2006年11月30日

怒涛の4日間

もう2週間も記事を更新していない。先日コメント欄で依頼されたyascd005をはじめ、書きたいことがないわけでもないのだが、最近ちょっと忙しかったのでつい更新がおろそかになってしまって。先週シンガポールで、そして今週東京で会議が入ったので、わずか10日足らずで計40時間もかけてNZ−アジアを2往復するよりはと、今回はシンガポールから日本に直行した。久しぶりの日本での週末。今回はちょっと自分にあまり制限をかけずに、(あくまでもバーゲン箱を中心に)思う存分CDを掘ってみた。今日は、今回の日本出張で買ったCD・レコードを羅列するだけの、自己満足度満点の記事。久しぶりなのにろくでもない記事でごめんなさい。しかも長いよ(笑)

まず、某ブログ・某記事のコメント欄に書いたのだが、日本に到着していきなり僕を迎えてくれたのが、11月11日の記事に載せたマナティのジャケでおなじみのユマジェッツ(1)と、かえでさんお気に入りのクックー(2)の2枚のCD。僕の出張に合わせてわざわざ彼女が買って送ってくれたものだ。本当にありがとうございました。

Umajets.jpg(1)  Breathing Lessons.jpg(2)

両方とも早速PCに落として聴いてみた。まずはユマジェッツ。冒頭の「When I Wake Up」から泣かせるメロディー連発。ジェリーフィッシュは大好きなバンドだったけれど、あれはロジャー・マニングとアンディ・スターマー(プラス、ジェイソン・フォークナー)、そして地味なバックのリズム隊という役割だとずっと思っていたのに、まさかそこのベーシストが結成したグループがこんなにいいアルバムを作っていたなんて。ほんとにジェリーフィッシュって奥が深いバンドだったねえ。最近の再評価もうなずけようというもの。僕も、かえでさんが入手されたもう一枚のアルバムを探してみることにしよう。

そして、クックー。個人的には今回手に入れた数あるCDの中でも一番の掘り出し物かもしれない。確かに音的には90年代に星の数ほど現れては消えたパワーポップバンドの一つにすぎないかもしれない。「結構いいのに、でも売れない」というのはこの手のバンドの常。天才的に優れた曲を作り続ける才能、レコード会社からの強力なプッシュ、ライヴで鍛えた演奏力、メディアのサポート、ルックス、タイミング、運。それらが全部揃わないとこの手のバンドはまずブレイクしない。そして、このバンドもその中の何かが欠けていたために、アルバム1枚で消えてしまった。でもこのアルバムはかなりいいよ。荒削りだけど勢いのある演奏。ポップな曲調。ときどき入る「ぴーっ」っていうギターのフィードバックもまた味がある。ときどき声がひっくり返る、ちょっと癖のあるボーカルは好みがわかれるかも。あ、ソロの時のこういうまあるい感じのギターの音(うーん、わかるかなあ、あまり高音域が出てなくて中音域が強調された、ちょっとサステインの効いたレスポール系のふくよかな音)、聴いてて気持ちいいね。かえでさん、センスいいよ。猟犬合格(笑)

ここからは自分で店で見つけたものなんだけど、この2枚のお陰で今回はちょっと自分の中でジェリーフィッシュ&クックーモードができあがってしまった。さっき再評価って書いたけど、いろんな若いバンドがジェリーフィッシュに賛辞を送っているのと同時に、ロジャー・マニングがかなり活発に活動を始めた模様。しばらく前に出た彼のソロ・アルバム(3)と、もう面子的にはほぼジェリーフィッシュ再結成と言っていいようなTVアイズ(4)のそれぞれ紙ジャケを運よく中古で見つけることができたので、入手。

Solid State Warrior.jpg(3)  TV Eyes.jpg(4)


アルバム1枚で消えてしまったバンドのその後を調べたくなるのはマニアの常(笑)。クックーのメンバーがどうなってしまったかを調べていくうちに、中心人物のアンドリュー・フェリスとベースのジェイミー・バーチェルがその後ジェットプレーン・ランディングというバンドを結成していたことが判明。そしてなんと、今回そのバンドのCD2枚をかなりな安値で手に入れることができた。偶然の神様、今回も健在(笑)。しかも、ファーストアルバム(5)はEPとして出た4曲をボーナストラックにした日本盤。ここに載せたジャケ写は海外で流通しているものだけど、僕の買った日本盤はどういう訳か全体がきみどり色。きみどり色の方がいいと思う。多分今は既に廃盤になっているセカンド(6)と両方聴いてみたが、一度聴いた限りではファーストの方がいいかな。

Zero For Conduct.jpg(5)  Once Like A Spark.gif(6)


その2バンドだけでなく、振り返ってみるとやっぱり今回は僕自身がパワーポップモードになってたんだろうね。買ったものをリストアップしてみると、僕の家に1枚だけある、既に消えてしまったパワーポップバンドのセカンドアルバムとか日本編集盤とかをやたらと買っていたことに気づく。そう、この手のバンドって日本では結構受けるから、現地のシングルやEPを集めた日本編集盤が結構存在するんだよね。僕がyascd002で提示したような幅広いくくりのパワーポップっていうことで言うと、えーと、7枚か。ラズベリーズの最初の2枚のアルバムをカップリングしたライノ編集盤(7)、今回自分で買った中では最安値に近い(220円)ミジェットの日本編集盤(8)、喰い犯で取り上げられていたグラス・ショウのこれも日本編集盤(9)、ポウジーズのケン・ストリングフェロウの2枚目のソロアルバム(10)、実は既に持ってるんだけど日本盤ボーナストラック入りで250円だったサマーキャンプ(11)、北欧ポップ(その1)メリーメイカーズのこれまた日本編集盤(12)、北欧ポップ(その2)トランポリンズのセカンド(13)。この手の消えてしまったパワーポップバンドのCDって、日本では中途半端に沢山流通してただけに異様に安いんだよね。今まで中古屋で見かけてもスルーしてたんだけど、今回自分がパワーポップモードに入ってるうちに全部入手しておいた。

Respberries.jpg(7)  Midget.gif(8)  Vertigo.jpg(9)
Touched.jpg(10) Pure Juice.gif(11) Andrew's Store.gif(12)
The Trampolines.jpg(13)


マイブームといえば、元エニー・トラブル(yascd002参照)のクライヴ・グレッグソン。僕はエニー・トラブルのCDはファーストとベストアルバムしか持ってないんだけど、今回はあちこちの中古屋で彼らのラストアルバム(14)、それからクライヴのソロ作2枚(15)(16)、グレッグソン&コリスターのアルバム(17)と、今は廃盤でなかなか見かけないのを4枚も一気に見つけたので全部買っておいた。廃盤といっても巷で大人気のアーティストってわけでもないからそれほど高くはないんだけど、なにしろ絶対的な流通量が少ないんで一旦見逃すとなかなか出てこないんだよね。あ、でもこれだけあちこちで放出されてるってことは、もしかしたら近いうちに紙ジャケか何かで再発されるのかな?別に紙ジャケで欲しいようなアーティストじゃないからいいんだけどね。

Wrong End Of The Race.jpg(14) I Love This Town.bmp(15)
Comfort & Joy.jpg(16) Gregson Collister.jpg(17)


イギリスのニュー・ウェーヴ系も沢山買ったな。CDでは持っていなかったジョー・ジャクソンのサードアルバム(18)、マガジンのラストアルバム(19)、フライング・リザーズ(20)、ア・サートゥン・レイシオの1980年オランダでのライヴ盤(21)、テレビジョン・パーソナリティーズの、えーとこれは何枚目だっけ、わりと初期のアルバム(22)、ライドのファースト(23)、ワンダー・スタッフのシングル集(24)、おまけにスクリッティ・ポリッティの僕が唯一持っていなかったシングル(25)、それから、XTCのボックスセット(26)。あーあ、封印してたボックスセット、買ってしまったよ。だって安かったんだもん(通常8000円近辺のところを3790円)。安かった理由は、CDの盤面が少し黴っぽかったことと、ブックレットの糊付け部分がはがれてしまっていたこと。黴取り用のCDクリーナーは買ったし、ブックレットは著名な接着師に切継いちばんで接着の実演をしてもらったので問題なし(笑)

Beat Crazy.jpg(18) The Correct Use Of Soap.jpg(19) Flying Lizards.bmp(20)
Groningen.gif(21) The Painted Word.jpg(22) Nowhere.jpg(23)
Wonder Stuff Singles.jpg(24) Take Me In Your Arms.jpg(25) Coat Of Many Cupboards.jpg(26)


フォーク/トラッド系も何枚か。まず前回の記事でfalsoさんに薦めていただいたバート・ヤンシュのオーストラリアでのライヴ盤(27)、ヴァシュティ・バニヤンのファースト(28)、ニック・ジョーンズの(多分)唯一のアルバム(29)、紙ジャケでランバート&ナティカムのセカンド(30)とクレイグ・ナティカムのソロアルバム(31)。

Downunder.jpg(27) Vashti.jpg(28) Penguin Eggs.jpg(29)
As You Will.jpg(30) It's Just A Lifetime.jpg(31)


プログレ/カンタベリー系もあるよ。ソフト・マシーンの「7」(32)と、イングランドの紙ジャケ(33)。「7」は紙ジャケも中古で出てたけど、このいい加減なデザインのジャケをわざわざ高い金出して紙ジャケ揃える必要もないんで(笑)

Seven.jpg(32) Garden Shed.jpg(33)


レゲエ/ダブもあるよ。リントン・クゥエシ・ジョンソンの最初のライヴ盤(34)と、マトゥンビのベスト盤(35)。本当はマトゥンビはジャケが格好いいオリジナルアルバムが欲しいんだけどな。早く再発してくれないかな。

LKJ.jpg(34) Empire Road.jpg(35)


トッド・ラングレン関連も気づいてみたら3枚も。名作ライヴ盤「Back To The Bars」のアウトテイク集(36)、トッドがプロデュースした曲をコンパイルしたライノ編集盤(37)、そして、予想通り在庫過剰になってきたため安値で放出され始めたニュー・カーズ(38)。最後のは僕が1500円で買ったすぐ翌日に1300円ぐらいで出てるのを見つけて悔しい思いをしたんだよな。やっぱりこんな、カーズのファンからは馬鹿にされ、トッドのファンは呆れてしまうような企画、最初から無理があるんだよ。以上、過去の栄光を食い物にするトッド三点盛りでした(笑)

Another Side Of Roxy.jpg(36) An Elpee's Worth Of Productions.jpg(37) It's Alive.jpg(38)


ああ、マイブームといえばこれもあった。ジェイソン・ムラーズ。実はこの人のことあまりよく知らなくて、よくあるアイドル系の人かと思っていたんだけど、ふとしたきっかけで「You And I Both」を聴いてからどっぷりはまってしまった。その曲が感動的に演奏されるライヴ盤(39)と、セカンドアルバム(40)を買った。ライヴ盤は1470円で買ったんだけど、これも後日数百円で見かけて唇を噛んだものだ(こんなのばっかり)。

JM Live.jpg(39) Mr. A-Z.jpg(40)


あとは、今選曲中のyascd005に何か入れられるかも、と思って買ったホール&オーツのクリスマスアルバム(41)、流通量が少ないため今まで意外と見つけるのが難しかった元アラームのデイヴ・シャープの僕の持ってない方のソロアルバム(42)、yascd005の選曲中に10年ぶりにはまってしまったハンソンのライヴ盤(43)、こんなの出てるの知らなかったジョン・メデスキ&ロバート・ランドルフ&ノース・ミシシッピ・オールスターズによる「The Word」というアルバム(44)、ブラジル音響系アルゼンチンの環境系ファナ・モリーナ(45)、今回唯一のジャケ買い、ビッグ・サー(46)、今回唯一のLP、スクイーズのライヴ盤(47)。最後のはもちろんCDで持ってるんだけど、これはファーストアルバム以前のEPがおまけで付いた限定盤。そのおまけEPもジャケ違いをかつて持ってたんだけど、例によって紛失してしまったから。これで1500円は安いよね。

Home For Christmas.jpg(41) Hard Travelling.jpg(42) Live From Albertane.jpg(43)
The Word.jpg(44) Segundo.jpg(45) Big Sur.jpg(46)
A Round And A Bout.jpg(47)


これまで書いたものは全て中古ないしは新古(定価の2−3割引)で購入。それ以外に、最近出たばかりでまだ中古では見つけられなかったんだけど、どうしても今回買って帰りたかったものが3枚。ダミアン・ライスの新譜(48)、バッドリー・ドローン・ボーイの日本盤ボートラ入り(49)、ペット・ショップ・ボーイズ初のライヴアルバム(50)。どれもまだ聴いてないけど、全て僕の今年のベスト10に入る予感大。

9.jpg(48) Born In The U.K..jpg(49) Concrete.jpg(50)



さて、冒頭に書いたように、僕の音楽の趣味をわかってくれて、親切にも僕が探していたCDを見つけて送ってくれるほどのかえでさんをもってしても、僕が何故この界隈で(特にLunaさんやひそそかさんに)子ども扱いされているかの真の意味を把握していなかったようだ。そう、僕には社交辞令という言葉は通用しないのですよ(笑)。マナティジャケのユマジェッツがいまだに新譜で残っていたという考古学的情報に釣られて、半日空いた時間を利用してはるばるS県某市へと出向いた。おそらくこのブログ界隈で誰もが一度は会ってみたいと思っているであろう憧れのかえでさんを運転手としてこき使い、付近のめぼしいCD屋を全て制覇した。ええ、呪われるのはもちろん覚悟の上ですとも。

実は上に挙げたものの中にもその時に買ったものはあるのだが、やはり特筆すべきは破格値でシールド状態の廃盤が手に入ったことだろうか。その中でも一番の掘り出し物は、この「Magic Christian Music」のパロディージャケも愛しい、バッド・フィンガーのトリビュートアルバム(51)だろう。低予算のせいか超一流アーティストは参加していないのだが、僕の心の琴線に触れる二流(?)アーティストが揃い踏み。ナック!コットン・メイザー!クリス・フォン・スナイダーン!しかもこれがたったの800円!これを手にしたとき、妄想の中でハイチュウが増えていくあねこちゃんの気持ちがありありとわかりました。きっとかえでさんは、手を口に当てて地団駄を踏まんばかりの僕を見て、あっけにとられていたことだろう。

その他、現地で200円〜750円で入手したCDの数々。なんでこんなものがあるの?って感じのジョン・グリーヴス「The Caretaker」(52)、実は大山鳴動してシングル盤を2枚も買った「メアリーの子羊」がボートラとしてCD化されていると判明したウイングスの「Wild Life」(53)、初代ビューティフル・サウス女性ボーカル、ブリアナ・コリガン唯一のソロアルバム(54)、ライアン・アダムス在籍ウィスキータウン(55)、かえでさんは100円で買ったのに僕はその倍の200円も払う羽目になってしまったグレン・フライ(56)。いやー、満喫した。短い時間でしたが、本当に楽しかったです。かえでさん、改めて、ありがとうございました。

Come And Get It.jpg(51) The Caretaker.jpg(52) Wild Life.gif(53)
When My Arms Wrap You Round.jpg(54) Pneumonia.jpg(55) Strange Weather.jpg(56)


以上、全56枚。合計金額62,565円。ボックスセットを含んでいるのに、目標の一枚あたり1200円以下という基準をクリアしているのは上出来だ。でも、家にまだ買って聴いていないCDが何枚もあるのにな。一日2枚ずつ聴いたとしても今回買った分だけで1ヶ月かかるのか。XTCのボックスは4枚組だし。これは全部聴き終えるのはもう来年だな。

こうして今年最後の日本出張(ええ、出張ですからね)が終わった。まさに怒涛の4日間だった。


<12月13日 追記>

(5)の、僕が持っているきみどり色のジャケ写を見つけた。ついでに、青いのも見つけた。なんでこんなに色とりどりなの?熱狂的なファンが全色買うとでも思ってるのか?

Jetplane グリン Jetplane 青

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