最後は、ジャズピアノでしっとりと閉めよう。これはヴァーヴ・レーベルのクリスマス・アルバムから。僕はジャズにそんなに強いわけではないんだけど、こういうのは聴いてて気持ちいいというのはわかる。


以上、全23曲、79分06秒。CD-Rに落としてさっきから聴いてみてるけど、先日から頭の中でジングルベルが鳴り響いてる僕の頭では、もうこれがいい出来なのかどうか判断できない(笑)。是非誰かに聴いてもらって、このCDがその人の今年のクリスマスの楽しい思い出の一端にでもなればいいな。
posted by . at 22:15| Comment(29) | TrackBack(0) | yascd | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする