2006年08月05日

豪華毒入り饅頭  The Beautiful South 「Superbi」

久々に新譜の紹介。今回は英国のバンド、ビューティフル・サウス、2年ぶりのニューアルバム。

スパービ ビューティフル・サウス 「Superbi」

英国では国民的グループとして不動の地位を築いているようだが、日本では相変わらず無名。ソニーBMG所属にもかかわらず、多分今のところ日本盤発売予定なしの模様。

それというのも、この美メロとゴージャスな音からは想像もつかない独特の歌詞のせい。基本的にはラブソングが多いんだけど、かなり毒のある(皮肉な、時には結構エロい)歌詞ばかりなので、聴いてダイレクトに意味のわからない国ではあまり人気がないみたい。ちなみにアメリカでも人気がないのは、彼らの言い回しが英国特有のものだからだろう。

この彼らのプロモビデオを集めたDVDのジャケットを見れば、どんな感じにひねくれた歌詞なのか、ちょっとはわかってもらえるかな。ちょっと一筋縄ではいかない、でもユーモアたっぷり、って感じ?

枕

細かい経緯は省くけど、1989年のデビュー作以来、今回ので10枚目のアルバム。メインボーカルが男x2、女x1の計3人もいるのが特徴。で、男x2のボーカルとギター、ベース、ドラムの計5人はファーストから不動。サポートメンバーのキーボーディストまでがこの15年ほど固定しているにもかかわらず、女性ボーカルは今で3代目。理由は簡単、リーダーのポール・ヒートンの書くとんでもない歌詞を歌わされるのが嫌になるから(笑)

例えば96年のアルバム「Blue Is The Colour」の冒頭、「Don't Marry Her」は、女性が歌うパートが「Don't marry her, fuck me」だから。さすがにこの曲はシングル発売にあたって「Don't marry her, have me」と歌い直しさせられたようだけど。

青色

曲のタイトルだけ見ても、ファーストアルバム(ファーストにしてこのえぐいジャケット!)で一番明るい曲のタイトルが「Woman In The Wall」だったり、最後の曲は「I Love You (But You're Boring)」だったり、

ウエルカム

セカンド「Choke」(このジャケットには反応する人が約一名いるのでは)にはそれに呼応する「I Hate You (But You're Interesting)」ってのがが入ってたり、

チョーク

3枚目のアルバム「0898」の最初の曲は酒飲みすぎて死んじゃう人の歌だし。このジャケットには反応する人がもっとたくさんいるはず。ちなみに僕はこのTシャツを持っています(自慢)。

顔亀

ジャケット関係でいうと、4枚目の「Miaow」って猫の鳴き声のアルバムの、今出ている盤のジャケットはこうなんだけど、

新ネコ

僕の持ってる、最初にでた盤のはこう。

旧ネコ

犬がたくさん集まって、猫が鳴く声を聴いてるって図なんだけど、どうもこの構図に某巨大レコードチェーンが文句をつけたらしく、ジャケット差し替え。今回この記事を書くにあたってこの旧デザインを探してみたんだけど、どこにもない。さすが某HMV(あっ)の圧力。しょうがないので自分の持ってるジャケの写真を載せておいた。


てなわけで、流して聴いてもすごく気持ちいい音なんだけど、歌詞とにらめっこして(聴いただけで全部歌詞を聴き取れる人は別として)聴いてみると、さらに面白さ倍増。今回のアルバムにもいろいろあるよ。

「Never Lost A Chicken To A Fox」って曲では、自分の女を寝取られた男が「俺はこれまで負け犬人生ばかり送ってきたけど、今まで自分の女(Chicken)をずる賢い野郎(Fox)に取られたことなんてなかった」と唄う。

「The Cat Loves The Mouse」(なんか動物の名前の曲ばっかりみたい)の最後のヴァース、うーん、これは僕の下手な訳じゃ面白みにかけるから、長いけどそのまま英語で載せよう。

I've been your bird, I've been your bitch
I've been whatever B you ever wished
I've been your cat, I've been your chick
I've been whichever C you ever thought to pick
I've been your bat, I've been your cow
I've been whichever B and C that you'd allow
I've been your dog, your dragon and your duck
I've been whatever D you thought was cool to fuck

もちろんこれは女性のパート。また出たよ四文字言葉が(笑) ほどほどにしとかないとまた辞めるよ(笑)。

まっとうな綺麗なラブソングもある。「Bed Of Nails」では、「もしあなたが運に見放されてしまったとしても、私はこの薔薇を敷き詰めたベッドから降りて、あなたと釘のベッド(針のムシロ?)を共にするわ」とけなげ。

そして、CDブックレットの最後に載っている謝辞の最後にはこんな言葉が、

No thanks to God he did fuck-all.

うっわー、こんなメジャーな会社から出てるCDにこんなこと書いてもいいの!? さっき省略したけど、彼らの前身グループは僕が大好きだったインディー・ロック・バンド。あれから20年近く経ったけど、まだまだこういうアティテュードは不変。最高!
posted by . at 16:02| Comment(7) | TrackBack(0) | アルバム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする